どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年11月14日(月)新発売、エースコックのカップ麺「スーパーカップ1.5倍×EXIT 明太バター醤油味ラーメン」及び「スーパーカップ1.5倍×EXIT ジンジャー豚味噌味ラーメン」の実食レビューです。
即席カップめん史上もっともチャラい “バイブスいと上がりけり” なカップラーメン!? ネオチャラ芸人のEXIT(イグジット)が「スーパーカップ」をプロデュース!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。開発秘話や裏話を挟みながら解説しますので、よろしければ最後までお付き合いください。
スーパーカップ1.5倍×EXIT爆誕!!
スーパーカップとは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、大型カップ麺の牽引役として重要な位置を占めているブランドで、大阪府吹田市に本社を置くエースコックの主力商品。若者からの支持が厚く、2021年から人気お笑い芸人のEXITをCMタレントに起用し、ロンドンブーツ1号2号による “伝説の人気CM” を令和ver.にアプデかまして完コピした結果、大きな話題になったのは記憶に新しいところ。
このページでレビューする「スーパーカップ1.5倍×EXIT 明太バター醤油味ラーメン」及び「同 ジンジャー豚味噌味ラーメン」は、2022年11月現在も「スーパーカップ」の広告塔を務めている「EXIT」の兼近大樹さん、りんたろー。さんがプロデュースした新フレーバーで、ある日なんの前触れもなく関係者から特製ギフトBOXが送られてきたんですけど、このギフトBOXは非売品なんですかね?
あらためまして今回の新商品「スーパーカップ1.5倍×EXIT 明太バター醤油味ラーメン」は、兼近さんの “明太×バター×醤油の組み合わせ、それすなわち神!” というアイディアから生まれた「マジテンションの上がるヤバいスーパーカップ」で、ここだけ見ると若者の悪ノリで(うっかり)成立しちゃった企画に思えるのですが、EXITといえば特有のチャラい芸風とは裏腹に真面目な常識人で知られるコンビ。
関係者の資料によると、生粋のラーメンフリークとしても有名な兼近さんにエースコックからアプローチを掛けたらしく、2022年2月吉日にリモートでキックオフ会議を実施。そこでEXITの2人から様々なアイディアを提供してもらい、同年4月と5月に2度の試食会を設け、いつものチャラさと一変して真剣な2人のアドバイスを受けながら、商品開発担当と何度も企画会議を重ねて商品化に至った自信作。
同時発売品の「スーパーカップ1.5倍×EXIT ジンジャー豚味噌味ラーメン」は、りんたろー。さんの “野菜たっぷりのラーメンマジテンション上がる” というアイディアから生まれた一杯で、兼近さんプロデュースによるガッツリ系フレーバーとの相性を考慮し、こちらは野菜たっぷり&生姜を効かせたキレのある味わいに仕上げたのだとか。
さらにパッケージのデザインを決める際も「チャラく派手なパッケージがいいですね」というEXITの希望から「『ここまであける』を『ここまでにしろし』とか、ここの『熱湯3分』の表記も『熱湯3分くらいでよくね』にして‥‥(中略)‥‥チャラ男らしくダメージジーンズのノリで、カップに穴あけれます? それか麺にラメとか付けれます?」など、EXIT節フルスロットルな提案を受けたエースコック。
容器に穴を空けるとか、麺にラメを付けるとか、あまりにも発想が奇抜すぎて資料を見たときに思わず吹き出してしまったんですけどw フタを開ける際の目安は「ここまであけるといいんじゃね?」に変わり、待ち時間の表記も「熱湯3分(4分)がマジオススメ!」に変更されるなど、EXITのアドバイスが細かく採用され、専用のド派手な特製ギフトBOXまで完成しました。
調べる限り特製ギフトBOXは市場に出回っていないようですが、EXIT監修のカップめん(本体)は一般販売用のNB(ナショナルブランド)商品なので、エースコックの公式オンラインショップはもちろん、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどでも購入可。とりあえず話題性の高さとパッケージのデザイン性については文句の付け所がないので、ここから先は商品の内容について細かく掘り下げていきます。
開封
まずは “かねちー” こと兼近さん監修の「明太バター醤油味ラーメン」を開封してみたところ、別添の小袋は「液体スープ」と「ふりかけ」の計2種で、かやくは最初から容器の中に入っている状態。開発中の試食会(1回目)では「太めん+粉末スープ」と「細めん+液体スープ」のサンプルが用意されていたようですが、兼近さんの意向で改良を加え、細めん+液体スープの組み合わせに決まったそうです。
りんたろー。さん監修の「ジンジャー豚味噌味ラーメン」に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と後入れ「液体スープ」の計2種で、こちらも1回目の試食会では「にんにくを効かせた味噌ベースの野菜ラーメン」と「生姜を効かせた味噌ベースの野菜ラーメン」が用意されていたようですが、前述の理由で生姜を選択し、思いやりのある差別化に繋がりました。
有名人とのコラボ商品や有名店監修の商品にはロイヤリティが付き物ですが、どちらもメーカー希望小売価格は245円に設定されているため、2022年11月現在の大盛りカップ麺における標準的な値段。
ちなみに11月20日23:59までの期間中、エースコックの公式Twitterアカウント(@acecook_jp)をフォローし、該当の投稿(これ)をRTすると “特製ギフトBOX+イケ散らかしたEXITクリアファイル” が5名様に当たるキャンペーンを実施しているため、興味のある方は実施期間内にチェックしておいてください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ1.5倍×EXIT 明太バター醤油味ラーメン / ジンジャー豚味噌味ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175) 内容量:125g(めん90g)/ 130g(めん90g) 商品コード:4901071235826 / 4901071235833(JAN) |
発売日:2022年11月14日(月) 実食日:2022年11月18日(金) 発売地域:全国 小売価格:245円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯3分 / 熱湯4分 小袋構成:2袋(液体スープ・ふりかけ)/ 2袋(液体スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【明太バター醤油味ラーメン】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(しょうゆ、植物油脂、たん白加水分解物、豚脂、食塩、発酵調味料、チキンエキス、砂糖、カツオ調味料、ニボシエキス、香辛料、酵母エキス)、ふりかけ(ぶどう糖、乳等を主要原料とする食品、明太子加工品、乳化油脂、酵母エキス、魚介エキス、ポークエキス、全卵粉)、かやく(卵、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、キサンタンガム)、酒精、炭酸Ca、カロチノイド色素、香料、カラメル色素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、ベニコウジ色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・さけ・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【ジンジャー豚味噌味ラーメン】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(みそ、豚脂、ポークエキス、ガーリックペースト、植物油脂、ポーク調味料、食塩、オニオンペースト、魚介エキス、酵母エキス、香味油、ジンジャーペースト、唐辛子)、かやく(キャベツ、コーン、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、ソルビット、炭酸Ca、香料、カラメル色素、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、酒精、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
『スーパーカップ1.5倍×EXIT 明太バター醤油味ラーメン』栄養成分表示[1食(125g)あたり]カロリー 484kcal(めん・かやく 384kcal / スープ 100kcal)、たんぱく質 9.8g、脂質 19.9g、炭水化物 66.5g、食塩相当量 6.4g(めん・かやく 2.0g / スープ 4.4g)、ビタミンB1 0.31mg、ビタミンB2 0.40mg、カルシウム 363mg(製造所:W・関西滝野工場) |
「明太バター醤油味ラーメン」の小袋は2つとも後入れなので、それらを容器の中から取り出した後、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」の小袋を温めながら待つこと3分。時間になったら「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせてから「ふりかけ」をトッピングしたら出来上がり。明太子の香りもバターの香りも明確で、最初の掴みは申し分ありません。
『スーパーカップ1.5倍×EXIT ジンジャー豚味噌味ラーメン』栄養成分表示[1食(130g)あたり]カロリー 497kcal(めん・かやく 400kcal / スープ 97kcal)、たんぱく質 11.3g、脂質 16.4g、炭水化物 76.1g、食塩相当量 6.1g(めん・かやく 1.7g / スープ 4.4g)、ビタミンB1 0.43mg、ビタミンB2 0.53mg、カルシウム 322mg(製造所:W・関西滝野工場) |
片や「ジンジャー豚味噌味ラーメン」の調理後は派手さに欠けますが、たっぷりのキャベツを筆頭に、札幌の濃厚みそラーメンよろしく中華鍋で野菜を炒めたような、調理感のある香りが印象的。調理後の雰囲気は「明太バター醤油味ラーメン」のほうがチャラめですけど、それだけに「ジンジャー豚味噌味ラーメン」は王道を意識しているようなイメージでしょうか。
人気沸騰中の芸人が監修したカップラーメンということで、前述のように話題性の高さは凄まじく、しかも “実は真面目” な「EXIT」監修の化学反応が気になるところ。はたしてカップ麺でも中身は硬派な仕上がりなのか、ここから先は「めん」「スープ」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
めん
ぜんぜんチャラくないww
「明太バター醤油味ラーメン」に搭載されているのは、口当たりがいい中細サイズの油揚げ麺で、縮れは弱く、のどごし滑らか。調理前の麺重量は90gの大盛りで、この製品スタイルを切り拓いたパイオニアの「スーパーカップ」らしい食べ応えが楽しめるのですが、ギュッと中心部にかけて密度が高く、たしかな反発性と適度な歯切れのよさを両立した質感から、素直に高品質と思える仕上がり。
「ジンジャー豚味噌味ラーメン」に搭載されている油揚げ麺も「明太バター醤油味ラーメン」に負けず劣らず滑らからで、縮れも弱く、ほぼストレートいっても過言ではない形状から、スーパーカップらしからぬ(などと書いたら怒られそうですけど)洗練された雰囲気。縮れ麺で差別化を図る案もあったのではないかと推測できますが、あえて「EXIT」らしい洗練さを表現する方向に振ったのかもしれません。
後述するスープとの関係から「ジンジャー豚味噌味ラーメン」は縮れ麺のほうが合うのでは‥‥と、そう感じた節もありましたが、女性の方でも食べやすいように-・との配慮も垣間見えたので、これについては好みの問題かもしれません。ちなみに油揚げ麺特有の風味は並行しますけど、それも “スーパーカップ食ってんな” を表現する上で大切なアイテムなので、がっついちゃってください。
スープ
EXITの真面目さが滲み出ている
「明太バター醤油味ラーメン」の液体スープは、しょうゆベースのタレに、あっさりとした鶏の旨みを合わせ、鰹(かつお)や煮干しの下支えも隠し味的に効いているのですが、これ単体で見ると明太子の存在は目立ちません。
ふわっとバターっぽい香りを感じたものの、液体スープにバターや乳等を主要原料とする食品は入っていないため、おそらく香料によるものでしょう。明太バターについては「ふりかけ」ありきなので、それについては後述します。
対して「ジンジャー豚味噌味ラーメン」の液体スープは完結型で、ややキレのある味噌と生姜のマリアージュも然る事乍ら、中華鍋で野菜を炒めたような調理感も印象的。液体スープを馴染ませた瞬間、某みそラーメン専門店を彷彿とさせる香りが漂い、ファーストインプレッションで勝ち確の雰囲気を放ってくるのですが、実際の味わいも伴っているのがポイント。
生姜の効かせ方は常識的でありながら、けっこうキレに振っていたので、もうすこし動物系のコクが強くても‥‥などと感じた部分もありますけど、同時発売品の「明太バター醤油味ラーメン」はジャンクさに振り切っているのに対し、こちらは硬派なテイストで差別化。普段はカップラーメンを食べない方でも食べやすく、納得してもらえるように、そんな姿勢が垣間見える紳士な味わいでした。
かやく
お後がヒュイゴー(here we go)
前述のように「明太バター醤油味ラーメン」の “明太バター” は「ふりかけ」ありきで、ちょっと明太子の粒感に物足りなさを覚える部分もありますが、明太子加工品の存在感は強烈。さらに乳等を主要原料とする食品がバターのコクを加速させる役割を果たし、これをスープに溶かし込むことで「明太バター醤油味」が成立するフレームワーク。
ぶっちゃけ、めちゃくちゃ美味しいですw 明太子加工品が底に溜まるので、ときどき混ぜながら食べないといけないけれど、裏を返すと〆に白ごはんドボン派の方にとっては朗報の展開。また上記の画像では分かりにくいのですが、ふわふわとした口当たりのタマゴ(鶏卵)が多めに入っているので、そこも見どころ。——あ、たらこではなく “明太子” となっていますけど、ほとんど辛味は感じません。
片や「ジンジャー豚味噌味ラーメン」の具材は、キャベツ、コーン、ねぎ、唐辛子とシンプルで、ビビッとくる個性を持ったトッピングは入っていません。しかし、たっぷりのキャベツは見どころで、ちょっと意外だったのは “地味に輪切り唐辛子が辛かった” こと。
もちろん激辛唐辛子のように火を吹くような辛さではないため、辛さレベルは常識の範囲内ではあるものの、喉に張り付いたらヤベッ‥‥みたいな(むせたw)。個性を重視すると「明太バター醤油味ラーメン」に軍配ですけど、安心感と食べ応えについては「ジンジャー豚味噌味ラーメン」に軍配です。
総評
見た目や言動はチャラいけど、その第一印象に反し、お笑い芸人の中でも生粋の真摯な姿勢と常識を兼ね備えている、そんな「EXIT」の性格が投影されているような、どちらも極めて真面目な作り。奇抜なカラーリングのパッケージには “バイブスいと上がりけり〜↑↑” なんてチャラいこと書いてますけど、おふざけの企画ではありません。
兼近さん監修の「明太バター醤油味ラーメン」はジャンクな魅力を、りんたろー。さん監修の「ジンジャー豚味噌味ラーメン」は硬派な魅力を備えている、想像していた以上に練り上げられた商品だったので、どちらも多くの方にオススメしたい良品でした。数量・期間限定のスポット商品なので、気になっている方は早めに確保してください【author・taka :a(大石敬之)】