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大和イチロウのカップ麺「鳥中華どんぶり」と『マツコの知らない世界』でバズッた「鳥中華」を徹底比較!! 結果は‥‥

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年3月28日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「大和イチロウおすすめ! 鳥中華どんぶり 和風そばつゆ味」の実食レビューです。

インスタントラーメン研究家・大和イチロウが『マツコの知らない世界』で最強ご当地袋麺ランキング “棒麺編” 第1位に選出した「鳥中華」の味わいをカップラーメンで再現!! モデルになった「鳥中華」と比較してみた結果——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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大和イチロウおすすめ 鳥中華どんぶり

大和一朗(やまと いちろう)とは、1968年(昭和43年)9月27日に広島の因島(いんのしま)で生を享け、大阪の寝屋川で育ち、現在はインスタントラーメン専門店「やかん亭」を運営する傍ら、インスタントラーメン研究家・食文化研究家として幅広く活動中。一日一麺を信条に、食べた即席麺の数は20,000を超え、多数のメディアにも積極的に出演しています。

パッケージの自画像は本人のイラスト(似てるw)

みかん農家の孫として生まれた彼は、高校時代にバイクで事故を起こし、記憶を喪失。その記憶を取り戻すために、医師の勧めで “香り” の強いインスタントラーメンを食べ始め、ついには専門店を経営するまでに至りました。ちなみに東京都板橋区の帝京大学出身で、趣味は昭和レトログッズの収集とスケート、さらに鍼灸師と認定心理士の資格を保有していることは知る人ぞ知る話。

今回の新商品「大和イチロウおすすめ! 鳥中華どんぶり 和風そばつゆ味」は、みうら食品(野川商事グループ)を代表する棒状の人気ご当地麺「山形 そば屋の中華 鳥中華 和風そばつゆ味」の味わいを再現した一杯で、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品と共同開発。大和イチロウが必死のパッチで全力監修し、話題の味わいが手軽に楽しめるカップラーメンになりました。

たとえば栗木商店と共同開発した “とんこつマヨネーズ味” の即席めん「マヨら〜めん」に、フジテレビ『KinKi Kidsのブンブブーン』で紹介された知る人ぞ知る「五国舎まるじゅう まぜそば」など、袋麺の開発には何度も携わっている大和イチロウですが、即席カップ麺の監修は前例がありません。

大和イチロウの推薦でバズッた鳥中華(みうら食品)

鳥中華(とりちゅうか)とは、1861年(文久元年)創業の老舗「手打 水車生そば」(山形県天童市)を発祥とする “蕎麦屋で生まれたラーメン” で、もともとは賄(まかな)い料理として考案された食べ物。蕎麦つゆに中華麺を組み合わせ、鶏もも肉や天かす、三つ葉、刻み海苔、白葱をトッピングした独自の一杯は、酌婦の口コミを切っ掛けに、いつしか「手打 水車生そば」の名物として定着します。

その味わいを再現した「山形 そば屋の中華 鳥中華 和風そばつゆ味」は、東北エリアを中心に販売され、ひっそりと地元民に愛されていたのですが、2020年(令和2年)3月10日に放送された『マツコの知らないインスタント袋麺の世界』で大和イチロウが推薦し、最強ご当地袋麺ランキング “棒麺編” の1位に選出。鳥中華の知名度を爆発的に押し上げ、一時期は品薄状態になるほどブレイクしました。

今回のカップラーメンについて、大和イチロウは自身のYouTubeチャンネルで “この鳥中華は、若い方からお年を召された方まで、間違いなく皆さんが美味しい、懐かしいっていう味をギュッと詰め込んでカップ麺化しました” と紹介しており、同時に “原盤の味をコピーすればいいわけではなく、袋麺とカップ麺では文系(袋麺)と理系(カップ麺)ほどの違いがある” と、裏話についても解説。

出典:【緊急】おうちラーメン研究所から “美味しい” 重大発表があります🍜!!【大和イチロウ】

また “地方の人たちの味(みうら食品)と全国に向けての味(サンヨー食品)の間には地域特性(味の感じ方)に差があるため、それを調整するのに苦労した” らしく、喧々諤々と殴り合いになりそうな議論を重ねた結果、今回の「大和イチロウおすすめ! 鳥中華どんぶり 和風そばつゆ味」が生まれたそうです。せっかくなので、みうら食品の「鳥中華」と比較しながら再現度の高さを確かめてみましょう。

開封

レビューに使用した鳥中華は「やかん亭」からの提供です

みうら食品の「鳥中華」は2人前で、中には棒状の「干し中華めん(乾麺)」と「蔵王(ざおう)鳥中華スープ」のみ、かやくなどの別添はありません。外袋の裏面に印刷されている調理方法には、ねぎ・鶏肉・海苔・揚げ玉など、お好みの具材をトッピングして食べることを推奨していますが、材料による味覚差を起こさないように、今回は “素” の状態で調理します。

カップ麺には2種の小袋を別添

それを再現した大和イチロウ監修の「鳥中華どんぶり」は1人前で、先入れの「かやく」と後入れの「液体スープ」を別添しているのですが、鳥中華に必須のアイテムといっても過言ではない刻み海苔は入っていません。さらに麺は高温の油に通して水分を飛ばしているのと、けっこう強めの縮れが施されているため、棒状ラーメンとは対照的な雰囲気。

ただ、みうら食品の「鳥中華」に設定されているメーカー希望小売価格は300円(税別)で、やかん亭での販売価格を例に挙げると350円(税込378円)なのに対し、カップ麺のメーカー希望小売価格は193円(税別)と大きな差が生じています。また「鳥中華どんぶり」の実売価格を調べてみたところ、税込98円〜128円が相場になっているため、その値段差も踏まえて食べなければいけません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:大和イチロウおすすめ! 鳥中華どんぶり 和風そばつゆ味
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:Z・株式会社カナヤ食品 千葉旭工場(千葉県旭市鎌数9163-25)
内容量:83g(めん55g)
商品コード:4901734045724(JAN)
発売日:2022年03月28日(月)
実食日:2022年03月31日(木)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:105円(税込)
希望小売価格:193円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:370ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵、砂糖)、スープ(しょうゆ、糖類、食塩、かつお節エキス、植物油脂、チキン調味料、鶏脂、みりん、昆布エキス、野菜エキス、粉末つゆ、発酵調味料、酵母エキス、香辛料)、かやく(味付鶏肉そぼろ、味付揚げ玉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸カルシウム、香料、カラメル色素、クチナシ色素、かんすい、増粘剤(キサンタン)、甘味料(カンゾウ)、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、(一部に小麦・卵・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

『山形 そば屋の中華 鳥中華 和風そばつゆ味』栄養成分表示[1食(めん90g+スープ40g)あたり]カロリー 372kcal、たんぱく質 11.9g、脂質 3.0g、炭水化物 72.6g、食塩相当量 8.2g(みうら食品)

みうら食品の「鳥中華」は、大きめの鍋で調理しなければいけないので、1束(めん90g)あたり1リットルの熱湯を沸かし、スパゲッティよろしく麺をバラッと広げたら、吹きこぼれに注意しつつ、麺を踊らせること5分半。その間に添付のスープを丼に入れ、1袋あたり300ccの熱湯で割り、茹で上がった麺を手早くザルで湯切りした後、スープの入った丼に移し、お好みの具材をトッピングしたら完成です。

『大和イチロウおすすめ! 鳥中華どんぶり 和風そばつゆ味』栄養成分表示[1食(83g)あたり]カロリー 317kcal(めん・かやく 271kcal / スープ 46kcal)、たんぱく質 6.2g、脂質 12.5g、炭水化物 45.0g、食塩相当量 5.0g(めん・かやく 1.4g / スープ 3.6g)、ビタミンB1 0.33mg、ビタミンB2 0.59mg、カルシウム 217mg(サンヨー食品)

対して「鳥中華どんぶり」の調理方法は単純で、かやくを入れてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で液体スープの小袋を温めながら待つこと3分。時間になったら液体スープを加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。刻み海苔が入っていないのは痛手ですが、カップラーメンのステータスといっても過言ではない具材は嬉しいポイントで、簡便性についてはコチラに軍配。

ちなみにカップ麺の製造所はカナヤ食品の千葉旭工場で、サンヨー食品の主力商品である「カップスター」や「旅麺」「サッポロ一番 みそラーメン」「同 塩らーめん」に、エースコックの「飲み干す一杯」や「まる旨」なども製造している工場です。あまり聞きなれない会社かもしれませんが、即席めんのOEM工場としては国内トップの地位を築いている優秀な企業なので、ご安心ください。

※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。以下、各項目の評価と最後の総評は「大和イチロウおすすめ! 鳥中華どんぶり 和風そばつゆ味」の感想に基づきます。

めん

みうら食品の干し中華めん

再現度は低い

3.5

みうら食品の「鳥中華」に使われている干し中華麺の原材料は「小麦粉、食塩、かんすい、クチナシ色素」とシンプルで、若干の滑りを伴いますが、キメの細かいシルクのような口当たり。ある程度の粘りを備えながら、噛むと内側から弾けるような反発性の持ち主で、油揚げ麺のような雑味もありません。その茹で上がりも然る事乍ら、上品なスープの中に泳ぐ、豊かな小麦の風味も印象に残りました。

サンヨー食品(カナヤ食品)の油揚げ麺

それをイメージしている「鳥中華どんぶり」の麺は、食用油で揚げたフライ麺で、みうら食品の干し中華麺は一瞬の歪みも見せないストレート麺だったのに対し、これでもかと縮れています。つまり、形状の再現度については低い‥‥というか、対極に位置するほど違うため、もはや別物と割り切らなければいけません。

しかし、面白かったのが独特の弾力で、ただ熱湯を注いで3分待っただけとは思えない、まるで袋麺を鍋で調理したような、もちもちとした食感が印象的。再現度については別物と言わざるを得ないベクトルにありますが、思っていた以上に長く続く粘りの強い弾力にインスタントラーメン研究家・大和イチロウの “こだわり” が見えました。

スープ

みうら食品の蔵王鳥中華スープ

そばつゆ味というか「うどん」の延長線上?

4.0

みうら食品の「鳥中華」は、パッケージに “和風そばつゆ味” とあるように、そば粉の風味こそ感じないものの、もっとも近いのは何かと聞かれたら蕎麦つゆで、替え玉は気分転換に和蕎麦でも問題ないレベル。ただ、思っていたよりも醤油は穏やかで、やや甘さが強く、関西の蕎麦つゆを彷彿とさせる骨組みから、地域によっては初めて食べるのに “懐かしい、落ち着く” といった感想を抱くかもしれません。

旨みは鰹節や宗田鰹節に由来するイノシン酸を中心に、昆布のグルタミン酸を掛け合わせ、干し椎茸(グアニル酸)は入ってませんが、チキンエキスや動物油脂(おそらく鶏油)をブレンドしているのが「鳥中華スープ」たる所以。今回は具材に鶏肉などを入れずに調理しましたが、ふんわりと上品に鶏の旨みが存在します。ただ、後味に残る強めの酸味が少し気になるところ。

サンヨー食品(カナヤ食品)の液体スープ

それを再現した「鳥中華どんぶり」の液体スープは、さらに優しい味わいで、かなり味醂(みりん)の主張が強く、オリジナルの蔵王鳥中華スープで感じた酸味は気になりません。味の方向性は間違いなく和風なのですが、比較的に蕎麦つゆっぽさは控えめで、どちらかといえば “うどんのつゆをラーメンのスープに寄せている” ようなイメージ。

ただ、どこか漠然と懐かしい中華そばを彷彿とさせる、そのホッとする感じは異なるベクトルにありながらも共通する感覚で、ちょっと斜め上の味にデフォルメされてはいるものの、甘い和風しょうゆ味のスープが苦手でなければ、老若男女を問わずに好まれるタイプの味だと思います。個人的には、めっちゃ好き。

かやく

雰囲気を高めるためにも刻み海苔は欲しかった

2.0

三つ葉や生の白葱をカップ麺に入れるのは難しいので、鶏肉をスパイシーな味付鶏肉そぼろで代用し、鳥中華を語る上で欠かせない揚げ玉も入っているのですが、ちょっと無理してでも刻み海苔は入れてもらいたかった‥‥というのが今回の敗因。

サンヨー食品の鳥中華といえば、2014年1月13日にノンフライ麺を採用した「サッポロ一番 一度は食べたいご当地シリーズ 山形 鳥中華」というカップラーメンを発売しており、それが今でも忘れられないほど美味しかったので、多少なりともバイアスになっている部分は認めますが、それに関係なく刻み海苔は鳥中華にとって重要な存在。

みうら食品の「鳥中華」を食べる際にも刻み海苔は必須のアイテムなので、刻み海苔を用意しておくのはもちろん、家に揚げ玉をストックしていない方は、最低限それも用意してください。

総評

3.0

再現度を横に置いて評価すると、味醂の甘みがクセになる優しい味わいの和風スープに、鍋で袋麺を茹でたような弾力の油揚げ麺も印象的で、味だけでいえば悪い商品ではありません。むしろ老若男女を問わず、小さいお子様から御年配の方まで幅広く愛されそうな味わいから、普段あまりカップラーメンを食べない方にもオススメできる一杯です。

しかし、みうら食品の「鳥中華」と比較すると、かなりデフォルメされている部分が多く、ご当地で愛される即席麺が題材なのに、それを全国向けの味に曲げたのは勿体無かったなと。ただ、そうせざるを得ない状況に、さぞ彼も頭を抱えたことでしょう。私にとって大和イチロウは大恩ある人物なので、だからこそ忖度なしで評価したのですが、総評の足を大きく引っ張ったのは “刻み海苔がなかった” こと。実食の際は、各位ちょい足しアレンジで補完してください【author・taka :a(大石敬之)】

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