どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年7月20日(月)新発売のカップ麺、エースコック「スーパーカップ1.5倍 ラーメン暖暮監修 辛ダレ豚骨ラーメン」の実食レビューです。
ラーメン激戦区・福岡の人気店「暖暮」が大盛りカップ麺のパイオニアとコラボ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
スーパーカップ1.5倍×ラーメン暖暮
スーパーカップ1.5倍とは、大阪府吹田市に本社を置くエースコック株式会社のロングセラーブランドで、1988年(昭和63年)に “業界初の大盛りカップ麺” として新発売。2020年現在も食べ盛りの学生を中心に支持されているため、ブランドコンセプトの食べ応えを踏襲しつつ、近年ではSNSなどでの話題性や拡散性も強く意識するようになり、インパクトのある変わり種を定期的にリリースしています。
今回の新商品「スーパーカップ1.5倍 ラーメン暖暮監修 辛ダレ豚骨ラーメン」は、福岡県筑紫野市に本店を構える豚骨ラーメン専門店「ラーメン暖暮」とエースコックの共同開発商品で、エースコックを代表するパイオニアブランド「スーパーカップ1.5倍」から新発売。特製の辛味ダレとコクのある豚骨スープに大盛りの細麺を合わせ、ラーメン暖暮の看板メニューが大盛りサイズのカップ麺で再現されました。
ラーメン暖暮(だんぼ)とは、2000年(平成12年)3月4日に創業した福岡を代表する人気店で、ラーメン暖暮という名前の由来は “皆さまの暮らしに、ホッと一息つける暖かな一杯を——” という想いに因んだもの。福岡県筑紫野市に開業した1号店を皮切りに、東京・沖縄・鹿児島・静岡・神奈川・宮崎・大分で店舗を構え、2020年7月現在の国内店舗数は本店を含め25店舗を展開。
さらにカナダ・バンクーバーで地元に人気の “キッツ” ことキツラノ(1833 West 4th Ave.)にて、2015年(平成27年)5月8日にオープンした「DANBO Kitsilano」で初の海外進出を果たし、2020年7月現在はオーストラリアに4店舗、カナダに2店舗、アメリカに2店舗、ベトナムに2店舗の「DANBO」を構えるなど、日本のみならず海外でも多くのファンに支持されています。
カップ麺の再現元になっている暖暮の「ラーメン」は、素材と部位を厳選した豚骨とアルカリ水のみで炊き出した全店舗自家炊きの豚骨スープを特徴とし、旨味とビタミンを完全に抽出。たとえば同じ九州の久留米(くるめ)で特徴的な、365日ずっと欠かすことなく豚骨を継ぎ足す伝統の製法 “呼び戻し” とは違う、1日限りの賞味期限を設けた “切り取り” 式なので、一般的にネガティブとされる豚骨臭が気にならないのもポイント。
だしは可能な限り塩分を抑え、各種素材が持つ本来の旨味を大切にし、麺は老舗製麺所の職人と「ラーメン暖暮」の店主が長い年月を掛けて開発した加水率の低い特注の極細ストレート麺を使用。そして一味唐辛子をベースに中国の薬味や漢方食材を混ぜ合わせ、極秘の製法で作り上げた辛味ダレを特徴とし、創業から2年後に放送されたFBS(福岡放送)主催の「九州ラーメン総選挙」で1位を獲得するなど、たしかな実力の持ち主。
そんな「ラーメン暖暮」のカップ麺といえば、2017年10月30日にエースコックが「全国ラーメン店マップ 福岡編 ラーメン暖暮 辛ダレ豚骨ラーメン」という縦型ビッグのカップラーメンを販売していたので、実は今回が2度目のタイアップ。前回は「全国ラーメン店マップ」のシリーズ第7弾として発売されましたが、同じエースコックの自社ブランドでも別枠から登場という、ちょっと異例の展開に驚きました。
しかも日本国内の「ラーメン暖暮」実店舗で使えるクーポン “替え玉1杯無料券” 付きということで、通常価格150円(税込)の “替玉” が無料になるという、昔は定期的だった特典も昨今のカップ麺となっては珍しいポイント。しかしながら質より量といった印象も強いスーパーカップ1.5倍‥‥よく大味に傾きがちなブランドなので、有名店監修の再現カップ麺ならではの本格さが打ち出せているのかどうかに注目です。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく入り粉末スープ」に後入れの「特製ペースト」で合計2種類。先ほどの画像にも写っていたように、フタの一部(上記画像の「特製ペースト」で隠れている部分)が “替え玉1杯無料券” になっているため、最寄りの実店舗で利用する予定のある方は、うっかり破いたり捨てたりしないように注意してください。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の熱湯3分。既存の「スーパーカップMAX 濃コクとんこつラーメン」には24番の切刃でカットした豚骨専用の丸細麺を使用しているため、それと同じ麺を使っているのかと思いきや、確認してみたところ原材料名が異なります。先ほどスーパーカップは大味に傾きがちだと書きましたが、比較的に麺は進化傾向にあるので、ラーメン暖暮監修ならではの本格さに期待したいところ。
メーカー希望小売価格は税別220円で、既存の「スーパーカップMAX」や「スーパーカップ1.5倍 超やみつき○○仕上げ」シリーズ(税別210円)よりも高めの設定ですが、2020年7月現在発売の大盛りカップ麺における標準的な値段。コンビニで購入した場合の税込価格は232円、実際に立ち寄ったコンビニの店舗では「ローソン」と「ミニストップ」での取り扱いを確認しました。※コンビニでしか売ってない商品ではありません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ1.5倍 ラーメン暖暮監修 辛ダレ豚骨ラーメン 製造者:エースコック株式会社 関西滝野工場 製造所:兵庫県加東市河高1816-175(W) 内容量:115g(めん90g) 商品コード:4901071235291(JAN) 商品サイズ:140×140×105mm |
発売日:2020年7月20日(月) 実食日:2020年7月24日(金) 発売地域:全国(スーパー・コンビニ等) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS)・胴巻き紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(かやく入り粉末スープ・特製ペースト) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白)、かやく入りスープ(ポークエキス、乳化油脂、食塩、ポーク調味料、ごま、焼豚、ねぎ、香辛料、キクラゲ、たん白加水分解物、酵母エキス、ポークコラーゲン、オニオンパウダー)、特製ペースト(植物油脂、豆板醤、みそ、還元水飴、香辛料、動物油脂、食塩、ポーク調味料)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、酒精、重曹、かんすい、香料、香辛料抽出物、紅麹色素、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
先入れの「かやく入り粉末スープ」を開封すると、きわめてカップラーメンらしい粉末とんこつ特有の香りと油揚げ麺の香りが重なって、リアルな豚骨ラーメンを思わせる臨場感こそ感じられないものの、カップ麺ならではの背徳感が魅力。小袋には “スープに充分熱湯をかけて よく溶かしてください” とあったので、ゆっくりと粉末スープに熱湯を注いでください。
3分経ったらフタをすべて剥がし、粉末スープの溶け残りがないよう念入りに混ぜ合わせ、最後に特製ペーストを入れたら出来上がり。とろみ成分による人工的な粘度を伴うスープだったので、そこが人を選ぶターニングポイントになりそうですが、ある意味「スーパーカップ1.5倍」らしさといえば納得できない項目ではないですし、ネギの緑と赤い特製ペーストの色が映えている調理直後。
なお容器側面の調理方法には “特製ペーストを入れ、よくかきまぜてお召しあがりください” と表示されているのですが、特製ペースト(辛ダレ)を混ぜる前のスープやペーストの辛さレベルにも注目しつつ、それぞれ「めん」「スープ・特製ペースト」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(115g)あたり |
カロリー:519kcal たん白質:13.9g 脂 質:24.6g 炭水化物:60.4g 食塩相当量:7.8g (めん・かやく:2.3g) (スープ:5.5g) ビタミンB1:0.41mg ビタミンB2:0.48mg カルシウム:394mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:519kcal(めん・かやく:432kcal)(スープ:87kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
既存の “MAX” より品質は劣る
定番の「スーパーカップMAX とんこつラーメン」に使われている豚骨専用24番丸刃麺の原材料名は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、酵母エキス” なのに対し、今回の「スーパーカップ1.5倍 ラーメン暖暮監修 辛ダレ豚骨ラーメン」に使われている麺も途中までは同じ原材料名なのですが、最後の酵母エキスはカットしているため、やはり同じ麺ではありません。
またエースコックのニュースリリースには “丸刃” と書いてありましたが、実際の形状は口当たりに輪郭を感じる角刃の中細麺で、ゆるやかに縮れが施されています。どちらかといえば加水率は低めに設定されているため、食べ始めは適度に歯応えのある食感と歯切れのよさが楽しめたのですが、既存の「スーパーカップMAX とんこつラーメン」ほどではなく、それと比較してクオリティは低いと感じました。
単純に「スーパーカップ1.5倍」の基準で評価するとイマイチなクオリティではないですし、麺量90gの大盛り仕様で食べ応えもあるのですが、今回は国内外に合わせて35店舗も展開している「ラーメン暖暮」監修の一杯。やや中盤以降は食感もダレてきますし、もともと既存の「スーパーカップMAX とんこつラーメン」に今回よりも高品質な麺を実装している現状なので、もうすこし頑張ってほしかったです。
スープ・特製ペースト
ジャンクさが魅力
エースコックのニュースリリースによると、かやく入り粉末スープには “複数種の厳選したポークエキスを使用し、ニンニクや生姜等の香味野菜をバランスよく配合” しているらしく、スーパーカップMAXの「濃コクとんこつ」に通じるジャンクな豚骨味を軸にしているような、いかにもカップラーメンらしい味わい。とんこつ特有の骨っぽさこそ控えめですが、やや塩味は強く、人工的な旨味の濃度も高め。
生姜やニンニクのキレにオニオンの甘みがエースコックらしく、まだ有名店監修の恩恵は見えてこないものの、人工的な粘度の高さを含めて「スーパーカップ1.5倍」らしい味。とりあえずスーパーカップの豚骨スープが好きなら違和感なく好みにハマるかと思いますし、逆なら厳しいかもしれません。けれども今回は「ラーメン暖暮」監修の一杯、別添の “特製ペースト” を加えると大幅に雰囲気が変わります。
特製ペーストの中身は単なるコチュジャンや豆板醤(とうばんじゃん)的なペーストではなく、豚の旨味や生おろしニンニク系のエッジを感じる辛味ダレで、辛さレベルこそピリ辛ですが、粉末スープだけでは出せない臨場感を演出。それでも味としてはカップ麺サイドに寄っていますが、既存のスーパーカップに被るフレーバーはないですし、大味な印象も受けませんでした。
具材
量は頼りないけど質は悪くない
エースコックのネギは歯触りの主張が強く、その歯触りが強すぎて裏目に出ることもあるのですが、今回のネギは小さめにカットされているため程よい存在感。同じくキクラゲも小さめにカットされており、混ぜた後は散り散りになってしまうのですが、意識しなくても口の中に飛び込んできてくれるので、ちょいちょい効果的でした。
味付豚肉は四角いチップ状にカットされた、燻製感のないベーコンのような風味と食感だったので、おそらくファミリーマート限定販売の「来来亭 しょうゆラーメン」に入っている味付豚肉と同じもの。これ自体は粗悪な具材ではないのですが、たったの4枚という——ただ、エースコックの場合、スポンジよろしくスカスカした食感の “程良く味付した肉そぼろ” が入っていることもあるので、それよりもマシといえばマシでしょうか。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3+)
たとえば現行スーパーカップMAXの “濃コクとんこつラーメン” と比較して、ラーメン暖暮の特徴とされる辛味ダレを再現したペーストの別添は特別ですが、具材の量は乏しく、定番商品よりも麺のクオリティが低かったのも気になるところ。単純に味としては悪くなかったのですが、せっかく福岡を代表する豚骨専門店が監修した期間限定のカップ麺だったので、もうすこし頑張ってほしかった……というのが正直な感想です。
またワザとらしいスープのトロミや油揚げ麺の風味など、エースコック特有の人工的な要素が目立っていたので、それが苦手な方は気になってしまうかと思いますが、前述のように味は悪くありません。個人的にスーパーカップの豚骨系は好きなので、上記の評価以上に満足できました。スーパーカップらしさに理解さえあれば楽しめると思うので、気になった方は最寄りの販売店をチェックしてみてください。
美味しそうですが、お店の無い地方だと恩恵がないですね!
他の商品を買うのと何の代わりもないと思いました。
Re:あいはらひでき様
コメントありがとうございます!そうなんですよ‥‥私の住んでいる地域にも暖暮の店舗はないので、残念ながらフタは捨ててしまいました^^;
美味しいのは美味しかったんですけど、だいぶスーパーカップが強かったので、このブランドから有名店の再現モノを出すのは難しいかもしれません。
替え玉券が付いてるのは嬉しい気分になりますね、いやっ、カップ麺の替え玉付き~(笑)こう言うの有れば面白いかも~!
Re:坂田さん
お久しぶりです!そうそう、カップ麺の替え玉とか面白そうなんですけど、問題は2度目の湯戻しですよね^^;