「一度は食べたい名店の味 ぜんや ホタテだし塩ラーメン」限定 “ワンタン入り” に進化!!

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年8月19日(月)新発売のカップ麺、エースコック「一度は食べたい名店の味 ぜんや ホタテだし塩ラーメン ワンタン入り」の実食レビューです。

熱湯5分で行列回避!? 埼玉・新座にある塩ラーメンの最高峰「ぜんや」の看板メニューをカップラーメン限定のワンタン入りにアレンジ!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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一度は食べたい名店の味 ぜんや 2019

「ぜんや」とは、埼玉県新座市野火止(にいざし のびどめ)にある行列必至の名店で、創業は1999年8月21日。エースコックの「一度は食べたい名店の味シリーズ」が始まったのは、ちょうど今回の新作から3年前の同時期に当たる2016年8月22日、その記念すべき第1弾として「ぜんや」の看板メニュー「ぜんやラーメン」を再現した「行列必至の塩ラーメン」が発売されました。

お店のメニューには醤油や味噌、豚骨などの種類はなく、こだわりの塩ラーメンのみ提供している専門店で、「メンマラーメン」「チャーシューメン」といったトッピングのバリエーションはあるのですが、基本のスープは「塩」以外にありません。それは雪の降る真冬でも長蛇の列ができるほどの評判で、しかも1日限定100食というハードルの高さから “究極の一杯” とも讃えられています。



ラーメン不毛の地と呼ばれた埼玉で一念発起した店主・飯倉洋孝(いいくら ひろたか)さんは、元経済産業省(当時の通産省)出身というキャリアの持ち主。この業界では珍しくない “脱サラ組” の中でも国家公務員・官僚から脱サラしてラーメン界に入った異色の経歴で、通商産業省に入省して8年が過ぎた頃、当時の上司と反りが合わなかったことを原因に漠然とラーメン屋を目指して退職しました。

しかも脱サラ当時、まったくラーメンの修行経験もない状態で、あえて先入観を持たないために独学でラーメンを作り始めます。最初は鶏ガラでスープを取ったところ、いまいち思い描いているコクが出ない、けれども豚ガラでスープを取ってみたら、今度は臭みが出てしまう——そんな試行錯誤の中、開業前に出場した新横浜・ラーメン博物館のコンテスト「ラーメン登竜門」では惨敗。

通産省を退職してから開業まで約10年——試行錯誤を繰り返した結果「豚ガラ」を選び、さらにバラ肉や挽肉を合わせ、じっくりと弱火で煮込むことで臭みや濁りがでないよう黄金色に調節。それとは別の鍋で取った濃いめの昆布出汁をブレンドするWスープスタイルの淡麗系しおラーメンに落ち着き、大きな特徴は「中国・福建省の自然海塩(福塩)」と仕上げに加えるオランダ産の高級ラード「カメリアラード」。

カメリアラードは摂氏27~40度といわれているラードの中でも融点が低く、ラーメンのスープに馴染みやすいことから重宝されているのですが、オランダ産の高級ラードという原価率のハードルがあります。しかし、一般的なラーメン店の原価率は25〜30%といわれる中、「ぜんや」の原価率は利益よりも顧客満足度と自分で納得できる味を最重視した驚異の “原価率60%” というからビックリ。



麺は塩ラーメンで一般的な細麺ではなく、三河屋製麺の中太ちぢれ麺を使用した独創的な一杯で、そんな「ぜんやラーメン」を再現した今回のカップ麺「ホタテだし塩ラーメン」に福建省の福塩は使われていませんが、お店と同じように “カメリアラードを使用している” のもポイント。そして、お店のメニューにはない “カップめん限定ワンタン入り” にアレンジされています。

2006年2月28日、埼玉県及び隣接する東京都多摩地区のセブンイレブン限定商品として、明星食品が「地域の名店シリーズ ぜんや(福塩使用)」を製造していましたが、エースコック「一度は食べたい名店の味」とのタイアップは2016年8月、2017年7月、2018年3月(※ミニ)、2018年8月、2018年10月(※PREMIUM)、今回の2019年8月で “通算6回目” の新商品になりました。

開封

基本の製品スタイルはエースコック式に書くとタテロング(φ111×118mm)、2019年3月11日にリニューアルされた「一度は食べたい名店の味ミニ ぜんや ホタテだし塩ラーメン」は通年商品に格上げされているのですが、今回の「ホタテだし塩ラーメン ワンタン入り」は期間限定商品で、エースコックの縦型にしては “珍しくフタの上” に「液体スープ」の小袋が別添されています。

これまでのパターンだと、さらにもう1袋カップの中に仕込んであることも多かったのですが、今回はフタの上に別添されていた液体スープのみ。そして、フタの裏には「ご注意ください!ワンタンが戻りません!必ず “ワンタン” の上に充分熱湯を注いでください」という注意書きがあります。このワンタンは縦型カップの構造上、どうしても戻りムラが発生しやすいので、調理後もしばらくスープに沈めておくのが安全。



コンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の中では「ファミリーマート」「ローソン」「ミニストップ」での取り扱いを確認しており、私の立ち寄ったセブンイレブン4店舗では見かけませんでした。コンビニでの発売日は2019年8月20日(火)より、スーパーやドラッグストアなどでも販売されていますが、コンビニで買うと税込232円が相場になります。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:一度は食べたい名店の味 ぜんや ホタテだし塩ラーメン ワンタン入り
製造者:エースコック株式会社
製造所:関西滝野工場(W)兵庫県加東市河高1816-175
内容量:87g(めん70g)
商品コード:4901071246433(JANコード)
商品サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm

発売日:2019年08月19日(月)
実食日:2019年08月20日(火)
発売地域:全国(スーパー・コンビニ等)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
希望小売価格:220円(税別)
商品購入価格:232円(税込)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用)
スタイル:縦型ビッグ・大盛り
容器材質:紙
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(液体スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖)、スープ(食塩、チキン調味料、魚介エキス、糖類、動物油脂、チキンエキス、植物油脂、香辛料、しょうゆ、でん粉、ポーク調味料、ニボシパウダー、酵母エキス、たん白加水分解物、コンブエキス、発酵調味料、香味油)、かやく(ワンタン、ほうれん草)/加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、香料、増粘剤(増粘多糖類、加工でん粉)、甘味料(ソルビット、カンゾウ)、カロチノイド色素、酒精、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、カラメル色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む)
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごま(表示が義務付け及び推奨されているもの)

実食開始

「一度は食べたい名店の味PREMIUM(プレミアム)」はノンフライ麺ですが、縦型では基本的に油揚げ麺で、ワンタンの数は3個。目新しさや驚きも重要視される現代のラーメン界において「ぜんや」は “新メニューや限定メニューを提供しない主義” ということもあり、今回のワンタン入りはカップラーメンでしか楽しめない組み合わせです。



具材はワンタンとホウレン草のみというシンプルな構成で、ちょっとホウレン草の緑が麺に映っているような気がしないではないものの、それはさておき “必ずワンタンの上に” 熱湯を注ぎ、液体スープの小袋をフタの上で温めます。その際、フタの上に接着剤が残るため、小袋が再接着——粉末スープまみれの小袋もイヤだけど、すこし有り難みを感じた瞬間でした。

時間になったらフタをすべて剥がし、液体スープを入れてよく混ぜ合わせたら完成です。お店のラーメンよろしく美しい黄金色が特徴的な塩スープに仕上がりますが、店主こだわりのカメリアラードは多くありません。それでは、歴代ぜんや監修カップ麺との違いにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(87g)当たり

カロリー:359kcal
たん白質:7.7g
脂  質:11.7g
炭水化物:55.8g
食塩相当量:6.4g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:4.7g)
ビタミンB1:0.36mg
ビタミンB2:0.32mg
カルシウム:211mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:359kcal(めん・かやく:291kcal)(スープ:68kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ばっちり上出来!
5.0

角刃でカットされた縮れのある中太フライ麺で、断面は四角い形状ですが、スーパーカップ1.5倍のカドメンを思わせるほど輪郭のある口当たりではありません。むしろ麺の表面は滑らかなので、どちらかというと口当たりは優しく、ちょっと麺の表面には小麦由来のヌメりが残り、おかげでスープと一体感があります。

もちもちとした粘り気のある弾力が特徴的なポイントで、歯切れの良さよりもグルテンの結束力を強化。実店舗では固めに茹で上げられた食感も店主こだわりの茹で加減とされていて、カップラーメンも熱湯5分+液体スープ投入+かき混ぜて5分40秒くらいで食べ始めるとカタめの食感が楽しめますし、なおかつ戻りムラも気になりません。



でもスープとの一体感も含め、ベストな状態で食べ始めるために、熱湯5分ちゃんと守るのはもちろん、液体スープを溶かし終わった後に30秒〜1分ほど休ませるのがポイント(※加水率の高い多加水麺タイプの油揚げ麺は、フライングすると逆に後半の食感が軽くなるパターンが多いです)。塩気のキュッと効いたスープと太麺のパワーバランスは良好で、孤立する嫌いも埋没する嫌いもありませんでした。

スープ

ホタテの旨味は強くなったけど‥‥
4.5

鶏と豚をベースに生姜を中心とした香味野菜の風味が強く、後味をキュッと引き締める食塩のキレも例年どおりですが、以前よりもホタテと昆布の旨みがアップ。さすがに「PREMIUM」版ほど強烈な厚みではないけれど、きちんとホタテについては「ホタテだし」の名に恥じないコクがあり、ホタテだけでは出せないアサリのシャープなサポートも感じます。

それに実店舗のスープと同じ黄金色の見た目も共通のポイントで、それは液体スープを入れた後に浮かび上がってくるのですが、前述したように店主こだわりのカメリアラードは多くありません。お店の「ぜんやラーメン」もギトギトに油の浮いたスープではないけれど、カップ麺に別添されている液体スープの中身はタレに該当する成分が7割以上。

おかげでホタテは凛としていましたが、お店は豚ガラが主体なのにカップ麺では鶏成分が多く、どちらかというとカメリアラードよりも福建省の福塩を彷彿とさせる塩加減の方が印象的でした。実はカップ麺のパッケージに “カメリアラードの文字はない” ので(※エースコックの公式ウェブサイトには記載)、次は通常のラードに切り替えて福建省の塩を採用したほうがいいかもしれません。

具材

ワンタンの数に差あり
4.0

ワンタンはカップ麺のオリジナルで、メンマやチャーシューは入っていませんが、ホウレン草は実店舗と同じ具材です。おそらくホウレン草の乾燥方法はエアドライ(熱風感想)ではなくフリーズドライ(凍結乾燥)、ちょっと胡麻油でソテーしたような風味が印象的で、ほうれんそう特有の風味は強くありません。

エースコックのワンタンは、2018年8月13日発売の「野菜たっぷりワンタンメン タンメン味」を境に仕様が変わり、具材を包む皮の繋ぎ目が頑丈になったのですが、同時に時間どおり戻らなくなっています。それも15分くらいスープに沈めておいてもパキッと乾燥したままで、さらに中の餡もピンク寄りの淡色から焦げ茶色に変わってしまったのですが——

今回から再びピンクっぽい色に戻り、中華風の餡(あん)も以前の味わいが復活しています。あいかわらず皮の繋ぎ目はパキッとしたままでしたが、これについては好印象。けっこう餡の味は強く、混ぜている間に皮が破れるとスープの味が変わるのため(それはそれで一興ですが)、最初は優しく混ぜてください。

そして1食目は3個入っていたワンタンなんですけど、撮影なしで食べようと調理した2食目の商品には4個もワンタンが入っていました。これについては “個数ではなく具材の総重量で数が変わる” ため、重量自体は変わらないそうです。とはいえワンタン3個と4個では明らかに満足度が違いますし、中には大当たりのワンタン5個も存在するかもしれません。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)

このブログでは初版を含め、過去の「ぜんや」タイアップ商品は1度だけリリースされたノンフライ麺・どんぶり型の「PREMIUM」で★6、縦型だと平均★4と評価していて、今回も例に漏れない結果となりました。★4は及第点以上としているので、もちろんイマイチではないのですが、よっしゃ上出来!(★5)とは言い切れない微妙なライン。

その原因として引っ掛かったのはカメリアラードの恩恵が目立っていなかったこと、加えて鶏ガラ主体のスープという構成です。とうぜん値段の違うPREMIUM(税別270円)と比較するのは酷な話ですが、高くても抜群に美味しかった高級版も再販してもらいたいですね。というわけで次のシリーズ新作は、2019年9月2日発売「一度は食べたい名店の味PREMIUM 四つ葉 地鶏だし醤油ラーメン」久々のPREMIUMが登場です。

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