どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年5月24日(火)新発売、ファミリーマート限定のカップ麺「東京油組総本店 油そば たまごタレ付」の実食レビューです。
油そばの新たなスタンダード「東京油組総本店」監修によるコンビニ限定のカップ油そば “第5弾” は従来品比「麺10%増量」にリニューアル!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
東京油組総本店 油そば 2022
東京油組総本店(とうきょうあぶらぐみそうほんてん)とは、2008年(平成20年)1月10日にオープンした東京都港区赤坂の1号店「赤坂見附組」を皮切りに、依然として勢力を拡大し続けている油そば専門店で、2022年(令和4年)5月現在の店舗数は国内に48店舗、海外に3店舗を展開している大所帯。昨年5月の国内店舗数(36店舗)と比較すると明らかで、確実な伸長を見せています。
今回の新商品「東京油組総本店 油そば たまごタレ付」は、東京油組総本店の「油そば」を再現した “ファミリーマート限定発売” のカップ麺で、製造者は日清食品。2018年(平成30年)7月24日発売の初代「東京油組総本店 油そば」以来、毎年恒例となっているコラボ商品で、前回の “ネギごま+たまごタレ” はそのままに、麺重量10%アップで全国のファミリーマート店舗に帰ってきました。
東京油組総本店で提供されている「油そば」は、こだわりの自家製麺に、秘伝のタレとアブラを絡めて食べる王道のスタイルで、基本のトッピングは短冊切りのチャーシュー、メンマ、ねぎ、刻み海苔とシンプルなラインナップ。だからこそ豊富な単品トッピングで自分好みにカスタマイズできるのと、麺の量を同一価格で並盛り(160g)、大盛り(240g)、W盛り(320g)が選べるのも人気の秘訣。
麺が命の油そばなので、最高の麺を——。その思いから生まれた自家製麺は、1945年(昭和20年)創業の老舗製麺所「サッポロ製麺」と共同で開発したオーダーメイドの逸品で、一粒の小麦から約6%しか採れないアリューロン層(ビタミン・ミネラル・ポリフェノールなを多く含む、通常の小麦粉では取り除かれてしまう層)を多く取り込み、東京油組総本店でしか食べられない魅力を訴求しています。
それを再現した2018年7月発売の初代「東京油組総本店 油そば」も日清食品との共同開発商品で、全国のファミリーマート店舗、並びに当時のサークルK・サンクス店舗を対象に新発売。カップ油そばといえば濃いめの味付けで、なおかつ油揚げ麺が主流となっていた当時、かなりマイルドなタレとコシの強いノンフライ麺で勝負してきた日清×東京油組総本店。
ただ、初代はマイルドなタレに対して油の量が凄まじく、ちょっと全体がピンボケしているような印象を受けたのですが、2019年5月28日発売の二代目「東京油組総本店 油そば」ではタレの構成が見直され、メリハリのある味わいにグレードアップ。さらに麺も従来品比10%増量(80g → 90g)を実現し、正当な進化を果たしました。
2020年5月26日発売の三代目「東京油組総本店 油そば」では目立った変化を感じなかったのですが、2021年5月11日発売の四代目「東京油組総本店 油そば たまごタレ付」には店舗の “スペシャルトッピングA” をイメージした「たまごタレ」と「きざみのり&ごま」を別添し、従来品との明確な差別化で新鮮な印象を与えてくれたのは記憶に新しいところ。
それに続く今回の五代目「東京油組総本店 油そば たまごタレ付」(2022年5月発売品)は、さらに麺10%増量(90g → 100g)ということで、シリーズ史上最大級の食べ応えに期待できる展開。ただ、それに伴うトレードオフが発生しているおそれもあるため、前回(四代目)との違いに注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が1袋に、後入れ「特製液体だれ」「きざみのり&ごま」「たまごタレ」の計4種。小袋の構成は変わっていませんが、特製液体だれのデザイン(色)が変わっているため、麺の増量に合わせた調整を感じるかもしれません。
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、前述のように麺10%増量(100g)がリニューアルポイント。湯切りタイプの汁なしカップ麺における麺量は、スポット商品だと90gが標準なので、大盛りとまではいえないものの、売上が安定している定番商品(日清焼そばU.F.O.など)に匹敵するボリューム感。
ただ、ひとつ見逃せないのがファミリーマート通常価格で、前回の販売価格は250円(税込270円)だったのに対し、今回は268円(税込289円)と強気な値段。あくまで個人的な見解ですが、麺量を増やしたことに伴う値上げというよりも、原材料の高騰などによる値上げをネガティブに思わせないために “麺10%増量” をアピールしているような印象です。いや、ほんとに個人的な見解ですよ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:東京油組総本店 油そば たまごタレ付 製造者:日清食品株式会社 製造所:+A 関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:155g(めん100g) 商品コード:4902105272015(JAN) |
発売日:2022年05月24日(火) 実食日:2022年05月26日(木) 発売地域:全国 取得店舗:CVS(ファミリーマート) 商品購入価格:289円(税込) 希望小売価格:268円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(特製液体だれ・かやく・きざみのり&ごま・たまごタレ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、植物性たん白、大豆食物繊維、チキンエキス、卵粉)、たれ(豚脂、しょうゆ、卵黄ソース、醸造酢、糖類、香味油、香辛料、小麦粉、ポーク調味料、粉末しょうゆ、でん粉、食塩)、かやく(味付豚肉、ねぎ、味付メンマ)、ふりかけ(ごま、のり)/ 加工でん粉、乳化剤、かんすい、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、ソルビトール、香料、酒精、焼成Ca、グリセリン、カロチノイド色素、増粘剤(キサンタンガム)、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、昨今の風潮から味付豚肉を大豆たん白加工品(フェイクミート)にシレッと変更しているのではないかと予想していたのですが、きちんと本物の味付豚肉を使っています。しかし、最近の日清食品が保有する大豆たん白加工品はレベルが高いので、それに置換して値上げを阻止する方法もあったのでは‥‥と、それについては賛否両論ある部分。
かやく以外の小袋は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「特製液体だれ」を温めながら待つのですが、その際に “たまごタレは温めない” こと。また5分経ったら湯切りを行い、特製液体だれを加えて混ぜたら “たまごタレを入れた後、「きざみのり&ごま」を最後にふりかけて-・” との注意書きがあるため、調理の際は留意してください。
ちなみにカロリーは前回の605kcalから633kcalに増え、それ以外の値も微妙に増えているのですが、おそらく麺10%増量による数値の違い。ほかに麺量以外の違いもあるのかどうか、引き続き前回との違いに注目しながら「めん」「特製液体だれ・たまごタレ」「かやく・きざみのり&ごま」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(155g)あたり |
カロリー:633kcal たん白質:9.6g 脂 質:30.5g 炭水化物:80.0g 食塩相当量:5.7g ビタミンB1:0.27mg ビタミンB2:0.33mg カルシウム:213mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
実は配合が変わっている
従来品の質感はそのままに、ただ10%増量したのかと思っていたのですが、大豆食物繊維と植物性たん白の配合割合が逆転し、卵白が卵粉に変わっています。ただ、大豆食物繊維と植物性たん白でコシを強め、チキンエキスでタレとの一体感を高めているのは日清食品のノンフライ麺に共通する常套手段。
前回のノンフライ麺と比較して原材料名の構成は微妙に変わっていましたが、丸刃で切り出された平打ちの形状だったり、ほぼ縮れが施されていないところだったり、粘りを抑えながらも中心部までギュッと詰まったコシの強さだったり、歴代のノンフライ麺で感じた魅力は踏襲しつつ、麺10%増量を実現したのは見事。
——と、手放しに称賛したいのですが、前述のようにファミリーマート店舗での販売価格が268円(税込289円)に値上がっているため、価格相応といえば価格相応の仕上がり。たとえば麺の量を増やさずに値段を据え置けたのであれば、そちらのほうが手に取りやすかったかな‥‥って文字にするとネガティブに見えますけどw 前述のように “価格相応” なので、真っ向から貶しているわけではありません。
特製液体だれ・たまごタレ
引き続き気を衒わない路線なんだけど‥‥
従来品の原材料名と比較してみると、かなり内容が大きく変わっていて、前回は「豚脂、しょうゆ、卵黄ソース、醸造酢、糖類、香味調味料、香味油」とシンプルな構成だったのに、今回は「豚脂、しょうゆ、卵黄ソース、醸造酢、糖類、香味油、香辛料、小麦粉、ポーク調味料、粉末しょうゆ、でん粉、食塩」と複雑になっています。
さらに甘味料(スクラロース、アセスルファムK)が省かれたのも大きな変化を感じるポイントで、舌に纏わり付いてくる人工甘味料特有の野暮ったい甘さが気にならなくなったのはメリットですが、どうにも従来品と比較して深みにかけたテイスト。たっぷりの油を軸に、攻撃性のないタレを合わせているのは「東京油組総本店」らしい個性ではあるものの、複雑な原材料名に反して単調な印象を受けました。
そんな「特製液体だれ」に大幅な変化をもたらしてくれるのが「たまごタレ」で、これを麺に絡ませると一変。卵黄に由来するコクだけでなく、だし醤油の風味もプラスされ、イッキに深みのある味わいに変わります。ただ、麺の増量に対して「たまごタレ」の量は変わっていなかったので、いきなり全量トッピングせずに、都度ちょっとずつ麺に絡ませながら食べるのがベストだと思います。
かやく・きざみのり&ごま
前回と同じ
味付豚肉はチップ状のチャーシューで、ネギはフリーズドライよりも安価なエアドライ。さらにメンマも少量と前回からラインナップは変わっていませんが、けっこうネギの量は多く、シャキシャキとした歯触りが食感のコントラストに寄与。店舗の「油そば」も基本はシンプルなので、あながち的外れな構成ではありません。
「きざみのり&ごま」も前回と共通で、海苔の風味と白胡麻の芳ばしさが「たまごタレ」と絶妙にフィット。すべてのパーツが組み合わさった途端、かなりの瞬発力を見せてくれるのですが、たまごタレと同様に、まずは「特製液体だれ」だけの状態でベースの味を確認した後、後半にかけて盛り上げるのがオススメの食べ方です。
総評
2021年5月発売品と比較して「たまごタレ」と「きざみのり&ごま」はそのままに、コシの強いノンフライ麺を10%増量していた “五代目” ですが、ファミリーマート通常価格の上乗せがあったので、ちょっと評価を見直しています。しかし、それでも価格相応と思える仕上がりなのは間違いないため、星ひとつマイナスに留めました。
最終的な出費は増えますが、定番の酢とラー油はもちろん、すりニンニクや柚子こしょう、半熟たまごなど、土台がシンプルなだけにトッピングが映えるので、ちょい足しアレンジも試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】