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佐野実の伝説の一杯。支那そばや原点の味 “鵠沼時代の醤油らぁ麺” をカップ麺で再現!!

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明星食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年12月17日(火)ファミリーマート限定発売、明星食品のカップ麺「支那そばや 佐野実の伝説の一杯 醤油らぁ麺」(297円+税)の実食レビューです。

幻となった原点の味を再現!? 鵠沼時代のレシピをコンビニ限定のカップラーメンとして商品化!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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支那そばや 佐野実の伝説の一杯 醤油らぁ麺

支那そばや(しなそばや)とは、素材に対する徹底した姿勢から「素材の鬼」との異名を取り、誰よりもラーメンを愛し「ラーメンの鬼」として知られた故・佐野実[さの みのる, 1951年(昭和26年)4月4日 – 2014年(平成26年)4月11日]その人が遺した銘店で、国産小麦の普及や自家製麺、厳選素材など、現在では当たり前のように浸透している “こだわり„ を業界に先駆けて取り入れたパイオニア。

支那そばやの原点・鵠沼時代の味を再現

1986年(昭和61年)8月6日の創業以来、現在は神奈川県横浜市戸塚区に本店を構えている「支那そばや」ですが、創業の地は神奈川県藤沢市鵠沼海岸。このページでレビューする「支那そばや 佐野実の伝説の一杯 醤油らぁ麺」は、支那そばやの原点・鵠沼時代の味わいを再現したカップラーメンで、ファミリーマートと明星食品の共同開発商品。

支那そばやと明星食品の付き合いは長く、現在を遡ること約19年、2006年(平成18年)1月16日にリリースされた「チャルメラ」発売40周年記念の即席袋めん「明星 チャルメラ 佐野実限定しょうゆ 5食パック」を皮切りに「チャルメラカップ」や「一平ちゃん夜店の焼そば」「中華三昧」など、明星食品を代表する商品を矢継ぎ早に監修。

らーめん業界のレジェンド「佐野 実」

2010年(平成22年)3月15日には、当時隆盛を誇った明星食品のノンフライめんブランド「究麺(きわめん)」のテレビCMに佐野実氏が抜擢され、その約6ヶ月後に店舗の数量限定メニューを再現した即席カップめん「明星 佐野実 限定味噌らぁ麺」を発売するなど、新規ユーザーの獲得と市場の活性化に大きく貢献しました。

その後も明星食品と支那そばやのコラボは続き、直近だと今年4月2日に縦型ビッグの「支那そばや監修 芳醇鶏油醤油らぁ麺」を発売していましたが、今回の新商品「支那そばや 佐野実の伝説の一杯 醤油らぁ麺」は “大判どんぶり型„ のカップラーメン。

「明星 究麺外伝 佐野実 限定香味塩らぁ麺」

2012年(平成14年)6月4日発売のNB(ナショナルブランド)商品「明星 究麺外伝 佐野実 限定香味塩らぁ麺」以来、大判どんぶり型のカップラーメンを「支那そばや」が監修した記録は残っていないため、12年以上ぶの製品スタイルです。

開封

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の組み合わせで、スパイス・ふりかけ等は入っていません。ちなみに私 taka :a は鵠沼時代の味を体験したことがないため、当時の味を調べてみたところ——

佐野氏が食材探求のきっかけとなった名古屋コーチンと蔵王土鶏(香鶏)の丸鶏、豚は当初から変わらず平田牧場のげんこつ、背ガラ等を使用。ホタテ干しや羅臼昆布、数種の節類も使用し、途中からスープでチャーシューを煮て厚みを加えます。

新横浜ラーメン博物館に「支那そばや」鵠沼時代のらぁ麺が復活!30周年企画・あの銘店をもう一度

上記の情報(はまこれ横浜のグルメニュース)がヒットしたので、それも意識しながらレビューしてみます。

クロレラエキスねり込み麺

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、けっこう細めに切り出されているのですが、湯戻し時間は5分と長め。はい、ここ注目すべきポイント。実店舗の自家製麺にはジェファー液(クロレラ熱水抽出液)を使用しているため、それをイメージしたノンフライ麺にもクロレラエキスを使っているというのが「支那そばや」監修ならではのステータス。

クロレラエキスは前述の「支那そばや監修 芳醇鶏油醤油らぁ麺」(2024年4月2日発売品)にも使われていたのですが、そのルーツを辿ると「明星 究麺外伝 佐野実 限定香味塩らぁ麺」に行き着くため、なんというかマニア的に「おー」ってなりました(語彙力)。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ファミマル 支那そばや 佐野実の伝説の一杯 醤油らぁ麺
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:109g(めん70g)
商品コード:4902881487191(JAN)
発売日:2024年12月17日(火)
実食日:2024年12月21日(土)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
小売価格:297円(税別)
購入価格:320円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、乳たん白、クロレラエキス)、スープ(豚脂、しょうゆ、チキンエキス、チキンオイル、ポークエキス、油脂加工品、食塩、糖類、たん白加水分解物、ポーク調味料、ホタテエキス、酵母エキス、チキン調味料、かつおぶしエキス、香辛料(ジンジャー、ガーリック)、昆布エキス、酵母粉末、醸造酢、植物油脂、昆布粉末、香味調味料)、かやく(チャーシュー、メンマ、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、かんすい、酒精、カラメル色素、炭酸カルシウム、香料、増粘多糖類、卵殻カルシウム、微粒二酸化ケイ素、乳化剤、酸味料、カロチノイド色素、膨張剤、カゼインナトリウム、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

かやくの構成は汎用的

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容はチャーシュー、メンマ、ネギの王道を地で行く三種の神器。前述した「はまこれ横浜」の記事に掲載されていたイメージ画像(復刻版)には海苔もトッピングされていたので、そこも再現されていたら——などと、そう思った節もありますが、本商品には “こだわりの素材„ として「北海道産ホタテエキス」と「名古屋コーチンオイル」を使っているのが見どころ。

派手さはないけど洗練された佇まい

食材に対して飽くなき探求心を抱いていた佐野実氏の意志を継いでいるような、支那そばやに対する明星食品のリスペクトを感じながら熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「粉末スープ」と「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。

ちなみにファミリーマート通常価格は297円(税込320円)なので、やや高価格帯のカップラーメンに分類されますが、これがファミマルの大判どんぶり型(2024年12月現在)において基準となっている値段です。それでは、引き続き厳選素材の効果とコスパ的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(109g)あたり
カロリー:418kcal
たん白質:10.8g
脂  質:15.3g
炭水化物:60.7g
(糖  質:57.9g)
(食物繊維:2.8g)
食塩相当量:6.7g
(めん・かやく:1.4g)
   (スープ:5.3g)
ビタミンB1:1.04mg
ビタミンB2:0.29mg
カルシウム:173mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:418kcal(めん・かやく:364kcal)(スープ:54kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

さすが縦型カップよりも本格的

5.0

「支那そばや」の自家製麺にジェファー液(クロレラ熱水抽出液)が使われている理由は、身体に及ぼす悪影響の懸念がなく、外国産小麦よりもコシが出にくい傾向がある国産小麦のグルテンを強化でき、なおかつ保水性が確保されることによって茹で上がりの時間が短縮されるから——と、佐野実氏が生前に更新していたブログに書き留められています。

食べ始めはカタめの歯応え

はたしてクロレラエキスの効果が如実に現れているのか、それとも明星食品の独自技術あってこその質感なのか、体感的に判断するのは難しいベクトルを歩んでいるけれど、なにこれヤバイめっちゃクロレラ‥‥みたいなクセは皆無に等しく、熱湯5分きちんと待っても食べ始めはカタめの歯応えが印象的。

かと思えば一定の吸水ポイントに到達すると急に柔らかめの食感にシフトするのですが、まったくもってネガティブではありません。むしろスープとの一体感だったり、しなやかさだったり、ほどよい保水感だったり、上品な物腰で2度目のアプローチ。また小麦の香りも主張し過ぎない程度に、それでいてハッキリと鼻に抜ける魅力を備えている、値段相応の価値が体感できる仕上がりでした。

スープ

粉末スープは「チャルメラ」のDNAを継承

6.0

まずは「粉末スープ」の味を単体で確認してみたところ、身近な商品を例に挙げるなら「明星 チャルメラ しょうゆラーメン」の粉末スープに似たテイストで、粉末しょうゆの味や香辛料、香味野菜の使い方が近いなと。前述のように明星食品×支那そばやコラボの原点は「チャルメラ」ですから、そこにも “原点の味„ を掛けているのかな‥‥って。想像ですよw

めちゃくちゃ計算されてる‥‥

しかし、その後に「液体スープ」を加えた途端、粉末では出せない動物系のエキスや調味料が加わって、格段にコク深いテイストに。基本は鶏の旨みをベースにしているのですが、その脇を繊細に固める豚の丁寧なサポートと、全体を包み込むような北海道産ホタテエキスの滋味も印象的(ちなみにホタテエキスは「チャルメラ」のアイデンティティです)。

さらに鰹や昆布もハッキリと主張してくるのですが、表面に浮かぶ名古屋コーチンのオイル(チキンオイル中16%使用)の芳ばしさと、その魅力を尊重した豚脂の絶妙なコンビネーションたるや。また糖類の含有量は比較的に少なく、人工甘味料などを使っているわけでもないのに、やさしく広がる甘さと後味を引き締める液体しょうゆ&醸造酢の隠し味が中毒性を加速させている、かなり緻密な構成に驚きました。

かやく

メンマとネギは好印象

3.0

メインのチャーシューは、んー‥‥ちょっとイマイチ。というか、これ自体は頻繁に使われている肉具材なんですけど、クロレラエキス入りのノンフライ麺や北海道産ホタテエキス、名古屋コーチンオイルを使用したスープに対してチープすぎるというか、このチャーシューよりも鶏団子のほうが絶対に総合力あがったと思うんですよ。

ただ、コンセプトが「支那そばや原点の味」なので、鵠沼時代の「醤油らぁ麺」に鶏団子は入っていなかったことを考慮すると、再現度の高さに繋がるチョイス。メンマのサイズは小さめですが、他の商品よりも甘みを強く感じたので、そこが印象に残ったポイント。ネギはFD(フリーズドライ)加工につき、繊細なスープを邪魔しない加減に好感が抱けました。

総評

5.0

どことなく昔ながらの中華そばっぽい表情も感じる骨組みですが、そのイメージと比較してペッパーなどの香辛料は穏やかで、古き良き中華そばを現代版にアップデートしたような洗練さ。そこそこ鰹や昆布も強いので、ごりごり動物系のスープしか受け付けない! であれば、ちょっとオススメしづらいカップラーメンになりますけど、満を持しての大判どんぶり型は伊達じゃありません。

複数の素材をハッキリと感じるのに、それぞれが無駄な動きを見せることはなく、もはや芸術的な味の組み方には目を見張るものがありました。おかげで具材のチープさが浮いている節もありましたけど、クロレラエキス入りのノンフライ麺とスープの作り込みは一見の価値あり。販売店は全国のファミリーマートが対象です。お試しあれ。【author・taka :a(大石敬之)】

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