ど乳化スープの極み「濃厚豚骨醤油家系ラーメン」ファミマの【壱六家インスパイア】進化して再降臨!!

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ファミリーマート

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2020年12月15日(火)新発売のカップ入りコンビニラーメン、ファミリーマート「濃厚豚骨醤油家系ラーメン(レンジ家系ラーメン)」の実食レビューです。

ネット民大絶賛 “濃厚ど乳化スープがヤバい” ファミマの脱歴史系「レンジ家系ラーメン」がパワーアップ!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、コンビニラーメンとしての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ファミマの傑作レンジ麺 家系ラーメン再販

家系(いえけい)ラーメンとは、神奈川県横浜市を発祥とする人気ご当地ラーメンで、1974年(昭和49年)に創業した家系総本山「吉村家(よしむらや)」店主・吉村実(よしむら みのる)氏が考案。本家の正当な暖簾分け店舗は “直系” と呼ばれ、吉村家の2号店「本牧屋」を出身とする “分家” や独自の進化を遂げた “亜流系” など、家系ラーメンには大きく分けて3つの異なる流派が存在します。

今回の新商品「濃厚豚骨醤油家系ラーメン」は、家系ラーメンの中でも多様性に富んだ “亜流系” をモデルに開発された電子レンジ加熱専用のコンビニラーメンで、以前から定期的にブラッシュアップを繰り返しているのですが、そのたびにTwitterなどのSNSでネット民が大絶賛。製造・販売を終了すると再販を望む声が後を絶たないため、ファミリーマートで販売されているレンジ麺の中でも一目置かれる存在になりました。

豚骨醤油味のスープに鶏油(ちーゆ)を合わせ、具材にはホウレン草と3枚の海苔を使うなど、いくつか家系ラーメンを象徴する共通の特徴は存在するのですが、それらを一括りにはできません。なかでも “亜流系” に該当する家系ラーメンは型破りなスタイルも多く、さらに資本系の戦略によって増殖したセントラルキッチン方式のFC店舗など、今では全国的な知名度を誇る家系ラーメンも特徴は様々。

家系総本山「吉村家」及び “直系” に該当する店舗の家系ラーメンは、古くから付き合いのある酒井製麺の特注麺を使い、鶏油の風味を効かせた醤油が強めの醤油豚骨スープを合わせ、なかでも本家は燻製したスモークチャーシューを使っているのがポイント。2020年12月1日、その本家「吉村家」が監修したレンジ麺「家系総本山吉村家監修 横浜家系ラーメン」がローソン限定商品として発売されたのは、まだ記憶に新しいところ。

吉村家のレンジ麺はローソン専売

対して今回の2020年12月発売品を含むファミリーマートの「レンジ家系ラーメン」に有名店は関わっていないため、ファミリーマートの完全オリジナル商品なのですが、醤油のキレよりも豚骨の炊き出し感を最重要視しているようなスタンスにあるスープの方向性から察するに、おそらく亜流系を代表する「壱六家(いちろくや)」がモデル。

商品名は前回の2020年10月13日発売品と同じ「濃厚豚骨醤油家系ラーメン」で、麺に使っている主原料の小麦粉も “北海道産小麦きたほなみ使用麺” という共通の特徴から、一見するとテコ入れなしの再販に思えます。しかし、ファミリーマートの公式ウェブサイトにアップされている商品情報には、従来の商品には入っていなかったトッピングの “刻みチャーシュー” をアピールしているため、そこが前回との大きな違い。

ちなみにファミリーマートのレンジ麺(電子レンジ加熱専用のカップ入りチルド麺)における家系ラーメンは、2017年12月に発売された関東・東海限定商品「家系醤油豚骨ラーメン」を皮切りに、2018年11月「濃厚醤油豚骨!家系ラーメン」というタイトルで復活。その後も2019年1月と同年4月にもレンジ家系ラーメンを発売して話題になり、現在の地位を確固たるものにしました。

一度は “家系” の名を外したことも——

その続編と思われる2019年10月15日発売の「レンジ醤油豚骨ラーメン」は、なぜか商品名やパッケージに “家系” の文字はなく、しかしながら明らかに中身は歴代レンジ家系ラーメンの流れを汲んだもの。冒頭では “ネット民大絶賛” と書きましたが、同時に “こんなの家系ラーメンじゃない” という否定的な意見もチラホラと見られたので、それが原因だったのかもしれません。

しれっと値上がりした9代目

しかしながら2019年12月10日発売の「家系ラーメン(醤油豚骨)」から堂々と “家系” の名を冠し、2020年8月25日発売品も同じタイトルで再販。そして2020年10月13日発売の前回から商品名を「濃厚豚骨醤油家系ラーメン」に改称しているため、今回の2020年12月発売品は “9代目” に該当するのですが、ファミリーマート通常価格を480円(税込518円)から500円(税込540円)に値上げしているのが気になるところ。

さらに発売地域も前回は “沖縄を除く全国のファミリーマート” が対象店舗だったのに対し、今回は “北海道と沖縄を除くファミリーマート” が対象なので、北海道と沖縄には売ってない、もしくは遅れて販売されるのかもしれません。果たして値上げの理由は刻みチャーシューをトッピングしたことによる増量分か、それともコストの調整による苦渋の決断なのか——

ちなみに2020年10月13日発売の「濃厚豚骨醤油家系ラーメン」はレビュー済みなので、感想や評価などの詳細が気になる方は、関連ページ(ネット民大絶賛「濃厚豚骨醤油家系ラーメン」ファミマの “壱六家インスパイア” ど乳化スープの極み再び!!)も併せてご覧ください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:濃厚豚骨醤油家系ラーメン
製造者:株式会社ジョイアス・フーズ
製造所:京都工場(京都府久世郡久御山町市田大領2-8)
内容量:-(記載なし)
発売日:2020年12月15日(火)
実食日:2020年12月25日(金)
発売地域:東北・関東・東海・北陸・関西・中国・四国・九州
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
商品購入価格:540円(税込)
ファミリーマート標準価格:500円(税別)
麺の種類:茹で中華麺
スタイル:レンジ麺
容器材質:プラ(PS)
保存方法:要冷蔵(10℃以下)
加熱時間:1600W 1分40秒 / 500W 5分00秒
小袋構成:1袋(海苔)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】スープゼラチン、ゆで中華麺、チャーシュー、動物油脂、チャーシューたれ和え、ほうれん草、袋入り海苔 / 調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、pH調整剤、酒精、かんすい、加工デンプン、着色料(カラメル、クチナシ)、グリシン、酢酸Ca、酸味料、香料。酸化防止剤(V.E)、リゾチーム、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※当工場では、そば・卵を含む製品を生産しています

実食開始

前回と比較してカロリーが大幅にアップ

レンジ加熱目安はファミリーマートの業務用電子レンジ(1600W)で1分40秒、家庭用の電子レンジ(500W)なら5分00秒となっているため、これについては前回と共通のポイント。しかしながらカロリーは671kcalから737kcalに上昇、加えて脂質も34.8gから38.8gに増えている、つまり値上げの理由は刻みチャーシューを新たに採用したことが原因かも。

チャーシューが2種類になったのは歴代初

具材は大きめの炙り焼きチャーシューに、ほうれん草も前回と同じものをトッピングしているようですが、それとは別に刻んだチャーシューを採用しているのがステータス。海苔は別添の小袋で商品に貼り付けてありますが、電子レンジで加熱する前に取り外す必要はないとのことなので、そのまま加熱しても問題ありません。

なお家庭用の電子レンジで加熱する場合、同じワット数でも機種によって加熱時間が変わるため、加熱直後も容器の底が冷たいときは、様子を見ながら10秒ずつ追加熱してください。それでは、引き続き前回との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、レンジ家系ラーメンとしての総合力を判定します。

栄養成分表示:1包装当り(推定値)
カロリー:737kcal
たん白質:30.4g
脂  質:38.8g
炭水化物:70.7g
(糖  質:62.7g)
(食物繊維:8.0g)
食塩相当量:5.8g
(麺・具:1.6g)
(スープ:4.2g)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

 おそらく麺は前回と同じ

4.0

2020年8月発売品(前々回)の茹で中華麺は、つるみとコシのある三層麺で、小麦の品種は公表されておらず、2020年10月発売品(前回)から “北海道産小麦きたほなみ使用” をアピールするようになり、おそらく今回の茹で中華麺も前回と同じもの。角刃で切り出された黄色みの強いストレート麺で、ちょっと柔らかめに仕上がりますが、スープとの一体感は高く、印象は悪くありません。

まだ伸び代はあるけどスープにマッチ

主原料となっている北海道産小麦の「きたほなみ」は、すでに引退した中薄力向けの秋まき小麦「ホクシン小麦」の後継品種で、交配親(母×父)は北見72号×北系1660。有名店の自家製麺や老舗製麺所の麺にも使われている、製粉性に優れた灰分(小麦粉を高温で燃やしたときに残る灰の量)が少ない上級粉として知られ、小麦本来の風味が主張しすぎない程度に、それでいて豊かに香る絶妙な存在感。

どうしても茹で置き特有の頼りなさが否めないため、もうちょっと耐久性を強化してほしいところ——という思いもありますが、コンビニのレンジ麺は通称・日配(ニッパイ)と呼ばれている消費期限の短いデイリー食品なので、同じ商品でも地域によって製造所(メーカー)が異なります。つまり “製麺技術も製麺設備のランクも違う” ため、地域によってはコシの強い麺も存在するかもしれません。

スープ

超濃厚な脱歴史系ど乳化スープ

7.0

今回も従来のレンジ家系ラーメンと同じように、亜流の中でも資本系の缶詰スープに通じるベクトルなので、いかにもセントラルキッチンで作りました的な味に仕上がっているのですが、もはや手放しに絶賛したくなるほどクオリティの高い味わい。とにもかくにも豚骨を強火で長時間じっくり煮詰めたような、濃厚さの指標を履き違えていない超ど乳化リッチなテイストで、醤油と豚骨のバランスは圧倒的に豚骨がメイン。

ファミリーマートの公式ウェブサイトには “豚骨に醤油感をきかせたコクのあるスープが特徴” とありますが、ほとんど醤油は香り付け。それよりも豚骨の炊き出し感と濃度の高さを突き詰めている、ぽってりとした乳化感の強い味わいで、一般的にネガティブとされる生臭さや獣臭は抑えられているのですが、ややザラつきのある舌触りが骨粉を彷彿とさせるのも魅力。

家系ラーメンには必須といっても過言ではない鶏油の芳ばしさは目立っていないため、王道の家系ラーメンが好きな方にとっては邪道なスープになりますが、今回もファミマの家系ファンを裏切りません。値段は税込540円に値上がりしましたが、スープだけで充分に回収できます。

具材

絶品チャーシューと刻みチャーシューで満足度UP

5.5

新たに導入された刻みチャーシューは、けっこう厚みのあるサイズにカットされた豚バラ肉で、プリッとした弾力のある食感と脂身の甘みが印象的。味付けは醤油と砂糖を煮詰めたような、こってり甘い味付けで、そのままビールと一緒に食べたくなるようなタイプ。ほうれん草はクタクタに茹でられているのですが、スープや麺との一体感を高めるために、ほうれん草は柔らかく茹でている店も多いため、柔らかめの茹で加減が正解。

炙り焼きチャーシューも絶品

片や従来の商品にも入っていた炙り焼きチャーシューは薄めにカットされているのですが、部位は脂身たっぷりの豚バラ肉で、特有の甘みとジューシーな口当たりが堪らない、もはやコンビニのレンジ麺における “最高クラスのチャーシュー” といっても過言ではありません。

どっぷりとスープに海苔を浸すのが正攻法

家系ラーメンにおける海苔の食べ方は、しっかりとスープに沈めて海苔をふやけさせるのが基本。その後、温かい白ごはんを用意できる環境であれば白ごはんと一緒に、出先であれば麺を巻くようにして食べるのがオススメ。海苔の大きさは旅館の朝食で出てくるようなサイズなので、臨場感に欠ける形状ではあるものの、茹で中華麺や濃厚ど乳化スープとの相性がよく、途中の気分転換に効果的でした。

総評

★★★★★★☆☆☆☆(★6)

2020年10月発売の前回品から新たに刻みチャーシューを追加していたこと、それに伴いファミリーマート通常価格を500円(税込540円)に値上げしていたのが大きな変更点になりますが、あいかわらず乳化感の強いスープや炙り焼きチャーシューから得られる満足感は申し分なく、これで税込540円なら適正と思える値段。

クラシックな家系ラーメンが好きな方にはオススメしにくい商品ではあるものの、それだけに家系総本山「吉村家」監修のローソン限定レンジ麺と比較するのも面白く、正直なところ “味だけでいえば圧倒的にファミマのほうがおいしい” ので、これを機に未体験の方も試してみてください(author・taka :a)

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