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ペヤングの新作「オムそば風やきそば」を食べてみた結果【過去最高傑作】レベルの “超正統派” だった件

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まるか食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年10月25日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング オムそば風やきそば」の実食レビューです。

B級グルメの定番「オムそば」をペヤング流にアレンジ!? カップ焼きそば業界に “ありそうでなかった” 新提案!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ペヤング オムそば風やきそば

ペヤング(peyoung)とは、まるか食品を代表する即席カップめんのブランドで、1973年(昭和48年)7月に発売された「ペヤングヌードル」を皮切りに発足。もともとはカップラーメンからスタートしましたが、1975年(昭和50年)3月13日に「ペヤング ソースやきそば」を発売し、今もなお当時からパッケージに掲げている「やきそば」の暖簾(のれん)を守り続けています。

「ペヤング」の由来はペア(pair)とヤング(young)

しかしながら近年の「ペヤング」といえば、泣けるほど辛い「獄激辛(ごくげきから)シリーズ」に、通常のソースやきそば対比約7.3倍の「超超超超超超大盛やきそばペタマックス」やインパクト重視の「MAX(マックス)シリーズ」など、デジタルネイティブやYouTuber(ユーチューバー)向けの “やりすぎた変わり種” に注力しているため、しばしば厳しい意見も飛び交っているのですが‥‥

今回の新商品「ペヤング オムそば風やきそば」は、B級グルメとしても知名度の高い「オムそば」をペヤング流にアレンジした新作で、いつものウスターソースベースではなく、こってりと濃厚な味わいのソースに、口どけの良い卵とコク深いマヨネーズを組み合わせた新アイテム。

頭痛が痛い商品名が気になるところではあるものの、それはさておき前述の獄激辛シリーズやペタマックス、MAXシリーズなど、それらと比較して “まとも” な雰囲気。ただ、湯切りタイプの即席カップ焼きそばで「オムそば」の雰囲気を再現することは技術的に難しく、そういった意味では攻めたテーマ。

あなたにとって「オムそば」のイメージは?

あらためまして「オムそば」とは、ソース焼きそばを卵で包み込んだ食べ物の総称で、お祭りなどの屋台でも提供されているB級グルメの一つ。発祥の店については諸説あるものの、東京都台東区浅草4丁目に店を構える1903年(明治36年)創業の喫茶店「デンキヤホール」の “オム巻” もしくは大阪府大阪市生野区(今里)の住宅街にあるお好み焼き店「さとみ」の “そばロール” を起源とする説が有力。

関東を代表する「デンキヤホール」の “オム巻” は、ソース焼きそばを薄焼き卵で巻いた後、喫茶店のオムライスよろしくトマトケチャップを中央にトッピング。それを店舗で提供する際は、地元・浅草が誇る「やげん堀」の “七味唐がらし” を筆頭に、京都「祇園 原了郭(はらりょうかく)」の “一味” 及び “黒七味” 並びに信州「根元 八幡屋礒五郎(やわたやいそごろう)」の “七味唐からし” が添えられます。

片や関西を代表する「さとみ」の “そばロール” は、お好み焼き屋さんらしく鉄板で焼きそばを作り、その横で溶き卵を横長に広げ、作り終えた焼きそばを卵の端にセッティング。あとは卵で焼きそばを包み込み、マヨネーズやソース、マスタード(からし)で味を調え、お好み焼きよろしく青のりや鰹節をトッピングしたら出来上がり。

調理後のイメージ写真は関西にルーツを持つ雰囲気

というわけで、関東にも関西にもオムそば発祥の店とされるルーツが存在するのですが、今回の「ペヤング オムそば風やきそば」に関する企業向けのプレスリリースを調べてみたところ、オムそば発祥の地として “関西” を紹介。加えてソースの特徴を説明する文面にも “関西風の-・” という記載があったので、大阪は今里の老舗「さとみ」の “そばロール” をイメージして開発したのかもしれません。

開封

別添の小袋は3種類

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が1袋に、後入れの「ソース」と「マヨネーズ」で合計3袋。かやくの中身は一見して明白にタマゴの占める割合が高く、マヨネーズが入っている小袋は「一平ちゃん夜店の焼そば」(明星食品)や「ごつ盛り」(東洋水産)などに別添されているマヨネーズよりも重たくて、七味唐辛子(ふりかけ)は入っていません。

見慣れた油揚げ麺を搭載

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。たとえば外装フィルムの賞味期限横に「+H」とあったら本社工場で製造したことを、同じ位置に「+A」とあったら赤堀工場で製造したことを意味しているのですが、工場の違いによる仕様の変更などはないので、おそらく今回も定番の「ソースやきそば」と同じ油揚げ麺でしょう。

メーカー希望小売価格は205円(税別)なので、レギュラーサイズの「ソースやきそば」(税別193円)よりも若干ながら高めに設定されているのですが、MAXシリーズなどの変わり種では標準的な値段。筆者の住んでいる地域では、ペヤングの新作が出ても “どこにも売ってない問題” が深刻で、今回も行動圏内の店舗では購入できず、イトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)を利用しました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ペヤング オムそば風やきそば
製造者:まるか食品株式会社
製造所:+A・赤堀工場(群馬県伊勢崎市下触1101-1)
内容量:131g(めん90g)
商品コード:4902885007401(JAN)
発売日:2021年10月25日(月)
実食日:2021年10月31日(日)
発売地域:全国
取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7)
商品購入価格:203円(税込)
希望小売価格:205円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:480ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:3袋(ソース・かやく・マヨネーズ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(マヨネーズ、野菜・果実(トマト、たまねぎ、りんご、デーツ、にんじん、もも、みかん)、糖類、醸造酢、アミノ酸液、食塩、食用ごま油、かつおぶし・かつおエキス、香辛料、かつおだしの素、キャベツエキス、肉エキス、オイスターエキス、酵母エキス、煮干エキス、昆布、しいたけ)、かやく(卵、キャベツ、ニンジン)/ トレハロース、増粘剤(増粘多糖類、加工デンプン)、調味料(アミノ酸等)、加工デンプン、カラメル色素、ソルビトール、カロチノイド色素、グリセリン、リン酸Na、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、(一部に小麦・卵・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・もも・りんごを含む)

実食開始

たまご具材たっぷり

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、中にキャベツとニンジンも入っているのですが、それ以上に卵の量が多くて好印象。このあと内側の線まで熱湯を注ぎ、3分経ったら湯切りして、ソースを馴染ませて‥‥と、いつも通りの手順で調理した場合、パッケージのイメージ写真みたいには仕上がらないので、ちょっと一手間。

思いのほかイイ感じにできたw

事前に同じカップ麺を複数個購入しているため、一通り撮影してから実食後、念のため “ふつうに調理して” 味を確かめますが、具材を分別したり、ソースを麺と具材に分けて使ったり、ちょっと工夫して作ってみると、きちんと内容物だけでパッケージのイメージ写真に近い雰囲気に仕上がりました。

ちなみに今回はネット通販サイトを利用したと先に触れましたが、コンビニではローソンでの取り扱いが意欲的らしいので、販売店の参考にしてください。それでは、引き続きオムそば感の表現に注目しつつ「めん」「ソース・マヨネーズ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(131g)あたり
カロリー:648kcal
たん白質:9.2g
脂  質:38.1g
炭水化物:67.0g
食塩相当量:3.3g
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

いつもの油揚げ麺

5.0

春雨の「ピーヤング」や「なんちゃって蕎麦風」など、いつもとは違う特殊な麺を使用した商品もありますが、それ以外の「やきそば」には同じ油揚げ麺を使い、ソースや具材にコストを注ぎ込むのがペヤングの常套手段。たとえソースの味が変わったとしても、それに合わせる麺は基本的に変わりません。

ほんと万能ですよね

手元にある「オムそば風やきそば」には赤堀工場で製造された油揚げ麺を使っており、いつもの「ソースやきそば」よりも若干ながら細いように感じたのですが、あくませも個体差に過ぎない違い。それについて以前、まるか食品の開発チームに問い合わせてみたところ、基本的に同じ麺を使っているとの回答でした。

「チョコレートやきそば ギリ」や「アップルパイテイストやきそば」など、スイーツ系の甘いソースに合わせた場合、油揚げ麺の芳ばしさがマイナスに作用してしまうので、かならずしも完璧な麺とはいえないものの、後述する関西風ソースとの相性は申し分ありません。ちなみに2分で湯切りした後、1分くらい蒸らすと伸びにくくなるので、よかったら試してみてください。

ソース・マヨネーズ

使い回しだけど悪くない

6.0

いつもの「ソースやきそば」に使われている、サラッとしたウスターソースベースとは完全に別物で、例えるならオタフクソースの「お好みソース」にインスパイアされているような、こってりと甘みの強い高粘度ソースを合わせています。原材料にトマトを使用していますが、ケチャップ感は弱く、それよりも野菜やフルーツに由来する優しい甘さが印象的。

なかでもデーツを使用しているのがポイントで、肉エキスの旨みや鉄板で炒めたような調理感など、まさに “お好み焼き用のソース” を彷彿とさせる味わいなのですが、よくよく考えてみると「超超超大盛GIGAMAX関西風天かす」に使われていた添付調味料と同じ味。原材料名も完全に一致するため、まったく同じソースと判断して間違いありません。

ただ、マヨネーズとの相乗効果はハンパない

そこに合わせるマヨネーズも「マヨ酸辣やきそば」や「ねぎ塩マヨやきそば」に別添されていたプレーンタイプのマヨネーズだったので、マスタード系のアクセントもなく、こちらも使い回し感が否めないアイテムなのですが、こってりとした関西風のソースとマヨネーズの相性ったらもう‥‥ヤバいですw(※語彙力)

調理後の写真では、某マヨビームよろしく細めにマヨネーズを射出しているため、けっこう満遍なく広がっているのですが、写真での使用量は4分の1程度。一般的なカップ焼きそばに別添されているマヨネーズと比較して明らかに量が多く、たっぷりと使えるので、こってり感を大幅に強化しながらも最後まで飽きずに楽しめました。

かやく

ふわふわたまごでオム感を表現

6.0

オムっぽさを表現する上で欠かせない卵は、同社の「ペヤングヌードル」に入っているシート状の卵とは一線を画す、ふわっふわな掻き玉(かきたま)で、もちろん混ぜると散り散りになってしまうのですが、優しい卵の風味がオムっぽさを表現してくれる優秀な素材。麺を包み込むことはできないけれど、これだけ入っていたら文句ありません。

キャベツとニンジンも地味に多い

今回は卵に注目が集まりがちですが、けっこうキャベツとニンジンの量も多く、みずみずしいキャベツが濃厚なソースを適度に中和。コリコリとしたニンジンの歯触りも食感のアクセントに寄与してくれる存在で、そういった部分にも配慮が行き届いていることに好感が抱けました。

総評

6.0

いつもの油揚げ麺を筆頭に、実は添付調味料の液体ソースもマヨネーズも使い回しだったのですが、そこに大量のタマゴを搭載し「オムそば」とする提案は新しく、なるほど味も関西にルーツを持つ「オムそば」っぽくて、近年のペヤングとしては “最高傑作” に位置する完成度の高さ。部分的にカップ麺の限界を感じるところはありますけど、これといって文句の付け所が見当たりません。

たとえば途中で載せた写真のように、わざわざ具材を分別して調理するのは面倒な作業になりますが、全体に馴染ませるソースの量は3分の2くらいにし、残りは仕上げにマヨネーズと一緒にトッピングするだけでも違うので、よかったら試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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