どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年4月8日(月)新発売、エースコックのカップ麺「悪魔のスーパーカップ1.5倍 どろ辛豚キムチラーメン」(240円+税)の実食レビューです。
アニメ『チェンソーマン』と大盛りカップ麺のパイオニアがコラボ!? いつもの「豚キムチラーメン」を “どろ辛„ にブラッシュアップ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
悪魔のスーパーカップ1.5倍 どろ辛豚キムチラーメン
スーパーカップとは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、大型カップめんのパイオニアとして確固たる地位を築き上げてきたブランドで、開発の先陣を切ったのはエースコックの2代目経営者・村岡寛(むらおか ひろし)その人。発売するや否や半年で1億食を出荷し、160億円もの売り上げを叩き出すなど、凄まじい記録を打ち立てました。
今回の新商品「悪魔のスーパーカップ1.5倍 どろ辛豚キムチラーメン」は、今年で創立70周年の節目を迎えたエースコックと人気アニメ『チェンソーマン』による異色のコラボを実現した一杯で、スーパーカップの定番「豚キムチラーメン」の味わいを “どろ辛„ にアレンジ。パッケージのブランドロゴにも『チェンソーマン』を取り入れるなど、かなりインパクトの強いデザインに仕上がっております。
チェンソーマン(Chainsaw Man)とは‥‥すみません、まだ単行本1巻の触りしか読んでいないため、まったく詳しくないんですけど、頭がチェーンソーの悪魔イッヌ(ポチタ)が可愛くて、そのイッヌがバラバラにされた主人公(デンジ)と一体化して、復活した主人公の胸にイッヌの尻尾(スターターグリップ)が現れて、それ引っ張ったら “チェンソーマン„ に変身する、みたいな。
作者は『ファイアパンチ』でも知られる藤本タツキ先生で、2018年(平成30年)12月3日に集英社が発売した『週刊少年ジャンプ 2019年1号』より新連載をスタート。2022年(令和4年)10月11日からTVアニメ版『チェンソーマン』第1期の放送が始まり、主題歌の『KICK BACK』を米津玄師さんが書き下ろしたことでも話題になりました(これはニュースで見た)。
さらにエンディングは、第1話:Vaundyさん『CHAINSAW BLOOD』、第2話:ずっと真夜中でいいのに。『残機』、第3話:マキシマム ザ ホルモン『刃渡り2億センチ』、第4話:TOOBOEさん『錠剤』、第5話:syudouさん『インザバックルーム』、第6話:Kanariaさん『大脳的なランデブー』、第7話:anoさん『ちゅ、多様性。』——
——第8話:TKさん from 凛として時雨『first death』、第9話:Aimerさん『Deep down』、第10話:PEOPLE 1『DOGLAND』、第11話:女王蜂『バイオレンス』、第12話:Eveさん『ファイトソング』と週替わりで担当アーティストが変わるなど、それを知った当時はスケールの大きさに驚きました(アニメは1話も観ておりません‥‥今度ちゃんと観よ)。
ローソンやコラボカフェ、パズル&ドラゴンズ(パズドラ)や勝利の女神:NIKKEなどのスマホゲーム、リアル脱出ゲーム、店舗数日本一の風呂屋(極楽湯)など、さまざまな媒体とコラボしている『チェンソーマン』なので、作品の詳細は知らずとも見かけたことはある、という方も多いかと思いますが、即席カップめん業界進出は初めての試み。
さらに同時発売品として「悪魔のスーパーカップ1.5倍 ニンニク野菜タンメン」と「悪魔のスーパーカップ 刺激のいか天ふりかけ焼そば」もリリースされているのですが、このページでは「どろ辛豚キムチラーメン」を掘り下げます。はたして悪魔級にドロドロしているのか、それとも悪魔級に辛いのか、悪魔の指標が気になるところ。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」1パックのみで、かやくは最初から容器の中に入っている状態。ちなみに通常の「スーパーカップ1.5倍 豚キムチラーメン」(最終リニューアル:2023年9月4日、以下「通常品」と記載)には「ブタキムオイル」も別添しているのですが、こちらのコラボ商品にオイル系の別添はありません。
かやくの構成は、四角いチップ状にカットされた味付豚肉に、白菜キムチとネギの組み合わせで、一見すると通常品に倣った内容ですが、よく見ると輪切り唐辛子は不在。つまり悪魔級に辛い的なコンセプトではないのか? ちなみに油揚げ麺の原材料名は、通常品と並びまで一致するため、特に大きく変えているわけではない様子。
メーカー希望小売価格は240円(税別)に設定されているので、販売価格は通常品と変わらないのですが、これ地味にポイント。2024年4月現在、即席カップめん業界におけるメーカー希望小売価格は、レギュラーサイズだと236円(税別)、ビッグサイズだと271円(税別)が事実上の標準となっているため、コラボ商品でも定番品と同じ値段なのは良心的。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:悪魔のスーパーカップ1.5倍 どろ辛豚キムチラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816−175) 内容量:104g(めん90g) 商品コード:4901071404215(JAN) |
発売日:2024年04月08日(月) 実食日:2024年04月14日(日) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア薬局 小売価格:240円(税別) 購入価格:181.44円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:バケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(粉末スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(ぶどう糖、ポークエキス、食塩、粉末しょうゆ、香辛料、乳化油脂、魚介エキス、酵母エキス、全卵粉)、かやく(味付豚肉、白菜キムチ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸Ca、重曹、香料、カラメル色素、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ベニコウジ色素、微粒二酸化ケイ素、酸味料、甘味料(アドバンテーム)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・豚肉を含む) |
実食開始
別添の「粉末スープ」は先入れなので、それを加えてから熱湯を注ぐ手順になるのですが、調理方法を見ると “スープに直接熱湯をかけてよく溶かしながら内側の線まで注ぐ„ との記載あり。これヤカンとか電気ケトル、片手鍋なんかであれば余裕ですけど、持ち上げられないタイプの電気ポットだと何気に難しいですよね。そんなことない?w
ひとまず調理方法の指示通り、粉末スープを溶かしながら熱湯を注いだ後、フタをして待つこと3分。この後に加える「ブタキムオイル」は別添されていないため、そこが寂しいポイントになりますが、とろみの加減は “どろ辛„ の表現にも納得の粘度。また通常品に通じる香りも漂ってくる、調理直後のファーストインプレッションは悪くありません。
大盛り(めん90g)のわりに具材の量が頼りなく見えますけど、スーパーカップの変わり種あるあるですし、前述のようにメーカー希望小売価格も良心的に思える設定なので、引き続き辛味の強さや通常品との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(104g)あたり |
カロリー:443kcal たん白質:9.8g 脂 質:14.8g 炭水化物:67.7g 食塩相当量:6.3g (めん・かやく:2.2g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.38mg ビタミンB2:0.54mg カルシウム:355mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:443kcal(めん・かやく:389kcal)(スープ:54kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
もうちょい耐久性が欲しかった
ニュースリリースの商品特長には “滑らかさのある丸刃のめんです。口の中で存在感をしっかりと感じられる、食べごたえ抜群のめんに仕上げました„ としか記載されていない、つまり「THE のどごし麺」の訴求はなかったんですけど、なめらかな口当たりと喉越しの良さが印象的。
ほとんど縮れが見られない、近年のエースコックが得意としている中太ストレート状に切り出されていますが、とろみの強いスープが常に絡み付いてくれるので、孤立する嫌いはありません。ただ、大盛りサイズの商品にもかかわらず、このカテゴリーで大切になってくる耐久性は中の下といったところ。
食べ始めは密度の高い弾力が楽しめたので、ニュースリリースにある “口の中で存在感を-・„ という表現に納得できたのも束の間、とろみの強いスープは必然的に保温性が高く、中盤から頼りない食感にシフト。これはこれと割り切れば、粘度の高いスープとヤワ麺の組み合わせにも魅力を感じるところはあるけれど、食べ始めのテンションは長続きしませんでした。
スープ
粘度の高さと豚キムチの相性は可も無く不可も無し
こちらの商品特長については “ポークをベースに、ガーリックや唐辛子を加えた旨みと辛みのあるスープです„ との記載がニュースリリース上にあり、なるほどガーリックの効き目は分かりやすく、粒子の細かい唐辛子が口いっぱいに広がることに加え、とろみが辛さの停滞に貢献するなど、体感的な辛さレベルは通常品よりも上に位置しています。ただ、ポーク(豚)の旨みは特筆すべきラインに到達していません。
たしかにポークエキスをベースにしてはいるものの、続けてニュースリリースに記載されていた “豚とキムチを炒めたような風味が香り立ち、食欲をそそる味わいに仕上げました„ という部分については「ブタキムオイル」不在の物足りなさが顕著に現れているポイント。コンセプトが「どろ辛」なので、とろみの加減については評価すべきなのかもしれないけれど、ちょっと強引というかワザとらしかったです。
かやく
スーパーカップ的には頑張ったで賞
通常品に入っている輪切り唐辛子は省かれていましたが、粉末スープの辛さが通常品よりも強いので、それについて極端にパワーダウンした印象を受けることはなく、むしろ強化されたイメージ。味付豚肉、白菜キムチ、ネギは通常品と共通なので、特別感こそないけれど、それだけにスーパーカップの「豚キムチラーメン」らしいと思える構成でした。
総評
なるほど「どろ辛」を掲げているだけのことはあって、通常品よりもスープの粘度が高く、辛味も増していたけれど、粘度の高さに麺の耐久性が遅れを取っていたり、とろみの加減が人工的に思えるフレームワークだったり、ブタキムオイルの不在だったり、残念なポイントが無きにしも非ず。最終的に残った感想は “ふつうに美味しい„ だったので、総評は及第点としました。
とはいえ通常品との区別化は図られていますから、その差を確かめるために食べ比べるのも一興ですし、まだ朝晩の冷え込みが続く季節。とろみの強いスープと唐辛子の相乗効果で身体がポカポカしてくるので、ちょっと肌寒いときにホッとできる一杯になると思います(※市販品の中辛でダメな方は念のため注意してください)【author・taka :a(大石敬之)】