前代未聞の豚キムチ蕎麦!?スーパーカップ1.5倍「ブタキム蕎麦」年越しそばの需要拡大狙う

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年12月16日(月)新発売のカップ麺、エースコック「スーパーカップ1.5倍 ブタキム蕎麦」の実食レビューです。

あの「ブタキム」に初の和蕎麦メニューが登場!? 前代未聞の「豚キムチ蕎麦」爆誕!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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スーパーカップ1.5倍 ブタキム蕎麦

「スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」及び「同 豚キムチラーメン」とは、1988年(昭和63年)に業界初の大盛りカップ麺として登場し、今もなお大盛りジャンルを牽引し続けているブランド「スーパーカップ」の人気フレーバーで、初代発売日は1993年(平成5年)。現在から遡ること26年前、世界初の “元祖豚キムチカップめん” として発売されました。

その「ブタキム」に蕎麦(そば)入れちゃいました

即席麺業界初のキムチラーメンとして登場したのは、1986年(昭和61年)発売のヤマダイ「ニュータッチ 元祖キムチラーメン」なので、スーパーカップが初のキムチ系カップ麺ではないのですが、一捻り加えた “豚キムチ系カップめん” のパイオニアはスーパーカップ。以来、同シリーズの変わり種の中でも不動のフレーバーとして、若者を中心に人気を博しています。



2019年12月現在、同じスーパーカップ1.5倍の豚キムチ系でも「ブタキムラーメン」と「豚キムチラーメン」の2種類あって、「ブタキムラーメン」はコンビニ限定商品として販売されているもの。同時に「豚キムチラーメン」を取り扱っているコンビニもありますが、基本的にブタキムはコンビニ限定商品で、豚キムチはコンビニ以外と “販路を分けている” のが大きな違い。

メーカー希望小売価格は「ブタキム」税別220円(コンビニ税込価格232円)、「豚キムチ」税別210円(コンビニ税込価格222円)、つまり今回の新商品「スーパーカップ1.5倍 ブタキム蕎麦」は前者に該当するのですが、発売地区は全国の “スーパー・コンビニ等” となっているため、ブタキムでもコンビニ限定商品ではありません。

2016年12月19日、ブタキム(豚キムチ)シリーズ発売以来初となる和風タイプの「ブタキムうどん」を発売しているため、今回の「ブタキム蕎麦」が歴代史上初の和風麺というわけではないのですが、大盛りカップ麺ブームの火付け役「スーパーカップ」の誕生から31年、「豚キムチラーメン」の発売から26年続く歴史の中で、豚キムチ×和蕎麦の新商品は今回が初。

もともと1993年に発売された初代のネーミングは「豚キムチラーメン」で、いつからコンビニ限定の「ブタキム」を販売しているのかというと、2012年4月2日発売の豚キムチ史上初となるコンビニ限定商品「スーパーカップ1.5倍 燃えろ! 豚キムチラーメン」が事の発端。その後、2013年10月14日発売「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」より、棲み分けの歴史が始まりました。



エースコックが正式な商品名として採用する以前より、ファンの間では “ブタキム” という愛称で親しまれていて、それをそのまま商品名にしたのがブランド名の由来。以降、ブタキムはコンビニ限定の通年商品としてリニューアルを繰り返しながら販売され(現時点の最終リニューアルは2018年9月3日)、2018年8月27日から「豚キムチ」は “超やみつき系” スーパーカップに属しています。

思えば2019年のエースコックは攻めていた——

近年、変わり種の和蕎麦メニューも珍しい話ではなく、今年は新ジャンルの「俺たちのガッツ飯 汁なしラー油まぜ蕎麦」や豚骨×黒マー油×和蕎麦のローソン限定商品「麺屋武蔵×かんだやぶそば 前代未麺 ヤバそば」など、かなり攻めの姿勢にある和風カップ麺を展開してきたエースコックですが、今回はリリースのタイミング的に年越し蕎麦の需要拡大を狙っているのかもしれません。

開封

さて、本家「スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」は粉末スープ・ブタキムオイル・かやくの合計3袋構成となっているのですが、今回の「ブタキム蕎麦」に別添されているのは大きめの「かやく入り粉末スープ」と小さな「調味油」の合計2袋。調味油は汎用のデザインで、かやくが粉末スープ同梱型という部分にコストカットを感じます。

しかし、麺は同社の「厚切太麺」に匹敵する太蕎麦で、熱湯5分の油揚げ麺を採用。調理前の段階から繊細な更科(さらしな)系の蕎麦とは真逆を行くような、田舎蕎麦(いなかそば)を彷彿とさせる見た目となっていて、やや油揚げ麺特有の香りが気になるものの、スーパーカップらしい男気を感じる佇まい。



メーカー希望小売価格は税別220円「ブタキム」ですが、前述したように販路はコンビニ限定ではなく、全国のスーパーやドラッグストア、ドンキホーテをはじめとするディスカウントストアでも取り扱いがあるので、コンビニ以外であれば税込200円以下で購入することも可能かと思います。ちなみにコンビニ大手4社の中では、「ローソン」と「ミニストップ」での販売を確認しました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:スーパーカップ1.5倍 ブタキム蕎麦
製造者:エースコック株式会社
製造所:関西滝野工場(W)兵庫県加東市河高1816-175
内容量:108g(めん90g)
商品コード:4901071231651(JANコード)
商品サイズ:縦140mm×横140mm×高さ105mm

発売日:2019年12月16日(月)
実食日:2019年12月日()
発売地域:全国(スーパー・コンビニ等)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:220円(税別)

麺の種類:油揚げ麺・和蕎麦
スタイル:大盛バケツ型
容器材質:プラ(PS)+胴巻き紙
湯量目安:500ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(かやく入り粉末スープ・調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、砂糖、ヤマイモパウダー)、かやく入りスープ(食塩、砂糖、乳化油脂、粉末しょうゆ、ポークエキス、味付豚肉、白菜キムチ、香辛料、ポーク調味料、ねぎ、カツオブシパウダー、魚介エキス、魚介風味調味料、オニオンパウダー、香味調味料、酵母エキス、魚醤(魚介類)、乳等を主要原料とする食品、たん白加水分解物、唐辛子)、調味油(植物油脂、動物油脂、香味油)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、リン酸三ナトリウム、カラメル色素、香料、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、酸味料、カロチノイド色素、香辛料抽出物、甘味料(アドバンテーム)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・そば・卵・乳成分・さば・大豆・豚肉・やまいも・魚醤(魚介類)を含む)

実食開始

粉末スープの香りは豚骨醤油と鰹(かつお)のハイブリッド

先入れの小袋は「かやく入り粉末スープ」のみ、調味油は熱湯を注いでからフタの上で温めて、食べる直前に加える後入れとなっています。大量の粉末スープで具材がハッキリと写っていませんが、味付豚肉、白菜キムチ、ねぎ、輪切り唐辛子が入っているので、原材料名上はコンビニ限定の「ブタキムラーメン」からチンゲン菜を抜いたような構図。



ちなみにコンビニ限定じゃない「豚キムチラーメン」は、今回と同じように調味油(超やみつきブタキムオイル)+かやく入り粉末スープの合計2袋構成かつチンゲン菜は入っていないので、値段と商品名こそ「ブタキム」と同じ立ち位置にある「ブタキム蕎麦」ですが、小袋構成や販路的に「豚キムチ」の亜種製品とするのが正しいのかもしれません。

具材もコンビニ限定版より少ない

さて、豚キムチ及びブタキムどちらにも魚介エキスが使用されているのですが、それよりも圧倒的に鰹(かつお)の香りが強く主張してくる「ブタキム蕎麦」の調理直後。ちゃんと和蕎麦に合わせてチューニングしてあるようですが、土台は豚骨醤油‥‥? というわけで、和蕎麦との相性や辛さレベルに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(108g)当たり

カロリー:472kcal
たん白質:12.7g
脂  質:17.0g
炭水化物:67.0g
食塩相当量:6.9g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:4.8g)
ビタミンB1:0.57mg
ビタミンB2:0.42mg
カルシウム:160mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:472kcal(めん・かやく:402kcal)(スープ:70kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

さしずめ和蕎麦界の二郎インスパイア的な
6.0

東洋水産も田舎蕎麦風の油揚げ麺に強いのですが、現状これ以上にワイルドな蕎麦を切り出しているメーカーはエースコックの他に思い当たる節がなく、すすり心地・喉越しともに強付いたもの。その強付きこそが最大の魅力で、するする入ってくる繊細な蕎麦とは裏腹に、ズドドドッ! と勢いよく雪崩れ込んでくるガテン系の極太蕎麦に仕上がっています。

形状は湯戻し前と同様に縮れが強く、この縮れも攻めの口当たりに寄与してくれている重要なポイント。箸で持ち上げると麺いっぽん1本が独立しているような自立心を覚える存在感で、噛むと口の中で暴れ回り、やや加水率低めの弾力からボソボソとした粉っぽさが田舎蕎麦の雰囲気を強めてくれている様は、和そばカップ麺に於ける二郎系と称しても過言ではありません。



その存在感から油揚げ麺特有の風味も強めに攻めてくるのですが、同時に蕎麦粉の香りやヤマイモパウダーの風味も強く、後述のスープも負けじとガテン系のテイストなので、スープとのパワーバランスは問題なし。それから食前は「ブタキム」のイメージが強く、豚骨醤油と和蕎麦って‥‥? という不安が無きにしも非ずだったんですけど、それについても問題ありませんでした。

スープ

だいぶ鰹だし強め
5.0

別添の調味油を入れる前の粉末スープは、ポークエキスとポーク調味油に乳化油脂を合わせた豚骨ベースのジャンクな豚骨醤油味(※にんにく強め)で、なるほど「豚キムチ」や「ブタキム」の流れを組んでいることが伝わってくるのですが、圧倒的な違いは強烈な魚粉の効かせ方。ラーメン版にも魚介エキスが使用されてはいるものの、まったく比較になりません。

基本は粒子の細かいパウダー状になるまで砕いた節系の魚粉が軸で、鰹節を中心に鯖節(さばぶし)をブレンドし、やや煮干し特有のシャープな旨味を感じるのですが、ほぼほぼカツオ。そのため土台は「ブタキム」の流れを汲んでいるのに和蕎麦を合わせても違和感なく、その力強い鰹の旨味が極太蕎麦とスープをガッチリと繋ぎ止めているため、意外なほど違和感なく楽しめます。

調味油の原材料は「植物油脂、動物油脂、香味油」

続いて別添の調味油は、ブタキムラーメンの「絶品ブタキムオイル」並びに豚キムチラーメンの「超やみつきブタキムオイル」と比較して少なめの量で、さらに既存の「ブタキムオイル」は両方とも豚脂(ラード)を主体とした動物油脂に植物油脂をブレンドしているのですが、今回の調味油は植物油脂が主体となっています。

そのためキムチの風味や動物系のコクについてはラーメン版に適わないものの、おそらく使用されている香味油は共通で、両本家と同じく豚とキムチを炒めたような風味が香り立ち、ブタキム(豚キムチ)ブランドの血筋であることをアピール。かなり土台の魚粉が強いので、キムチの風味は弱く感じてしまうものの、和蕎麦というテーマ的にキムチキムチしてないのは勝因だと思いました。

具材

たしかに豚キムチではある
4.0

具材は味付豚肉、白菜キムチ、ねぎ、輪切り唐辛子で、おそらく白菜キムチは「豚キムチラーメン」や「ブタキムラーメン」にも使用されている、特製の調味ダレで味付けした白菜キムチと同じもの。ただ、かやく入り粉末スープの中でカツオパウダーまみれになっているため、本場韓国のキムチというよりも和風キムチにアレンジされているような味に——あ、これが狙いで “かやく入り” 粉末スープなのかも?

そこそこ豚肉に厚みはある

肉具材は例の “程良く味付けした肉そぼろ” みたいなスポンジ食感の粗悪品ではなく、ちゃんとした豚肉を使用しているのですが、「ブタキムラーメン」に入っている豚肉ではありません。これはタテ型カップ麺でも頻繁に見かける燻製感のないベーコンみたいな肉具材で、そこそこ悪くはないものの、真四角にカットされているインスタント感の強い加工肉です。

同じ日にミニストップで買った「ブタキムラーメン」

ちなみに本家「ブタキムラーメン」調理後の具材と比較した場合、さすがコンビニ限定スーパーカップというだけあって、そのボリュームは一見して明白の差。特にメインの白菜キムチの量は3倍ほど違っていて、さらに青梗菜の有無やリアルな形の豚肉など、両者には歴然とした違いが見られました(でも豚肉は「ブタキム蕎麦」のほうが美味しいかも‥‥w)。

とはいえ今回は力強い和風ブタキムスープに加えて無骨な田舎蕎麦風の和蕎麦にインパクトがあったこと、そして “ブタキムでもコンビニ限定ではない” ので、スーパーやドラッグストアでも買えることを思えば実際そんなにネガティブではなかったです。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5)

果たして年越し蕎麦に向いているかと聞かれたら、スパッと悪縁の切れる細くて歯切れのいい蕎麦とは違うため、ちょっと来年は冒険する1年になるかもしれないけれど、それはさておき斬新かつ意外なほど違和感のない仕上がりにビックリ。ちゃんとスーパーカップらしい食べ応えを打ち出しつつ、新製品らしい目新しさもあって、ブランドの強みが遺憾無く発揮されていました。

コンビニ限定の「ブタキムラーメン」ほど具材は充実していないのと、調味オイルもラーメン版のブタキムオイルほど多くなかったので、比較的にブタキム感は弱くなっているのですが、それも結果オーライ。辛さレベルも本家と同じくらいの万人ウケする「ピリ辛」で、しかしながら強烈な魚粉と田舎蕎麦風のワイルドな極太蕎麦が記憶に残る、初登場にして完成形の変わり種といっても過言ではないかもしれません。

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