どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年7月20日(火)新発売、ファミリーマート×日清食品のカップ麺「ラ王 金タンタン」の実食レビューです。
黒・白・赤の次は‥‥金タンタン!? ファミマ限定「ラ王」第4の色は “濃厚ゴージャス” な金ごま担担麺を展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ファミマ×ラ王 金タンタン
日清ラ王(にっしんラおう)とは、1992年(平成4年)9月21日に “まったく新しい生タイプのインスタントラーメン” として登場したブランドで、2010年(平成22年)8月2日に初代「ラ王」の生産を終了するや否や、同年8月24日にノンフライ麺を採用した二代目「ラ王」としてレザレクション。ネット上では早すぎる復活に “閉店商法” と叩かれたものの、たしかな品質の高さでファンを繋ぎました。
このページでレビューするカップ麺「ラ王 金タンタン」は、日清食品とファミリーマートの共同開発商品で、ファミマ限定ラ王(タンタン)シリーズ初となる「濃厚ゴージャス」な「金」がテーマ。金たる所以は「金胡麻」で、パッケージにも “金ごまが織りなす薫り高い旨み” と “花椒(かしょう)練りこみ麺” をアピールしているように、そこが今回の見どころ。
ファミリーマート限定の「ラ王 タンタン」シリーズとは、八角どんぶり型のNB(ナショナルブランド)商品とは一線を画す、販売スペースの狭いコンビニでも場所を取らないように設計された縦型ビッグのPB(プライベートブランド)商品で、2018年(平成30年)11月13日発売の「ラ王 黒タンタン」が第1弾。
その商品名が表しているように、一見すると担担麺に黒マー油(焦がしニンニク油)を合わせているような雰囲気ですが、その予想を華麗に裏切る “黒い色のラー油を浮かべた担担麺” で、第1弾から花椒を練り込んだノンフライ麺(花椒練りこみ麺)を搭載。その独特なノンフライ麺もさることながら、とにかく練り胡麻のコクが強烈で、このブログでは高評価を叩き出しました。
その後、2019年(令和元年)7月9日に二代目「黒タンタン」を、2020年(令和2年)3月31日に三代目「黒タンタン」を発売しているのですが、その1週間後——。4月7日に “白ごまとナッツの豊潤な味わい” を特徴とする初の「白タンタン」を発売し、色違いのバリエーションをリリースし始めた「ラ王 タンタン」シリーズ。
2020年は特に豊作で、10月20日に奇跡のブランドコラボ「黒タンタン風おむすび」を発売するや否や、11月24日に “赤唐辛子と花椒の華やかな刺激” を特徴とする「赤タンタン(バッチリ辛い)」を展開。そのときも関連商品として「ラ王 赤タンタン風おむすび」を発売するなど、すっかりファミリーマートで定番の企画になりました。
かくして2021年は5月4日に二代目「白タンタン(濃厚マイルド)」を発売し、今度は夏に向けて「赤タンタン(バッチリ辛い)」を再販してくるのかと思いきや、シリーズ初の「金タンタン(濃厚ゴージャス)」と意表を突いてきた日清食品×ファミリーマート。2021年7月22日現在、まだ「金タンタン風おむすび」的な関連商品は確認できていませんが、シリーズ初の “金ごま推し” はアツい展開。
ちなみに “金ごま” とは、スタンダードな “白ごま” やアントシアニン(ポリフェノール色素)を含む “黒ごま” よりも生産量が少なく、ほかの胡麻と比べてコクと香りが抜きん出て高いのですが、それだけに高値で取り引きされている品種。それを強調している今回、どれだけ胡麻が濃厚かに注目です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「特製ラー油」が1袋。容器側面には “辛さレベル” の記載があり、5段階基準もっとも低い「1」となっています。また花椒の痺れに関する表示は見当たらなかったので、マイルドなテイストに振り切った担担麺であることが伝わってくるのですが、それだけに「白タンタン」との差別化が気になるところ。
歴代「ラ王 タンタン」シリーズの例に漏れず、パッケージには “2種のミンチ肉入り” と記載があり、よく見ると肉具材は「味付肉そぼろ」と「味付豚肉」が入っています。そんな2種のミンチ肉に、チンゲン菜を合わせている具材の構成は、歴代の「黒・白・赤」から一貫して共通のポイント。
ファミリーマート通常価格も2020年11月発売の「赤タンタン」及び2021年5月発売の「白タンタン」と同じ212円(税込228円)ということで、いまのところ値上がりなし。たとえば縦型ビッグのNB商品をコンビニで購入した場合、税込価格(2021年7月現在)は232円が相場なので、それよりも安くで手に入ります。ただし、ファミリーマートにしか売ってないので、販売店には注意してください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ラ王 金タンタン 製造者:日清食品株式会社 製造所:F・静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:113g(めん75g) 商品コード:4902105268292(JAN) |
発売日:2021年07月20日(火) 実食日:2021年07月22日(木) 発売地域:全国 ※数量限定 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:228円(税込) ファミリーマート標準価格:212円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製ラー油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキンエキス、香辛料(花椒))、スープ(ごま、豚脂、食塩、小麦粉、糖類、粉末しょうゆ、でん粉、ねりごま、クリーミングパウダー、食物油脂、脱脂大豆粉、香辛料、発酵調味料、チーズ加工品)、かやく(チンゲン菜、味付肉そぼろ、ごま、味付豚肉、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸Ca、香料、増粘多糖類、酸味料、カラメル色素、香辛料抽出物、セルロース、乳化剤、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げていないノンフライ麺で、そこそこ細めのサイズに切り出されているのですが、湯戻し時間は熱湯5分と長めの設定。ちょっと上記の画像では分かりにくいものの、内部には小さい粒状の物体が見られ、花椒を練り込んでいることが伝わってきます。で、お湯を入れる前は醸造酢を彷彿とさせる、すこしツンとくる香りが印象的。
あとは熱湯を注いで5分間、別添の特製ラー油に “温めてください or 温めないでください” の記載はないのですが、容器側面に “特製オイルはお召し上がりの直前に「よくもみほぐして」お入れください” とあるので、調理の際は注意したいポイント。なんで揉み解す必要があるんだろう‥‥などと考えながら、特製ラー油を入れた途端に “胡麻の香りが増した” ので、それが理由かなと。
ちなみにカロリーは前回の二代目「白タンタン(476kcal)」よりも低く、前々回の「赤タンタン(444kcal)」よりも高い457kcalとなっていました。それでは、引き続き “白タンタンとの違い” や “金ごま” の存在感、それと念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(113g)あたり |
カロリー:457kcal たん白質:11.0g 脂 質:13.5g 炭水化物:72.9g 食塩相当量:7.2g (めん・かやく:3.2g) (スープ:4.0g) ビタミンB1:0.25mg ビタミンB2:0.30mg カルシウム:251mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:457kcal(めん・かやく:338kcal)(スープ:119kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらくシリーズ共通の花椒練りこみ麺
形状は鋭い角刃で切り出された平打ち麺で、日清ラ王が培ってきた独自技術「3層太ストレート製法(太ストレート麺製法+三層麺製法)」を彷彿とさせる、力強いコシと縮れのなさもさることながら、透明感のある上品な見た目も印象的。さらに花椒を練り込んでいるのがポイントで、ほんのり奥から上がってくる花椒の清涼感も見どころ。
おそらく歴代「黒タンタン」「白タンタン」「赤タンタン」に使われていた “花椒練りこみ麺” と同じノンフライ麺なので、いまさら新進気鋭の驚きこそないけれど、クオリティの高さは一級品。これは「白タンタン」でも感じたことの繰り返しになりますが、麺に練り込まれた花椒は “スープが穏やかであればあるほど目立つ” ので、刺激の強い「赤タンタン」よりも繊細な部分が楽しめます。
また「ラ王 タンタン」シリーズは、しっかりと練り胡麻を効かせたスープの濃度にも力を入れつつ “麺の量を妥協していない” のもポイントで、花椒を練り込んだ独特のノンフライ麺を使いながら、75gの重量を実現。なかには麺量80gの縦型ビッグ製品もありますが、スープに力を入れている縦型ビッグの麺量は70gが平均なので、この5gが企業努力です。
スープ
マイルドなんだけど胡麻は凶暴
先発組の「黒」「白」「赤」と同様に、採算度外視レベルで “ごま” を効かせているのですが、歴代のスープと比較して若干ながら練り胡麻を抑え、擂り胡麻(すりごま)の使用量を分かりやすく増やし、金胡麻の存在感を明確に表現。たとえば「白」で効果的だったピーナッツバターは未使用で、それと対極をなす「赤」に入っていた花椒の存在感は皆無に等しいのですが、すりごまの存在感は歴代随一。
また「赤」のスープには “粉末みそ” を使っていたのに対し、シリーズ初の「金」では “粉末しょうゆ” を使っているのもポイントで、これも金胡麻との相性を計算したフレームワーク。ほとんど花椒を感じないタンタンスープというのもどうかと思いますが、花椒については麺に練り込まれているのと、いい意味でザラついた舌触りが気になるくらい擂り胡麻が大量なので、物足りなさを感じません。
さらに、別添の「特製ラー油」を加えることで、すこし唐辛子の辛味がプラスされますが、辛い食べ物が苦手な方でも大丈夫。それ以上に胡麻油の芳ばしい香りが胡麻の表情を広げてくれるのと、オイルの中に “練り胡麻もブレンドしてあった” ので、それが “よくもみほぐして-・” の理由なのだなと。
実食前に感じた香りに反し、ほとんど酸味は目立っていませんが、ふわっと脇を固めるチーズの隠し味も効果的でよかったです。
具材
2種のミンチ肉と多めのチンゲン菜が嬉しい
2種のミンチ肉は、上記画像の向かって左(茶色いほう)がジャンクな肉そぼろで、右(白っぽいほう)は「カップヌードル」にも入っているミンチポークと同じ肉具材。えっと、いわゆる “謎肉じゃないほう” ですね。量としては肉そぼろのほうが多いのですが、風味や食感の弾力が強いのはミンチポークで、マイルドなスープにワイルドなアクセント。
さらにシャキシャキとしたチンゲン菜の量も多く、これで税込228円なら上出来‥‥いや、花椒練り込み麺と金胡麻の存在感を考慮すると、値段以上の内容といえるかもしれません。
総評
練り胡麻を強烈に効かせた「黒タンタン」でデビューを飾り、マイルドさに振り切った「白タンタン」からの刺激を強めた「赤タンタン」と続きましたが、今度の「金タンタン」はシリーズ史上もっとも擂り胡麻が強烈な一杯で、それが金ごま100%でないにしても、清々しいほどに擂り胡麻推しのタンタンに仕上がっていました。
一にも二にも練り胡麻を全面に押し出したスープに期待していた場合、物足りなさを感じるおそれもありますが、まだ「白タンタン」も販売中なので、練り胡麻の強烈なスープを求めているなら「白タンタン」をチョイスすれば解決。ただ、それとは違う胡麻のアプローチが楽しめるので、ごま好きの方は最寄りのファミリーマートをチェックしてください【author・taka :a(大石敬之)】