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「だしがきいてるそばだっぺ」高コスパ! 激安カップ麺に思わぬ名作発見

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麺のスナオシ

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、麺のスナオシが送る激安カップ麺、「だしがきいてるそばだっぺ」の実食レビューです。

お値段なんと税込58円の安すぎる和風カップめん「そばだっぺ」を発見!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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スナオシ だしがきいてるそばだっぺ

「そばだっぺ」の初版が発売されたのは2015年9月下旬、以前に当ブログで「だしがきいてるうどんだっぺ」という「うどん」版をレビューしたことがあり、それはTRIAL(トライアル)という24時間営業のスーパーセンターで税込69円だったんですけど、今回はドンキホーテで税込58円という破格の値段で購入。定番のラーメンや焼そばだと取り扱い店舗も比較的に多いと思うのですが、それ以外のスナオシ製品って関東を離れると売ってない気がするので、発見した時は即買いでした。

パッケージには「水戸発」と書いてあるのですが、調べてみると水戸には「けんちん蕎麦」(けんちんそば)という茨城県奥久慈発祥の郷土料理があるのですね。人参や大根、ゴボウ、レンコンなどの根菜、里芋、長ネギ、こんにゃく、豆腐、きのこ類などの具材を炒め、醤油や酒などで味付けする、というレシピが多かったので、文字通り「けんちん汁」×「蕎麦」のイメージでしょうか。

しかし、今回のカップ麺は水戸のご当地蕎麦の再現でもなければ水戸の特産品というわけでもなく、カップ麺の製造者である「株式会社 麺のスナオシ」の本社工場が茨城県水戸市にあり、そこが最終加工地になるので「水戸発=スナオシ発」という意味合いだそうです。(※これについては関係者の方に確認済み)

「麺のスナオシ」とは、即席麺(インスタントラーメン・カップラーメン)や各種乾麺の製造・販売を行なっているメーカーで、社名の由来は創業者・砂押解介氏の苗字に由来します。2018年12月現在の役員は5名、従業員数は30名、資本金は2,000万円の会社なので、けっして大企業とは言えません。しかし、とにかくカップ麺が安いw

特にドラッグストアやディスカウントストアなどでは積極的に取り扱っている店舗も多く、さすがに税込58円は破格かもしれませんが、ネット通販サイトでも1食あたり税込68円で取り扱っているショップが存在するくらいですし、おそらく店頭でも税込100円以上で取り扱っているケースのほうが稀だと思います。

ちなみに麺のスナオシ公式オンラインショップに掲載されている原材料名と現在市場に出回っている製品の原材料名は異なっているのですが、それについてスナオシに確認してみたところ、2015年4月より施行された新食品表示法が2020年4月には完全移行となるので、それに伴い2018年7月に表記方法を新表示に切り替えたそうです。で、まだホームページは更新していないとのことでした。

これは大手企業も順次変更しているのですが、たとえばカロリーなどの欄を例に挙げると「旧表示」では標準栄養成分表(ナトリウム表記)だったのが「新表示」では栄養成分表示(ナトリウム表記の廃止)となり、原材料名では食品添加物の手前にスラッシュを設けるなど、それにあわせて食品表示を切り替えただけなので、中身が大幅に変わったわけではないようです。それでは、開封して中身を確認してみましょう。

開封

別添の小袋は一見すると雰囲気のある液体スープに見えますけど、実は粉末スープの「そばつゆ」と「かやく」の2袋構成。ええ、小袋とパッケージのイメージ写真を見てピンときた方、鋭い。どうやら具材(かやく)の構成は、「うどんだっぺ」と共通になるようですね。

また、粉末スープの小袋には実に際どい部分に(偶然だと思うけど折り返しの読み取りにくい部分にw)「製造者 株式会社 味食研」と書いてありました。これは「うどんだっぺ」の粉末スープの委託製造を任されているメーカーと同じで、オリジナルスープやタレ、つゆなどのOEM開発(他社ブランドの製品製造)を主な生業としています。

スナオシの「醤油ラーメン」や「ソースやきそば」の添付調味料は「三求化学工業株式会社」が製造を担当しているのですが、すべて自社工場で補うのではなく、和風つゆの製造は「味食研」(おいしさ創造カンパニー「ミケン」)に委託するなど、OEM生産を利用して効率よく製品を生産しているようですね。

ちなみに税込58円という破格の販売価格でしたが、メーカー希望小売価格は税別155円に設定されているようです。それに、いま手元にある製品の賞味期限も2019年4月19日(購入年月日は2018年11月5日)なので、期限が近いからワゴンセール扱いでした‥みたいな理由で激安だったのではありません。常に税込58円です!(いいのかな‥w)

あ、それから先ほど新食品表示法にあわせて原材料名や栄養成分表の表記は変わったが中身は大幅に変更していないようだと書きましたが、必要なお湯の目安量は430mlから400mlに変わっていました。あらためて見直したのかな? カップ麺で30mlの差は大きいぞ(笑)

製品情報・購入価格

製品名:だしがきいてるそばだっぺ
製造者:麺のスナオシ
協力者:味食研(ミケン)
内容量:80g(めん68g)
発売日:2015年9月下旬(初版発売日)
JANコード:4973288734751
希望小売価格:155円(税別)

発売地域:全国
購入価格:58円(税込)
取得店舗:ディスカウントストア(ドン・キホーテ)

麺の種類:油揚げ麺
スタイル:どんぶり型レギュラーサイズ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白)、スープ(食塩、砂糖、混合節、粉末しょうゆ、たん白加水分解物、かつおエキス、ネギ、昆布エキス、植物油脂)、かやく(きざみ揚げ、ワカメ、削り節、ネギ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、ソルビトール、カラメル色素、炭酸カルシウム、甘味料(トレハロース、ステビア)、酸化防止剤(ビタミンE)、(一部に小麦・そば・大豆・さばを含む)
【アレルギー表示】小麦・そば・大豆・さば

実食開始

小袋は2つとも先入れになるのですが、粉末スープの香りは魚介だしが効いていて、大手メーカーの作る蕎麦つゆ系のスープと比較しても、なんら現時点では見劣りしません。希望小売価格は税別155円でも実売価格の平均は半額以下の70円前後が相場になると思うんですけど、だからといって悪い意味でチープな香りではなく、いたって自然なカップ麺の和風スープらしい定番の香りです。

調理前の麺は蕎麦粉の香りよりも油揚げ麺特有にニオイが強めに漂っていたのですが、比較的に色は濃いめ。また、もっと頼りなくて細い蕎麦を想像していただけに、思っていたよりも太いんだなぁ‥と少し驚きました。インスタント感は強そうだけど、それも値段を思えば魅力になり得る項目ですし、これは何気に期待できるかもしれません。

さて、完成です。わかめの膨張率って毎度のことながら事前の予想をはるかに裏切られるんですけどw あんな小さいのに、けっこう増えますよね。おかげでパッケージのイメージ写真よりも豪華に見えるのですが、調理後の写真は撮影のために整えているだけなので、もちろんアレンジや追加具材なしのノーマルですよ。

それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「そばつゆ」「かやく」の順に解説し、コスパも意識しながらカップ麺としての総合力を判定します。

1食(80g)当たり

カロリー:358kcal
たん白質:12.8g
脂  質:14.8g
炭水化物:43.6g
食塩相当量:5.5g
(めん・かやく:2.5g)
(スープ:3.0g)

※この数値は目安です。

めん

おっと意外や好印象!

食べ始めは歯応えのある硬めの食感で、なかなかワイルドなファーストインプレッション。ごわつきを感じるほど無骨な質感だったんですけど、いいですねぇ‥これはいいですよ。たとえば極端に分類したら、洗練された都会の更科(さらしな)とは対極にある地方の田舎(いなか)を意識しているようなイメージです。

ごわごわとした食べ始めの雰囲気に加えて色の濃さも見掛け倒しではなく、きちんと蕎麦の香りも感じられますよ。しかしながら油揚げ麺としても野趣に富んだ雰囲気であるからして、それなりにインスタント感も強く並行しているのですが、湯戻し前のバランスと比較すると調理後は蕎麦粉の香りも拮抗していました。

原材料に山芋粉(とろろ芋)などの繋ぎは使っていないので、ぼそぼそとした食感になるのですが、いいじゃないですか雑な趣があって。ひとつ残念だったのは後半にかけて小麦が密着してくるというか、ねっとりした舌触りに変わってくるんですけど、だらだら食べなければ大丈夫。サイズは太めでも3分ジャストで食べ頃、縮れの強さもインスタントならではの魅力で解決です。

そばつゆ

真っ黒な見た目だがトゲはない

まさに水戸発関東風の色合いなので、特に関西人(私です)や西日本の澄んだ蕎麦つゆ文化で育ってきた方にとっては見た目に圧倒されるかもしれませんが、見た目ほど攻撃的ではありません。たとえば食塩相当量の数値もスープだけで3.0gと和風カップ麺としては特別に高いわけではありませんし、むしろ比較して平均よりも低いほうなんですよね。

原材料の筆頭に食塩が構えていたので(※「食品添加物以外の原材料は、原材料に占める重量の割合が多いものから順に記載しなければいけない」というルールがあるので)、それなりにダイレクトな塩気を覚悟していたのですが、先行するのは丁寧な出汁(だし)と塩気のカドを包み込んでいた甘味。醤油も塩気より風味を大切にしている様子で、最後に塩気がキュッ‥と適度に後味を引き締めます。

醤油は見た目通り薄口ではなく濃口なので、つまりは薄口醤油よりも塩分濃度は低いわけですし、出汁の組み方も混合節に鰹エキスを重ねて昆布の旨味を掛ける合わせ出汁。さすがスープ作りのプロに協力を仰いでいるだけあって、カップ麺ながらに悪い意味でチープな印象は皆無に等しく、ワイルドな蕎麦を活かすという点においても筋の通っている構図でした。

かやく

値段相応でも悪くない

かやくは同列シリーズの「うどんだっぺ」と共通で、何か特徴的な具材が入っているわけでもなく、ましてや大きな天ぷらがドーンと入っているわけでもなければ量が多いわけでもないんですけど、わかめの膨張率を侮ってはいけません。磯の香りは蕎麦つゆに影響するほどではありませんでしたが、けっこう存在感ありますよ。

刻み揚げは味付けなしで食感もパサつきが否めませんでしたが、意識的に拾うことで少なくとも気分転換の箸休めになっていたし、ネギについては当たり障り無しだったんですけど(粉末スープと同梱されていたネギについてはあまり価値が見出せなかったんですけどw)、注目したいのは陰の功労者である鰹節。

それは蕎麦つゆに対して出汁としても少なからず寄与していたと思うのですが、ふと麺に絡んで口の中に入って来た時、出汁とは違う鰹節ならではの直接的な旨味が臨場感を高めていました。中庸的な構成ではあるものの、蛇足的な具材もありませんし、まったく問題ないでしょう。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
【上出来です!(高評価)】

たとえば定価200円以上の老舗有名店が監修した和風カップ麺があったとして、それに今回のような油揚げ蕎麦を採用されたらオイオイちょっと待てと興醒めですが、これだけ安ければ強いインスタント感もカップ麺でしか味わえない魅力として素直に受け取ることができますし、田舎そば風のワイルドさはお見事。

具材は値段相応で汎用的な内容でしたが、麺だけでなく蕎麦つゆに関しても想像以上に隙のない仕上がりで、全体的に安いカップ麺の雰囲気でありながら、安い味も値段以上の魅力に変えてくれる良品でした。さすがに税込58円は安すぎると思うので、およそ68円〜78円くらいの販売価格が平均売価だろうと想定して総評をつけているのですが、これはいいですよ。

あんまり売ってないのが玉に瑕なんですけど、安売り系に強いスーパーやドラッグストア、ディスカウントストアが主な取扱店舗になると思います。安くてうまい、お値段以上の製品ですが、もちろん値段が値段なので、ちょっと肩の力を抜いて試してみてくださいね。

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