どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年02月25日(月)新発売のカップ麺、まるか食品「ペヤング パクチーレモンやきそば」の実食レビューです。
ペヤングのエスニック系「パクチーやきそば」がアレンジされて再登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング パクチーレモンやきそば
ペヤングのパクチー系カップ焼そばといえば2016年12月19日(月)に発売された「ペヤング パクチーMAXやきそば」の記憶が蘇った方も多いかと思いますが、今回のテーマは「パクチーレモンやきそば」ということでパッケージデザインにも輪切りのレモンがあしらわれ、前回よりもポップで親しみやすい雰囲気が漂っています。
ひとつ前の記事で同じテーマのカップラーメンバージョン、「ペヤング パクチーレモンラーメン」をレビューしているのですが、明白にパクチーしながらも計算されたバランスが癖になる、なんとも絶妙で本格志向なエスニック系カップ麺に仕上がっていました。しかし、かつて実はパクチーが大の苦手だったので、「パクチーMAXやきそば」にはコテンパンに泣かされた記憶しかございません。
その問題作が発売された当時、パクチーを愛してやまない人「パクチスト(パクチニスト)」からは “惜しい” とか “物足りない” などといった不満も上がっていた一方で、私のようなパクチー嫌いにとっては「食の試練」に他ならない(じゃぁ食うなよと言われたらそれまでなんですけど)強烈な変わり種だったのを今でも鮮明に覚えています。
しかし、あれから約2年と2ヶ月が経った2019年2月現在、カップめん業界にも波及しやがったパクチーブームの荒波に揉まれ、都市伝説だと思っていた「パクチーが嫌いでも食べ続ければ克服できる」という強引な荒療治(不可抗力)の効果はまんざらでもなく、以前はパクチーが大の苦手だった私も常識の範囲内であれば耐えられるようになりました。
ええ、恐ろしいことに慣れるんですよ‥とはいえ自らの進化を実感している現在であっても今この瞬間に「パクチーMAXやきそば」を目の前に出されたら笑顔で完食する自信は皆無に等しいのですが、新生パクチー焼そばのテーマは「パクチーレモン」。しかも同時発売品の「パクチーレモンラーメン」については素直に美味しいと感じたので、ちょっと気持ちに余裕がある実食前の現在。
「パクチーレモンラーメン」にはノンフライ麺が採用されており、まるか食品の工場(製造ライン)にはノンフライ麺を生産する設備が整っていないので、そちらは寿がきや食品のノンフライめん製品も手掛けている「加ト吉水産株式会社 フーズ部 群馬工場」が製造者となっていたのですが、こちらの「パクチーレモンやきそば」は普段通り「まるか食品株式会社」が製造者となっています。
開封
開封すると容器の中には先入れの「かやく」と後入れの「ソース」、合計2種類の小袋が入っているので、これらを最初に取り出しましょう。見たところ小袋のデザイン(配色)は異なりますが、かやくの中身は「パクチーレモンラーメン」と同じような雰囲気ですね。ソースも通常のウスターソース系ではなく、サラダにかけるドレッシングのような色合いです。
麺はペヤングらしくラードの芳ばしい香りが漂う油揚げ麺(フライ麺)が採用されているのですが、おそらく麺については普段のペヤング麺でしょう。けっこう強めに油揚げ麺特有の香りが漂ってくるのですが、これもペヤングの魅力ですよね。なんだかちょっとだけ普段よりも太いような‥と、毎回そんなことを書いている気もするのですが、以前に「ペヤング ソースやきそば」を同時に開封して比較検証したところ、同じ通常商品でも微妙に麺のサイズが違う、ということが判明しました。
メーカー希望小売価格は税込185円とレギュラーサイズの定番品「ペヤング ソースやきそば」(170円)よりも15円高めの設定ですが、たとえば「激辛やきそばEND」や「たらこやきそば」「海老やきそば」「北海道ジンギスカン風やきそば」などと同じ価格帯。かと思えば「スカルプDやきそば」は税別205円、「ギョウザじゃんやきそば」は税別175円とテーマによって地味に変動しています。
ただ、おおむね変わり種ペヤングでは税別185円が平均になりますし、同時発売品の「パクチーレモンラーメン」はノンフライ麺を採用していましたが、同じく希望小売価格は税別185円です。というわけでコンビニで購入すると税込195円なんですけど、コンビニで購入した直後に立ち寄ったスーパーマーケットでは税込149円で販売されていました。くっ‥w
製品情報・購入価格
製品名:パクチーレモンやきそば 製造者:まるか食品 内容量:110g(めん90g) 発売日:2019年02月25日(月) 実食日:2019年02月27日(水) JANコード:4902885005360 希望小売価格:185円(税別) 発売地域:全国 |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型容器ペヤング標準サイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース / かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(糖類、植物油脂、たん白加水分解物、食塩、しょうゆ、チキンエキスパウダー、香辛料、レモン果汁、醸造酢)、かやく(パクチー、レモン果皮)/調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、増粘剤(グァーガム)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、(一部に小麦・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【アレルゲン情報】小麦・大豆・鶏肉・豚肉(法令で規定する特定原材料27品目) |
実食開始
カップ麺の調理方法には「かやくをめんの上にあけ」と書いてあるのですが、かやくは「めんの下にあける」のがオススメの作り方。というのも以前に「パクチーMAXやきそば」を調理した際、かやくの小袋に入っていた乾燥パクチーが湯切り口から流れ出てしまったのと、湯切り後のフタ裏にベッタリとパクチーが付着していたの思い出したんです。
今回は「パクチーMAX」ほど大量ではないものの、細かく刻んであるパクチーが湯切り口から流出することが予想されますし、「パクチーレモンラーメン」で効果的だったレモン果皮も入っているので、どうしても浮かび上がってくる分は仕方ありませんが、とりあえず作戦の効果をご覧ください。
なんだか散らかった部屋を公開しているような気分というか、とても生活感あふれる構図になっているんですけどw 湯切りしてからフタを開けて直後、いっさい修正なしの状態です。ほとんどのパクチーは麺の下にあり、湯切りの際はレモンピールのカケラはもちろん、1本たりともパクチーが湯切り口から流れ出ることはありませんでした。
そして、ほとんどフタの裏にもパクチーは張り付いていません。こちらの写真に関してもフタを開ける前に指で弾くなど、無理にパクチーを叩き落とすことなく湯切り直後の状態を崩さないように意識しながら開けました。湯切りの際はパクチーよりも先に麺で湯切り口を塞ぐイメージで素早く傾け、パクチーを逃さないようにするのがポイントです(くれぐれも火傷に注意)。
湯切りの後は、通常通りソースを馴染ませたら出来上がり。お湯を入れる前の乾燥かやくはパクチーよりもレモンピール(レモン果皮)の香りを強めに感じたのですが、お湯を注ぐとパクチーの香りがマウントを取ります。しかし、けっこう油揚げ麺特有の香りも強く並行するため、だいぶパクチーがマスキングされているように感じました。
もちろん、これはこれでジャンクな魅力があるんですけど、パクチーの威力だけでなくレモンの酸味、そして同時発売品のカップラーメン版と比較して味の違いにも注目しつつ、「めん」「ソース」「かやく」の順に解説し、総合力を判定します。
1食(110g)当たり
カロリー:522kcal |
めん
原材料名は通常の「ペヤング ソースやきそば」と同じですし、麺の量も90gで増減はなく、体感的にも目立った違いはありません。ちなみにレギュラー商品のパッケージには「Big」と書いてありますが、ペヤングやきそば発売当時、60〜65g程度がカップ焼そばの基準とされていた麺量を “若者(ヤング)が二人(ペア)で一緒に食べられるように” と増量したことに由来し、その名残として「Big」の文字が残っています。現在の大盛基準は汁なしカップ麺だと1.5倍の130g、ペヤングの場合は麺量4倍の「超超超大盛GIGAMAX」を除いて2倍の「超大盛」(180g)ですね。
2015年6月再販以降は一時販売休止前と比較して麺の風味が洗練されたような気もするのですが、ソースの吸水率が高くなるように小麦粉の配合を工夫しているらしく、たしかにソースとの一体感がありますし、定番のソース味から和風、洋風、中華風からキワモノ路線の奇抜な味付けにいたるまで、どんなソースにもマッチする万能型の油揚げ麺となっています。
そんな万能麺でもチョコレートソースと合わせた「チョコレートやきそば ギリ」だけは本気でアカン! と思ってしまったのですが、今回のエスニックテイストを意識したパクチーレモンソース自体との相性に目立った問題はありませんでした。しかし、ふわっ‥と上がってくるラードの芳ばしい風味と優しい食感はノンフライ麺では味わえないペヤングならではの魅力を打ち出しているのですが、びっくりするほどパクチーの香りを覆っていたので、パクチーにウェイトを置いた目線で見ると評価のターニングポイントになるかもしれません。
ソース
パクチーを効かせた味にレモンを効かせる事でさっぱり食べやすい商品となっております。エスニックな味わいの新感覚のやきそばです。
(出典:まるか食品「商品一覧」)
まるか食品のコーポレートサイト内にある「パクチーレモンラーメン」の製品情報にも “パクチーを効かせた味にレモンを効かせる事でさっぱり食べやすい商品となっております” と一言一句まったく同じ説明文が書いてあるのですが、パクチー(具材)の量が減ったことにより、前回の「パクチーMAX」と比較して格段に食べやすくなっていますね。
もちろん乾燥とはいえ本物のパクチーが具材として入っているわけですから、パクチーがダメなら回避されたほうが賢明ではあるものの、ソース自体にパクチーがガツンと仕込んであるわけではありません。また、レモンの風味や酸味も軽く、原材料名を見ても「パクチーレモンラーメン」と味の向きは同じなんですけど、比較して塩気は控えめ、甘さ強めにチューンナップされています。
旨味はシンプルなチキンベース、味付けに使用している調味料は食塩が基本で醤油は香り付け、甘さが強めでレモンほんのり‥‥何味かと聞かれたらエスニック風と答えますが、新感覚というよりも無難で優等生な印象を受けたので、それだけにソースそのものが人を選ぶことはないでしょう。かなりダイレクトに油揚げ麺特有の丸みを帯びた風味の影響を受けていましたが、塩カドのなさが個人的には好印象でした。
かやく
パクチーの絶対量は「パクチーレモンラーメン」と同じくらい、そしてスープがないのでパクチーのシャキッとした食感がダイレクトに楽しめるメリットは得らたものの、油揚げ麺から放たれる特有の香りと麺の甘みが強く作用することでパクチーの香りが大幅にマスキングされ、想像以上に癖が軽減されています。
もちろんパクチーが嫌いなら無理に食べる必要はありませんが、筋金入りのパクチー嫌いじゃなければ克服できるのでは‥ってくらい。だからと言って魅力が感じられる保証もないんですけど、さすがに拍子抜けでした。しかし、ほんのりパクチー風味でシャキッとした食感を楽しむものと割り切れば悪くありません。
また、ときおりガツンとくる単発的なレモンピールの苦味が心地よく、それについては素直に好印象。ちなみにスープありのラーメンではスープにヒラヒラと浮かぶ葉の開いたパクチーが可愛かったんですけど、残念ながら汁なしではクシャッとした塊が多く、パクチーの輪郭までは判断できませんでした。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
パクチーのシャキッとした食感を楽しむことにおいては、圧倒的に今回の「パクチーレモンやきそば」が上です。けれどもパクチーに対する油揚げ麺の抑止力が想像以上に強く、苦手なら手を出さないほうがいいレベルに達しているとは思うのですが、それなりに構えていたせいかパクチーの香りについては拍子抜けでした。
単純にラーメンで食べたいか焼そばで食べたいか気分で決めちゃえばいい感じの同時発売品かと思っていたんですけど、パクチーレモンという同じテーマ、同じようなデザインのカップラーメンとカップ焼そばでも比較してみると別物で、今回の総評はパクチー的に及第点(★3)が妥当かと悩んだのですが、割り切ってペヤング目線から見直してみるとペヤングならではのジャンクで優しい油揚げ麺の魅力を活かしたエスニック風のカップ焼そばとしては単純に美味しかったので、ちょっとサービス。
どちらもメーカー希望小売価格は税別185円と同じなので、パクチーをクリアに打ち出していたノンフライめん採用の本格派「パクチーレモンラーメン」を当ブログは支持しますが、対照的な組み合わせからベクトルの違った魅力が感じられる、なかなか面白いセットでした。パクチーが好きで本物志向なら「パクチーレモンラーメン」を、パクチー嫌い克服を目指している方は「パクチーレモンやきそば」から挑戦しましょう。ただし繰り返しになりますが、本気でパクチーが嫌いなら両方ともオススメできませんし無理する必要もないので、もし店頭で目が合っても華麗にスルーが安全です。