どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年8月5日(月)新発売のカップ麺、エースコック「タテロング リンガーハットのピリカラちゃんぽん 期間限定3辛」の実食レビューです。
「リンガーハット」監修シリーズ2019年夏の新作はピリ辛ちゃんぽんを期間限定で “さらに辛く” アレンジ!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
リンガーハットのピリカラちゃんぽん “3辛”
「リンガーハット(Ringer Hut)」とは、国内外に650店舗以上(2019年8月現在)展開している「長崎ちゃんぽん」の全国チェーン店で、創業は1964年3月7日。今回の新商品「リンガーハットのピリカラちゃんぽん 期間限定3辛」は、実店舗の「ピリカラちゃんぽん」をイメージしつつ、さらに辛口にアレンジしたカップラーメンです。
2014年9月22日と2016年9月26日に「タテロング リンガーハットのピリカラちゃんぽん」を発売しているので、「ピリカラちゃんぽん」の再現は3回目になるのですが、「期間限定3辛」は初。お店の辛さレベルは標準が「2辛」なので、その基準からすると辛くないような気もしますけど、ピリ辛の中では辛口‥‥といったところでしょうか。
初めてリンガーハットのカップ麺が発売されたのは、2007年(平成19年)8月27日。希望小売価格は当時の値段で税別250円と地味に高めの設定でしたが、どんぶり型のカップラーメンで麺はノンフライ麺、さらに11種類の具材(キャベツ、味付豚肉、えび、かまぼこ、いか、玉ねぎ、キクラゲ、人参、コーン、もやし、キヌサヤ)が入っていて、ごまラー油が別添されていました。
以来、エースコックとは何度もコラボしているので、いったい何回目のカップめん化なのか調べてみたところ、今回の「期間限定3辛」で22回目。リンガーハットの「ピリカラちゃんぽん」は、お店の自家製ピリカラ味噌をトッピングした長崎ちゃんぽんのアレンジ版で、こちらも定番メニューの1つです。
ちなみにリンガーハットのメニューはエリア別に販売価格が分けられていて、たとえば2019年8月現在「長崎ちゃんぽん」の税抜価格を例にあげると、中国・四国・九州は最安値の560円、東北・関東・中部・近畿は590円、といったように値段が違います。そして「ピリカラちゃんぽん」は定番の “長崎ちゃんぽん+60円” が相場となっているのですが、ちょっとした裏技があってですね‥‥
ちゃんぽん・皿うどんに追加トッピングできる「ピリカラ味噌 2辛(税別60円)」を定番の「長崎ちゃんぽん」にトッピングしたものが「ピリカラちゃんぽん」と同等なので、「長崎ちゃんぽん」の麺1.5倍または麺2倍(※長崎ちゃんぽんのみ麺増量が無料)と「ピリカラ味噌2辛」を注文すると “ピリカラちゃんぽんの麺を無料で最大2倍にできる裏メニュー的な錬金術が完成” します。
残念ながら沖縄県のリンガーハット店舗では麺増量の無料サービス対象外となっているのですが、ふつうに「ピリカラちゃんぽん」の麺大盛(2倍)をオーダーした場合、税別でプラス100円かかりますからね。と、それはさておき今回のカップ麺「リンガーハットのピリカラちゃんぽん 期間限定3辛」のレビューに戻りましょう。
2009年から国産野菜を導入し、みごと最終赤字24億円からV字回復を果たしたリンガーハットの特徴を再現すべく、カップ麺に使用している具材も “すべて国産” という徹底ぶり。これについては毎度おなじみのスタイルなんですけど、今回は標準2辛から3辛にアップということで、どのくらい辛いのかに注目です。
開封
そしてコチラも毎度おなじみエースコック式の別添方法が採用されているのですが、小袋の数は1袋で、液体スープや調味油ではなく「特製ペースト」が最初から容器の中に入っています。ただ、触ってみた感じピリカラ味噌のような固形ではなく液状に近いテクスチャーで、タレとオイルが入っているようなイメージ。
その下には国産野菜が入っているのですが、あくまでも国産なのは “野菜具材のみ” なので、肉具材は国産ではありません。エースコックの肉そぼろ系は当たり外れが激しく、ちょっと今回は怪しい雰囲気‥‥w なんですけど、このシリーズはキャベツがウマイんですよね。
ちなみに今回はドンキホーテで購入したのですが(178円+税)、コンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の中では「セブンイレブン」「ローソン」「ファミリーマート」で意欲的に取り扱われていて、かなりエンカウント率が高かったです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:タテロング リンガーハットのピリカラちゃんぽん 期間限定3辛 製造者:エースコック株式会社 製造所:W 関西滝野工場(兵庫県加東市河高字黒石1816-175) 内容量:89g(めん70g) 商品コード:4901071246419(JANコード) 商品サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm 発売日:2019年08月05日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製ペースト) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖)、スープ(食塩、乳化油脂、香味油、ポーク調味料、ポークエキス、香味調味料、糖類、みそ、でん粉、香辛料、チキン調味料、粉末しょうゆ、野菜パウダー、豆板醤、酵母エキス、たん白加水分解物、ホタテエキス、全卵粉)、かやく(キャベツ、鶏・豚味付肉そぼろ、かまぼこ、もやし、人参)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、微粒二酸化ケイ素、酒精、香料、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、着色料(カロチノイド、カラメル、クチナシ、紅麹)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごま(表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
麺は熱湯5分の油揚げ麺で、2014年に登場した「カドメン」(スーパーカップ1.5倍のリニューアル)以降、このシリーズも徐々に煽りを受け、2015年4月13日発売の「長崎ちゃんぽん」から角刃の麺に変わりました。調理前の麺は、あまり角のない角刃の麺? みたいな見た目で、油揚げ麺臭は比較的に穏やかです。
あとは熱湯を注いで5分待機、フタを開けたら別添の特製ペーストを入れて、よくかき混ぜたら出来上がり(※写真は混ぜる前)。特製ペーストの中には味噌ダレっぽいペースト状の成分とラー油っぽいオイルが含まれていて、これまでの「ピリカラちゃんぽん」と同じような構成です。ただ、今回ちょっと具材の量が寂しいですね。
スープに沈んでいる分もありますが、キャベツの大きさが今までより小さかったので、そこが気になりました。それでは、標準以上となる “3辛” の辛さレベルに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(89g)当たり
熱 量:383kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:383kcal(めん・かやく:318kcal)(スープ:65kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
2018年11月26日、「タテロング リンガーハットの野菜たっぷりちゃんぽん」という実店舗の “ちゃんぽんドレッシング(しょうが風味)” をイメージした小袋付きの再現カップ麺を発売していて、麺は角刃でカットされていたのですが、今回も麺そのものは角刃で切り出されています。けれども口当たりは滑らかで、啜りあげた時にエッジはありません。
それについては同じような印象を受けたのですが、前回ちょっと気になっていた油揚げ麺特有のニオイが控えめになり、麺の弾力も超もっちり系の多加水麺から若干の粉っぽさを感じる配合に変わっています。表面は加水率の高いモチモチ食感で、ちょっと小麦特有のぬめりがあり、そこから中心部にかけてギュッと小麦が詰まっているような硬めの弾力。
それでもタイプでいえば完全に多加水麺ではあるものの、以前よりも歯応えが増していて、なおかつ油揚げ麺臭が穏やかになっていることにマイナーチェンジを感じました。それでも油揚げ麺特有の風味を感じるけれど、カップちゃんぽん系では油揚げ麺のコクがプラスに作用することが多く、今回のスープとも合っていたので、それが大きなマイナス因子になることはないでしょう。
スープ
ベースのスープは定番「長崎ちゃんぽん」の流れを汲んでいるのですが、先ほどリンクを貼った「野菜たっぷりちゃんぽん」の液体スープ投入前と同じような印象で、特製ペーストの塩分濃度を加味し、あえて控えめに仕上げてあります。ただ、ふわっと上がってくるホタテの旨味に工夫が見られ、意外とこのまま最後までいけそうなくらい、けっこうソツなく美味しいですね。
そして、お店の「ピリカラ味噌」をイメージした別添の特製ペーストは、和味噌をベースに豆板醤と砂糖を合わせ、さらにラー油をブレンドしているような味。あくまで “ピリカラの3辛” なので、まず激辛ではないですし、飛び上がるほど辛くないけれど、けっこう「しっかりピリ辛ちゃんぽん」に仕上がります。
ピリ辛・中辛・辛口・大辛・激辛に辛さレベルを分けると今回は「中辛」と言っても過言ではなく、なるほど小さなお子さんや辛味が強すぎると苦手な方でも食べられそうな2辛(標準)よりも若干ながら上。さらに味噌や豆板醤の風味が加わることで下地も鋭くなるのですが、同時に砂糖の甘味や味噌特有のコクでシャープになり過ぎない絶妙なバランス感。
反面、特製ペーストを入れる前に感じたホタテエキスの旨味は鳴りを潜めてしまいますが、表面の辛いオイルが薄れてくる後半、ひょこっと復活するホタテが面白かったので、ちょっと意識してみてください。
具材
具材はキャベツ、もやし、人参、かまぼこ、肉そぼろで、2016年9月発売の「ピリカラちゃんぽん」は野菜具材が1.5倍に増量されていたのですが、今回は標準的。その量は仕方ないとしてもキャベツが妙に小さくカットされていたことに加え、なんだか風味も前回(野菜たっぷりちゃんぽん)のキャベツと異なります。
人参は何気に皮付きで、ちょっと土臭い(いい意味で)というか、他の商品よりも風味がリアル。もやしもシャキシャキで意外と存在感があったことに好感が抱けた反面、全体的に量が減った上に風味も比較的いまひとつだったキャベツの劣化が気になりました。もちろん歴代の国産キャベツと比較しての話なので、まずいわけではないんですけどね。
で、この歪な形の肉そぼろは基本的にハズレが多く、味はイマイチだし食感はスポンジみたいにスカスカで——というのが定番なんですが、今回なんか地味に歯ごたえがあります。どうしたw あいかわらず味付けはイマイチですし、本物の肉っぽいわけでもないけれど、いつもよりギュッと詰まっていて、ちょっと進化したかも‥と感じました(でも今回のスープには肉よりもキクラゲですね)。
それから長崎ちゃんぽんといえばのピンクかまぼこ、なぜか東洋水産(マルちゃん)のカップちゃんぽん系から続々と撤退し、カニカマに変わってしまったので、ぜひ大切にしてください。これが入っていると、かなり雰囲気アップしますからね。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
「タテロング ピリカラちゃんぽん」の再現は数年またいで3回目ですが、この路線自体ちょっと飽和状態にある印象なので、いっそのこと「リンガーハットの激辛ちゃんぽん 期間限定10辛」くらいサクッと攻めてもらいたかったところですが、誰でも安心して食べれる、それもリンガーハット監修シリーズの強みですからね。ただ、今回ちょっとキャベツの魅力が半減していたので、それが気になりました。
というわけで記憶にズバッと残る新商品ではないかもしれないけれど、結論「おいしい」のか「まずい」のかでいえば問題なく美味しいカップ麺ですし、それだけに奇抜さよりも鉄板の安定感を重視している方には安心して手に取っていただける内容かと思います。ただしピリ辛以上に辛いとダメな方は、念のため気を付けてください。