日本屈指の行列店【六厘舎】監修「濃厚中華そば」ローソン限定 “あのカップ麺” がパワーアップして再登場!!

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明星食品

本日の一杯は、2020年10月27日(火)新発売のカップ麺、明星食品「六厘舎監修 魚介香る濃厚中華そば」の実食レビューです。

東京の名店「六厘舎」が監修して話題になった “あのカップラーメン” がノンフライ麺になって再降臨!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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六厘舎監修 濃厚中華そば 二代目

六厘舎(ろくりんしゃ)とは、株式会社松富士食品(東京都千代田区)が運営するラーメン店で、かつては東京屈指の行列店として一世を風靡した濃厚魚介豚骨つけめんブームの立役者。

2005年4月18日に東京都品川区大崎で産声を上げ、開業当初から数ヶ月は客入りが少なく、赤字続きの危機的状況に陥ったそうですが、既存のメニューを創業者・三田遼斉(みた りょうせい)氏の理想とする超濃厚スープ×極太麺に変更したところ、瞬く間に人気を博し、常時50人〜60人・多い日は100人以上の行列をつくる東京一の行列店に成長した伝説のラーメン屋さん。

写真は「六厘舎TOKYO」の店舗外観

しかし、もともと人通りの少ない閑静な住宅地・百反坂に店を構えていた「六厘舎」は、その類稀なる行列が仇となり、近隣住民からの苦情が絶えず、2010年8月29日に常態化した行列を理由に閉店。その後、2012年1月8日より週1回(土曜日)の営業を再開し、2014年3月29日に営業を一時休止していたのですが、同年4月18日に大崎ウィズシティでの新規出店(現「大崎店」開業)で復活を果たします。

今回の新商品「六厘舎監修 魚介香る濃厚中華そば」は、明星食品株式会社と六厘舎(株式会社松富士食品)の共同開発商品で、コンビニの中でもローソンでしか買えない販路限定のPB商品として企画された「ローソン名店シリーズ」の新作。

六厘舎監修のカップ麺が初めて発売されたのは、現在から10年以上前の2010年7月5日に遡り、初のカップ麺は日清食品が担当していました。というわけで、かるく六厘舎監修カップ麺の歴史を振り返ってみましょう。

「日清有名店が推す一杯 六厘舎 中華そば」

六厘舎が初めて監修した即席カップ麺は、明星食品の親会社である日清食品との共同開発商品「日清有名店が推す一杯 六厘舎 中華そば」で、当時 “カップめんになった有名店が次にカップめんにしたい有名店を推薦する” というコンセプトを基に発足した新ブランド「有名店が推す一杯(現在終売)」の記念すべき第1弾として新発売。

製品スタイルは大盛り縦型ビッグのカップラーメンで、麺は油揚げ麺を使用。東京都品川区・荏原中延に店を構える「中華そば 多賀野」の推薦でカップ麺を監修することになった「六厘舎」ですが、当時の販売エリアは関東地区限定のスポット商品としてリリースされたので、一部の地域でしか購入することができませんでした。

「有名店シリーズ 六厘舎 魚介豚骨中華そば」

それから数年後の2017年2月6日、同社の「有名店シリーズ」から「六厘舎 復活!魚介豚骨中華そば」という縦型ビッグのカップ麺が全国区で発売され、再び麺は油揚げ麺を使用。思っていたよりも大人しい味に仕上がっていたのですが、日清食品らしく総合力の高い一杯で、たしかな爪痕を残します。

しかし、日清食品とタイアップしたカップラーメンは、2010年と2017年の2回で打ち切り。翌2018年10月16日に登場したローソン名店シリーズ「六厘舎監修 濃厚中華そば 背脂とんこつ醤油」以降、明星食品と共同開発したローソン限定発売のPBカップ麺という現在の立ち位置に定着しました。

2018年10月発売の「六厘舎監修 濃厚中華そば 背脂とんこつ醤油」は、油揚げ麺を使った縦型ビッグのカップラーメンで、2020年7月28日に六厘舎監修初の湯切りタイプ「六厘舎監修 濃厚ソース焼そば」を展開。そして今回の新商品「六厘舎監修 魚介香る濃厚中華そば」発売という流れなのですが、注目したいのは2010年から数えて “六厘舎監修シリーズ初となるノンフライ麺を採用した製品” ということ。

撮影協力:ローソン

筆者の立ち寄ったローソンの店内には専用のポップが掲出され、そこには「六厘舎の “あのカップ麺” がノンフライ麺で登場!!」や「リニューアル発売!!」の文字。というわけで今回の新作は、2018年10月発売品の流れを汲んだ一杯とみて間違いありません。

2020年7月発売の「六厘舎監修 濃厚ソース焼そば」は、このブログで高評価(星6)を叩き出したのに対し、2018年10月発売の「六厘舎監修 濃厚中華そば」は及第点(星3)と評価しているため、ノンフライ麺に刷新された最新版には目覚ましいブラッシュアップに期待したいところ——

開封

別添の小袋は1種類

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製スープ」が1袋。容器のサイズや別添の構成は前回と同じだったので、過去記事の画像を確認してみたところ、六厘舎のロゴや字体のデザイン、背景色も同じシルバーでしたが、特製スープの背景枠が消え、筆でなぞったようなデザインが追加されるなど、細かい調整が見られました。

粉末スープからは独特の獣臭が‥‥

具材はチャーシュー、背脂加工品、メンマ、ねぎの4種類。構成としては前回の「濃厚中華そば」と同じような内容で、チャーシューは前回と同じく情緒に欠けるチップ状の味付豚肉を採用しているのですが、きもちメンマのサイズは小さくなったような気も‥‥で、それよりも開封直後の “いい意味で生臭い” というか、動物系の独特な香りが漂ってくるため、ちょっと人を選ぶニオイかもしれません。

なお株式会社ローソンが各店舗に対して推奨しているローソン標準価格は211円(税込228円)ということで、たとえば「無鉄砲 濃厚とんこつ」や「えびそば一幻 あじわいえびみそ」など、2020年にリニューアルしたローソン名店シリーズにおける縦型ビッグの定番商品と同じ値段。

2020年10月現在、有名店が監修した縦型ビッグのカップラーメンをコンビニで購入すると、だいたい税込232円が相場になっているので、それよりも手に取りやすい価格に設定されています。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:六厘舎監修 濃厚中華そば
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(R)
内容量:100g(めん70g)
商品コード:4902881471480(JAN)
発売日:2020年10月27日(火)
実食日:2020年10月28日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:228円(税込)
希望小売価格:211円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(特製スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵粉)、スープ(豚・鶏エキス、豚脂、小麦粉、しょうゆ、でん粉、たん白加水分解物、食塩、香味油、糖類、香辛料、香味調味料)、かやく(チャーシュー、背脂加工品、メンマ、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸カルシウム、増粘多糖類、カラメル色素、かんすい、乳化剤、酸味料、酒精、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。

実食開始

あの麺神(めがみ)に匹敵する存在か否か——

麺は太めに切り出されたノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。明星食品の縦型ビッグ製品におけるノンフライ麺といえば、つい先日「麺神(めがみ)」という型破りな新ブランドにて、常識を超えたクオリティの多加水麺を打ち出してきたばかり。

2020年10月28日現在、続編の第2弾「明星 麺神カップ 神太麺×旨 味噌」は発売を控えている状態(2020年11月9日発売予定)なのですが、第1弾「明星 麺神カップ 神太麺×旨 醤油」はレビュー済みなので、よろしければ参考になさってください(関連ページ:型破りな神ブランド「明星 麺神カップ 神太麺×旨 醤油」即席めんの常識を超えた!? 神旨な “めがみ” 降臨!!

特製スープからも独特の香りが(好印象)

さて、今回の「六厘舎監修 魚介香る濃厚中華そば」に話を戻しましょう。別添の小袋は後入れなので、まずはフタの上から取り外し、熱湯を注いで5分間。待っている間に特製スープの小袋をフタの上で温めて、時間になったら “小袋をあける前に” 麺をほぐし、別添の特製スープを加えたら、再度よく混ぜ合わせて出来上がり。

汎用の具材を使用しているため、調理後の見た目に特別感はないものの、粉末スープと液体スープから漂う独特の獣臭が頼もしい実食前(なお粉末スープの量が多く、とろみ成分も含まれているため、粉末スープの溶け残りに注意してください)

ちなみにローソンの公式ウェブサイトでは “モチモチ感のあるノンフライ麺に魚介をきかせた濃厚な豚骨醤油スープが特長” と紹介していたので、ノンフライ麺の仕上がりや魚介系と動物系のバランスに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(100g)あたり
カロリー:407kcal
たん白質:10.0g
脂  質:12.5g
炭水化物:63.7g
食塩相当量:5.0g
(めん・かやく:1.9g)
   (スープ:3.1g)
ビタミンB1:0.31mg
ビタミンB2:0.37mg
カルシウム:280mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:407kcal(めん・かやく:313kcal)(スープ:94kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ハイクオリティなノンフライ麺を採用

5.0

六厘舎といえば “つけめん” の極太麺が代名詞となっているのに対し、実店舗で提供されている「中華そば」の麺は中太で、以前は中細麺を使っていた時期もあるなど、何度かリニューアルを繰り返しているのですが、カップ麺のパッケージに写っていた「六厘舎TOKYO(東京駅)」で提供されている「中華そば」の麺は比較的に縮れが弱く、加水率は高めの設定。

ちょっと長めに待つのもオススメ

対して今回のノンフライ麺は、縮れの強い平打ち麺で、見た目は別物。加水率は高めの設定でありながら、粘りの強さに重点を置いたというよりも、中心部までギュッと詰まった歯応えにウェイトを置いているような、けっこう硬めの食感にしあがります。また小麦の風味も豊かに香り、油揚げ麺のような雑味もなく、後半はスープとの一体感や粘りが増してくるので、長めに待つのもオススメの食べ方。

ちなみに「明星 麺神カップ 神太麺×旨 醤油」の原材料に含まれていた “植物性たん白” や “酵母エキス” は含まれず、また「麺神」のカップ麺(醤油)には使われていなかった “卵粉” を配合するなど、そもそもの原材料が違いました。とはいえ単純に麺のクオリティは高く、販売価格も税込228円なので、上等も上等です。

スープ

バランスは動物系が優勢

5.0

熱湯を注ぐ前の粉末スープは “いい意味で生臭い” と書きましたが、調理後の香りにネガティプな印象はなく、しかしながら化学調味料のピリピリとした刺激は強め。とろみの強さも旨味のベクトルも人工的ですが、熱湯を注いだ後も独特の獣臭が残り、動物系の力強さを表現します。

荒々しい獣臭が好印象

そして、この特製スープが曲者。粉末スープから独特のニオイが漂うと書きましたが、別添の特製スープを加えた瞬間に粉末スープとはベクトルの違う獣臭が漂い、それは前述の「無鉄砲」ほどではないものの、まだ明星食品が日清食品の傘下に入る前の荒々しさを感じるような、かなり野趣に富んだ風味。

加えて “だし醤油” っぽい味の醤油ダレが加わるため、魚介の存在感も分かりやすくなるのですが、バランスとしては完全に動物系が優勢のフレームワーク。通称 “またおま系” と呼ばれているジャンルで定番の荒々しい魚粉のパンチは感じられないため、それに関しては大人しかったのですが、癖のある動物系の旨味は見どころです。

具材

背脂加工品にも注目

5.0

表立っている具材のチャーシューチップ、ねぎ、メンマは汎用で、チャーシューの味付けは甘辛く、安いハムみたいな食感。対してメンマは小さめにカットされていますが、こりこりとした歯触りの強い食感で、こちらは箸休めに効果的。ネギは大きめの斜め切りなので、歯触りは優しく、チャーシューと違って安っぽさは感じません。

スープの濃度に大きく寄与

そして、背脂加工品は量が多く、これも具材の一つにカウントしても差し支えない存在。本物の背脂みたいに特有の甘さは感じられず、ぷにぷにとした口当たりも人工的ですが、加工品といえど背脂は背脂。スープの厚みを増す効果を備え、こってり感を表現しながら実際の背脂ほどクドさは感じさせない、ポテンシャルの高い素材です。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5)

油揚げ麺を使っていた前回の2018年10月発売品と比較して、ノンフライ麺に刷新された今回の2020年版「六厘舎」監修カップ麺は、麺のクオリティが大幅に向上しただけでなく、いい意味でクセの強い動物系の旨味が印象的で、見違えるほどの仕上がりでした。じゃぁ本物に近いかと言われたら別物なところもありますけど、単純に一つのカップ麺としてのクオリティは低くありません。

人工的な旨味成分と獣臭が人を選ぶ要因になりますが、いい商品だと思います。さて、このまま通年販売のレギュラー商品になるのか、それとも再び数量限定で販売終了か、現段階まだローソンや六厘舎の公式ウェブサイトには記載されていないため、気になっている方は早めに最寄りの商品をチェックしてください(author・taka :a)

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