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【実食】ヤオコー限定、サンポーの「香り極まる鰹だしラーメン」が随分と斜め上から攻めてきた件

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サンポー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年4月8日(月)ヤオコー限定発売、サンポー食品「香り極まる鰹だしラーメン」(148円+税)の実食レビューです。

国内有数の鰹節生産量を誇る “鹿児島県枕崎市の鰹節粉末を100%使用„ とんこつ命のサンポー食品が鰹本来の魅力を最大限に活かしたカップラーメンを開発!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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香り極まる鰹だしラーメン

サンポー食品(SANPO FOODS Co.,Ltd.)とは、佐賀県三養基郡基山町に本社・工場を置き、即席カップめん、棒状ラーメン及び乾めんの製造を生業としているメーカーで、創業100周年を超える老舗企業。数ある素材の中でも豚骨に対して並々ならぬ情熱を注いでいることでも知られ、現在は1978年(昭和53年)8月発売の「焼豚ラーメン」を中心に “九州の「うまい」をカタチに„ しているのですが‥‥

ヤオコー限定の「鰹だしラーメン」を開発

このページでレビューする「香り極まる鰹だしラーメン」は、とんこつ命のサンポー食品とヤオコー(Yaoko Co., Ltd.)の共同開発商品で、パッケージは和の趣フルスロットル。国内有数の鰹節生産量を誇る鹿児島県枕崎市の鰹節粉末を100%使用した、コク深い出汁(だし)が特徴の一杯ということで、うどん・そばつゆ風の澄んだスープに中華麺を合わせているのでしょうか。

ちなみにサンポー食品のヤオコー限定商品といえば、パッケージのクセが強すぎるイラストとハッシュタグの演出が印象的だった「超濃厚な豚骨ラーメン 鬼豚骨」や「ニンニクボンバー宮崎辛麺」「爆ニボ煮干しラーメン」「琉球そば ~香り華やぐコーレーグース風〜」なんかのイメージが強かった近年、どうしちゃったんだろう‥‥などと心配になってしまったんですけどw

枕崎市の鰹節粉末100%使用の訴求

サンポー食品が展開している通年商品「九州三宝堂 海苔佐賀しょうゆラーメン」しかり、昨年8月にリブランディングを果たした「三宝だし本家 博多ごぼう天うどん」しかり、出汁についてのノウハウも豊富なメーカーなので、香り極まる鰹だしの打ち出し方に注目しながらレビューします。

開封

「粉末スープ」と「調味油」どちらも多めに充填

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく入り粉末スープ」に、後入れ「調味油」の組み合わせで、ちょっと気になるのが調味油の中身。たとえば他社だと鰹由来のオイルだとか、当たり障りない植物性のオイルだとか、そういった別添が予想できるのに対し、サンポー食品の調味油は基本的に豚脂なので、香り極まる鰹だしとの相性が興味深いポイント。

いつもの油揚げ麺かな?

麺はラード配合の油で揚げたフライ麺で、調理前の見た目と原材料名の並びから察するに、定番の「焼豚ラーメン」と同じ麺を使用している様子。なかには寿がきや食品の関東工場に製造を委託し、ノンフライ麺を搭載したサンポー食品のカップラーメンも存在するのですが、やっぱりコレですよ、コレ。

ちなみにヤオコーでの販売価格は1食あたり148円(税込159.84円)らしく、私の行動圏内には店舗がないため東京の友人が手配してくれたのですが、ひとつ前のページでレビューした「日清ラ王 横浜サンマー麺」でも触れたように、誰からの頂き物であっても忖度しませんので、いつも通りのスタンスで向き合います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:香り極まる鰹だしラーメン
製造者:サンポー食品株式会社
製造所:本社工場(佐賀県三養基郡基山町長野230)
内容量:89g(めん60g)
商品コード:4901773102082(JAN)
発売日:2024年04月08日(月)
実食日:2024年05月03日(金)
発売地域:ヤオコー限定
販売価格:148円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:320ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(かやく入り粉末スープ・調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白)、かやく入りスープ(豚脂、ポークエキス、しょうゆ、かつお節粉末、でん粉、魚介エキス、大豆たんぱく加工品、食塩、チキンエキス、糖類、たん白加水分解物、ねぎ、香辛料、植物油脂)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、増粘剤(キサンタン)、かんすい、pH調整剤、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、酸味料、(一部に小麦・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品は、えびを使用した設備で製造しています。

実食開始

想像以上に鰹が強くてビックリ

別添の小袋は「かやく入り粉末スープ」のみ先入れで、かやくには力を入れていないことが見て取れる構成なのですが、粉末スープの量が多いところはサンポー食品らしい “こだわり„ を感じるポイント。この時点で鰹の香りは明確で、それは出汁といえばの繊細なイメージを通り越し、魚粉の力強さを第一に押し出しているような‥‥

いざ投入すると調味油の量も多くてビックリw

そのファーストインプレッションは熱湯を注いだ直後から倍増するため、近年稀に見るカツオのインパクトを感じながら、フタの上で「調味油」を温め待つこと3分。時間になったらフタを開け、別添の「調味油」を加えるのですが、こっちもこっちで曲者も曲者。大盛りバケツ型に使えそうなくらい量が多く、しかも100%動物油脂と思われる重厚感から、いっきにラーメンらしいベクトルに。

また豚脂の芳ばしさが強く感じられるタイプのオイルを充填していたので、動物系の存在感が飛躍的に増すだけでなく、鰹の芳ばしさと共鳴し、違和感なくリンクしているような調理直後。かやくのショボさこそ否めませんが、この時点で個性的。はたして味覚に訴えかけてくるインパクトも強いのか、ここから先は「めん」「スープ」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(89g)あたり
カロリー:425kcal
たん白質:11.7g
脂  質:20.6g
炭水化物:48.1g
食塩相当量:5.6g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:3.6g)
カルシウム:237mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

いつもの油揚げ麺ですね

5.0

先入れ粉末スープのpH(水素イオン濃度)や、とろみ成分の有無にも麺の食感は左右されるので、厳密に比較した場合「焼豚ラーメン」とのシンクロ率は100%ではないけれど、まったく同じ油揚げ麺を使用している、または違ったとしても体感的には誤差の範囲に過ぎません。

熱湯3分で食べごろ

食べ始めのコリッとした歯応えだったり、プツッと軽快な歯切れだったり、揚げ油のラードに由来する芳ばしさだったり、いかにもサンポー食品らしい仕上がりだったので、以前より親しみのある方であれば、得られる新鮮味は皆無に等しいかと思います。つまり、とんこつラーメン用の油揚げ麺なのですが、後述するスープとの相性に問題はなし。

ややスープの粘度が高い、つまり保温性が高かったので、加水率の低さが相反し、時間の経過に伴う伸びやすさが玉に瑕。とはいえ故意にダラダラと食べない限り、これはこれでアリと思えるような伸び方なので、その変化を楽しみながら食べてみてください。

スープ

鰹の存在感も然る事乍ら‥‥

5.5

まずは「調味油」を入れる前に味を確認してみたところ、後にも先にも果敢に攻めてくるのは鰹の旨みで、それについての洗練されたイメージは皆無に等しく、いうなれば “またおま系„ の魚介感に匹敵するイメージ。それと同時に厚みのあるポークエキスを併用していますが、クセのある豚骨感は抑え、コクと旨みだけを抽出し、どっしりと腰を落としながら鰹を支えることに徹しています。

豚脂も遠慮ない

続けて「調味油」を加えた途端、動物油脂ならではの荒々しさと豚脂の芳ばしさがプラスされ、さらに力強い味わいに。それでいて鰹の旨みに溶け込むような‥‥いや、鰹が豚脂の個性に溶け込むように、お互いの個性が絶妙に調和していたので、厳密には異なるベクトルの芳ばしさにもかかわらず、まったく違和感ないどころか高い相乗効果を感じたほど。

パッケージのデザインから想起されるであろう澄んだ味わいとは裏腹に、なんというか澱みに澱んだスープだったんですけどw 悪い意味での澱みではなく、いい意味で下品というか、和食料理界では取り除くべきとされる雑味も魅力に変えてしまう、そんなラーメンの凄みを感じる仕上がりでした。

かやく

ここだけ残念

2.0

大豆たんぱく加工品はグニッとした食感で、昨今の水準から見ると低クオリティなアイテム。さらにネギもラーメンだから入れときました的な、とりあえず感が否めなかったので、昨今流行りの具材なしに乗っかり、鰹をブーストさせる「ふりかけ」を別添したほうが面白かったんじゃないかと。諸々の事情を顧みず好き勝手に書いてますがw スープの満足度が高かったので、よくも悪くも気にならないと思います。

総評

5.0

いかにも上品な鰹だしを彷彿とさせるパッケージとは裏腹に、いざ調理してみると鰹の攻撃的な部分を集約しているような、さらに豚脂の芳ばしさにフルベットしたような調味油を別添するなど、仕上がりとしては “鰹メインの魚介豚骨ラーメン„ だったので、場合によっては凄まじいギャップを感じてしまうかもしれません。いや、場合によってはというか‥‥普通こう来るなんて思わないでしょw

たとえば外観の印象は和食料理店そのもので、口コミを検索したら「香り極まる鰹だしラーメン」の評判が上々とくれば、繊細な和風だしに中華麺をソッと泳がせて——みたいな。そのイメージで挑むと、確実にズッコケます。

しかしながら結果的に、1食あたり148円(税別)とは思えない満足感が得られたので、総評は上出来の「★5」としました。それにしても、パッケージのデザインではなく “こんな感じでインパクトを打ち出してくる„ とは、次の作戦も楽しみです【author・taka :a(大石敬之)】

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