どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年02月11日(月)新発売のカップ麺、エースコック「スーパーカップ 大盛りブタキム油そば」の実食レビューです。
元祖豚キムチカップめん「スーパーカップ ブタキム」の味わいを油そばにアレンジ!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
スーパーカップ 大盛りブタキム油そば 2019
2019年2月現在、エースコックの「豚キムチ系カップめん」は2種類あるのですが、ひとつは2018年8月27日(月)「超やみつき」シリーズに刷新された「スーパーカップ1.5 倍 豚キムチラーメン 超やみつきブタキムオイル仕上げ」で、こちらは販路を問いません。しかし、通称「ブタキム」と呼ばれている「スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」は、コンビニ限定販売のカップ麺です。
そういえば、いつ頃からコンビニ限定の「ブタキム」が生まれたんだろう‥と疑問に思ったので、エースコックのデータを漁ってみたところ、2012年4月2日(月)に「スーパーカップ1.5倍 燃えろ! 豚キムチラーメン」というコンビニ限定豚キムチラーメン発売の記録があり、その後2012年9月3日(月)「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 DX豚キムチラーメン」にリニューアル(たしか両方とも食べました)。
そしてシリーズ発売から20年を迎えた2013年10月14日(月)、かねてよりユーザーから「ブタキム」の愛称で親しまれてきたことからネーミングをそのまま商品名に反映し、ここで初めて正式に「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」が誕生したようです。あーすっきりw
「元祖豚キムチ」は2019年で発売26年目を迎えるのですが、まだ「ブタキム」として確立してからの歴史は6年にも満たないのですね。カップ麺の「キムチラーメン」の元祖はヤマダイのニュータッチ(1986年)が先駆けなんですけど、「豚キムチラーメン」についてはエースコックのスーパーカップ(1993年)がパイオニア。
1993年発売当初のCMでは、Steppenwolfの「Born To Be Wild」をBGMに流し、ナイキ(NIKE)のCMではゴジラとも共演していたNBAプレイヤーのチャールズ・バークレー(Charles Wade Barkley)を起用。そのキャスティングセンスも然る事乍ら、彼のネイティブな「Buta Kimchi」も印象的でした(笑)。
さて、「ブタキム油そば」に話を戻しましょう。実は今回が初めてのカップ油そばアレンジではなく、2017年2月27日(月)に1993年のシリーズ誕生以来、初となる汁なしタイプの「ブタキム油そば」が誕生。翌2017年10月16日(月)にも発売されているので、今回で3回目の商品化になります。
ただし、これまでと大きく違うのは、販路が「コンビニ限定ではない」こと。前回・前々回は「(コンビニ限定)スーパーカップ大盛り ブタキム油そば」というタイトルだったのですが、2019年の発売地区は全国(スーパー、コンビニ等)となり、メーカー希望小売価格も税別230円から220円に下がりました。
開封
小袋は先入れの「かやく」、後入れの「調味たれ」と「スパイス」の合計3種類。オリジナルの「ブタキムラーメン」にはブタキムオイルが別添されているのですが、汁なし用にアレンジされています。また、前回・前々回は「仕上げシーズニング」「麺ほぐし香味油」「かやく」の3袋だったので、それと比較しても大きく構成が変わっていますね。
麺は砂糖やソースが練りこまれている中太サイズの油揚げ麺で、「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」と似た雰囲気。比較してみると原材料名も同じですし、容器の形状や麺の見た目も大差ないので、これまでのブタキム油そばと同じように汎用しているのかもしれません。エースコックのカップ油そば系は太麺が多かったりするのですが、このジャンルにしては控えめなサイズです。
ところで通常、エースコックのカップ麺は賞味期限欄に「製造所固有記号」という製造所を特定するためのローマ字が記載されているのですが、今回そのような記号は印刷されていません。しかし、その下にある製品情欄にハッキリ「エースコック株式会社 兵庫工場 兵庫県たつの市――」と、製造工場の名前や所在地が表示してありました。
兵庫県たつの市にあるエースコックの自社工場を表す製造所固有記号は「T」なのですが、なにかと最近は消費者が理解しやすいように表示方法の簡素化が求められる傾向にあるので、その関係かもしれません(2019年2月14日追記:コメントにて “食品の表示に関する法律が変わったから” と教えていただきましたので、ここに追記いたします)。
製品情報・購入価格
製品名:スーパーカップ 大盛りブタキム油そば 製造者:エースコック 製造所:自社工場(兵庫県たつの市) 内容量:155g(めん130g) 発売日:2019年02月11日(月) 実食日:2019年02月11日(月) JANコード:4901071207632 希望小売価格:220円(税抜) 発売地域:全国(スーパー・コンビニ等) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」と同じ容器形状 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:600ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(調味たれ、かやく、スパイス) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、砂糖、ソース)、たれ(しょうゆ、動物油脂、香味油、発酵調味料、植物油脂、たん白加水分解物、ポークエキス、ガーリックペースト、砂糖、チキンエキス、香味調味料、ポーク調味料、醸造酢、酵母エキス)、かやく(味付豚肉、香辛料、白菜キムチ、食塩、魚介エキス、ねぎ、唐辛子、植物油脂)/ 加工でん粉、炭酸カルシウム、調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、かんすい、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸味料、甘味料(スクラロース)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチン(表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
かやくの中には大きな白菜キムチと輪切り唐辛子が少々、エースコックらしく食感の強そうな青ネギ、そして真四角にカットされた豚肉が入っているのですが、全体量は多くありません。それにしても豚肉‥ここまで綺麗に形が整っているとハムとかベーコンっぽい雰囲気ですよねw とりあえず前回・前々回と比較して、豚肉の形状はまったく異なります(以前は真四角ではなく細切れ系のリアルな形でした)。
待ち時間は熱湯3分、待っている間に調味たれの小袋はフタの上にのせて温めるようにと小袋にも記載されているので、フタの上に待機。触った感じ中で動物油脂がガチガチに凝固しているわけではありませんでしたが、けっこう量が多いので、不安な方は別の容器に熱湯を用意して事前に温めておきましょう。がっつり湯煎すると小袋が変質・変形するので、煮ないように注意してください。
さて、完成です。スパイスはペッパー系の香辛料‥かと思いきや、超微粒子の白いパウダー。見た目は粉チーズっぽいのですが、乳製品系の香りは目立っておらず、のっけからガーリックと魚介系の香りが強かったので、いわゆる粉チーズや胡椒ベースのスパイスではありませんでした。それでは、実際に食べてみましょう。ブタキムの再現性に注目しつつ、「めん」「たれ・スパイス」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
1食(155g)当たり
カロリー:701kcal |
めん
適度な弾力と滑らかさを併せもった丸刃のめんです。
(出典:エースコック「商品情報」)
見た目も原材料も「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」と同じですし、体感的にも大きな差はなかったので(あったとしても目覚ましい違いではなかったので)、あのイメージで問題ありません。油そばとしては細身かもしれませんが、丸刃でカットされた厚みのある中太麺で、きちんと食べ応えがあります。
2019年2月現行の「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」も角刃のカドメンではなく丸刃にリニューアルされていますし、ブタキム側のイメージ的にも悪くないでしょう。けっこう全体の味付けが濃いめだったので、もうちょっと太くてもよかったかもしれませんが、結果的な味のバランスや全体のマッチングは悪くありません。
適度な粘り気を備えつつ、プリッと弾むような歯切れの良さが特徴的。存在感があるわりに油揚げ臭が盛大なタイプではないので、けっこう多彩なソース(タレ)と合わせやすい麺と言えるかもしれません。麺量もスーパーカップらしくレギュラーサイズ(90g)の1.5倍=130gですし、基礎クオリティも高い油揚げ麺です。
たれ・スパイス
ポークをベースにガーリックの旨みとキムチを炒めたような香りが食欲をそそる醤油たれです。別添のスパイスでさらに香辛料の刺激がガツンと加わり、やみつきになる味わいに仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
タレは醤油ベースの味付けで、容器の底に余るほどではないけれど、一口目から唇がテカッとするくらいのアブラ量です。しかし、スパイスを避けてタレだけ味わってみたところ、これが意外にも大人しいというか、こってりしていて醤油もガツンと効いた強めの味ではあるものの、拍子抜けするくらいブタキムらしさは控えめで、辛さもピリ辛(か、それ以下)でした。
で、この怪しいパウダー状の白い微粒子を全体に攪拌したところ‥‥いやいや思わず笑ってしまうくらい急にブタキム味w スパイスの原材料は、香辛料、食塩、魚介エキスとなっていて、体感的に香辛料の主成分はガーリックパウダーが強く、これがガツンと加わることでブタキムらしいジャンクな力強さを表現。
そしてイカっぽい香りの魚介エキスが加わることで、まさしく “あの味わい” に近付いています。もちろん油そばらしく本家以上に油脂は多いのですが、きちんと汁なしアレンジしつつもスナック的でジャンクな味わいを忠実に再現していたので、このテイストであればファンの方でも納得できるのではないでしょうか。
ただ、ひとつ気になったのは塩気の強さ。というのもスパイスの中に仕込まれていた食塩の含有量が多く、部分的に固まっているところに当たると直接的な塩気が刺してくるように舌を刺激してきます。かつてエースコックがリリースしていた「厚切太麺」シリーズほど攻撃的で味覚破壊な塩気ではありませんが、調理の際はダマにならないように気を付けてください。
かやく
程良く味付けした豚肉、白菜キムチをメインに、色調の良いねぎと唐辛子を加えて仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
「ブタキムラーメン」の具材は白菜キムチ、味付豚肉、チンゲン菜、ねぎ、唐辛子なので、残念ながらチンゲン菜はカットされているのですが、それ以前に豚肉が別物です。とりあえず味付豚肉で名目上「ブタ」を表現してはいるものの、「豚キムチラーメン」や「ブタキムラーメン」に使用されている豚肉ではありません。
ハムとかベーコンっぽい見た目ですが、実際に食感も近いものがあって、変な癖のある風味ではないけれど、加工感は強いです。前回・前々回はリアル系の豚肉が使用されていたので、味付豚肉の質感については劣化が否めませんが、おそらく本家と同じと思われる分厚い白菜が入っているのは好印象。
そんなに辛味も酸味も強くありませんが、厚みのある軸の部分が多く、けっこう肉厚かつ幅もあったので、しっかりキムチに力を入れていたのがよかったです。唐辛子は少量、ネギも多くなかったので、全体的に量が減ったように感じたのですが、販路を拡大して希望小売価格も下がっているわけですし、とりあえずキャベツに逃げなかったことに好感が抱けました。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
がつんと大盛り濃い味なので、個人的には途中から塩気の強さが気になってしまったのですが、本家ブタキムも食塩相当量7.7gと強烈ですし、塩気の強さは「スーパーカップ」というブランドに求められている要素の一つとも言えますから、味の再現度を評価して上出来の★5としました。
前回・前々回と比較して豚肉の劣化が否めないところではあるものの、定価購入を余儀無くされるコンビニ限定発売品ではないので、妥協すべきポイントかもしれません。大盛めん130gに加えて濃い味ということから男性ユーザーを強く意識している汁なしカップ麺ですが、それだけに思い切りがあり、味についてもファンの期待を裏切らない再現度かと思います。