どうも、taka :aです。
本日の一杯は、千葉・松戸の名店「中華蕎麦とみ田」が送る夏の風物詩、「とみ田監修 濃厚豚骨魚介冷し焼豚つけ麺」のアレンジ・実食レビューです。
セブン限定とみ田の “冷やしつけ麺” を “電子レンジで加熱” してみた結果——
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、とみ田の冷やしつけ麺を温めたらどうなるのか検証します。よろしければ、最後までお付き合いください。
中華蕎麦とみ田 冷やしつけ麺を “温める”
「中華蕎麦 とみ田(ちゅうかそば とみた)」とは、千葉県松戸市にある行列の絶えない人気ラーメン店で、創業は2006年6月5日。あまりに流行り過ぎて飽和状態になり、 “またおま系(またお前もか系)” などと揶揄されるようになった「濃厚豚骨魚介」ですが、その中でも最高峰に位置する名店で、店主の富田治氏は常に現役で業界を牽引している実力者です。
今回の新商品「濃厚豚骨魚介冷し焼豚つけ麺」は、毎年夏にセブンイレブン限定商品として販売されている「とみ田監修 冷やしつけ麺」の2019年バージョンで、今年は富田治氏が開発した粉の配合と麺の形状を見直し、コシのある三層麺に改良。さらに、ロース肉の焼豚は昨年よりも自然な焼きの香りがプラスされました。
「濃厚豚骨魚介冷し焼豚つけ麺」が発売されたのは7月23日、その約1ヶ月と1週間前の6月12日に “セブンのジェネリック二郎” こと「中華蕎麦とみ田監修 豚ラーメン(豚骨醤油)」をリニューアル。それも期間限定から通年商品に格上げされ、同店監修シリーズ初となる冷凍食品「セブンプレミアムゴールド 中華蕎麦とみ田つけめん」も発売するなど、かなり気合が入っています。
このブログでは「とみ田監修 濃厚豚骨魚介冷し焼豚つけ麺」と「中華蕎麦とみ田監修 豚ラーメン(豚骨醤油)」どちらも “正しい調理方法” でレビュー済みで、「濃厚豚骨魚介冷し焼豚つけ麺」はクリーミーな豚骨感と冷やしでも凝固しない濃厚なスープに感激。「豚ラーメン」は二郎インスパイア系のスープに中毒性を覚え、とろとろの大きな豚に笑みが隠せませんでした。
しかし、どちらも同じ「武蔵野」製造の麺ですが、「豚ラーメン」の麺はリニューアル後も “うどんっぽさ” が払拭されておらず、けれども「濃厚豚骨魚介冷し焼豚つけ麺」の麺は流水でほぐすだけなのにコシが強くて “ちゃんと中華麺らしい” 食感。両者ともに要冷蔵(10度以下)かつ税込550円のチルド麺ですが、冷やしつけ麺は水・電気・ガスなどが必要ないことから簡便性のメリットも。
というわけで当ブログでは「濃厚豚骨魚介冷し焼豚つけ麺」のほうが高評価を勝ち取る結果となったのですが、今回その簡便性とコンセプトをガン無視する “冷やしつけ麺” の「あつもり」と「ひやもり」アレンジです。通常、専門店で「つけ麺」を注文した場合、麺は “茹で上げてから冷水で締めた冷たい状態” で、つけ汁(スープ)は “温かい状態” で提供される「ひやもり」が一般的なのですが——
中にはスープの温度が低下することを嫌う方も多く、そんな方にも楽しんでいただけるように、一度茹で上げて冷やした麺を “再び熱湯に通して温めた状態” で提供するメニューを「あつもり」といいます。なんで二度手間を踏むようなことをするの? と思われるかもしれませんが、麺の滑り(ぬめり)を洗い流し、冷水で締めてコシを出すのが目的ですね。
今回は念のため耐熱容器に移し替えるので、フタつきのスチームポット(耐熱ガラス容器)を用意しました。もちろん電子レンジ対応であれば、陶器+ラップでも問題ありません。
開封・調理開始(作り方)
もともと温かいスープでも食べてみたかったのと、タイミングよく友人からも温めてみてと提案があったので、「あつもり」にアレンジすることにしたのですが、私は「ひやもり」が好きなのです(※昔は嫌いでした)。というわけで今回は、「麺を温めてから締め直した場合もっと美味しくなるのかどうか」も検証してみたいと思います。富田さん、せっかくの冷やしなのにゴメンナサイ。
「濃厚豚骨魚介 冷し焼豚つけ麺」は上の透明な容器に茹で麺と具材、下の黒い容器にスープが入っているので、具材を耐熱容器に移してからスープを注ぎます。具材も一緒に温める理由は、単純にスープの温度低下を防ぐため。ただ、容器が小さいと具材が浸からない(カピる)、スープがあふれる‥‥などのおそれがあるので、底の深い「お椀型」がオススメです。
というのも写真のように底面の面積が低い容器を使った場合、食べにくい上にスープも冷めやすく、あまりメリットがないなと移し終えてから‥‥(※渡し箸は比較用です。すみません)。なので、今回は耐熱容器で温めてから付属の黒い容器にスープと具材を戻します。黒い容器はPP(ポリプロピレン)なので、電子レンジで軽く加熱できそうですけど、念の為。
ご家庭の電子レンジによって温める時間は変わってきますが、500Wであればフタまたは軽くラップをして1分も温めれば充分だと思います。その際、具材がスープの表面から顔を出していないか要チェック、それからラップをピタッ! と完全密封すると食品が熱くなりすぎたりラップが裂けることもあるので、ふんわり優しくかけましょう(※柚子とネギは風味が飛びそうなので後入れします)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:とみ田監修 濃厚豚骨魚介 冷し焼豚つけ麺 製造者:株式会社 武蔵野 京都工場 製造所:京都府八幡市戸津水戸城55 内容量:-(記載なし) 商品コード:2091659301127 発売日:2019年07月23日(火) |
麺の種類:ゆで中華麺(かんすい使用) 容器材質:プラ(上段PET / 下段PP) 小袋構成:2袋(スープ・ほぐし水) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】ゆで中華麺、豚肉チャーシュー、ねぎ、味付メンマ、ゆず皮、加工澱粉、かんすい、ダイズ多糖類、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、着色料(カラメル、カロチノイド)、乳化剤、糊料(キサンタン)、香料、酸味料、(原材料の一部に卵・小麦・鶏肉・さば・ゼラチンを含む)/ 〈添付スープ〉ガラスープ、チキンエキス、しょうゆ、砂糖、食用植物油脂、香味油、混合削りぶし粉末(さばぶし、いわし煮干し)、りんご酢、かつおエキス、かぼす果汁、食塩、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工澱粉)、酸化防止剤(V.E)、(原材料の一部に小麦・豚肉を含む)/〈添付ほぐし水〉水 |
【アレルゲン情報】卵・小麦・鶏肉・豚肉・さば・大豆・ゼラチン(※本品製造工場では、そばを含む製品を生産しています) |
実食開始
さて、次は「麺の温め方」です。友人からは給湯器などでお湯を出して “じゃぶじゃぶする” とアドバイスを受けたのですが、せっかっくなので茹で麺のポテンシャルを引き出しましょう。そのまま冷やしで食べられるということは、すでに麺のα化(アルファ化)は済んでいるので、耐熱容器に茹で麺を移し、電子レンジで加熱することにしました。
麺がカピカピにならないようにラップをかけて、500Wの電子レンジなら3分間(600Wの電子レンジなら2分ちょっと)加熱してみます。これはスーパーで1袋20〜30円くらいの安い茹で麺を調理する際、冷えて固まったデンプン質を活性化させるのと同じ要領で、それから水で締め直し、「ひやもり」ならここでストップ。「あつもり」は再び熱湯に潜らせます。
レンジで加熱する際の注意点として、ターンテーブル式なら中央には置かないこと、それから麺を温める時はピチッとラップをかけつつ “空気孔を作って” ください。それでは、電子レンジで加熱した場合の違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」それぞれ温・冷の違いを解説し、オススメかどうか判定します。アレンジ前の感想が気になる方は、「とみた監修 濃厚豚骨魚介冷し焼豚つけ麺」の記事をご覧ください。
栄養成分表示:1包装当たり
カロリー:617kcal(熱量 / エネルギー) |
食塩相当量:5.334g(推定値) (計算式 “ナトリウム2100mg×2.54÷1000” ) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
500Wの電子レンジで3分加熱、それから冷水で締めて、さらに熱湯で温めなおしたところ、たしかにコシはアップします。しかし、それ以上に気になったのが浮き上がってきた麺の雑味‥‥この麺には全粒粉が練り込まれているのですが、それによる目立った恩恵は得られず、さらにレンジ加熱後は小麦の風味が減退し、謎の生臭さが目立っていました。
つけ汁が冷めないのはメリットですが、それ以上に鼻を抜ける雑味が目立つという予想外の展開。ただ、ちょっと麺を放置して冷めた後はニオイも気にならなくなったので、ガチのレンジ加熱で「あつもり」にするのではなく、火傷しない程度のお湯で麺をほぐすくらいがベストかもしれません。しかし、「ひやもり」は “本気でオススメ” です。
販売期間中の夏場は水道水だと完全に冷やせないので、氷水を準備しておくのがベストですが、そのまま食べるよりも “圧倒的にコシが強く” なりますし、熱で浮き上がってくる変な雑味も気になりません。ガチの生麺や冷凍麺には敵いませんが、むしろ小麦感については強くなりますし、立ち位置のイメージとしては「チルド麺 <<<<<<< 電子レンジ加熱後(冷)<<< 冷凍麺」ですね。
スープ
冷やしで食べた時は、とにもかくにも主軸にある豚骨のマイルドな乳化感に心を射止められ、まったりとしたミルキーな旨味に強い魅力を感じました。けれども温めると魚介のテイストが勢いを増し、温めるプロセスにおいて軽く水分が蒸発するのも要因か、冷製で食べた時よりもグッと押しの強い味わいに変化します。
リンゴ酢やカボス果汁のアクセントは散漫しますが、それが旨味のフレームワークに組み込まれることで直線的な旨味が加速。通常、人間の舌は冷たいと塩気を強めに(甘さは鈍感に)、温かいと甘さを強めに(塩気は鈍感に)感じる構造になっているのですが、魚介の輪郭が強くなることで体感的な味は濃いめになります。
けれども豚骨の乳化感が衰えることはなく、しっかり濃度を保っていたので、スープを温めるのはアリだと感じました。それに、先ほど麺は「ひやもり」のほうがオススメと書きましたが、もともと「冷やしつけ麺」用に開発されたスープなので、すこしずつ温度が低下するにつれて豚骨の柔らかさが増してくる——そんな過程を素直に楽しめたのもよかったです。
具材
具材は特に変わらないだろうと思いきや、豚ロースの焼豚は見違えるほど香りがよくなって驚きました。しっとりとした食感は据え置きで、今年から改良された “自然な焼きの香り” がグッと引き立ちます。さすがに専門店のチャーシューとまでは言えませんが、冷やしで食べた時と印象が違ってビックリ。
さらにメンマもシャキッとした歯ごたえが強くなって、想像していた以上の変化。焼豚とメンマに関しては俄然、温めたほうが美味しいです。ネギと柚子皮は後入れしたので、それ自体が特に何が変わるということはありませんでしたが、温かいスープの中で香りが映えていました。
まとめ
まず「あつもり」と「ひやもり」について、 “電子レンジを使うなら「ひやもり」がオススメ” です。試しに熱湯をかけるだけで麺を温めてみたところ、変な臭いは気にならなかったので、あつもりで食べる場合その程度にとどめておくのが無難。けれども麺を電子レンジで加熱した後に冷水で締めた場合、コシが圧倒的にアップすると同時に臭いも気になりませんでした。
それからスープ(つけ汁)も温めたほうが素材の風味が際立ちますし、その後すこしずつ “冷やしの時に魅力的だった乳化感が増していく” 過程に趣を感じたので、スープと具材を温めてみるのもオススメです。電子レンジ加熱で麺から謎の雑味が浮き上がってきたのは軽い恐怖でしたけど、中華蕎麦とみ田の冷やしつけ麺は “温めても美味しかった” ので、ぜひ試してみてください。