どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年11月15日(月)新発売、明星食品のカップ麺「札幌らーめん信玄監修 コク味噌まぜそば」の実食レビューです。
札幌っ子も観光客も認めた行列の絶えない人気店「らーめん信玄」が過去に提供していたイベント限定のテイクアウトメニュー「コク味噌まぜそば」を “カップめん限定メニュー” として商品化!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
札幌らーめん信玄 コク味噌まぜそば
らーめん信玄(しんげん)とは、 北海道石狩市花川に本店を置くラーメン店で、創業は1998年(平成10年)8月。現在はラーメン激戦区として知られる北海道札幌市中央区の「南6条店」を旗艦店とし、札幌屈指の繁華街・すすきの中心部から少し離れた位置にありながら、ラーメンに詳しい地元民や観光客で常に賑わい、行列が絶えないことで有名な人気店です。
今回の新商品「明星 札幌らーめん信玄監修 コク味噌まぜそば」は、有限会社センゴクが運営する「らーめん信玄」監修のもと、明星食品と共同開発した “なまらまろやかな” 湯切りタイプの汁なしカップ麺で、過去に「らーめん信玄」が「お持ち帰リンピック SAPPORO 2020 テイクアウト『麺』スタンプラリー」というイベントで提供していた幻のメニュー「コク味噌まぜそば」を再現。
「お持ち帰リンピック SAPPORO 2020 テイクアウト『麺』スタンプラリー」とは、2020年4月20日~5月19日の期間限定で開催されていたイベントで、北海道札幌市豊平区の人気店「我流麺舞 飛燕(がりゅうめんぶ ひえん)」店主・前田修志氏が立案。コロナ禍による自粛が要請されていたことを背景に、コロナに負けるな!頑張ろう札幌!をスローガンに掲げ、札幌の人気ラーメン店* が集結しました。
*参加店舗「担々麺の軌跡~王擔」「あら焚き豚骨 あらとん北大前店」「SAPPORO NOODLE零」「麺部屋 綱取物語 真栄店」「麺屋いちじく」「麺匠赤松」「らーめん信玄 南6条店」「麺屋やしち」「札幌つけ麺 風棶堂」「175°DENO LoungeHOKKAIDO」「麺処まるはbeyond」「らーめん麺GO家 新琴似店」(協力「カネジン食品」「森住製麺」「小林製麺」「さがみ屋」)
それぞれが提携している製麺所ごとにグループが組まれ、前述の開催期間中に参加店舗のイベント該当メニューを注文し、それを確認した各店舗のスタッフが専用のスタンプシートにスタンプを押印。全店舗のスタンプを集めたら、最終利用店舗で達成者の受付をしてもらい、最終クリア店舗が所属する各グループの製麺会社から先着25名(合計100名)にオリジナルお土産ラーメンが進呈される流れの企画。
その「お持ち帰リンピック SAPPORO 2020」で「らーめん信玄 南6条店」が提供していたメニューが「コク味噌まぜそば」で、イベント用に特注の極太麺を開発し、味付けには店舗の1番人気「信州(コク味噌)」の味噌ダレを使用。かなり限定的だったので、ネット上にも多くの感想は残っていませんが、Twitterなどで調べてみたところ、かなり美味しかったとの評判でした。
明星食品と「らーめん信玄」のコラボ商品は、2019年2月11日発売の「明星 札幌らーめん信玄 コクみそ味」を皮切りに、2020年3月9日と2021年1月4日にも同じ商品名のカップラーメン(縦型ビッグ)を市場に投下。直近だと2021年9月6日に「明星 ひとり〆ラー鍋 信玄監修 札幌味噌鍋」という “〆のラーメンがうまいひとり鍋の素” を発売しているのですが、汁なしカップ麺の開発は初の試み。
たとえば「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば」に「博多だるま監修 豚骨まぜそば」や「大砲ラーメン監修 ラー油赤豚骨まぜそば」など、有名店が誇るラーメンの味わいを湯切りタイプの汁なしカップ麺(まぜそば)にアレンジするのは、明星食品が得意としている分野の一つなので、今回も安定した仕上がりに期待できそうです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体ソース」が1袋のみ。生おろしニンニクやマヨネーズ、ふりかけなどの小袋は入っていなかったので、そこが寂しいところではあるものの、調理時に出るゴミが少なく、調理の手順が少ないのはメリット。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。パッケージに “みそだれ絡む極太麺” とあったように、カップ麺としては太めのサイズに切り出されています。原材料名を見ると「175°DENO担担麺 汁なし黒ごま担担麺」や「ぼてぢゅう監修 極太豚旨焼そば」などに使われていた、極太サイズの油揚げ麺と完全に一致するので、調理後の仕上がりも似ているかもしれません。
メーカー希望小売価格は230円(税別)と地味に高く、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は248円になりますが、スーパーマーケットやドラッグストアなど、コンビニ以外の店舗も販売店に含まれる全チャネル商品。ただ、スーパーやドラッグストアでの販売価格も200円前後が相場になると思うので、それも踏まえた上で評価します。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 札幌らーめん信玄監修 コク味噌まぜそば 販売者:明星食品株式会社 製造所:R・東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:162g(めん130g) 商品コード:4902881452885(JAN) |
発売日:2021年11月15日(月) 実食日:2021年11月16日(火) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:203円(税込) 希望小売価格:230円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(液体ソース) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、でん粉、香辛料、卵粉、香味調味料)、ソース(みそ、豚脂、糖類、ポークエキス、香味油、香味調味料、食塩、ローストオニオンペースト、香辛料、たん白加水分解物)、かやく(キャベツ、チャーシュー)/ 加工デンプン、香料、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、酒精、かんすい、増粘多糖類、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、pH調整剤、カロチノイド色素、香辛料抽出物、炭酸マグネシウム、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
具材(かやく)は最初から中に入っている状態で、内容はチップ状のチャーシューに、カップ焼きそばなどで定番のキャベツのみとシンプルなラインナップ。調理前の麺重量は130gと大盛りですが、具材の量は少なく、前述のように液体ソース以外の小袋も別添されていないので、ややコストパフォーマンスに不安を覚えるポイント。
湯戻し後のキャベツも端材みたいなサイズばかりだったので、お世辞にも具材のボリューム感には期待できない仕上がりではあるものの、液体ソースから漂ってくる味噌の香りと野菜を炒めたような調理感は印象的。
ちなみに本日・11月16日(火)より、全国のローソン店舗を対象に「らーめん信玄監修 コク味噌ラーメン 〜肉盛〜」というレンジ麺(ホット麺)が販売されるので、今回の「コク味噌まぜそば」もローソンでの取り扱いが意欲的かもしれません。それでは、引き続き “なまらまろやか” な味わいに期待しつつ「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(162g)あたり |
カロリー:738kcal たん白質:11.6g 脂 質:33.9g 炭水化物:96.6g 食塩相当量:5.8g (めん・かやく:0.68g) (スープ:0.34g) カルシウム:201mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
もっちもちの多加水麺
サイズとしては極太ですが、角のない丸刃で切り出された麺なので、口当たりに攻撃性はなく、表面もソフトな食感。しかし、歯切れの良さを捨てて粘りの強さを突き詰めているような、もっちもちの弾力で、前述の「ぼてぢゅう」や「175°DENO担担麺」監修のカップ麺に、昨年の「六厘舎監修 濃厚ソース焼そば」など、それらに使われていた油揚げ麺と同じようなイメージ。
もしかすると微妙に配合を変えている可能性もありますが、系統としては同じ流れを汲む加水率の高い油揚げ麺で、とにかく粘りの強い食感が見どころ。食べ始めのアツアツな状態では “ふっくら” としているのですが、徐々に温度が低くなってくる後半にかけて密度が高くなり、食べ終わる頃になってもコシの強い弾力が楽しめます。
油で揚げた麺なので、特有の芳ばしい風味も常に並行してくるのですが、まったくネガティブではありません。むしろ油揚げ麺の芳ばしさと液体ソースの相性はよく、ある種の相乗効果を感じたくらい。麺重量も130gの大盛りなので、しっかりと食べ応えが得られました。
ソース
なまらまろやかだけど旨味の重心は低い
商品の外装フィルムでも “なまら(とても)まろやか” とアピールしていたように、舌を鋭く刺してくるような攻撃性はなく、しかしながら味噌のコクは充分で、なかでも白味噌の柔らかい旨味が印象的。店舗の「信州(コク味噌)」も白味噌ベースのタレを使っているため、きちんとルーツを感じるテイストです。
豚脂や香味油をブレンドしたオイルも入っているのですが、こってりさせながらも「油そば」ほど強烈なオイル感ではなく、香味油に仕込まれていた炒め野菜の風味が調理感を表現。さらに隠し味のローストオニオンも効果的で、きちんと「らーめん信玄」監修の個性が感じられました。
かやく
麺とソースを思えばギリギリ及第点
もっちもちの多加水麺と “なまらまろやか” なソースには値段相応の価値を感じたのですが、具材については及第点(★3)ないしイマイチ(★2)と評価しようか迷ったくらい、メーカー希望小売価格が230円(税別)の商品とは思えない貧弱さ。
チャーシューもキャベツも汎用の具材なので、特別感もありません。これで「ふりかけ」や「生にんにく」などが別添されていた場合、大きく話は変わってくるのですが、麺とソースにコストを全振りした仕上がりだったので、あらかじめ具材に対する期待値は下げておいてください。
総評
値段的に具材が貧弱すぎたので、総評から★ひとつマイナスしたのですが、安心と信頼の極太麺はクオリティが高く、液体ソースから白味噌のコクに定評のある「らーめん信玄」監修の個性が感じられたのも好印象。しっかりと濃いめの味付けですが、しょっぱいテイストではなかったので、まぜそば系の汁なしカップ麺に有り勝ちな塩気に対するネガティブさも控えめでした。
ソース味のカップ焼きそばはもちろん、明星食品が得意とする「豚骨まぜそば」などと比較して、味噌ダレを使用した汁なしカップ麺というジャンルも珍しいですし、一度は食べてみても損はないと思います【author・taka :a(大石敬之)】