どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年11月26日(火)ローソンでテスト販売中、エースコックのカップ麺「焼うどん味焼そば」(267円+税)の実食レビューです。
焼きうどん味のカップ焼きそば!? 鰹だし香る醤油たれとマヨネーズ付き、焼きうどんの味わいを再現したカップ焼きそばの正体とは‥‥。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
焼うどん味焼そば
焼うどん味焼そばとは‥‥ええ、もはや何を言っているのか意味が分からない‥‥いや、むしろ文字通りの味なら分かりやすい‥‥否、やっぱり意味が分からないローソン限定のカップ焼きそばで、共同開発者はエースコック。なるほど、それならば漠然と納得できなくもない変わり種。
ローソンの公式ウェブサイトには “和風だしと醤油が利いた焼うどんのたれに、焼そばの麺とマヨネーズを合わせました„ との記載があったので、文字通り「焼うどん」の味付けを施した「焼そば」がコンセプトの商品なんですけれども、それって単純に和風しょうゆ味の焼きそばなのでは‥‥みたいな。
逆にソース味の焼うどんも存在するわけで、考えれば考えるほど理解に苦しむ商品なのですが、実食前に触れておきたいのが手書き風のパッケージと「テスト販売中」の文字。これを見て真っ先に思い出したのは、2年前に発売されて砕け散った「マルヌパン風 ガーリックチーズ味塩ラーメン」(2022年10月25日発売品)で、その共同開発者はエースコックの親会社でもあるサンヨー食品。
つまり、親の仇を討つかの如く展開なのですが、もうすこし解説しておきましょう。2年前に突如として現れた「マルヌパン風 ガーリックチーズ味塩ラーメン」は、ローソン店舗で実施されていた企画 “あなたの1票で商品化が決まる! メーカー7社による「ありそうでなかった商品」テスト販売中„ の一環で、唯一の即席カップめん枠だったんですけど、当たり前のように撃沈。
当時、テスト販売から商品化を勝ち取ったのは、1位「味のしない?飴」(カンロ)、2位「ポテトチップス ガーリックマヨネーズ味」(カルビー)、3位「あたためてもおいしいカフェラテ」(トーヨービバレッジ)計3品で、SNSを中心に騒がれていたのも記憶に新しいところ。
その流れを汲んでいるのが今回の「焼うどん味焼そば」で、今年は “6メーカーによるテスト品フェア„ と題し、虚無すぎると話題になったカンロのキャンディ「味のしない?飴」と、ロッテのガム「味のしない?ガム」も復活。
さらに、カルビーの予算が懸念されている「ポテトチップス あたりめ風味」や、究極の無糖サワーを標榜しているチェリオの「大人のスパークリングウォッカ」など、なかでもトーヨービバレッジの「飲むマヨ」が異彩を放ちまくっていたのですが、このブログは即席カップめんのレビューが本題。
はたして「焼そば」なのに「焼うどん」らしさが楽しめるのかどうか、しっかり見極めて参ります。ええ、なんかもう悪い予感しかしませんけど‥‥。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「調味たれ」と「マヨネーズ」の計3パック。マヨネーズの小袋は見慣れないサイズだったので、ちょっとテンションあがるなど。ただ、焼うどんに直結するアイテムではないので、花かつおとかのほうが雰囲気あったんじゃない?。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。この時点でエースコックの揚げ油に由来する独特のニオイが漂ってくる、よくも悪くもメーカーの個性が強く出ているファーストインプレッション。なお原材料に梘水(かんすい)を使用しているため、分類上は中華麺です。そして、見逃せないのはローソンでの販売価格。
2024年12月現在、標準サイズのカップ焼きそば(めん90〜100g)におけるメーカー希望小売価格は、236円(税別)を基準としてるメーカーが大半で、エースコックも例に漏れず。しかし、今回の「焼うどん味焼そば」は標準サイズのカップ焼きそばでありながら、ローソンでの販売価格は267円(税込288円)だったので、現時点での印象からすると、ちょっと高いんじゃない‥‥?
製品詳細情報・購入価格等
製品名:焼うどん味焼そば 製造者:エースコック株式会社 製造所:兵庫工場(兵庫県たつの市神岡町東觜崎308) 内容量:127g(めん100g) 商品コード:4901071405786(JAN) |
発売日:2024年11月26日(火) 実食日:2024年12月09日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 小売価格:267円(税別) 購入価格:288円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:680ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(調味たれ・マヨネーズ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、ウスターソース)、添付調味料(マヨネーズ、植物油脂、しょうゆ、発酵調味料、砂糖、食塩、魚介調味料、オイスターソース、コンブエキス、醸造酢)、かやく(キャベツ、ねぎ、人参)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、カラメル色素、酒精、香料、酸味料、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・りんごを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は「キャベツ」「ねぎ」「人参」の計3種。たとえば「赤いきつね焼うどん」や「日清のどん兵衛 きつね焼うどん」よろしく刻み揚げでも入っていたら “うどんらしい„ と思えたんですけど、お世辞にも個性的とは評価できないラインナップ。しかも、値段のわりに少ない。
かやく以外の小袋は後入れなので、それを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「調味たれ」を温めながら待つこと3分。時間になったら麺の戻し湯を捨て「調味たれ」を入れて混ぜ合わせ、仕上げに「マヨネーズ」をトッピングしたら出来上がり。んー、だし醤油っぽい香りはそれっぽい要素になりますけど、大幅に焼きそばですねコレw
小袋のくだりでも触れましたけど、マヨネーズよりも花かつおのほうが雰囲気あったんじゃないのかなーとか、そもそも値段的にコスパが引っ掛かる確率高いよなーとか、不安しかない調理直後。はたしてポジティブな方向に裏切ってくれるのか、引き続き焼うどん味の打ち出し方にも注目しつつ「めん」「たれ・マヨネーズ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(127g)あたり |
カロリー:570kcal たん白質:8.4g 脂 質:26.9g 炭水化物:73.5g 食塩相当量:4.3g ビタミンB1:0.46mg ビタミンB2:0.45mg カルシウム:381mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「焼きそば」です
前述のように梘水(かんすい)を使用しているため分類上は中華麺で、体感的にも然り。調味たれとの関係か、それとも別の要因か、いずれにせよエースコックといえばの油揚げ麺臭は意外と控えめで、食べ始めはモチモチとした弾力が楽しめます。ただ、後半は比較的に柔らかめ。
同社の油揚げ麺といえば現時点、焼そばモッチッチの独自製法にルーツを持つ「真空仕立て麺」や「多加水真空仕立て麺」が最強に位置しているんですけど、そっち系の密度感は皆無に等しく、どちらかといえば後半にかけてフカフカしてくるので、いかにも油揚げ麺らしいなと。
そこには生麺や蒸し麺では味わえない、独特のジャンクな魅力が詰まっているのですが、税込288円でしょ? というのが引っ掛かるポイント。メーカー希望小売価格が236円(税別)でも単体で見たら及第点くらいの品質に思えたので、厳しめに評価せざるを得ません。
たれ・マヨネーズ
タレは「うどん」っぽいけど
マヨネーズをトッピングする前に「調味たれ」単体の味を確認してみたところ、キレのある醤油感をベースに、しっかりと魚介の旨みを効かせている、なるほど「うどん」のベクトルを歩んだテイストで、醸造酢の酸味で醤油のキレを強めているのも効果的。
オイスターソースの使用量は醸造酢を上回っているのですが、さほど目立って出張してくることはなく、ほんのり奥行きを保たせる程度の隠し味。ただ、ここにマヨネーズは必要だろうか‥‥?
個人的にマヨネーズは大好きなので、焼うどんにもウェルカムな姿勢なんですけど、今回は中華麺。せっかく「うどん」を彷彿とさせる味付けだったのに、マヨが飛び込んでくると焼きそばの要素が途端に強くなるというか、けっきょく和風テイストの焼きそばじゃん、みたいな。
味の系統はキユーピーよりもピュアセレクト寄りで、酸味は穏やか。調味たれとの相性は悪くなかったものの、焼うどん味のコンセプトを思うと蛇足に感じました。
かやく
あかん
これはもう焼うどん云々をさておいてもイマイチといわざるを得ない内容で、まず値段のわりに量が少ない。また入っているのも細切れキャベツ、わずかなニンジン、そしてジャキジャキとした熱風乾燥のネギっていう‥‥さすがに酷い。
たとえば亀山みそ焼うどん(三重県亀山市)とか、ひるぜん焼うどん(岡山県真庭市蒜山)とか、ちゃんぽん焼き(兵庫県姫路市)などの個性的な‥‥いや、ちゃんぽん焼きは「中華麺」と「うどん」を使った “焼そば×焼うどんのハーフ&ハーフ„ なので、ペヤングみたいなことになってるんですけど、さておき個性的にもボリューム的にも高く評価できる内容ではありませんでした。
総評
んー、結論からいうとないです。調味たれの方向性は「焼うどん味」だったし、コンセプトを度外視すれば味も悪くなかったんですけど、焼うどん味の焼そばとして納得させるには無理が否めない内容で、コストパフォーマンスもイマイチ。ぶっちゃけ★1もチラついたのですが、マズいわけじゃなかったし、うーん‥‥みたいな。
捉え方によっては、企画段階でゴーサインが出る前に発売しちゃった感は「テスト販売中」らしい要素になりますし、SNSでマズすぎると炎上している「飲むマヨ」ほど人を選ぶような商品でもないけれど、あまりに中途半端。これで「テスト販売中だから税込198円!」とかだったら、大きく印象も変わったんですけどね。【author・taka :a(大石敬之)】