どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年11月11日(月)新発売のカップ麺、日清食品「All-in PASTA バター香るコク旨和風たらこ」の実食レビューです。
日清食品の新・完全栄養食「All-in PASTA(オールインパスタ)」にシリーズ初となる和風パスタの王道「バター香るコク旨和風たらこ」新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
All-in PASTA バター香るコク旨和風たらこ
All-in PASTA(オールインパスタ)とは、近年増加している新型栄養失調への対策として開発されたブランドで、初めて発売されたのは2019年3月27日。「新型栄養失調」とは、偏った食生活などが原因で、摂取カロリーは足りているのに特定の栄養素は不足している状態のこと。また自己流の食事制限ダイエットなどで栄養不足になり、心身の調子を崩している状態のことを指します。
その新型栄養失調に限らず、日本人の多くが必要な栄養を充分に摂取できていない現代において、1日に必要な栄養素を簡単に摂取できる「完全栄養食」のニーズが高まっていることを背景に「All-in PASTA」を開発。 “これ1食で、すべての栄養、全部どり” と題し、1日に必要な “すべての栄養素の1/3量以上が効率的に摂取できる” 新商品として発売されました。
もともとは2017年2月22日に「ベースフード株式会社」が発売した、世界初となる完全食のパスタ「BASE PASTA(ベースパスタ)」がパイオニアなので、日清食品の「All-in PASTA」は2年遅れの後発組なるのですが、両社は “いっさい関係ない” と互いに因果関係を否定しています。けれども「All-in PASTA」が構想段階に入ったのは2017年3月、まったく関係ないとは言い切れません。
さらに2019年7月1日からベースフードのBASE PASTAは「BASE NOODLE(ベースヌードル)」にリニューアルしており、またもや日清食品が偶然にしては出来過ぎたタイミングで2019年8月19日に「All-inシリーズ」第2弾・All-in NOODLES(オールインヌードル)を展開。コンセプトこそ違うものの、またもやベースフードに被せてきます。
2019年3月に発売された「All-inシリーズ」第1弾・All-in PASTAは、「粗挽き牛肉のコクと旨みの濃厚ボロネーゼ」「国産バジルを贅沢に使った香りとコクのジェノベーゼ」「完熟トマトに唐辛子をきかせたスパイシーアラビアータ」の3品同時リリースで、いずれも日清食品の公式オンラインストア及びアスクルのネット通販サイト・LOHACO(ロハコ)限定商品として展開。
「All-inシリーズ」第2弾・All-in NOODLESは、流行りの油そば・まぜそばをテーマにしたシリーズで、「卵黄だれとラー油をきかせたコク旨油そば」「パクチー香るトムヤムまぜそば」「ごま香る濃厚担々まぜそば」を3品同時発売。All-in PASTA・All-in NOODLESともに日清食品のオンラインストアとLOHACOでしか買えないネット通販サイト限定商品で、値段も税別600円と安くありません。
今回の新フレーバー「バター香るコク旨和風たらこ」は、All-in PASTAからの新商品で、ピンク色のLOHACO限定パッケージも展開。既存のボロネーゼ・ジェノベーゼ・アラビアータは、各種パスタソースだけの単体商品も販売されているのですが、4作目となる「バター香るコク旨和風たらこ」は “めんとソースと具材がセットになったカップタイプのみ” リリースされます。
そに理由については明らかにされていませんが、新フレーバーの「和風たらこ」も既存の3品に続く通年商品で、2019年11月14日現在、All-in PASTAのカップタイプのみ4フレーバー体制に進化しました(※レビュー済みの関連商品「All-in PASTA ボロネーゼ」/ 「All-in PASTA ジェノベーゼ」/「All-in NOODLES 全種類」)。
開封
スリーブには定番のカロリー(熱量)や蛋白質、脂質、炭水化物(糖質・食物繊維)など、通常のカップ麺にも記載されている見慣れた表記の他に、ビタミンA・D・E・K・B1・B2・B6・B12と各種ビタミンの含有量を表示。さらにパンテトン酸やビオチン、亜鉛、ヨウ素、モリブデンといった、普段あまり見慣れない機能性表示食品らしい栄養素の含有量も細かく記載されています。
メーカー希望小売価格はカップタイプの既存品と同じく税別600円、日清食品グループのオンラインストア及びLOHACOで購入した場合の税込価格は1食あたり648円と一般的なカップ麺の3〜4倍に及ぶ値段で販売されています。ただ、完璧な献立を考えて用意するのは慣れていないと大変ですし、これ1食で1日のうち1/3食は “完璧な食生活になる” と思えば頭ごなしに高いとはいえません。
別添の小袋は「All-in PASTA(めん)」「調味オイル」「たらこふりかけ」の合計3袋で、All-in PASTAは麺のみ単体で販売されている袋麺(税込432円)と同じものが入っています。つまり、容器代と添付調味料あわせて200円(税込216円)。All-in PASTAのカップタイプは、湯かけ調理の簡便性と味付けに税込216円を払う価値があるかどうかが評価すべきポイントになります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:All-in PASTA バター香るコク旨和風たらこ 販売者:日清食品株式会社 製造所:株式会社クレバー(大阪府八尾市竹渕2-95) 内容量:99g(めん80g) 商品コード:4902105954898(JANコード) 規格サイズ:縦146mm×横146mm×高さ102mm 発売日:2019年11月11日(月)午前10時 |
麺の種類:ノンフライ麺(All-in PASTA) スタイル:完全栄養食 容器材質:紙 湯量目安:470ml 調理時間:熱湯6分 小袋構成:4袋(All-in PASTA+ほぐしオイル・調味オイル・たらこふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物性たん白、卵粉、小麦全粒粉、植物油脂、ドロマイト、食物繊維、食塩、酵母)、添付調味料(植物油脂、たらこ、糖類、粉末しょうゆ、のり、バターオイル、香辛料)、ほぐしオイル(植物油脂)/ 調味料(無機塩等)、加工でん粉、V.C、リン酸Ca、香料、環状オリゴ糖、増粘剤(アルギン酸エステル)、V.E、塩化Mg、甘味料(アドバンテーム)、ナイアシン、リン酸塩(Na)、乳化剤、ベニコウジ色素、ピロリン酸鉄、パントテン酸Ca、V.B1、V.B2、V.A、V.B6、酸化防止剤(V.E、ローズマリー抽出物)、チャ抽出物、葉酸、V.K、V.D、V.B12、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉を含む) |
実食開始
All-in PASTA(めん)の袋にガーリックオイル風味の “ほぐしオイル” が入っているので、それを取り出し、麺を容器にセット。容器本体の調達や組み立て作業は日清食品の協力工場・株式会社クレバーが行なっているのですが、All-in PASTA(めん)自体の製造所は茨城県取手市にある日清食品の自社工場・関東工場で、湯かけ調理なら熱湯6分、鍋で茹でる場合は4分と作り方は2パターン。
この麺に必須栄養素が練り込まれているので、味付けはカロリー・塩分過多にさえ注意すれば正直なんでも大丈夫。ただ、All-inシリーズ第2弾・All-in NOODLESでは軽減されていた栄養素特有の苦味がAll-in PASTAでは払拭されておらず、しかも既存の3品はソースも値段に釣り合わないほど無難な味付けで、このブログでは評価が伸び悩みました。
さて、 “バター香る-・” というだけあって思いのほかバターの香りが芳醇に漂ってきた調理直後。果たしてシリーズ初となる和風フレーバーは、麺における特有の苦味が気にならないような工夫が施されているのかどうかに注目しつつ、「めん」「添付調味料」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(99g)当たり
カロリー:381kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ほぐしオイルや添付調味料を合わせる前に「All-in PASTA」を単体で食べてみると、よくわかります——めちゃくちゃ苦いw All-in PASTAのノンフライ麺は、日清食品の新技術「栄養ホールドプレス製法」(2019年11月現在、特許出願中)によって、茹でる時に流出しやすいビタミンやミネラルなど、さまざまな栄養素をパスタの中心にギュッと詰め込んでいます。
その外層を味や食感を生み出す小麦ベースの生地で包んでいる状態なんですけど、ぜんぜん包み隠せていないので、なんのこれしきモロ苦い。それに食感がモサモサ、見た目はボコボコ、パスタ(スパゲッティ)らしい歯触りからは程遠く、機能性と引き換えに妥協しなければいけないところが多く目立ちます。しかし、苦味は後述する添付調味料のおかげで既存のフレーバーよりも比較的に控えめ。
それでも噛むたびに苦味は増してくるので、麺単体で評価するとベースフードのBASE NOODLEのほうが食べやすいと私は感じているのですが、この苦味も慣れると癖になるかもしれません。ほぐしオイルを入れなくても最初から問題なくほぐれますが、前述したようにガーリックオイル風の調味油になっているので、添付調味料との一体感を高める重要なアイテムだったりします。
添付調味料
添付調味料の原材料は、「植物油脂、たらこ、糖類、粉末しょうゆ、のり、バターオイル、香辛料」とシンプルで、調味オイルの中身はフルでバターオイルではなく、むしろ植物油脂に軽くバターオイルで香り付けしているような状態なんですけど、しっかりバターの香り。さらにバターのコクが味覚にも訴えてくるので、商品名の “バター香る” にギャップはありません。
たらこふりかけは “ふりかけ” とは名ばかりの「粉末ソース」なので、しっかり混ぜて全体に馴染ませるのが定石。生タイプのソースほどリアルな粒感ではないけれど、味はド定番のザ・たらこふりかけといったところで、おそらく幅広い年代の方が素直に受け入れられる普遍的な味わい。ただ、いい意味で思いのほか味が濃いですね。
食塩相当量は2.3gと汁なしカップ麺にしては低く、そのうちAll-in PASTA(めん)の食塩相当量は1.0gなので、添付調味料(調味オイル+たらこふりかけ)の食塩相当量は単純計算で1.3g。しかし、体感的には添付調味料だけで食塩相当量3gくらいありそうなほど力強い味わいから、既存の3フレーバーよりも麺の苦味を抑制する効果が高かったです。
具材(?)
たらこスパゲッティ系統は、もともと固形具材が具沢山なメニューではないですし、たらこふりかけ(たらこシーズニング+刻み海苔)は粉末ソース兼かやくなので、納得といえば納得です。けれども税込価格648円+配送料・支払手数料が別途必要な商品としては、もう一捻り欲しかったところ。
たらこシーズニングと刻み海苔は一緒くたなので、すぐに海苔は湿気てしまいますし、プラス大葉のアクセントがあったら、さらに麺の苦味も軽減されるんじゃないかなと思ったり。ちなみに明太子ではなく “たらこ” なので、唐辛子の辛味は皆無に等しいです。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
麺は既存のAll-in PASTAと共通ですが、レトルトタイプのパスタソースを使用していた先発のボロネーゼ・ジェノベーゼ・アラビアータと比較して、添付調味料の味付けが即席カップめんライクなテイストになり、今回それが功を奏しているように感じました。もちろんAll-in PASTAを1日3食365日はオススメしませんけど、これなら週に2〜3回ペースで置き換えてみるのも有りかなと。
個人的にはAll-in NOODLESの「トムヤムまぜそば」と「担々まぜそば」を圧倒的に推しますが、All-in PASTAの中では「バター香るコク旨和風たらこ」がもっとも食べやすいかもしれません。他にもペペロンチーノやカルボナーラ、ボンゴレ・ビアンコ、ナポリタン、和風しょうゆ系統など、まだまだ味付けの引き出しは多いですし、今後より自然に楽しめるような麺の改良にも注目ですね。