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「銘店紀行 横浜ラーメン 六角家」家系ラーメンの特徴と歴史も解説

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セブンプレミアム

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、家系ラーメンを代表する神奈川・横浜の名店「六角家」のカップ麺、「セブンプレミアム 銘店紀行 横浜ラーメン 六角家」の実食レビューです。

鶏油で仕上げた六角家の豚骨醤油スープをカップラーメンにアレンジして再現!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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セブンプレミアム 銘店紀行 六角家

セブン&アイグループのプライベートブランド「セブンプレミアム」ということでPBカップ麺になるのですが、コンビニ(セブンイレブン)限定商品ではありません。しかし、発売地域は「静岡以東」となっていたので(私は兵庫県在住なので)、イトーヨーカドーのネット通販サイト「オムニ7」で取り寄せました。

別途送料・手数料は発生するのですが、1個単位のバラ売りで購入できるので、ちょいちょい利用しています。もちろん本体価格(定価)は税別価格198円、ネット通販サイトで購入してもセブンイレブンと同じ税込213円です。発売日は2017年12月18日まで遡るのですが、2019年1月現在も絶賛販売中で、今の所リニューアルの噂はありません。



このカップ麺は「六角家」とセブン&アイグループ、明星食品との共同開発商品で、以前に同じく明星食品製造の「セブンプレミアム 横浜ラーメン六角家 豚骨醤油」というノンフライ麺・どんぶり型のカップ麺を移転前のブログで2015年4月にレビューしたことがあるんですけど、当時そちらは首都圏限定とのことでした(なぜか関西で手に入ったのですが)。

カップ麺の販売地域は静岡以東と書きましたが、「銘店紀行 横浜ラーメン 六角家」が発売された際、同時に九州の名店・博多だるまのカップ麺「銘店紀行 博多だるま」もリリースされ、だるまの販売地域は中京以西となっています。同シリーズの「弥七」や「森田屋總本家」と同じく、 “東の六角家・西の博多だるま” と双璧をなしているようで、どんぶり型「地域の名店シリーズ」の後継ブランドにあたる「銘店紀行」の記念すべき第1弾。

「六角家」(ろっかくや)とは、家系の元祖「吉村家」(よしむらや)と「本牧家」(ほんもくや)に並ぶ “家系ラーメン御三家” の一角とされ、かつて横浜・新杉田「吉村家」の2号店であった「本牧家」で修行し、そこで店長をつとめていた神藤隆氏(当時33歳)が昭和63年(1988年)に創業したラーメン店で、屋号は “名前だけでどこのラーメンかわかるように” と本店近くの横浜商店街から取ったそうです。

「家系ラーメン」(いえけいラーメン)とは、1974年に創業した家系総本山「吉村家」(店主・吉村実氏)が源流とされ、トラックの運転手だった吉村氏が “九州の豚骨と東京の醤油を混ぜたら美味しいのでは‥” と、考案。それは工業労働者やトラック運転手などの間で話題となり、あっという間に評判のラーメン店になりました。

家系ラーメンの基本は、豚骨や鶏ガラを煮込んだスープに醤油ダレを合わせた豚骨醤油ベースのスープで、多めの鶏油を浮かべているのもポイント。吉村家の直系店や本牧家・六角家系譜では酒井製麺の太ストレート麺を使用し、具材には海苔・チャーシュー・ほうれん草などをトッピングしている濃厚な味覚のラーメンで、ガツンとした力強い味わいが特徴となっています。



本牧家の店主だった神藤氏が独立を決めて退社した際、他の弟子たちも本牧家を辞めたことに激怒した吉村氏が本牧家を一時営業中止にして新聞沙汰になった歴史もあるので、同じ「○○家」でも暖簾分けではありません。しかしながら御三家それぞれ根強いファンは多く、家系ラーメンの金字塔的ラーメン店なのですが、2017年10月31日に六角橋本店は閉店、2019年1月現在の六角家は戸塚の支店のみ営業中。

本牧家の系譜にあって「クラシック系」「オールドスタイル」とも呼ばれている六角家、今回その味を食べやすいタテ型カップ麺で再現した商品になるのですが、お店の丼(青磁)をイメージしたカラーリングは雰囲気がありますし、麺もノンフライ麺ということで、どんぶり型に負けない美味しさに期待したいですね。それでは、開封して中身を確認してみましょう。

開封

開封の前に別添の「特製オイル」を取り外さなければいけないのですが、おそらく中身は鶏油を演出するオイルとなっているのでしょう。しかしながら小袋を触ってみても内部の油脂は凝固していないので、あまり動物油脂の含有量は多くないのかもしれません。別添の小袋は、この特製オイル1袋のみです。



開封すると麺が見えないほどの具材が出迎えてくれるのですが、これも「銘店紀行」シリーズの大きな特徴ですね。以前、一度だけ例外の少なめ具材に当たったこともあるのですが、銘店紀行はタテ型カップならではの利便性だけでなく、きちんと本格的で具沢山、麺も基本的に油揚げ麺でなくノンフライ麺が採用されています。

ちなみに販売地域は静岡以東とされているのですが、意外にもカップ麺の製造所は兵庫県神戸市東灘区にある神戸工場となっていました(「73」は神戸工場を意味しています)。オムニ7で取り寄せたので、販売店に近い最寄りの工場で製造しているわけではないと思うのですが、いろいろと都合があるのでしょう。

製品情報・購入価格

製品名:セブンプレミアム 銘店紀行 横浜ラーメン 六角家
販売者:明星食品
製造所:神戸工場(製造所固有記号[73])
内容量:94g(めん65g)
発売日:2018年12月18日(火)
実食日:2019年01月13日(日)
JANコード:4902881480253
本体価格:198円(税抜)

発売地域:静岡以東
購入価格:税込213円(送料・手数料除く)
取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7)

麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:タテ型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(特製オイル)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉、植物油脂、食塩、粉末油脂、植物性たん白、香味調味料、卵粉、酵母エキス)、スープ(豚・鶏エキス、食塩、たん白加水分解物、デキストリン、しょうゆ、粉末油脂、乳等を主要原料とする食品、植物油脂、香味油、ポークオイル、香辛料、チキンオイル、香味調味料、糖類)、かやく(チャーシュー、ほうれん草、ねぎ)、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、酒精、トレハロース、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、カラメル色素、カロチノイド色素、乳化剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース)、ピロリン酸ナトリウム、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(原材料の一部にえび、ごま、さけ、さば、ゼラチンを含む)
【アレルギー表示】卵・乳成分・小麦・えび・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(コンタミネーション:かに)

実食開始

別添の特製オイルを開封すると、中から出てきたのは黄金に輝く綺麗な香味油。ほぼ中身に凝固が見られなかったことと、強めに胡麻油の香りも混ざっているため、純粋な鶏油100%ではないのですが、早くも存在感は絶大です。とろみ成分が事前の粉末スープに仕込んであったので、しっかりとかき混ぜてから特製オイルを入れましょう。



さて、完成です。俯瞰(ふかん)写真も撮影しているのですが、とんでもない具材のボリュームですよ。ねぎは特筆して多いわけではないんですけど、ほうれん草とチップ状のチャーシューは重ねているので、どちらも写真以上のボリュームです。たぶん、ほうれん草だけ広げたら表面の半分、チャーシューチップだけでも9割は埋め尽くせそう。

やはり大きな焼き海苔がないと雰囲気に欠ける印象が無きにしも非ずではあるものの、「銘店紀行」らしく具沢山で頼もしいビジュアルです。それでは、実際に食べてみましょう。かなり期待できそうな鶏油の味に注目しつつ、「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

1食(94g)当たり

カロリー:382kcal
たん白質:10.2g
脂  質:12.2g
炭水化物:57.8g
ナトリウム:2.7g
(めん・かやく:1.7g)
(スープ:1.0g)
ビタミンB1:0.61mg
ビタミンB2:0.37mg
カルシウム:114mg

食塩相当量(6.9g)

めん

メーカー独自製法を使用した「三層・スチームノンフライ」の太麺を使用。

(出典:セブン-イレブン公式サイト「商品のご案内」)

もちもち食感で歯切れの良さも実装

やや緩く縮れた平打ちの太麺で、つるつると滑らかな表面から口当たりと喉越しがよく、食べ始めはモチモチとした粘り気のある弾力が楽しめるのですが、意外と歯切れの良さも兼ね備えています。 “メーカー独自製法” というのは油で揚げていないスチームノンフライ製法なので、スープに対して油揚げ麺のように雑味が干渉することもありません。

特別に味付けが施されているノンフライ麺とかではないんですけど、事前の粉末スープが濃い目の味付けだったので、熱湯5分待っている間に下味が付きます。表面は滑らかと書きましたが、とろみの施されたスープと緩めの平打ち縮れ麺という形状が相俟って、スープとの一体感はバッチリでした。ちょっとサイズのわりに柔らかくなるスピードが早かったんですけど、やわめの家系ラーメンもオツですよね。



お店の麺とは雰囲気が異なるように感じた反面、スチームノンフライ製法の麺はスープ乗りが悪い‥という過去の印象は皆無に等しく、麺単体としての主張はスープに負けることのない存在感をキープしているのですが、太麺でも幅を利かせすぎることはありません。でも、ちょっとスープが強いかな‥? くらいのバランスは、むしろ家系らしいパンチの表現に効果的だと感じました。

スープ

クリーミーな豚骨に醤油を加え、仕上げに「鶏油」を加えたコクのある味わいです。麺

(出典:セブン-イレブン公式サイト「商品のご案内」)

特製オイルの存在感は特筆すべきレベル!

黄金に輝く特製オイルが鶏油の雰囲気を強く演出していたように、実際かなり芳ばしいです。ただ、鶏油(チキンオイル)の含有量は少ないので、おそらく実際は香味油や植物油脂(やっぱり胡麻油の風味も強め)など、複合的な芳ばしいオイルを重ねて鶏油のインパクトを打ち出していると思うのですが、それだけに純粋な鶏油ではないものの、けっこう雰囲気ありますね。

そしてセブンイレブンのホームページに書いてあった製品説明には “クリーミーな豚骨” とあり、パッケージにも “まろやかな豚骨醤油スープ” と書いてあるのですが、たしかに口当たりはクリーミーでマイルド。それに豚骨臭は例に漏れず抑えてあったんですけど、特製オイルの芳ばしさで物足りなさは感じませんし、ガツンと醤油も強めに効いてます。

特製オイルの中に醤油ダレが含まれているわけではなかったので、風味は粉末醤油なんですけど、濃厚こってり系の味わいを表現しながら後味にはキレがあり、ぽってりとした口当たりでも最後までピンボケすることはありません。しっかり混ぜたら特製オイルは弱くなるかな‥? と思いきや、なんのなんの余裕で最後まで主張を続け、手軽さが売りのタテ型にしては上出来の味でした。

かやく

チャーシュー、ほうれん草、ネギを使用しました。

(出典:セブン-イレブン公式サイト「商品のご案内」)

海苔はないけどチャーシュー、ほうれん草が好印象

残念ながら家系ラーメンにとって主要トッピングの焼き海苔はカットされているのですが、タテ型のカップ麺なので仕方ありません。家系ラーメンの海苔は濃厚なスープを染み込ませ、表面の鶏油を纏わせた後、麺またはライスを包むようにして食べるのが醍醐味なので(と、思っているので)、ふりかけみたいな刻み海苔だとイメージが違いますもんね。

頑張ったらレギュラーサイズ・どんぶり型のカップ麺に入っているような小さめの焼き海苔を別添できないこともないでしょうけれど、口径が狭いから食べにくいかな‥‥それはさておきチップ状とはいえ重ねなければ表面の大半を埋め尽くせるほど大量の肉具材、そして焼き海苔に匹敵する家系ラーメンの象徴的具材・ほうれん草も多めに入っています。

普段は情緒の感じられない食感の四角いチャーシューチップですが、これだけ大量に入れられてしまっては文句が言えませんし、ほうれん草はフリーズドライかな? くたくたな食感ではあるものの、ほうれん草らしい風味が楽しめる具材となっていて、そこに鶏油の効いた豚骨醤油スープが重なることで家系らしさが表現されていました。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5)

食べ始めはインパクトに欠ける印象があったりもしたのですが、特製オイルの芳ばしさが顕著に存在し続けていたのが印象的だったことと、けっこう濃い目の味付けから後半じわじわ効いてきて、きちんと食べ終わる頃には満足感が得られました。本物と比較したら頼りないかもしれませんが、具材も豊富ですし、タテ型の利便性を思えば上出来です。

残ったスープに少しニンニクをトッピングしてみたら飛躍的に中毒性アップだったので、そのままの味わいを楽しんでから、途中で生おろしニンニクを追加してアレンジするのもオススメ(※入れすぎ注意)。オリジナルの状態でもスープは特に白ご飯とバッチリな味付けだったので、カップラーメンには半ライス派の方も満足できる一杯になるかと思います。

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