銘店紀行「らーめん弥七」お店の “醤油らーめん” を手軽なタテ型カップで再現!

スポンサーリンク
セブンプレミアム

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、明星食品が製造しているセブンプレミアムのカップ麺「銘店紀行 らーめん弥七」の実食レビューです。

関西屈指の銘店「らーめん弥七」の奥深い味わいを再現! 行列の絶えない至高の鶏白湯醤油がカップラーメンになりました。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

スポンサーリンク

セブン 銘店紀行 らーめん弥七

2015年6月30日(火)に大阪のセブン&アイグループ限定商品として「藤原製麺」が製造していたインスタントラーメン「大阪豊崎 らーめん弥七 鶏白湯醤油」(袋麺)が発売され、カップラーメンも昨年、一昨年と西日本のセブン&アイグループ専売品として地域限定発売されていたのですが、今年は7&i完全専売ブランド「セブンプレミアム」へと正式に加入しました。

これまで「らーめん弥七」のカップ麺はエースコックが製造を担当していたのですが、2018年は銘店ラーメンの味を持ちやすく、そして食べる場面を選ばない縦型カップで手軽に味わえる「銘店紀行」シリーズ(旧「地域の名店シリーズ」)からの新商品なので、製造者は「明星食品」に変わります。製造メーカーが変わったことで、もちろん製品スタイルも大幅に変化。

実食の前から分かる最も大きな変更点として、エースコック製の頃は油揚げ麺が採用されていたのですが、今回は明星食品独自の製麺技術「スチームノンフライ製法」による「スチームノンフライ三層麺」を使用。(※ただ、いつもはフタの開け口やカップの側面に「スチームノンフライ製法」と書かれたマークがあるんですけど、今回そのマークはありません)

「らーめん弥七」は、2004年5月15日に現在の本店がある大阪府大阪市北区豊崎にオープンし、今でこそ関西屈指の行列店として関西のみならず、他県のラーメンマニアからも高い評価を得ている「鶏白湯」の有名店なのですが、もともとは2000年8月25日に東京都中央区日本橋小網町の人形町駅付近で創業したラーメン屋さんでした。

その当時、まだ都内で鶏白湯ブームが起きる前にイチ早く鶏白湯スープを提供。今ほどの行列ではなかったものの、マニアから高い評価を得ていました。しかし、「猛虎復活」と話題になった阪神タイガース18年ぶりのリーグ優勝を飾った2003年、 “阪神タイガースを応援しに俺は大阪に行く! ” と、人形町の店を畳んで現在の大阪・豊崎に移ります。

メタリックブルーの容器側面やフタ上など、パッケージの所々に “風車” が描かれているように、お店の屋号である「弥七」という名前は、水戸黄門の登場人物である忍者「風車の弥七」が由来みたいですね。弥七が大阪に移転してから都内に鶏白湯ブームが到来した際、 “もう少し残っていたら人気の絶えない行列店になったかもしれないのに‥” と、弥七ファンの方々は惜しんでいたそうですが、大阪で頭角を現した弥七の人気は鰻上り。

あまりの人気から営業時間は土・日・祝日を除く平日限定の10:45~16:00(2018年11月現在)、スープが売り切れ次第終了の早仕舞いあり、臨時休業ありと入店のハードルが高く、都内の方からは「幻の店」とまで言われています。そんな名店の味をカップ麺で再現! なんですけど、残念ながら西日本のセブン&アイグループ限定なので、今のところ東日本での販売は予定されていません。

開封

まずはフタの上に貼り付けてある「特製スープ」を取るのですが、別添の小袋は特製スープのみ。エースコックが製造していた頃のカップ麺には(中で粉末スープまみれの)液体スープとフタ上の調味油で2袋構成だったんですけど、明星食品の銘店紀行は別添1袋です。

エースコックの時は開封した時の油揚げ麺臭が気になったのですが、今回はノンフライ麺なので、雑味のあるニオイは気になりません。でもチップ状のチャーシューは香りが強いのと(でもネガティブなニオイではありません)、麺の下に潜んでいる粉末スープの影響か丸みを帯びた乳成分系の香りも同時に漂ってきました。

先ほども触れたように、販売地域は西日本(中京、北陸、関西、中国、四国、九州)のセブン-イレブン、イトーヨーカドーの合計約8,000店舗限定(店舗によって一部取り扱いのない場合あり)。発売日は2018年11月19日(月)となっているのですが、セブン-イレブンではコンビニの新商品が並び始める火曜日(11月20日)以降に順次発売となります。

製品情報・購入価格

製品名:セブンプレミアム 銘店紀行 らーめん弥七
販売者:明星食品
製造所:73(神戸工場)
内容量:100g(めん80g)
発売日:2018年11月19日(月)
実食日:2018年11月21日(水)
JANコード:4902881480406
希望小売価格:198円(税抜)

発売地域:西日本(セブン-イレブン・イトーヨーカドー)
購入価格:213円(税込)
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン・京都)

麺の種類:ノンフライ麺
容器材質:紙
必要湯量:400ml 目安
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(特製スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】
めん(小麦粉、植物油脂、食塩、粉末油脂、植物性たん白、ソース、乳たん白)、スープ(鶏・豚エキス、乳等を主要原料とする食品、デキストリン、糖類、しょうゆ、食塩、たん白加水分解物、香味油、チキンオイル、酵母エキス、香辛料、かつおぶしエキス、かつおぶし粉末、卵黄油、香味調味料、かつおエキス)、かやく(チャーシュー、ねぎ、玉ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、増粘多糖類、かんすい、炭酸カルシウム、乳化剤、香料、微粒二酸化ケイ素、酒精、カラメル色素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む)
【アレルギー表示】
卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチン

実食開始

エースコックの調味油は独特の緑色というかオリーブ色というか、あまりカップ麺としても一般的な色ではなかったので、初めて見た時は少し驚いたんですけど、明星食品の特製スープは醤油系のタレと少し香味油をミックスしたような成分でした。実際のラーメンを作る時にはタレ、香味油、スープの順になるのですが、これについては仕方ありません。

さて、完成です。サブタイトルが「至高の鶏白湯醤油」となっているので、お店の看板メニュー「醤油らーめん」の再現ですね。とろみ成分が粉末スープに仕込まれているため、しっかりと念入りに底から混ぜてください。いちおう麺の見える面積が狭くなるくらいの具材量ではあるものの、具沢山な製品が多かった「銘店紀行」シリーズとしては比較的に大人しめの完成図です。

同時発売品として、栃木・佐野にある佐野ラーメンの老舗有名店「森田屋總(そう)本店」の味を再現した「セブンプレミアム 銘店紀行 森田屋總本店」もあるのですが、こちらの販売ルートは東日本(北海道・東北・関東・甲信越・静岡)のセブン-イレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマートなどの合計約13,000店舗になるので、まずは西日本の「らーめん弥七」からレビューし、カップ麺としての総合力を判定します。

1食(100g)当たり

カロリー:396kcal
たん白質:10.1g
脂  質:11.5g
炭水化物:64.5g
(糖  質:61.6g)
(食物繊維:2.9g)
食塩相当量:6.1g
(めん・かやく:2.2g)
(スープ:3.9g)
ビタミンB1:1.45mg
ビタミンB2:0.39mg
カルシウム:150mg

めん

しなやかで、弾力のある中太麺。

(出典:セブン-イレブン・ジャパン「ニュースリリース」)

さすがノンフライ麺、雑味なし!

幅のある平打ちの中太ノンフライ麺で、食べ始めは密度の高い歯応えと適度な歯切れを両立しているのですが、時間が経つにつれて “もちっ” とした粘り気が出てきます。やや加水率は高めで縮れは弱く、つるみのある表面は滑らかな口当たりと喉越しを提供し、とろみのあるスープと平打ちという形状からスープとの一体感は悪くありません。

ちなみに「スチームノンフライ製法」とは、明星食品のタテ型カップ麺に採用されている製麺方法で、どんぶり型カップだと “スーパーノンフライ製法” です。通常、ノンフライ麺は熱風を利用して水分を蒸発させるのですが、スチームノンフライ製法は麺を高水分状態で高温蒸煮する工程(過熱した水蒸気による蒸し工程)を組み込むことで、「油揚げめん」と「スーパーノンフライめん」の中間的な麺線組織を作ることが可能になりました。

しかし、今回は油揚げ麺的な質感は皆無に等しく、もちろん特有の雑味も気になりません。小麦の風味が突出して強いわけではないのですが、しっとりとした心地よい口当たりです。ただ、お店の自家製麺の特徴として挙げられるプリッとした歯切れは感じられなかったのと、実際の醤油らーめんでは少し柔らか目がデフォなので、1分くらい余分に待ってみてもいいかもしれませんね。

スープ

まろやかでクリーミーな鶏白湯をベースに、醤油や鰹の旨味を合わせた濃厚鶏白湯醤油スープ。

(出典:セブン-イレブン・ジャパン「ニュースリリース」)

鶏よりも乳製品系の主張が強めです

お店のスープは鶏ひざ軟骨を含む足の骨(モミジ)、鶏の皮を入れて中火で煮込んでから、仕上げに鶏の胴ガラを大量に入れて徹底的に鶏のエキスを抽出。タレは醤油や日本酒、みりん、ザラメ、ハチミツなどを煮詰めたチャーシューダレをベースに丸大豆醤油、薄口醤油、紹興酒、塩などを入れて一煮立ちさせ、1週間くらい寝かせてから使う時に1日分だけ鍋に取り、鰹節を入れて沸騰させてから使用します。

公式ホームページにも「弥七流らーめんの作り方」というラーメンのレシピが公開されているのですが、カップ麺のスープは鰹を中心とした魚介の旨味が強く、まろやかでクリーミーなテイスト。いちおう含有量としては鶏・豚エキスが多いのですが、実際は鶏の旨味や骨っぽさは控えめです。何より体感的には乳等を主要原料とする食品の主張と糖類の甘味を強く感じるため、かなりミルキーで洋風な面持ちでした。

お店の評判・クチコミを見ると「ミルクみたい」「かなりクリーミー」というコメントがあったんですけど、まさにですね。でも香味油の個性や鶏油の芳ばしさなども覚えず、鶏の旨味よりも人工的な乳成分系の丸い味と糖類の甘味が目立つので、少し不自然だったりもしたのですが、とりあえずパッケージにも書いてある「クリーミーなスープ」であることに間違いはありません。

ただ、実際のスープは粘度が低いのに対して今回のスープはトロミが強く、本来はサポート的な魚介が全面的に主張してくるなど、エースコックの頃と比較しても一変して印象は異なりました。スープの再現度については、昨年まで販売されていたエースコックのほうが近いと思います。

かやく

具材はチャーシュ―、たまねぎ、ネギ。

(出典:セブン-イレブン・ジャパン「ニュースリリース」)

同じ構成でも質は大きく異なる

具材の構成としてはエースコックが製造していた頃と比較して大幅な変化はありませんが、それぞれ丸型だったチャーシューはチップ状のタイプに変更。ネギは小葱から少し大きめのカットに、そして細長かった刻み玉ねぎは四角い微塵切りになっていました。

やや「銘店紀行」シリーズとしてはチャーシューチップの数が少なめだったんですけど、エースコックの丸型1枚よりボリュームを感じますし、チップ状でも一昔前のハムっぽいスカスカ食感ではありません。大きめのネギは風味がよく、だいぶ洋風に傾倒していたスープをラーメンサイドに引っ張ります。

ただ、エースコックの玉ねぎはシャキッとフレッシュな食感にキレのある香味が重なって主役級の存在感だったんですけど、明星食品の玉ねぎは適度にシャリッとしながら加熱した玉ねぎの甘味を意識している優しいテイストだったので、スープとの一体感が高かった反面もう少し味にメリハリが欲しくなりました。

総評

★★★☆☆☆☆☆☆☆(3+)
(標準は★3です)

エースコックの頃と比較して明らかにカツオの存在感が増し、タレの醤油や糖類の甘味が強くなっていたことと、かなり乳等を主要原料とする食品のミルク感が鶏を丸め込むようにして全体に幅を利かせていたので、鶏白湯というよりもクリーム系のポタージュスープにカツオの旨味を添加した醤油ダレを合わせたような洋風テイストでした。

ある意味この一線を画すクリーミーなスープと攻撃性のなさは、お店の特徴として挙げられることの多い個性に通じるワードではあるものの、鶏の旨味については驚くほどの鶏ガラを炊き出したようなタイプではありませんし、人工的な粘度の高さと乳製品系の主張、そして香味油のベクトルも違うので(今回は特に個性なし)、スープの再現度に関してはエースコックのほうが高いと思います。

ただ、それと比較してノンフライ麺というのは明星食品らしい強みだったので、再現度はさておき麺については手放しで好印象でした。今回、かなりハードルを上げて実食したので、少し厳しく見ているのですが、洋風でクリーミーなスープが好きなら好みにハマるはずです。もし途中で抑揚のなさが気になった場合、お店の卓上ブラックペッパーよろしく黒胡椒ちょい足しでアレンジしましょう。

タイトルとURLをコピーしました