どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年1月17日(月)新発売、のカップ麺「スーパーカップ1.5倍 NEXT クリーミーシーフード味ラーメン」の実食レビューです。
あのロングセラーがネクストステージに!? 大盛りカップ麺のパイオニア「スーパーカップ1.5倍」に “濃厚新味” が楽しめる「NEXT」シリーズ誕生!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
スーパーカップ1.5倍 NEXT クリーミーシーフード味ラーメン
スーパーカップ1.5倍とは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、大型カップ麺の牽引役として重要な位置を占めているブランドで、エースコック株式会社の現代表取締役・村岡寛(むらおか ひろし)社長が発起人。まだ村岡社長がマーケティング部に所属していた頃、社内の反対意見を押し切りながら “味も大きさもスーパー” をコンセプトに開発し、爆発的なヒットを記録しました。
現在は麺重量100gの「スーパーカップMAX」シリーズに、不動の人気を誇る「ブタキムラーメン(豚キムチラーメン)」などを主力商品としつつ、変わり種の期間限定フレーバーも意欲的に展開しているのですが、今回の新商品「スーパーカップ1.5倍 NEXT」は “2022年のスーパーカップにおける進化の旗頭” として開発された「濃厚新味」が楽しめるシリーズで、第1弾は「濃厚&クリーミー」がテーマ。
このページでレビューする「スーパーカップ1.5倍 NEXT クリーミーシーフード味ラーメン」は、ポークと魚介の旨みを軸に、香味野菜をバランスよく加えたシーフード味のスープを特徴とする一杯で、最大の見どころは「濃いミルペースト」なる代物。ミルク本来のコクと風味を追求し、エースコックの独自技術を活用したペーストで、パッケージでは “とろける旨さの濃厚ミルク風味” をアピールしています。
ミルク感のあるシーフード味のカップラーメンといえば、数年前より日清食品が冬の風物詩としている元祖ネトメシ「カップヌードル 北海道濃厚ミルクシーフー道ヌードル(ミルクシーフードヌードル)」が代表的で、それに対抗しているようなイメージが無きにしも非ず。ただ、冬のカップヌードルに小袋の別添はなく、内容量もレギュラーサイズなので、新たな顧客を獲得する可能性は充分に秘めている商品。
最初は同時発売品の「スーパーカップ1.5倍 NEXT クリーミー味噌チーズ味ラーメン」と一緒にレビューしようかと予定していたのですが、書くことが多くなりそうだったので、ページを分けて評価することにしました。というわけで、まずは「クリーミーシーフード味ラーメン」から詳しく解説します。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」に、後入れの「濃いミルペースト」で合計2袋。粉末スープの小袋は既視感のあるデザインですが、濃いミルペーストの小袋は初めて見るデザインで、専用に開発されたことが伝わってくるパッケージ。
麺はレギュラーサイズのカップラーメン(めん60g)と比較して1.5倍の90gを搭載しているため、これが「スーパーカップ1.5倍」というブランド名の由来。かやくは卵、ネギ、かに風かまぼこの3種類で、よくも悪くもスーパーカップらしく細切れで貧弱に見えますが、それを補って余りあるほどスープの満足度が高ければ問題ありません。
メーカー希望小売価格は210円(税別)に設定されているため、定番の「スーパーカップMAX」シリーズや「スーパーカップ1.5倍 豚キムチラーメン」と同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は222円になりますが、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外の販売店であれば、だいたい税込150円前後が相場だと思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ1.5倍 NEXT クリーミーシーフード味ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:W・関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175) 内容量:107g(めん90g) 商品コード:4901071235628(JAN) |
発売日:2022年01月17日(月) 実食日:2022年01月21日(金) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:149円(税込) 希望小売価格:210円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(粉末スープ・濃いミルペースト) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(乳化油脂、乳等を主要原料とする食品、ポーク調味料、食塩、粉末しょうゆ、糖類、魚介エキス、香辛料、植物油脂、全卵粉)、かやく(卵、ねぎ、かに風かまぼこ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、増粘多糖類、香料、重曹、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、酸味料、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部にえび・かに・小麦・卵・乳成分・いか・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
大きめの小袋に入っていた「粉末スープ」は先入れで、香りは “ちゃんぽん” とか “タンメン” とか、そっち系の印象が強く、日清食品の「カップヌードル シーフードヌードル」とは完全に別物。まだ濃厚なミルク感に通じる要素は控えめですが、めっちゃおいしそうな匂いw あとは内側の線まで熱湯を注ぐのですが、その際 “必ず粉末スープに直接熱湯をかける” のがポイント。
粉末スープが溶け残ると麺が戻らない場合があるので、ゆっくりと熱湯を注ぎ、待つこと3分。なんとなく後入れの「濃いミルペースト」は温めたらダメなのかな‥‥などと思いつつ、調理方法や小袋に “フタの上で温めてください” とか “温めないでください” みたいな指示はなかったので、とりあえず今回は温めませんでした。
さて、調理後は麺とスープに注力しがちなスーパーカップらしく具材の貧弱さが否めないのと、香りも極端にクリーミーなわけではないのですが、香味野菜と胡椒の香りが食欲を刺激してくる実食前。念のため粉末スープ単体の感想も交えながら「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(107g)あたり |
カロリー:441kcal たん白質:9.1g 脂 質:14.1g 炭水化物:69.4g 食塩相当量:7.7g (めん・かやく:2.5g) (スープ:5.2g) ビタミンB1:0.44mg ビタミンB2:0.46mg カルシウム:299mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:441kcal(めん・かやく:380kcal)(スープ:61kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっとビックリした
スーパーカップ1.5倍といえば、ブランドのイメージ的に食べ応えのある油揚げ麺を搭載する傾向があり、どうしても繊細さとは無縁の印象が強かったのですが、なんのなんの。丸刃で切り出された今回の麺は、滑らかな口当たりで洗練されたファーストインプレッションを与えつつ、噛めば弾力のある食感で、きちんと食べ応えにも寄与。
また箸で持ち上げると縮れが弱く、ほぼストレート麺といっても過言ではない形状で、しなやかなアシ(のび)も兼ね備えている、これなら有名店監修の再現カップ麺にも使えそうな勢い。ちょっとスーパーカップらしからぬ‥‥などと書いたら怒られそうですけどw 食べ応えに感けた質感ではありません。
むしろ油揚げ麺なのに繊細で、後述するスープだけでなく、麺の質感も「NEXT」らしく次のステージに到達しているような仕上がり。食べ始めはガッシリとした歯応えで、内側から弾けるように切れる反発性も面白く、大盛りでも後半にかけてネガティブな湯伸びは感じない、想像以上にハイクオリティで驚きました。
スープ
スーパーカップらしさを備えながら次の段階に
先入れの粉末スープは乳白色で、実食前の香りでも感じたように、乳化感の強い豚骨白湯(ぱいたん)で野菜や海鮮具材を煮込んだ “ちゃんぽん系” のテイスト。しかし、見た目以上にストロングな仕上がりで、玉ねぎや生姜、にんにくといった香味野菜の主張は強く、胡椒のアクセントも明確に効かせ、塩気にも輪郭がある、なんとも「スーパーカップ1.5倍」らしい押しの強さも忘れていません。
粉末スープ単体でもクリーミーな要素を備えているのですが、それよりもカップ麺ならではの攻撃性が強く、ここまでは従来の「スーパーカップ1.5倍」にもありそうな味わいです。しかし‥‥
後入れの「濃いミルペースト」を入れた途端、食塩のカドが丸くなり、なるほどミルク感が大幅にプラスされ、今度は一変してマイルドな味わいに。念のため「濃いミルペースト」を直接ちょっと舐めてみたところ、例えるなら練乳とファットスプレッドを混ぜ合わせたようなテイストで、甘い菓子パンの間に薄く塗ってあるクリームみたいなw
製菓材料にありそうな味だったので、恐る恐る溶かしたのですが、なんのこれしきラーメンのスープとして違和感なく成立します。とはいえカップ麺らしい味ではあるものの、途中で例に挙げた「カップヌードル」の「ミルクシーフード」とは完全に別物で、なおかつ従来の「スーパーカップ1.5倍」が追求してきた味の濃さとも違う、例えるなら “ミルク系ちゃんぽん” みたいな新ジャンルのリッチ感でした。
具材
麺とスープを思えば及第点
ふわふわの卵は混ぜると散り散りになってしまうので、あまり目立って主張してくることはないけれど、かに風味カマボコはスープの海鮮感を強めることに少なからず寄与。もっとも歯触りに存在感があったのは青ネギで、これを入れるならキャベツのほうがよかった気もしますけど、混ぜた後の彩りは悪くなかったです。
総評
具材の頼りなさだけは妥協すべきところになりますが、麺のクオリティは想像以上に高く、スープも「スーパーカップ1.5倍」の延長線上にありながら、従来とはベクトルの違う濃さを追求した仕上がりで、なかなか印象に残る一杯でした。
最終的にはクリーミーでも土台は攻撃的だったので、ちょっと後半は舌がヤラれてしまったのですが、その人工的な刺激も「スーパーカップ1.5倍」の魅力とされるポイント。新開発の「濃いミルペースト」も面白かったので、新たなミルク系の開拓はもちろん、いつか「カニクリームラーメン」のリベンジにも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】