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カップ麺ランキング【二郎インスパイア篇】2020年発売の新商品からトップ5を選出!! 第1位は——

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まとめ

二郎系・二郎インスパイア系と呼ばれるジャンルのラーメンが空前のブームを巻き起こしている昨今、それは一種の社会現象といっても過言ではなく、トレンドに敏感な即席カップめん業界にも強く影響を与えているのは言うまでもありません。

このページでは、2020年(令和2年)に発売された二郎インスパイア系のカップ麺を厳選し、ランキング形式でTOP5を選定します。特に今年のインスパイア系(がっつり系カップ麺)は粒揃いの名作が多かったので、よろしければ最後までお付き合いください。

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カップ麺ランキング 2020 二郎インスパイア篇

二郎系(じろうけい)及び二郎インスパイア系とは、1968年(昭和43年)東京都目黒区の都立大学駅付近で誕生し、現在は東京都港区三田に本店を構えるラーメン界の重鎮「ラーメン二郎」を発祥とする “がっつり系ラーメン” の総称で、インターネットの普及とともに空前の大ヒット。いまや世界にも認められている日本の食文化であり、群雄割拠のラーメン業界を牽引する存在の一つに数えられます。

写真は仙台の二郎インスパイア「ラーメンビリー」

二郎系・二郎インスパイア系の源流となる「ラーメン二郎」とは、山田拓美(やまだ たくみ)氏が開業したラーメン店で、1967年(昭和42年)1月に発売されたエースコックのインスタントラーメン「ラーメン太郎」が名前の由来。創業当初は “ラーメン次郎” と表記していたそうですが、うっかり看板屋が漢字を間違えてしまい、そのまま営業を続けた結果「ラーメン二郎」という屋号が定着しました。

その呼び分けについては諸説あるものの、総本山「ラーメン二郎 三田本店」から正式に暖簾分けを許された店舗が「ラーメン二郎 ○○店」で、もともとラーメン二郎だった店が諸事情で屋号を変えた場合「二郎系」といい、それとは別に亜流とも呼ばれている「インスパイア系」は、ラーメン二郎及び二郎系のラーメンに強く影響を受けた(インスパイアされた)商品及びそれを提供している店を指すのが通説。

なかでもインスパイア系は定番のラーメン(汁あり)をはじめ、まぜそば(汁なし)や冷やし中華といった多岐にわたる独自のスタイルを展開しているのですが、いずれも麺が見えないほど大量の野菜(もやし、キャベツ)を盛りつけたり、通称・豚(ぶた)と呼ばれる大きなチャーシューをトッピングしたり、それらを象徴する共通の特徴が存在します。

「ラーメンビリー 東仙台本店」特盛り全マシ

たとえば麺に使う小麦を例にあげると、日清製粉の強力粉・オーション(灰分0.52±0.04%の2等粉)を愛用する傾向があり、ごわごわ・わしわしとした加水率の低い極太サイズの低加水ちぢれ麺が主流。ラーメンのスープは豚骨ベースの醤油味が基本的なスタイルで、ニンニクやアブラ、ヤサイなどのトッピングを無料で増やせるのも人気の秘訣。

そのため店内には各種トッピングの量やタレの濃さを指定できるコール(例:ニンニクマシマシヤサイマシアブラカラメ = ニンニク特盛・野菜大盛・背脂あり・味濃いめ)が飛び交うなど、独自のルールがあることでも知られ、ラーメン二郎を愛してやまない人たちのことを “ジロリアン” と呼び、非常識な量のラーメンを完食した際に得られる達成感や中毒性の高い味付けが熱狂的なファンを量産しました。

2019年以降はコンビニ大手3社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン)を巻き込み、各社 “ジェネリック二郎” の異名を持つレンジ麺を意欲的に展開するなど、中食業界にも強く影響した二郎インスパイア。さらに日清食品が2020年3月16日から販売を続けている「豚園 背脂醤油豚ニンニク」など、もやしを用意するだけで雰囲気が楽しめるラーメンキットも話題になり、その勢いは減速することを知りません。

ニンニクもりますか?話題になった豚園(ぶたぞの)

ちなみに各コンビニのジェネリック二郎は、それぞれ有名店が監修した商品にブラッシュアップされており、それについては別の記事にまとめているため、詳細が気になる方は関連ページ「二郎インスパイア商戦 “ジェネリック二郎” 最終章突入か【徹底解説】中華蕎麦とみ田vs.千里眼vs.麺屋一燈」をご覧ください。

以下、このページでは “常温保存可能な即席カップめん” に絞り、2020年1月から2020年12月26日現在までに発売された二郎インスパイア系の商品を選り分け、高評価を記録した「トップ5」をランキング形式で順番に紹介します。

第5位「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」

ニンニク入れてます!

ランキング第5位のカップ麺は、サッポロ一番ことサンヨー食品の二郎インスパイア系「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」で、発売日は2020年8月31日。近年、東京・渋谷センター街総本店「野朗ラーメン」とのコラボ商品に力を入れているサンヨー食品ですが、それとは関係のないオリジナル商品として開発された一杯で、パッケージには力強く “ニンニク入れてます!” と記載。

「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」調理後

その謳い文句も誇張ではなく、別添の特製調味だれ(液体ソース)を投入した瞬間から生おろしニンニクの強烈なガーリック臭が漂い、なおかつ粉末の特製スープに含まれるガーリックパウダーで全体のニンニク感を底上げ。麺は加水率が低く、縮れの強い太めの油揚げ麺を採用することで、それっぽい雰囲気を表現しつつ、量も130gと大盛り仕様で食べ応えバッチリ。

ただし具材の量は二郎インスパイア系というテーマを除いても貧弱といわざるを得ない内容だったので、そこだけは妥協すべきポイントになりますが、個性的な麺の食感と強烈なガーリック臭を筆頭に、インパクトのある商品に仕上がっていました(2020年12月7日発売の「野郎ラーメン監修 ニンニクマシマシ汁なし野郎」は「背徳のニンニク 豚醤油汁なし麺」の焼き直しです)

関連ページ:悪魔の贈り物 “第1弾” は二郎インスパイア系のニンニクマシマシ汁なし麺を展開!!

第4位「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば」

キレの良い豚骨醤油だれにガツンと生にんにく

ランキング第4位のカップ麺は、千葉・松戸の名店「中華蕎麦とみ田(店主:富田治氏)」とセブン&アイ・ホールディングス及び明星食品の共同開発商品「セブンプレミアム 中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば」で、発売日は2020年6月15日、実は同店が監修しているジェネリック二郎商戦の先駆け「中華蕎麦とみ田監修 豚ラーメン」(現「中華蕎麦とみ田監修ワシワシ食べる豚ラーメン」)をモデルに開発されました。

「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば」調理後

液体ソースを投入した瞬間に “むわっ” と豚臭いニオイが押し寄せてくる、強烈なオイルの存在感もさることながら、エッジの効いた生にんにくの別添も見どころ。それに合わせられた縮れの強い平打ちの油揚げ麺は、かなり加水率が高く、むっちりとした粘りの強い弾力を特徴としていたので、二郎インスパイア御用達の極太低加水麺とはタイプが異なるものの、強烈なソースと生にんにくに負けない自己主張の強さが魅力。

こちらも特筆して具材が多いわけではなかったので、もうすこし力を入れてほしかったところもありますが、ふりかけとして後がけの粉チーズを別添することで物足りなさを払拭。それ以前にも「中華そば富田」監修の汁なしカップ麺は発売されていましたが、従来の商品は “またおま系” を汁なしアレンジしたような雰囲気だったので、これを機にバリエーションが増えたのもよかったです。

関連ページ:中華蕎麦とみ田監修「豚まぜそば」セブンの “ジェネリック二郎” に新展開!?

第3位「でかまる がっつり豚骨醤油」

バリシャキもやしが旨いやみつきラーメン!

ランキング第3位のカップ麺は、マルちゃんこと東洋水産の二郎インスパイア系「でかまる がっつり豚骨醤油」で、発売日は2020年6月8日。でかまるとは、1989年(平成元年)7月から販売されている “うまい大盛” がコンセプトのカップ麺ブランドで、同社のオープン価格ブランド「ゴツ盛り」と混同されることも多いのですが、でかまるには希望小売価格が設定されているため土俵が違います。

「でかまる がっつり豚骨醤油」調理後

麺は今期より新しく採用した新配合の油揚げ麺で、形状は幅広かつ縮れも強く、ごわごわ・わしわしとした加水率の低い食感が二郎インスパイア系の雰囲気を表現。スープは濃口しょうゆ特有のガツンとしたキレに、炊き出し感のある豚骨のコクとアブラ(ラード)の芳ばしさを重ね、ジャンクな化学調味料の旨みとガーリックを効かせている、タイプとしては二郎インスパイア系の中でも乳化の強いスープをイメージ。

麺とスープはインスタント感の強い仕上がりだったので、本格的ではなかったのですが、2020年発売の二郎インスパイア系カップ麺では唯一無二となるレトルト調理品の「バリシャキもやし」を別添していたのが最大の特徴。そのフレッシュな食感もさることながら、図らずも独特の酸味が豚骨の荒々しさに通じていたのも面白く、実は “もやしに特化した二郎インスパイア系のカップ麺は珍しい” ので、なおさら記憶に残りました。

関連ページ:でかまる初の二郎系!?バリシャキもやしが旨い「がっつり豚骨醤油」爆誕!!

第2位「千里眼監修 まぜそば 大盛 超絶ニンニクザンマイ」

名物の辛揚げと超絶ニンニクダレ付のヤバイやつ

ランキング第2位のカップ麺は、東京・駒場東大前に本店を構える二郎インスパイア系の人気ラーメン店「千里眼(せんりがん)」と明星食品の共同開発商品「千里眼監修 まぜそば 大盛 超絶ニンニクザンマイ」で、発売日は2020年1月20日。以前にも商品化されているニンニクザンマイですが、コラボ第6弾となる2020年の「超絶版」には超絶ニンニクダレを別添し、お店で噂の “キャラメルマキアートを再現” した本格派。

「千里眼 まぜそば 超絶ニンニクザンマイ」調理後

麺はニンニクを練り込んだ極太サイズの油揚げ麺で、今回のランキング第4位に選出した「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば」と同じく粘りの強い多加水麺を採用していたのですが、ひとつの油揚げ麺としてのクオリティは高く、なんといっても千里眼のキャラメルマキアートもとい別添の「超絶ニンニクダレ(液体ソース)」が唯一無二の個性と強烈なインパクトを体現。

具材らしい具材はキャベツだけだったので、いわゆるヤサイマシマシのボリューム感には期待できなかった反面、千里眼を象徴する辛揚げ(カラアゲ)をイメージした唐辛子風味の辛い揚げ玉もさることながら、それと一緒に入っていたローストガーリックも凄まじく、文字通り「超絶ニンニクザンマイ」というタイトルに相応しい一杯に仕上がっていました。おそらく来年も続く千里眼コラボなので、ぜひ再販してほしい商品の一つです。

関連ページ:歴代最強!?千里眼のカップ麺「超絶ニンニクザンマイ」がヤバうま!!

第1位「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」

踊る極太麺とアブラ増し袋を搭載した怪物

そして‥‥当ブログが2020年におけるカップ麺ランキング(二郎インスパイア篇)第1位に選出するカップ麺は、日清食品の二郎インスパイア系「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」で、発売日は2020年1月13日。昨年から二郎インスパイア系の商品に力を入れている日清食品ですが、現状その中でも最高峰に位置する本格的な一杯で、麺・スープ・具材すべてに隙がない、これぞ王道を地で行くモンスター級の逸品。

「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」調理後

麺は日清ラ王史上もっとも太い新開発の “踊る極太麺” で、これまでのラ王は加水率の高いノンフライ麺を得意としていたのに対し、それとは一線を隠す加水率の低いノンフライ麺を新規開発することで二郎インスパイア系の臨場感が楽しめる仕上がり。スープは微乳化系の豚骨醤油味で、ニンニクの風味も強く、さらに見た目と味の雰囲気を底上げしてくれる “アブラ増し袋” を加えた後は、もはやカップ麺と思えないほどの美味しさを実現。

ヤサイはキャベツがメインだったので、もやしは入っていませんが、安心と信頼の実績を誇る厚切焼豚に、セブンイレブン限定のインスパイア系どん兵衛(マシマシ篇)で鳴らした刻みニンニクを加えるなど、まさに集大成といっても過言ではない至高の名作でした。ちなみに “来年1月4日に再販される予定” なので、今年うっかり食べるタイミングを逃してしまった方も安心してください。

関連ページ:“背徳の極み” 二郎系「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」踊る極太麺×アブラ増し袋搭載!!

まとめ

かくして実店舗のみならず、即席カップめん業界をも賑わせ、ますます注目度が高くなっている二郎インスパイア系のカップ麺。2019年も数々の名作が生み出され、そのブームを牽引していましたが、2020年は “より本格的でインパクトの強い商品” が目立ち、空前の二郎インスパイア系ブームを盛り上げる要因の一つとして、市場の活性化に大きく貢献しました。

前述のように「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」は2021年1月4日に再販決定の運びとなり、さっそく先陣を切ってくれた日清食品をはじめ、引き続き二郎インスパイア系をリスペクトしたカップ麺がリリースされるのは間違いありません。はたして来年は「豚ラ王」を超えるほどの怪物が誕生するのかどうか、今後も目が離せないジャンルの一つです(author・taka :a)

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