どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年7月9日(火)新発売、サンヨー食品のカップ麺「セブンプレミアム わかめたくさん あさりだし塩ラーメン」(158円+税)の実食レビューです。
現在を遡ること約6年、即席カップめんマニアに強烈な衝撃を与えたセブンイレブン限定のカップラーメンと久々に向き合ってみた結果——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
わかめたくさんあさりだし塩ラーメン 2024
わかめたくさんあさりだし塩ラーメン(Salty Ramen with Seaweed & Clam Broth)とは、セブンプレミアムの中でもセブン-イレブン店舗にしか売ってない、CVS専用のカップラーメンで、販売者はサッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品。この商品が初めて発売されたのは、現在を遡ること約6年、2018年(平成30年)8月28日——。
当初の英語表記は “Salt broth ramen„ でしたが、日本語表記の商品名は現在と同じ「わかめたくさんあさりだし塩ラーメン」で、販売者も変わらずサンヨー食品が担当しており、何度かリニューアルを繰り返しながら現在に至ります。しかし、このブログで取り上げたのは、2019年(平成31年)4月22日発売の「2代目」が最後。
初代〜2代目の「わかめたくさんあさりだし塩ラーメン」には、当時のサンヨー食品が誇っていた「和ラー」と同じ油揚げ麺を使用しており、それが冒頭で “即席カップめんマニア(私)に強烈な衝撃を与えた„ と触れた理由なんですけど、なにが衝撃って当時の「和ラー」に使われていた麺は社内秘、つまり同じサンヨー食品の社内でも「和ラー」の担当部署だけが保有している秘密の技術だったんです。
しかし、2016年(平成28年)10月17日の初登場から隆盛を極めた「和ラー」は、2019年3月4日発売の「神戸 関西すき焼き風」を最後に新商品の開発をストップ。2020年(令和2年)3月には正式に販売終了を迎え、ブランドそのものが消滅している現在、わかめたくさんあさりだし塩ラーメンの麺は大丈夫‥‥? などと。急な不安に駆られたので、久々のレビューに至りました。
開封
今回のカップ麺に別添されているのは、フタの上に貼り付けてある「仕上げの小袋」1パックのみ。初代〜2代目には銀色基調の「調味油」を別添していましたが、どこかのタイミングでサンヨー食品のテンプレに変わった様子。けっこうニンニクの風味も強い商品だったと記憶しているのですが、はたして——。
かやくは「わかめ」「あさり」「唐辛子」とシンプルな内容で、これらについては一貫して初代から変わっていない様子。商品や乾燥状態にも左右されますが、乾燥わかめの膨張率は重量比で約10倍以上。つまり、上記画像の乾燥わかめも10倍に増えるポテンシャルを備えているわけで、商品名の「わかめたくさん」は誇張ではありません。
ちなみにセブン-イレブン店舗での販売価格は、1食あたり158円(税込170.64円)なので、さすがに5年前からは値上がりしていますけど、直近にレビューしたセブンプレミアムのカップラーメンを例に挙げると「野菜たくさんタンメン」と同じ値段。ここ数年で即席カップめんも高騰しましたが、コンビニで税込170円なら充分に安いといえるラインです。ほんとに高くなった、カップ麺‥‥。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム わかめたくさん あさりだし塩ラーメン 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 本社工場 内容量:65g(めん50g) 商品コード:4901734053828(JAN) |
発売日:2024年07月09日(火) 実食日:2024年07月16日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:158円(税別) 購入価格:170.64円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:330ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(仕上げの小袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵、ポーク調味料)、スープ(糖類、食塩、豚脂、植物油脂、あさり調味料、ポーク調味料、香辛料、しょうゆ、酵母エキス、チキン調味料、かにがら粉末)、かやく(わかめ、あさり、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、クチナシ色素、レシチン、香料、香辛料抽出物、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・かに・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本商品で使用しているわかめは、えび、かにが混ざる漁法で採取しています。本商品のスープ、かやくで使用しているあさりなどの二枚貝には、かにが共生しています。 |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。前回発売品のデータが手元にないので、あまり参考にならないかもしれませんが、念のため5年前の原材料名を比較してみたところ‥‥違います。それも興味深いのが「小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵」までは5年前と完全に同じで、末尾の「チキンエキス」が「ポーク調味料」に変わっていること。
結果的に「和ラー」のピリオドになった「神戸 関西すき焼き風」の油揚げ麺においても、原材料名の末尾に「チキンエキス」を記載していたので、それと比較しても同じ構成ではありません。ただ、わかめの量は5年前から変わらずエグいエグいw ちょっと画像では伝わりづらいと思いますけど、レギュラーサイズの縦型カップとしては、まずあり得ないボリューム感。
ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、単純に “サッポロ一番の工場„ という認識で問題ありません。それでは、数年ぶりの感動に期待しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(65g)あたり |
カロリー:278kcal たん白質:5.8g 脂 質:10.9g 炭水化物:40.5g (糖 質:37.7g) (食物繊維:2.8g) 食塩相当量:5.2g (めん・かやく:1.8g) (スープ:3.4g) ビタミンB1:0.50mg ビタミンB2:0.37mg カルシウム:138mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ばっちりハイクオリティでした
熱風で乾燥させたノンフライ麺ではないので、揚げ油に由来する特有の風味を伴いますし、それは以前ほど穏やかではないと感じたのですが、特筆すべきは密度感。子会社であるエースコックの「もちもち真空仕立て麺」ほどではないけれど、それに近い感覚で、可能な限り気泡を外に押し出しているような、中心部までギュッと詰まっている弾力が印象的。
その密度感は後半にかけて増してゆき、ある一定の段階からノンフライ麺に近いベクトルを歩み始める、まさに「和ラー」の流れを汲んだ質感で、さすがに当時と同じ熱量ではないけれど、サンヨー食品(太平食品工業、カナヤ食品)が保有している油揚げ麺の中では一二を争うクオリティの高さ。
また密度が増してくる後半にかけて、食べ始めに少し気になった揚げ油の風味は減退し、最終的には意識して思い出さなければ気にならないほど。それでいて後述するスープの掴みも悪くない、これといって文句の付け所は見当たりませんでした。
スープ
すごいな、ほとんど変わってない‥‥
まずは別添の小袋を入れる前の味を確かめてみたところ、わかめの存在感が凄まじく、磯の風味はバッチリ。加えて具材のアサリから滲み出てくる二枚貝の旨みも見どころで、やや塩気を強めに感じますが、この季節には嬉しい塩梅。それと原材料名の表記は「カニガラパウダー」から「かにがら粉末」に変わっていますが、これも初代を彷彿とさせる隠し味で、ほとんど変わっていないんだなと。
続けて加える「仕上げの小袋」は、乱暴に例えると “ガーリックバター風味のオイル„ で、ガーリックパウダーのジャンクなアクセントとは違う、どちらかといえば生おろしニンニク系のキレと、ほんのりバターの風味が特徴的。これによって全体の雰囲気は洋風に傾きますが、磯の風味と相性バッチリで、なおかつ「あさり調味料」で二枚貝の旨みもブーストする、あいかわらず効果的なオイルでした。
かやく
すばらしいですね
商品名に「わかめたくさん」を掲げているように、わかめのボリュームは凄まじく、あさりの下にはもちろん、わかめの下にもわかめ。ぶっちゃけ麺を食べているときには邪魔に思えるくらいw わかめたっぷり。さらに本物のアサリを、それも気持ち程度ではなく、ちゃんと魅力を実感できるレベルで使用している点も高く評価できるポイント。
わかめと同様に乾燥具材ですが、干し貝柱よろしく旨みが凝縮しているため、ほんのちょっとコハク酸の苦味を感じるレベル。赤唐辛子は辛味の弱い品種を採用していますが、小袋の洋風オイルと重なって、どことなくイタリアンっぽいというか、イメージですけどw バイプレイヤーですね。
総評
5年前の「わかめたくさんあさりだし塩ラーメン」と比較して、麺の配合こそ変わっていましたが、スープの方向性や具材のラインナップなど、ほぼほぼ同じベクトル。ここまで大きく変わっていないのは、それほど多くの固定ファンを獲得している現れなんだと思いますけど、おいしさを維持するのって難しいことで、そういった部分にセブン-イレブン×サンヨー食品のプライドを感じました。
ちなみに私が普段お世話になっているセブン-イレブンの店長曰く、3月に入荷した分は即完売。このページでレビューした7月発売分は、3月に入荷した商品と同じスペックで、数量限定につき在庫限りの店舗が多いとのこと。早期に売り切れてしまうのも納得の仕上がりなので、気になっている方や再販を待ち望んでいた方は、早めの確保をオススメします。【author・taka :a(大石敬之)】