どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年7月31日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング 復刻にんにくMAXやきそば」の実食レビューです。
どこにも売ってない? いつ入荷するの!? 満を持しての復活なのに入手困難と思われたMAXシリーズの問題児、ちょっと遅れてウエルシア薬局に出没!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング 復刻にんにくMAXやきそば
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品を代表する即席カップめんのブランドで、1973年(昭和48年)7月16日に発売された「ペヤングヌードル」が最初の商品。その約2年後、1975年(昭和50年)3月13日に「ペヤング ソースやきそば」が現れ、屋台のパックを模した四角い容器に、まろやかな味の液体ソース、具材の個包装など、当時としては斬新な仕様を提唱し、カップ焼そばの常識を覆しました。
今回の新商品「ペヤング 復刻にんにくMAX(マックス)やきそば」は、2015年(平成27年)11月16日に登場するや否や “あまりの臭さ” で物議を醸した「にんにくMAXやきそば」の復刻版で、全国のウエルシア薬局を対象に新発売。数あるキワモノの中でも再販を望む声が多い人気商品だったので、まさにファン待望の復活なのですが、探せど探せど見付からない日々が続くこと4日間——。
まるか食品は正式な発売日を2023年(令和5年)7月31日と定め、その数日前にX(旧Twitter)の公式PRアカウントでも告知していたのですが、待てど暮らせど姿を見せないニンニク野郎。前述のようにウエルシア薬局限定販売ということで、月曜日から行動圏内の店舗に足繁く通ってはみたものの、視線が合うのは売れ残ってもなお圧が凄いアパ社長の寂しげな表情だけ。
月曜日、火曜日、水曜日と立て続けに思わせ振りな態度を取られながら、その間にもSNSでの情報収集を欠かさなかった筆者。けれどもヒットするのは、公式PRアカウントの告知と『ネタとぴ』の引用ばかり。これほど発見報告さえも皆無に等しい状況は初めてだったので、公式が発売日を間違えて告知したのか? それとも新手の詐欺か? おぉう? などと、危うく気持ちが荒みかけていた矢先‥‥
き、き、きたぁぁぁああああ!!!! こいつめ、ずいぶんと待たせやがって‥‥もう、会えないかと思ったじゃんか‥‥(べ、別に泣いてねぇし。嬉しかったからって、別に、泣いて、ないもん‥‥)。というわけで、お店の方に事情を伺ってみたところ「あ、これ発売日は木曜日なんですよ〜。ちょうど今朝の便で〜、お待たせしました〜♪」(100点のスマイル☆)——あ、そっすか。
たとえばコンビニだと新商品は基本的に火曜日、あるいは水曜日〜木曜日に並べる店舗もあるので、まぁ分からなくもないんですけど、なぜか今回のウエルシア限定「ペヤング 復刻にんにくMAXやきそば」の販売スケジュールに関しては、全国的に木曜日から開始となっているようです。だ っ た ら 最 初 か ら “8月3日(木)新 発 売” っ て 書 い と け よ・・・
——なにはともあれ、詐欺ではなかった「にんにくMAXやきそば」待望の復活。思い返せば7年8ヶ月前に感じたインパクトは衝撃で(※語彙力)、大量に入っていた具材のフライドガーリックも然る事乍ら、ソースに使用していたニンニクの量も完全にオーバーキル。例えるなら “おろしニンニクに味付けした” と表現しても過言でない、力こそパワーと言わんばかりの仕上がりでした。
「まわりの人が………にんにくMAX」などと無責任な一言を添えていた、当時のユニークなパッケージデザインまで忠実に復刻されているわけではないけれど、小さく “まわりの人に迷惑がかかります。喫食の際は1人でお召し上がり下さい。エチケットは守りましょう。” という例の警告文は健在。はたして薬局のウエルシア限定になっても威力は衰えていないかどうか、期待に胸を膨らませながらの実食です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、お湯を注ぐ前に入れる「かやく」と、後入れ「ソース」の計2パックで、わざわざソースの小袋に “ガーリックソース” とデザインしている、なかなか手の込んだ演出にドキッ。ペヤンガーの皆様におかれましては見覚えのある構図かと思いますが、そこに懐かしさが感じられるところは “復刻版” ならではの魅力。
麺はラード配合の油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。詳しくは後述しますが、ペヤングやきそばシリーズに使われるフライ麺は基本的に「ソースやきそば」と同じなので、それ以上でも以下でもありません。ただ、よほどのことがない限り、ソースを選ばない適応能力の高さを誇るため、ペヤングが変わり種に強い大きな要因となっています。そして、注目すべきはメーカー希望小売価格の安さ。
即席めん業界では、2022年6月1日出荷分、2023年6月1日出荷分と2年連続で多くのメーカーが自社製品の小売価格をアップさせたのに対し、まるか食品だけは世間の値上げラッシュに逆らい続け、今回の「復刻にんにくMAXやきそば」も例に漏れず、2022年上半期の「ソースやきそば」から変わらない、まさかの193円(税別)をキープ。もしかすると、これが留型に至った理由なのかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング 復刻にんにくMAXやきそば 製造者:まるか食品株式会社 製造所:本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1) 内容量:114g(めん90g) 商品コード:4902885009900(JAN) |
発売日:2023年07月31日(月)※08月03日(木) 実食日:2023年08月03日(木) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア薬局 小売価格:193円(税別) 購入価格:203.04円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(香辛料、糖類、しょうゆ、食塩、食用風味油、たん白加水分解物、ポークエキス)、かやく(キャベツ、フライドガーリック)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、増粘多糖類、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、(一部に小麦・大豆・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容物はキャベツとフライドガーリックのみ。初代「にんにくMAXやきそば」に入っていた輪切唐辛子は、残念ながら降板となっています。いや、失踪? あいつ、最近ちょっと思い詰めてる感じだったもんな‥‥知らんけど。
輪切唐辛子の差し色がないため、どうにも寂しいビジュアルに仕上がりますが、とりあえず臭い(※褒めてます)。たとえば同居人と暮らしている方はもちろん、ワンルームの一人暮らしでも部屋に洗濯物や衣類を引っ掛けていた場合、それにも被害が生じるレベル。ええ、にんにくMAXの名は伊達じゃありません。
2023年から特に目立ち始めた韓国ブームが訪れる前は、近年稀に見るほどのニンニクブームだったので、それを思うとインパクトに欠ける印象が無きにしも非ずではあるものの、それも踏まえた上で “おいしい” と思えるのかどうか、引き続き初代との違いにも注目しつつ「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(114g)あたり |
カロリー:529kcal たん白質:9.2g 脂 質:27.2g 炭水化物:61.9g 食塩相当量:2.8g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いつもの油揚げ麺です。
ペヤングやきそばシリーズに使われている油揚げ麺は、前述のように基本は「ソースやきそば」と共通で、レギュラーサイズ対比×2倍=めん180gだと超大盛、約4倍=めん330gだと超超超大盛GIGAMAX(ギガマックス)、約7倍=660gだと超超超超超超大盛ペタマックス、反対に11%減=めん80gだと廉価版のペヨングになる、なんとも単純な計算式。
そば粉不使用の「蕎麦風めん」だったり、緑豆春雨の「ピーヤング」だったり、寿がきや食品の関東工場(旧 加ト吉水産フーズ部 群馬工場)に製造を委託している「ノンフライめん」を稀に使ってきたり、なかには特殊なパターンも存在するのですが、ひとまず「復刻にんにくMAXやきそば」の麺については「ソースやきそば」と同じである、という認識で問題ありません。
揚げ油のラードに由来する独特の芳ばしさを伴うため、ソースがスイーツ系だと喧嘩することもありますが、ガーリックソースとの相性は申し分なく、ちょっと儚い仕上がりもペヤングらしくてイイ感じ。製造所は本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町)と、赤堀工場(同県同市下触町)の2箇所あるため、けっこうロット差も生じますが、そのニュアンスを楽しむのもペヤングの醍醐味です。
ソース
ガツンとニンニクを効かせた塩ダレ系
コロナ禍でニンニクの需要が急激に高まった結果、それに特化した商品を各社こぞってリリースしていたので、なんか思ってたよりも食べやすいなー、などと。ええ、私のニンニク水準も絶賛ぶっ壊れてしまったようです。ただ、それも込みでの感想になりますけど、ニンニクのインパクトだけに感けているわけではないというか、7年前の尖ってたアイツと比べて大人っぽくなったというか。
もちろんニンニクの効き目については “危険度MAX” なので、ニンニクNGのときにはダメ、ゼッタイ。なんですけど、生おろしニンニク特有の鋭いキレを備えながら、ホクホクとしたニンニクの旨みも彷彿とさせる、膨よかな部分も印象的。フレームワークそのものは初代「にんにくMAXやきそば」を踏襲しつつ、ニンニクの表情が豊かになっているように感じました。
ちなみに「ソースやきそば」の食塩相当量は、全体で “3.6g” なのに対し、こちらは “2.8g” と控えめなので、記憶に残るインパクトを打ち出しながらも塩っぱ過ぎない、けっこう緻密な塩梅です。リリース時期が汗をかきやすい季節なので、昼間に外回りだった日や少し身体を動かした後の休日など、そういったシチュエーションを狙って食べるのがベストかもしれません。
かやく
ニンニクのホクホク感はフライドガーリックの影響が強い
残念ながら赤唐辛子は失踪したと前述しましたが、キレのあるソースに対し、オアシスになるキャベツの量は多く、逆にソースの攻撃性を強めてくれるフライドガーリックの量も文句なし。ソースの項目でホクホクとしたニンニクの旨みについて触れましたけど、お湯で戻したフライドガーリックに由来するところが大きくて、生おろしニンニクやガーリックパウダーとは違うアプローチで魅力を発信。
以上、かやくはキャベツ&フライドガーリックのみとなっているため、それ以外のアクセントには期待できない内容ですが、あえて無駄を削ぎ落としているんだぞと、そんな引き算の美学を感じるラインナップでした。ちょっと褒めすぎ?
総評
初代「にんにくMAXやきそば」の発売以降、ぶっちゃけ飽きるほどコンスタントにニンニク系のフレーバーが乱立していたし、まるか食品は “これ系” のソースを使い回してくるし、正直いって新鮮味はありません。ただ、ここが原点。今となっては見覚えのあるパーツばかりではあるものの、それを曲げずに復刻してくれた、その姿勢に価値が見出せる一杯です。もちろん、初代を逃した方にも朗報の展開。
こんな代物を薬局で販売してもいいのか、それとも劇物だから薬局でしか販売できないのか‥‥などと妄想を膨らませつつ、それはさておきペヤングがニンニクに取り憑かれることになった起点に触れるチャンスなので、ぜひ最寄りのウエルシアに足を運んでみてください。そして、くれぐれも喫食の際は、周囲への配慮を忘れずに【author・taka :a(大石敬之)】