伊吹監修の一杯【PREMIUM】店主が “再現するのは一番難しい” と断言した夜の部限定「淡麗」をカップめん化!!

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エースコック

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年3月22日(月)新発売、エースコックのカップ麺「一度は食べたい名店の味PREMIUM(プレミアム)伊吹監修の一杯 芳醇煮干し中華ソバ」の実食レビューです。

煮干しラーメンの新たな金字塔「中華ソバ 伊吹」の店主が “再現するのは一番難しい” と断言した夜営業限定メニュー「淡麗中華ソバ」をカップラーメンで再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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伊吹監修の一杯 初のPREMIUMに

中華ソバ伊吹(ちゅうかそば いぶき)とは、東京都板橋区・志村坂上に本店を置き、開店前から10人以上の行列ができることも珍しくない有名店で、創業は2011年(平成23年)8月8日。店主の三村悠介氏は “煮干しマイスター” の異名を持ち、九十九里特撰背黒大羽や九十九里背黒大羽、八戸青口、上物伊吹いりこ、境港極上平子、サッパなど、多種多様な煮干しを完全に使いこなし、唯一無二の煮干しラーメンを提供しています。

3種の煮干し使用で “もっとも難しい” 一杯を再現

昼営業(11:45〜14:30)では「中華ソバ」と「限定」の2種類を、夜営業(18:15〜20:15)では「淡麗」と「濃厚」の2種類を基本とし、土曜日の夜は「アゴ出汁専門営業」と表情を変えているのですが、なかでも常連客から高い評価を得ているのが夜営業限定メニューの「淡麗中華ソバ」で、それを再現したのが今回のカップ麺。店主に “再現するのは一番難しい” と断言されながらも試行錯誤を重ね、ついに商品化が叶いました。

「中華ソバ 伊吹」のラーメンに使われている煮干しの量は、1杯につき130g以上(130g〜200g)とされ、お店には “煮干しの苦み、塩味も旨さと考えています。濃い煮干しが苦手な方はご遠慮いただいた方がよろしいかと思います” との警告文を表示。もちろん話題性を高めるための脅し文句や誇張などではなく、実際に人を選ぶほどの煮干し感を打ち出しているのですが、多くのラーメンフリークから高く評価されているのも事実。

オープン当初は「塩気が強すぎる」「煮干しが濃すぎる」「麺がカタい」など、ラーメンに対するクレームも多かったそうですが、ひたむきに味の改良を重ねることで、開業から1年半後には固定ファンを獲得。たとえば濃厚な煮干しラーメンに刻み玉葱を組み合わせたのも「中華ソバ 伊吹」がパイオニアで、自家製の焼き干し香油や煮干粉で味を調えた味付きの替え玉「和え玉」も名物の一つ。

コアな常連客からも人気なのが夜限定の「淡麗」

ほかにも日替わりの「純濁りソバ」や「三段仕込みの淡麗」に、A・B・Cなどのアルファベットで分類される「ハードコア系」など、多彩な煮干しの表情を引き出す三村店主が『再現するのは一番難しい』と断言した夜の部限定「淡麗中華ソバ」とは、関西の “だし文化” に触れて衝撃を受けた三村店主渾身の一杯で、全国から厳選して取り寄せた一級品の煮干しのみを使い、しかもスープの素材は水と煮干しだけ。

エースコックとのタイアップは、2017年4月17日発売の「一度は食べたい名店の味 伊吹監修の一杯 行列必至の中華ソバ」を皮切りに、2018年5月7日「一度は食べたい名店の味 伊吹監修の一杯 ニボニボ中華ソバ」を市場に投下。どちらの商品も縦型ビッグ容器に油揚げ麺を合わせたカップラーメンで、コラボ第1弾では強烈な煮干しのインパクトを、コラボ第2弾では洗練された煮干し感を特徴としていました。

2019年6月10日には “カップ麺でしか食べられない” 限定メニューとして、伊吹監修シリーズ初の湯切りタイプ「一度は食べたい名店の味 伊吹監修の一杯 煮干しまぜソバ」を新発売。そして夜営業限定の濃厚中華ソバを再現した、2020年5月25日発売の縦型ビッグ「一度は食べたい名店の味 伊吹監修の一杯 濃厚煮干し中華ソバ」が前回のコラボ商品に該当するため、今回の「芳醇煮干し中華ソバ」は伊吹のカップめん第5弾。

満を持す「PREMIUM」に進化した伊吹監修の一杯

エースコック×中華ソバ伊吹のカップ麺は、いずれも「一度は食べたい名店の味」シリーズからの発売で、しかしながら大判どんぶり型の容器にノンフライ麺を合わせた「REMIUM」バージョンは初の試み。このブログでも何度かプレミアム版の「伊吹」発売を希望していたので、やっと商品化に漕ぎ着けたかと実食を楽しみにしていました。

開封

別添の小袋は先入れ2種類・後入れ1種類

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と「かやく」に、後入れの「液体スープ」で合計3袋。ちょっと裏話になりますが、3年ほど「中華ソバ 伊吹」を担当していたエースコックの社員が異動になったらしく、このカップ麺が最後になるかどうかは売れ行き次第。カップ麺のモデルは「淡麗」ですが、すでに商標登録されており、商品名を「芳醇」に変更せざるを得なかったそうです。

伊吹監修の一杯では初のノンフライ麺を採用

「一度は食べたい名店の味」シリーズの基本的な製品スタイルは縦型ビッグ、麺は油で揚げたフライ麺が標準となっているのに対し、大判どんぶり型の容器を採用した「PREMIUM」ではノンフライ麺を採用。前述のように「伊吹監修の一杯」としては初のノンフライ麺で、加水率が低そうな見た目をしており、エースコック曰く “すすりやすく歯切れの良いめんに仕上げました” とのこと。

ちなみに縦型ビッグのメーカー希望小売価格は220円(税別)が標準となっているのに対し、今回のメーカー希望小売価格は270円(税別)ということで、ちゃっかり値段もプレミアム。販売店はスーパーやドラッグストアなど、特に限定されているわけではないのですが、コンビニで購入した場合の税込価格は288円が2021年3月現在の相場になります。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:一度は食べたい名店の味PREMIUM 伊吹監修の一杯 芳醇煮干し中華ソバ
製造者:エースコック株式会社
製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175)
内容量:94g(めん65g)
商品コード:4901071211820(JAN)
発売日:2021年03月22日(月)
実食日:2021年03月23日(火)
発売地域:全国
小売価格:270円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:460ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維、卵白粉)、スープ(植物油脂、ニボシエキス、食塩、動物油脂、ニボシパウダー、たん白加水分解物、しょうゆ、チキンエキス、ニボシペースト、イワシエキス、酵母エキス)、かやく(玉ねぎ、焼豚、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、乳化剤、炭酸Ca、増粘剤(増粘多糖類、加工でん粉)、香料、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、香辛料抽出物、カラメル色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※いわし、あじ、あごの煮干しを使用しています。

実食開始

「粉末スープ」と「かやく」は先入れ

油揚げ麺よりも戻りにくいノンフライ麺を採用していますが、別添の小袋は「かやく」と「粉末スープ」も先入れで、パッケージにもあった “3種の煮干し” はイワシ・アジ・アゴ(とびうお)を使用とのこと。まだ特筆してヤバい香りではないですが、すでに濃い煮干し系がダメならヤメておいたほうがいいくらい、煮干しの香りが明確に主張してきます。で、熱湯を注いで4分後‥‥

しっかりニボい

別添の「液体スープ」は後入れなので、待っている間にフタの上で温めたあと、食べる直前に加えて混ぜたら出来上がり。実店舗の「淡麗中華ソバ」に青葱は入っておらず、さらに海苔を別添しているため、その違いについてはカップ麺のオリジナルになりますが、調理後の煮干し臭は調理前と比べ物にらならず、もはや(いい意味で)生臭いと感じるくらい。

2016年8月22日発売の「ぜんや 行列必至の塩ラーメン」から続いている「一度は食べたい名店の味」ですが、これまでにPREMIUM化されたのは「ぜんや」「狼煙」「四つ葉」「ど・みそ」「麺処 花田」だけなので、今回の「中華ソバ 伊吹」は記念すべき6番目の監修店。はたして値段に伴った仕上がりなのか、引き続き本格的な味わいに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(94g)あたり
カロリー:340kcal
たん白質:9.9g
脂  質:9.6g
炭水化物:53.6g
食塩相当量:5.8g
(めん・かやく:2.7g)
   (スープ:3.1g)
ビタミンB1:0.39mg
ビタミンB2:0.40mg
カルシウム:301mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:340kcal(めん・かやく:239kcal)(スープ:101kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

しっとり感と歯切れの良さを両立

5.0

実店舗の「淡麗中華ソバ」に使われている麺は、加水率の低い中細ストレート麺で、製麺所は東京都東久留米市に本社を置く三河屋製麺。試作段階で様々な麺を合わせてみたそうですが、どれも煮干しが強いスープと合わずに悩んでいた頃、三河屋製麺が持ってきた歯切れのいい低加水麺に出会い、自分のスープには “この麺しかない” と断言。それ以来、ずっと三河屋製麺の低加水麺を愛用しているそうです。

けっこう重量感あり

それを再現しているノンフライ麺も比較的に加水率を下げ、適度に歯切れのよさを意識しているのですが、ごりごりの低加水麺ではありません。ザクッとした歯切れのみを強調してブラッシュアップしたような粉っぽいタイプとは違う、しなやかなアシ(伸び)と適度なコシを併せ持つ平打ち麺で、縮れのないストレート麺という形状が高級感を演出。

後述のスープが煮干しの濃度を履き違えていないため、もうすこし加水率を下げたパッツパツの麺に仕上げても面白そうに思えた反面、けっしてスープとの相性が悪いわけではなく、270円(税別)というメーカー希望小売価格にも納得できる品質の高さ。麺の量は65gと多くはないけれど、低加水寄りなのに箸で持ち上げると重量感があったので、実際の麺量以上に食べ応えがありました。

スープ

とろみは人工的だけど煮干しは硬派

6.0

先入れの粉末スープには “とろみ成分” が含まれていたので、やや人工的な口当たりではあるものの、すでに粉末スープだけの状態で煮干しは明確。まだ強烈に人を選ぶような煮干し感ではないけれど、お湯を入れる前にも感じたように、とりあえず煮干しが得意でない方は避けたほうが安全なレベル。そして、さらに液体スープを加えると一変‥‥

「SABAR」のカップ麺がダメだった人は要注意

3種の煮干し(イワシ・アジ・アゴ)から選び抜いたという、数種類の煮干しから醸し出される風味には臨場感があり、たとえば2021年3月1日に発売された「さば料理専門店が挑む一杯 SABAR監修 さばを味わうコク塩ヌードル」ほどではないけれど、それに近いクセの強さ。煮干し特有の雑味(えぐみ)は抑えてあるものの、程よい苦味と強めの塩気に中毒性がある、かなり純度の高い煮干し感。

実際の「淡麗中華ソバ」に動物系の材料は使用していないのに対し、カップ麺のスープには動物油脂やチキンエキスを使用しているため、カップめんオリジナルの要素も見られますが、後にも先にも煮干しの旨味が印象に残るフレームワーク。それでいて洗練された印象を受けるため、そこに「淡麗」が見えました。

具材

せめて海苔が欲しかった

3.0

色も味も濃いめの丸いチャーシューは、エースコックの縦型カップ麺で頻繁に見かける汎用の具材なので、値段に見合ったチャーシューとはいえず、玉ねぎも青葱も使い回し。麺とスープのクオリティが高い分、その皺寄せが具材に現れたと思えば納得できないわけではないものの、具材だけ単体で評価した場合、大目に見ても及第点といわざるを得ません。

玉ねぎは柔らかめ

エースコックの玉ねぎ具材は、フレッシュな香味とシャキシャキした食感が特徴的な細切りタイプ、片や柔らかい食感と加熱した玉ねぎの甘みを特徴とするタイプの2種類あり、今回は後者。お店では生の粗切り玉ねぎを使用しているため、香味の強いフレッシュな玉ねぎを合わせてほしかったところではあるものの、食感については歯触りの強い青葱がカバーしてくれていました。

総評

5.0

とろみ成分の効かせ方がワザとらしかったこと、それから値段が値段だったので、せめて海苔が別添されていれば‥‥という思いもありますが、なんのこれしきスープの煮干し感は人を選ぶレベル。目眩を誘発するような煮干し感ではないけれど、きちんと印象に残ったので、総評は5つ星としました。

本文中で「中華ソバ 伊吹」を担当するエースコックの社員が異動したと記載したように、今後のコラボ事情が気になるところではあるものの、ぜひ次の担当に引き継いで、人を選ぶことで有名な「アルファベット系」や裏営業「中華ソバ みなみ」の再現など、マニアに向けた一杯の開発も楽しみにしています(author・taka :a)

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