どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年7月29日(月)新発売のカップ麺、エースコック「スーパーカップ1.5倍 クリアテイスト ほぼ透明な!?スパイスカレー味ラーメン」の実食レビューです。
「スーパーカップ1.5倍」シリーズから驚きのクリアテイスト “ほぼ透明なのにカレー味” のエンタメ系カップラーメン登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ほぼ透明な!?スーパーカップ1.5倍 クリアテイスト
大盛りカップ麺ブームの火付け役「スーパーカップ1.5倍」シリーズより、夏の驚きをテーマにした新商品「ほぼ透明な!?スパイスカレー味ラーメン」が発売されました。前回のシリーズ新作は「スーパーカップ1.5倍 ペパペパペッパー コショウ塩そば」というエンタメ性の強い新商品で、今回も同じく話題性を意識したコンセプトです。
パッケージでは「ほぼ」透明な!? と強調されているように、完全なる透明ではないようですが、エースコック曰く “写真に撮って思わずシェアしたくなるような楽しく美味しいスーパーカップに仕上げました” とのこと。なにかとジャンルを問わずSNSが猛威を振るっている昨今、カップ麺の商品戦略も例外ではありません。
いわゆるエンゲージメント率の高さを狙った「SNS映え」を意識している新商品で、スープの透明感にこだわり、色のついた原料を可能な限り使わずに仕上げたそうです。ひたち海浜公園の青いカレー「ネモフィラカレー」や鳥取県の「ピンク華麗 華貴婦人(ピンクカレー はなきふじん)」など、これまで “脳が追いつかないカレー” が話題になったこともありますが、ほぼ透明なカレー味のカップラーメンは業界初の試みですね。
パッケージの側面には「カレー味なのに、スープの色がほぼ透明ですが、品質には問題ありません。見た目も味わいもすっきりとしたスープです」との解説を記載。日本で一般的なカレーの色は、おもにターメリック(ウコン)による黄色と小麦粉や玉ねぎを飴色になるまで炒めているのが理由なので、スパイスの組み合わせと作り方によってはクリアなカレーも不可能ではありません。
もちろんタイのグリーンカレー(ゲーンキャオワーン)のようにターメリックを使わないカレー味も存在しますが、ほぼ透明ということは飴色玉ねぎのコクには期待できそうにないですし、どのスパイスも完全なる無色透明ではないので、ちゃんとカレー味なのかどうか、そしてクリアテイスト(コーヒーとかプロテインみたいなタイトルですけどw)=透明感のある味わい=薄味になっていないかどうかも気になるところ。
ただ、けっこう嬉しいのがパッケージに写っている具材のイメージ写真。そこには焼き目のついた肉団子やオクラ、アクセントに映える糸唐辛子などをトッピングした、なんとも夏らしい季節感のあるデザインとなっています。
今回は “冷やし” を提案した冷製メニューではありませんが、透明なガラス容器に入れて盛り付けた涼しげなイメージ写真に仕上がっていて、夏野菜のオクラで季節感もバッチリ。ある意味けっこう奇抜なコンセプトではあるものの、食欲が減退する夏にカレーというのも嬉しいテーマですし、まったく実食前の雰囲気は悪くありません。
開封
別添の小袋は「粉末スープ」と「かやく」の2袋で、テーマはスパイスカレーでも後がけスパイスなどの “ふりかけ” は別添されておらず、調味油などのオイル系もありません。とはいえスパイス感は液体スープよりも粉末スープが理想ですし、 “クリアテイスト” のイメージ的にオイルは蛇足的な存在になってしまうでしょう。
麺は油で揚げたフライ麺で、特にこれといって変わった様子もなく、いたって普通の油揚げ麺です。定番のスーパーカップは丸刃の「ガッシリSDめん」から角刃の「カドメン」に変わり、最近また丸刃に戻りましたが、こういった限定商品の変わり種ではスープに合わせて丸刃と角刃が使い分けられていて、今回は丸刃。
製品詳細情報・購入価格等
発売地区は全国のスーパー、コンビニ等となっていたので、あっさりイオンリテールあたりで発売日に見つかるかと思いきや、売ってない——というわけでコンビニの「ローソン」を利用しました。セブンイレブンやファミリーマート、ミニストップもチェックしてみたところ、コンビニではローソン以外で見かけなかったので、ご参考までに。
※もちろん、ドラッグストアやディスカウントストアなども対象の取扱店になりますが、在庫状況や搬入担当者の判断、地域性などの要因で取り扱い店舗は変わってきます。ただ、コンビニで買うと税込235円が相場になるため、スーパーやディスカウントストア(ドンキホーテ等)、それから意外と狙い目のドラッグストアなどで購入するのが理想ですね。
製品名:スーパーカップ1.5倍 クリアテイスト ほぼ透明な!?スパイスカレー味ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:W 関西滝野工場(兵庫県加東市河高字黒石1816-175) 内容量:100g(めん90g) 商品コード:4901071231927(JANコード) 商品サイズ:縦140mm×横140mm×高さ105mm 発売日:2019年07月29日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:大盛バケツ型 容器材質:プラ(PS)+胴巻き紙 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖)、スープ(食塩、砂糖、でん粉分解物、酵母エキス、ガーリックパウダー、オニオンパウダー、たん白加水分解物、発酵調味料)、かやく(鶏・鴨味付肉だんご、味付鶏肉そぼろ、かまぼこ、オクラ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香辛料抽出物、増粘多糖類、かんすい、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・大豆・鶏肉・豚肉・ごま(表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
別添の小袋は両方とも先入れで、粉末スープの色は白く、かやくの内容は鶏・鴨味付肉だんご、味付鶏肉そぼろ、かまぼこ、オクラ、唐辛子。写真に写っている大きな肉団子は “鴨肉入り”で、オクラも特別感を演出してくれています。そして粉末スープの香りは‥‥カレーですね。100%カレー。白いシャツに着いたらシミになるんじゃないの‥? ってくらいカレーの匂い。
あとは熱湯を注いで3分待機、写真では粉末スープを左、かやくを右に配置して撮影していますが、小袋には「スープに “充分熱湯” をかけて “よく溶かして” ください」とアドバイスが記載されていたので、かやくを先に入れてから粉末スープを上にあけるのがいいかもしれません。
お湯を入れてから3分後、粉末スープにはトロミ成分が仕込んであったので、溶け残りがないよう念入りに混ぜてください。さて、見た目は完全に “夏の塩らーめん” といった様子ですが、実際のスパイス感や辛さレベルにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(100g)当たり
カロリー:447kcal(熱量 / エネルギー) |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:447kcal(めん・かやく:404kcal)(スープ:43kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
塩以外に醤油や砂糖で下味を施している油揚げ麺で、サイズは同社の袋麺「ワンタンメン」などと同じサイズ感の中くらい。形状や縮れの強さなど、いたってオーソドックスなタイプで特別感はありません。丸刃でカットされた断面の丸い麺ですが、粘性率の高いスープに縮れ麺という形状からスープとの一体感に問題はなく、けれども油揚げ麺特有の風味が目立っていて気になりました。
もちろん油揚げ麺特有の風味も尊いもので、カップラーメンだからこそと言える掛け替えのない魅力の一つに該当するポイントではあるものの、今回は特有のコクよりもネガティブな油揚げ麺臭が強めに作用していたので、クリアテイストサイドから見ると蛇足的な要素に他なりません。それに、後半どんどん勢いを増していきます。
食べ始めはガッシリとした噛み応えがあったので、オープン価格の廉価版(れんかばん)商品ほど頼りない麺ではありませんし、ちゃんとスーパーカップらしい食べ応えは得られましたが、それにスープが付いてこれていません。スープとの相性で見ても麺単体で見た時のクオリティも上出来とは言えず、最終的に残った印象は可も無く不可も無しでした。
ほぼ透明なカレー味のスープ
おもに使用しているスパイスはカルダモンやクローブなど、そこにガーリックパウダーやオニオンパウダーによる香味野菜の旨味を効かせていて、ぜんぜん薄味ではないですし、何味かと聞かれたらカレー味のスープです。ちょっとスープが青みがかって見えますが、カルダモンは緑色のスパイスなので、それが作用しているのかもしれません。
ただ、カレー粉のように複雑なテイストではなく、スパイスカレーといっても大阪発祥のスパイスカレーほど刺激的ではありませんし‥‥というか、ほぼ辛くないです。まったく辛くないわけではないけれど、辛さレベルは5段階もとい10段階で判定しても1〜1.5に該当しそうな刺激の弱さだったので、おそらく辛い食べ物が苦手な方でも大丈夫。
でも辛味の弱さに加えてスパイス感に奥行きはなく、ある意味すっきりとしたカレー味かつ透明なのに!? というコンセプトは打ち出せていた反面、具材のオクラを意識してトロミをつけたのでしょうか‥‥そこに価値は見出せず、クリアテイスト的にも蛇足。さらにトロミと油揚げ麺特有のニオイが結びつくことでピンボケしていたので、とろみよりも青唐辛子、または流行りの花椒を入れたほうがよかったのではないかと思いました。
具材
具材のラインナップは焼き目を付けた鴨肉入り鶏団子、程良く味付けした鶏肉そぼろ、色調の良いかまぼこ、オクラ、糸唐辛子と賑やかで、星型かまぼこを入れた理由はイマイチよく分かりませんでしたが、オクラと視覚的な相乗効果がないとは言い切れません(あまり魚肉練り製品特有の風味は楽しめませんでしたけどw)。
なんといっても大きな鴨肉入り鶏団子が上等で、いざ鴨の味がするのかと聞かれたら大幅に鶏肉が優勢な肉具材ではあるものの、スパイシーな味付けで鶏特有の臭みもなく、きちんと焼き目入りのこだわり具材。サイズもゴロンと大きめですし、食感もナチュラルで、数も約4.5個分と申し分ありません(※ただし具材の振り分けは機械による重量判定なので、個数は前後します)。
しかし、例によって例の如く “程良く味付けした鶏肉そぼろ” は残念ながら “はずれ” で、スカスカとしたスポンジ系の食感です。けれども中には砕けた鴨肉入り鶏団子も紛れ込んでいたようで、ちょいちょい味のある小さな肉そぼろもありました。
糸唐辛子は辛くない品種だったので、ほぼ飾り。オクラはちゃんと糸を引くリアルなタイプでしたが、いったん素揚げしているのか油っぽい風味を感じます。けれども「夏」を演出する上では効果的な具材ですし、大きな鴨肉入り鶏団子から得られる満足感は高かったので、具沢山ではないけれど、貧弱な印象もありません。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3)
多少の濁りはあるものの、たしかにスープは “ほぼ透明なカレー味” で、その点については結果にコミットしています。けれども主張の強い油揚げ麺臭や謎のトロミで「クリアテイスト」ではなく、厳し目に見ざるを得ませんでした。大きな鴨肉入り鶏団子には魅力を感じますし、話題性も加味して総評は及第点を付けましたが、主観で評価するとリピートはないです(★2)。ごめんなさい。
今回は低温で凝固する動物油脂を含んだ液体スープや調味油は別添されていないので、麺が “ギリギリ浸かる程度の熱湯” を入れてから指定の時間より “30秒ほど長めに” 待ち、 “氷を入れて” 仕上げる「冷やしカレーラーメン」アレンジも——と考えていたのですが、どっちにしろトロミ成分が蛇足的に働きそうですね。