どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2021年3月22日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「MARUCHAN QTTA(クッタ)EXTRA HOT(エクストラホット味)」の実食レビューです。
マルちゃん史上最強の激辛ラーメン爆誕!? QTTAの問題作「EXTRA HOT(トテモカライ)」に花椒の “シビレ” を追加してバージョンアップ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
QTTA EXTRA HOT シビレ激辛
MARUCHAN QTTA(マルちゃん クッタ)とは、しっかりとした食べごたえがあり、食べた人に「はぁ~、くった~」と “ホッと一息ついて前向きな気持ちになってもらいたい” をコンセプトに開発されたレギュラーサイズの縦型カップ麺で、2017年(平成29年)3月27日に初代御三家「SHO-YUラーメン」「SEAFOODラーメン」「TONKOTSUラーメン」を市場に投下。
日清食品が1971年(昭和46年)9月18日に発売した世界初のカップ麺「カップヌードル」に対抗しているのは間違いなく、サンヨー食品が1975年(昭和50年)1月18日に発売したヒット商品「サッポロ一番 カップスター」も巻き込んで、三つ巴の戦いを繰り広げている現在。老若男女に愛されるカップヌードル、昔ながらのカップスター、若者を中心に支持されているQTTA(クッタ)と三者三様の固定ファンを獲得しています。
今回の新商品「MARUCHAN QTTA(クッタ)EXTRA HOT(エクストラホット味)」は、2019年3月25日に発売されたQTTAシリーズ初の激辛カップ麺「EXTRA HOTラーメン(トテモカライ)」の続編で、2020年2月17日発売の姉妹品「エクストラホットチーズ味(トテモカラウマ)」の抱き合わせとして再び登場しましたが、2020年2月発売品の変更点はパッケージのみ。
つまり、2020年2月発売の「EXTRA HOT(二代目)」はテコ入れなしの再販だったので、2019年3月発売の「EXTRA HOT(初代)」と比較して中身は変わっていなかったのですが、このページでレビューする「三代目」は “山椒” や “花椒” を追加した「シビレ激辛」にブラッシュアップされており、なおかつ東洋水産が公表しているニュースリリースには “当社商品史上最も辛い商品として再発売” とあるのが興味深いポイント。
QTTAシリーズ史上もっとも辛い! なら深追いしませんが、1953年(昭和28年)3月25日設立の横須賀水産株式会社を前身とし、大衆的な製品づくりに定評のある “東洋水産株式会社史上もっとも辛い商品” ということは、即席カップ麺や即席袋麺のみならず、スープやチルド麺、チルド食品、冷凍食品、米飯、魚肉ハム・ソーセージほか、その他の加工食品や業務用冷凍食品まで、すべてのジャンルを対象にした統計ということ。
たしかにピリ辛〜中辛前後の商品であれば何度もリリースしている東洋水産(マルちゃん)ですが、2019年3月発売の初代「QTTA EXTRA HOT」は “いい意味でマルちゃんらしくない” 辛さが特徴的な商品で、ガチの激辛カップ麺(「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」「ペヤング 獄激辛やきそば」等)ほどではなかったものの、QTTAという大衆的なブランドにしては思い切った辛さでした。
その「QTTA EXTRA HOT」にシビレをプラスして “東洋水産史上最も辛い商品” にブラッシュアップされた今回、それと同時に濃厚なスープがクセになるシリーズ初の味噌フレーバー「コク味噌味」も発売ということで、後者に関しては日清食品の人気商品「カップヌードル 味噌」を意識しているのは間違いありません。
このブログでは後日「QTTA コク味噌味」と「カップヌードル 味噌」の食べ比べも予定していますが、2021年3月24日現在まだ商品が手元に揃っていないため、先にシビレ激辛「EXTRA HOT(トテモカライ)」から評価します。それにしても、まだ花椒ブームは終わっていないんですね。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、お湯を注ぐだけの簡単な調理になりますが、前述の「コク味噌味」発売記念と題し、こちらの「EXTRA HOT味」もQTTAシリーズで定番の “LINEポイントプレゼントキャンペーン” 対象商品。1コ購入で全員に5ポイント、さらに抽選で20,000名様に100ポイント(コク味噌味は当選確率2倍)となっておりますので、狙っている方はフタを破らないように気をつけながら開封してください。
QTTAの容器は上部が丸いのに対し、そこから下にかけて四角い形状に移り行く特殊な構造で、しかも材質はPS(ポリスチレン)樹脂ではなくPP(ポリプロピレン)樹脂を使用。その形状と材質があいまって、熱湯を注いだ後も手に熱が伝わりにくい持ちやすさを特徴としているのですが、開封時に “粉末スープが飛び散りやすい” のが玉に瑕。しかし、開封直後の香りは芳醇で、どことなく発酵調味料に通じる深みが印象的。
メーカー希望小売価格は既存のQTTAシリーズと同じ193円(税別)で、販売店はCVS(コンビニエンスストア)や量販店、一般小売店などを対象とした全チャネル販売。2021年3月現在、コンビニで購入した場合の税込価格は198円になりますが、スーパーやドラッグストアであれば税込130円前後、場合によっては税込100円前後でも手に入るため、コンビニ以外の店舗を探したほうが圧倒的に得なブランドです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:MARUCHAN QTTA EXTRA HOT味 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関西工場(兵庫県神戸市西区見津が丘6-8) 内容量:85g(めん66g) 商品コード:4901990368360(JAN) |
発売日:2021年03月22日(月) 実食日:2021年03月24日(水) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:ローカルスーパー 商品購入価格:138円(税込) 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:プラ(PP) 湯量目安:280ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、でん粉、食塩、植物性たん白、砂糖、しょうゆ、チキンエキス、卵白)、添付調味料(香辛料、みそ、乳糖、ポークエキス、豚脂、食塩、しょうゆ、粉末野菜、たん白加水分解物、酵母エキス、香味油脂)、かやく(キャベツ、味付挽肉、いんげん)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、かんすい、クチナシ色素、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、パプリカ色素、香辛料抽出物、ベニコウジ色素、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は熱湯3分の油揚げ麺で、同時発売品の「コク味噌味」と同じ “つやもち製法” を採用しているのがポイント。これは同社のカップ入り焼きそば「昔ながらのソース焼そば」シリーズから派生したと思われる製法で、製造の際 “ラードを使用した油で揚げた香ばしい風味” をつけること、さらに “しっかりとした食感” で「カップヌードル」や「カップスター」との明確な差別化を図っています。あとは熱湯を注いで3分後——。
具材の構成はキャベツ、味付挽肉、いんげんとシンプルで、これについては初代及び二代目から変わっておらず、けっこう具沢山。しかし、スープは前述のシビレが追加されていること、加えて「QTTA」の麺は2020年9月14日に実施されたリニューアル以降 “しっかり麺” に進化しているため、それについても従来の「EXTRA HOT味」と比較して違いが生じている項目。
なお今回のフタ裏はLINEポイントプレゼントキャンペーンに関する説明になっているので、いつもの “アドバイス” は表示されていませんが、このシリーズを食べるときは “とにかく容器の底から念入りに混ぜる” ことを徹底してください。それでは、引き続きマルちゃん史上最強の辛さに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(85g)あたり |
カロリー:371kcal たん白質:8.8g 脂 質:14.6g 炭水化物:51.0g 食塩相当量:4.5g (めん・かやく:2.2g) (スープ:2.3g) ビタミンB1:0.34mg ビタミンB2:0.42mg カルシウム:153mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:371kcal(めん・かやく:305kcal)(スープ:66kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
つやもち製法のレギュラー麺を採用
ライバル関係にある「カップヌードル」や「カップスター」と同じように「QTTA」の麺もフレーバーに合わせて異なる麺線を採用しているのが特徴で、たとえば今回の “つやもち製法レギュラー麺” のほかに、何度か再販を繰り返している大人気フレーバー「サワークリームオニオン味」には “つやもち製法幅広麺” を採用しているのですが、いずれの麺もラードを使用した油で揚げているのがシリーズ共通のポイント。
三代目「EXTRA HOT味」に使われている麺の形状は、角刃で切り出された通常サイズの油揚げ麺で、ゆるやかな縮れが施されているオーソドックスなタイプ。おそらくレギュラー商品の「コクしょうゆ味」(初代御三家「SHO-YUラーメン」の後身)と共通の油揚げ麺で、精製ラードの芳ばしい風味もさることながら、強めのコシで「カップヌードル」や「カップスター」よりも食べ応えをアピール。
その存在感からマルちゃん史上最強の辛さを謳うスープに埋没することはなく、ラードの芳ばしい風味によってスープとの親和性も高い、これといって欠点らしい欠点のない取り合わせでした。ちなみに2021年3月現在、初代御三家として発売された「TONKOTSU(とんこつ)」の生産・販売終了に伴い “ノンスチーム製法” を採用した既存のフレーバーはなくなってしまったので、いつかの復活を待ち望んでいます。
スープ
唐辛子の辣味(辛さ)が主体の “麻辣” に進化
全体の味を支える粉末みそは、白味噌よりも赤味噌よりのシャープな力強いテイストで、動物系はポーク(豚骨)を軸に、粉末野菜(おそらくポテトやオニオン)でコクと厚みを強化したフレームワーク。トロミとザラつきを感じる口当たりに、味付けの方向性もスナック的な路線にありますが、しっかりと粉末野菜の旨味を効かせることで、わざとらしい印象を与えません。
そして、辛さレベルも「激辛」クラス。とはいえ辛い食べ物が得意な方であれば、ほぼほぼ問題なく完食できると思うので、激辛フリーク的には物足りないかもしれないけれど、一般的に辛口とされるラインは余裕で超える辛さ。唐辛子のヒリヒリとした辛味を基本とし、それを引き立てるくらいの花椒を加え、その清涼感と痺れが刺激の表情を広げます。
唐辛子と花椒のバランスは、およそ7:3くらいの割合で唐辛子が強く、強烈な花椒の麻味(痺れ)に期待していると肩透かしを喰らうおそれもありますが、それ以上に異国情緒あふれる清涼感が印象的で、それを包み込むジャンクな糖類の甘みなど、中毒性の高いスープに仕上がっていました。
具材
過不足なし
初代から変わることのないシンプルな構成の具材は、ボリューム感の底上げに効果的なキャベツを筆頭に、ジャンクな味わいの味付挽肉は大きめのサイズで食べ応えがあり、今回の辛いスープとも相性抜群。そして、個人的に真打だと思っているのが “インゲン” の存在です。
赤いスープに緑が生える彩り豊かな見た目もさることながら、噛むと茹でたインゲンそのものといえる食感で、再現度の高さは折り紙付き。辛い食べ物にインゲンが定番というわけではないものの、かなりスープとの相性も良好で、今後も再販するのであれば、挽肉と同様にマストな具材だと思います。おいしい。
総評
新たに追加された花椒の痺れは常識的で、唐辛子の含有量が劇的に増えたわけでもないけれど、初代・二代目と比較して明らかに体感的な辛さが増していた三代目。さすがに「ペヤング 獄激辛やきそば」クラスではないものの、一般的な市販品として激辛クラスには到達しているため、辛い食べ物が苦手な方にはオススメできません。
しかし、味噌のコクや動物系の旨味をはじめ、粉末野菜や糖類の甘さなど、それらが絶妙に絡み合うスープは中毒性が高く、精製ラードの芳ばしい風味が特徴的な油揚げ麺もベストマッチ。実食前は花椒の痺れが蛇足にならないか不安に思っていたのですが、なんのこれしきバランスについても問題なく、しっかり辛くて美味しい良品だと感じました。今後も引き続き、定期的にリリースしてほしいフレーバーです(author・taka :a)