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寿がきや食品「全国麺めぐり 郡山ブラックラーメン」実食 / カップ麺とは思えない “お店クオリティ” のスープに舌鼓!!

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寿がきや食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年7月11日(月)新発売、寿がきや食品のカップ麺「全国麺めぐり 郡山ブラックラーメン」の実食レビューです。

富山ブラック‥‥じゃなくて郡山!? 全国麺めぐりに “第2のブラック” 知る人ぞ知る福島の人気ご当地グルメ「郡山ブラック」をカップラーメンで再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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全国麺めぐり 郡山ブラックラーメン

全国麺めぐりとは、即席カップ麺で “ご当地ラーメン巡り” が楽しめる、寿がきや食品のノンフライめんブランドで、2022年7月現在は「奈良天理ラーメン」「小田原タンタン麺」「尾道ラーメン」「藤枝朝ラーメン」「岐阜タンメン」「カプサイメン」「鳥取ゴールド(銀座 香味徳)」「高山ラーメン(豆天狗)」などを展開し、なかでも有名なのは発売14年目を迎えた「富山ブラック」なのですが‥‥

「全国麺めぐり」に “第2のブラック” 降臨

今回の新商品「全国麺めぐり 郡山(こおりやま)ブラックラーメン」は、福島県郡山市を中心に提供されている「郡山ブラック」を再現したカップラーメンで、古株の「富山ブラック」に続く第2のブラック。富山県富山市発祥の富山ブラックは “漆黒の醤油スープと黒胡椒の強い刺激” を前面的に押し出しているのに対し、郡山ブラックの特徴とは何なのか、それついて実食の前に触れておきます。

郡山ブラック(こおりやまぶらっく)とは、前述のように福島県郡山市で提供されているラーメンの総称で、明治元年創業の「ますや食堂」にルーツを持ち、最大の特徴は醤油をベースにした真っ黒なスープ。福島県の “ご当地ラーメン” といえば「喜多方ラーメン」と「白河ラーメン」が有名ですが、スープのインパクトにかけては「郡山ブラック」に分があるといっても過言ではありません。

その原点とされる「ますや食堂」は、2003年(平成15年)に惜しまれながら閉店したものの、ますや食堂の創業者・柴原マスさんを曽祖母に持つ柴原久男さんが「ますや本店」を立ち上げ、昔ながらの味を継承し、現在も地元民から愛されています。ほかにも老舗の名門から新進気鋭の人気店まで、実は市内だけで600軒以上のラーメン店が偏在する、日本有数のラーメン激戦区としても知られる郡山。

「キンタカサゴ特級醤油使用」を訴求

そんな郡山市を代表する「郡山ブラック」をカップラーメンで再現するに当たり、寿がきや食品は郡山ブラックの命ともいえるスープの醤油に福島県産「キンタカサゴ特級しょうゆ」を採用しているのがポイント。それもスープの醤油に占める割合5%や10%ではなく “キンタカサゴ特級しょうゆの使用率は100%” ということで、ますます期待が高まる展開。

キンタカサゴ(金高砂)特級しょうゆとは、会津で100年以上の歴史を誇る1912年(明治45年)創業の老舗「会津高砂屋(合名会社高砂屋商店)」のブランドで、2016年(平成28年)度の全国醤油品評会で農林水産大臣賞を受賞したこともある銘柄醤油。色調は比較的に淡麗ですが、地元では手打ち蕎麦の名店や和食料理人にも支持されている由緒正しい濃口醤油です。

今回の「全国麺めぐり 郡山ブラック」について、寿がきや食品は自社の公式ウェブサイトで “旨みの強い濃口醤油を使用した、黒いスープが特徴” と紹介しており、寿がきや食品のカップラーメンといえば比較的に塩分濃度が高いイメージを持っているのですが、郡山ブラックの特徴はスープの色に反し、意外と塩っぱさは控えめなこと。

(左)富山ブラック /(右)郡山ブラック

パッケージは既存の「全国麺めぐり 富山ブラック」と似たカラーリングですが、郡山ブラックのスープにはキンタカサゴ特級醤油を使い、なおかつ黒胡椒の刺激については訴求していないなど、内容に明確な違いが感じられそうなので、既存するブラックとの違いにも注目しながらレビューします。

開封

2種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」の計2種で、小袋のデザインは汎用的ですが、たっぷりの液体スープが嬉しいファーストインプレッション。もちろん麺はノンフライで、寿がきや食品の関東工場(旧・加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場)で製造されているのですが‥‥

黄色みの強いノンフライ麺を搭載

寿がきや食品のノンフライ麺といえば、中細でも加水率が高く、しっとりとした質感が印象的なところ、今回は “歯切れの良い低加水のノンフライ中細めん” ということで、いつもより加水率を下げている様子。富山ブラックを提供している地元の名店では、比較的に加水率の低いとの評判・口コミが多いため、きちんと寄せたようです。

メーカー希望小売価格は242円(税別)で、販売店は限定していないNB(ナショナルブランド)商品なのですが、流通の関係で “沖縄には売ってない” カップラーメンになります。以前、沖縄に住むブログ仲間に寿がきや食品の知名度について尋ねたところ、当の本人も知らなかったらしく、引き続き沖縄での入手は困難かもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:全国麺めぐり 郡山ブラックラーメン
製造者:寿がきや食品株式会社
製造所:関東工場(群馬県高崎市新町2330-26)
内容量:107g(めん65g)
商品コード:4901677190420(JAN)
発売日:2022年07月11日(月)
実食日:2022年07月14日(木)
発売地域:全国(沖縄除く)
取得店舗:ウエルシア
商品購入価格:235.44円(税込)
希望小売価格:242円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:2袋(液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、小麦たん白、植物油脂、大豆食物繊維、たん白加水分解物)、スープ(醤油、動物油脂、ポークエキス、チキンエキス、食塩、砂糖、香味油)、かやく(チャーシュー、ナルト、ねぎ)/ 加工デンプン、着色料(カラメル、クチナシ、紅麹)、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、かんすい、炭酸カルシウム、乳化剤、リン酸塩(Na)、酸化防止剤(V.E)、(一部に乳成分・小麦・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

かやくは先入れ

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、中身は丸いチャーシューにナルト、ネギとシンプルなラインナップ。ナルトの数は個体差かな? パッケージのイメージ画像には1枚しか写っていないのに、なぜか2枚も入っています。個体差だったら申し訳ないw

見た目も然る事乍ら “香り” もヤバイ

別添の液体スープは後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと4分。全国麺めぐりにおける「富山ブラック」の湯戻し時間は熱湯5分なので、それと同じノンフライ麺を使い回しているわけではありません。見るからに黒いスープのインパクトも然る事乍ら、調理後の香りは醤油が芳醇で、なおかつ豚脂を焦がしたような芳ばしさが混ざり合い、なかなかの臨場感。

ちなみに液体スープを先に入れてから熱湯を注いでしまった場合、麺が適切に戻らなくなってしまうため、調理の際は留意してください。それでは、引き続き富山ブラックとの違いやキンタカサゴ濃口醤油使用の恩恵に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(107g)あたり
カロリー:346kcal
たん白質:9.7g
脂  質:9.3g
炭水化物:55.7g
食塩相当量:6.3g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:4.6g)
カルシウム:118mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:346kcal(めん・かやく:302kcal)(スープ:44kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

寿がきや食品らしい質感

6.0

熱湯4分と若干ながら長めの湯戻し時間を必要としますが、サイズとしては中細で、しっとりとした口当たりが心地よく、細さのわりに弾力のあるコシの強さも魅力的。寿がきや食品は麺の特徴について “歯切れの良い低加水のノンフライ中細めん” と公表していますが、体感的な加水率は中位。

あえて5分待つのもアリ

食べ始めは少し芯を残す歯応えに、適度な歯切れを感じるものの、後半にかけてモチモチとした粘りが強く、どちらかといえば多加水寄りの食感だったので、結果的には “低加水のノンフライ中細めんではない” かなと。ただ、この寿がきや食品らしいノンフライ麺って、悔しいかな美味しいのですよw

個人的な好みのバイアスは1mmも影響していない‥‥などといえば嘘になりますけど、しっとりとした入りから、奥歯で噛むとコシが強く、小麦の風味も芳醇に香り、それらがスープの邪魔をしないのも大きなメリット。また小麦由来の甘さも明確で、それを後述するスープが引き立ててくれる、これ以上に太くても細くても成立しない、ベストな取り合わせだと感じました。

スープ

醤油感は強いけど塩っぱくないし本格的

6.5

原材料は「醤油、動物油脂、ポークエキス、チキンエキス、食塩、砂糖、香味油」とシンプルで、実際の味わいも然りなのですが、いやいやキましたよ、久々に。まず濃口醤油の存在感が凄まじく、本醸造特有の醸造感・熟成感も然る事乍ら、コク・キレ・酸味のバランスも絶妙で、キンタカサゴ特級しょうゆ100%使用の前宣伝は伊達じゃありません。

スープは豚ガラを軸に据えた清湯(ちんたん)で、そっと鶏が旨味の脇を固めているのですが、体感的には豚がリード。その丁寧な清湯も然る事乍ら、表面に浮かぶ豚脂の芳ばしさも素晴らしく、しっかりと醤油感を立たせながらも骨組みに不備を感じない作り。また糖類や甘味料は使わず、砂糖だけで甘さを演出しているのもポイントで、シンプルだけど奥床しい、お店クオリティの味わいに脱帽しました。

かやく

麺とスープの出来を思えば

4.0

寿がきや食品のチャーシューといえば、向こう側が透けるほど薄めにカットされた味付豚肉がデフォルトだったのに、下請けが変わったのか適度に厚みがあります。品質的には凡庸ですが、明星食品の大判どんぶり型に使われる程度のランクには上がっていたので、ここは数年前からの進化を感じるところ。

ネギは特筆すべき点のない熱風乾燥の輪切りネギですが、2枚のナルトは見た目に嬉しく、麺とスープから得られる満足度を加味すると、あまり気になりませんでした。スープの方向性的に、ほうれん草とかメンマなんかが入っていると嬉しかったんですけど、またの機会に期待ですかね。

総評

6.0

いかにも寿がきや食品らしいノンフライ麺だったので、再現度については怪しい部分もありますが、ひとつのノンフライ麺としてのクオリティは高く、今回のスープに違和感なくフィット。そのスープも素晴らしい出来栄えで、キンタカサゴ特級しょうゆ100%使用の醤油感は眉唾物ではなく、表面に浮かぶ豚脂の芳ばしさも加えて値段以上の完成度に驚きました。

値段といえば “他社が設定している縦型ビッグのメーカー希望小売価格(2022年7月現在、税別で245円が相場)よりも安い” ので、コストパフォーマンス的にも高く評価できる逸品です。どうやらコンビニでの取り扱いは少ないようですが、EDLPを売りにしているスーパーやドラッグストアでの目撃情報が多いので、見かけたら積極的に試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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