どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年3月20日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング 激辛シーフードやきそば」の実食レビューです。
今度のペヤングは “薬局” 限定の激辛やきそば!? 激辛シリーズの新フレーバーとして「シーフード」をメインに使用した新作登場!! しかし‥‥
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング 激辛シーフードやきそば
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品の代名詞となっているブランドで、現在を遡ること50年弱、1973年(昭和48年)7月に発売された「ペヤングヌードル」が最初の商品。その約2年後、1975年(昭和50年)3月13日に「ペヤング ソースやきそば」が現れ、業界初となる四角い容器に、まろやかな味の液体ソースや具材の個包装など、かつてない仕様でカップ焼きそばの歴史を塗り替えました。
今回の新商品「ペヤング 激辛シーフードやきそば」は、後に「ペヤングやきそば」の印象を変態的な方向へ牽引することになる、MAX(マックス)シリーズの第1弾を飾った「激辛やきそば」の派生品で、まるか食品曰く “辛さの中にも海鮮の旨みをしっかりと感じることができ、最後まで飽きのこない味わいに仕上げました” とのこと。‥‥ほんまか?
ペヤングにおける「激辛やきそば」が初めて発売されたのは、現在を遡ること11年以上、2012年(平成24年)2月20日。現在のパッケージにも調理方法の横に「辛さレベルMAX!!」と記載されているように、当時としては凄まじいまでの辛さから、TwitterをはじめとするSNSや某有名掲示板に「食べられない」「ふざけるな」といった称賛とも取れる苦情が殺到するなど、なかなかの大騒ぎになりました。
かくして2023年3月22日現在、まるか食品の公式ウェブサイト内にある「ペヤング 激辛やきそば」の商品情報ページにも “本格的鉄板やきそばをイメージしたコシのある麺に、当社史上最強の激辛ソースがご好評を頂いております。” と記載されているのですが、それもすでに過去の話——。
2017年11月6日に「激辛やきそば」対比2倍以上の辛さを誇る「もっともっと激辛MAXやきそば」を発売し、翌2018年8月27日には「激辛やきそばEND」(通称:激辛MAX END / 激辛マックスエンド)を市場に投下。2020年2月18日には「獄激辛(ごくげきから)やきそば」が現れ、ついには2022年3月7日発売の「獄激辛やきそばFinal(ファイナル)」に繋がるなど、完全に辛味水準ぶっ壊れ状態。
辛味の強さを表す単位として、スコヴィル値(Scoville heat units – SHU)という指標があり、初代「激辛やきそば」のスコヴィル値は45,000SHUと公式が発表しているのですが、獄激辛シリーズは455,000SHU(45万SHU以上)と単純計算で “当社史上最強の激辛ソース” 対比10倍以上。さらに「獄激辛やきそばFinal」では916,380SHU(91万SHU以上)となっており、初代の面目は丸潰れ。
そんなペヤングの基準で見ると「激辛やきそば」は激辛と呼べない商品になりつつあるのですが、捉え方によっては “泣けるほど辛い獄激辛シリーズよりも食べやすい激辛の入門的な商品” として、ひとつの確固たるポジションを築き上げているのも事実。その流れを汲む「激辛シーフードやきそば」のパッケージにも「辛さレベルMAX!!」とありますが、比較的に安全な(?)商品といえるかもしれません。
ちなみに「ペヤング 激辛シーフードやきそば」の販売店は “ウエルシア薬局限定” と公式が発表しているため、それ以外の販売チャネルには流通していません。地域によっては売ってない場合もあるかとは思いますが、これでもかと山積みにしている店舗もあったので、他の変わり種よりもエンカウント率は比較的に高いと思います。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「ソース」の計2パック。ペヤングやきそばシリーズにおけるシーフード系といえば、2021年8月2日発売の「シーフードやきそば」が秀逸だったと記憶しており、それは本物の海鮮具材を使用していたことに加え、力強い貝の旨みが印象的なソースも味わい深く、このブログでは高評価を叩き出しました。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。調理前の麺重量は90gとなっているため、レギュラーサイズの「ソースやきそば」と変わりません。詳しくは後述しますが、ペヤングやきそばシリーズの油揚げ麺は基本的に共通なので、おそらく今回も例に漏れずかと。
ちなみに私の行動圏内にあるウエルシアでの販売価格を例に挙げると、レギュラーサイズの「ペヤングやきそば」シリーズは変わり種を含め188円(税込203.04円)を基本としているのに対し、今回の「激辛シーフードやきそば」は128円(税込138.24円)だったので、PB(プライベートブランド)ならではの強みを感じました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング 激辛シーフードやきそば 製造者:まるか食品株式会社 製造所:本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1) 内容量:116g(めん90g) 商品コード:4902885009580(JAN) |
発売日:2023年03月20日(月) 実食日:2023年03月22日(水) 発売地域:全国(ウエルシア薬局限定) 取得店舗:ウエルシア薬局 小売価格:193円(税別) 購入価格:138円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(糖類、たん白加水分解物、食塩、植物油脂、あさりエキス、ほたてエキス)、かやく(キャベツ、エビ、イカ、カニ風味かまぼこ)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、増粘多糖類、香辛料抽出物、かんすい、パプリカ色素、膨張剤、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、リン酸塩(Na)、ソルビトール、香料、炭酸水素Na、加工デンプン、ベニコウジ色素、ビタミンB2、(一部にえび・かに・小麦・卵・いか・ごま・大豆を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、いつものキャベツを筆頭に、海鮮具材はエビ・イカ・カニ風味かまぼと彩り豊かなラインナップ。比較的に量は少なくなっているのですが、使っている資材そのものは前述の「ペヤング シーフードやきそば」と共通で、あいかわらずエビとイカの香りが凄まじく、ニンニクが遠慮ない商品じゃないですけど、食べる場所とタイミングには気を付けてください。
添付調味料は湯切り後に入れなければいけないので、かやくを開封したら内側の前まで熱湯を注ぎ、フタの上で「ソース」を温めながら待つこと3分。時間になったら「ソース」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。激辛やきそばシリーズといえばの薬品臭は比較的に控えめですが、まったくの皆無というわけではなく、シーフードは調理前ほど目立ちません。
ひとまずパッケージには “辛みが強いので、小さなお子様や辛みが苦手な方の喫食には十分ご注意ください。” という定番の注意事項が記載されているため、引き続き辛味の強さとシーフードの存在感にも注目しつつ「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(116g)あたり |
カロリー:546kcal たん白質:9.9g 脂 質:29.7g 炭水化物:59.7g 食塩相当量:3.8g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いっそのこと「ペヨング」にしてもよかったかも?
前述のように “ペヤングやきそばシリーズの油揚げ麺は基本的に共通” で、それは泣けるほど辛い「獄激辛シリーズ」なども例に漏れず、今回の「激辛シーフードやきそば」も然り。約4倍サイズ(めん330g)の「超超超大盛GIGAMAX(ギガマックス)」以上になるとブロックの固め方は変わってきますけど、原材料の配合は変わりません。
たとえば物議を醸した「チョコレートやきそばギリ」然り、直近だと「アップルパイテイストやきそば」然り、ソースが甘いスイーツ系だと揚げ油に含まれるラードが悪さする傾向が否めないのですが、おおむね “やきそば用” のソースであれば広く対応してくれるフレキシビリティの高さが魅力。後述する激辛ソースとの相性も良好で、自己主張の弱さが功を奏し、辛味を引き立ててくれていました。
ちなみに外装フィルムの賞味期限横に「+H」とあったら本社工場で、同じ位置に「+A」とあったら赤堀工場で製造したことを意味しているのですが、それぞれレシピに違いはありません。ただ、後述する「ソース」と「かやく」の内容に加え、販売価格の安さも考慮すると、麺の量を80gに減らし、オープン価格の「ペヨング」として売り出すのも手だったのでは‥‥などと思った節が無きにしも非ず。
ソース
けっこう辛いw
先に “激辛やきそばシリーズといえばの薬品臭は控えめ” と触れたように、ひとくち目の印象は「やっぱり薬局の専売品、そこまで辛くないか‥‥」などと感じたんですけど、3口目に差し掛かった頃でしょうか。けっこう辛いw なんかこう、じりじり尾を引く辛さというか、瞬発力よりも持続力でダメージを与えてくる蓄積型。
もちろん獄激辛シリーズないしマックスエンドの足元にも及ばない辛さレベルになりますが、体感いつもの「激辛やきそば」対比1.1倍くらい? けっこう遠慮なく刺激的で、それについては好印象でした。しかし、ちょっと苦味が気になります。アサリやホタテの旨みを含んではいるものの、それより薬品的な苦味がフロントに立っていたので、海鮮の旨みには強く期待しないほうがいいかもしれません。
ちなみに余談なんですけど、原材料名について。おそらく植物油脂に辛味を添加しているのだとは思いますが、こんなに分かりやすく辛いのに「香辛料」とか「唐辛子」とか辛味を連想させる表示がないんですよね。なんというか、そこはかとなく怖いw
かやく
値段相応といったところ
前述のように「ペヤング シーフードやきそば」と共通の構成で、イカとエビは風味が強く、みずみずしいカニカマも美味しいのですが、ペヤングといえば具沢山なイメージが強いのに対し、ちょっと量的な物足りなさを感じるラインナップ。ウエルシアでの販売価格が138円(税込)だったので、そこそこ頑張っているとは思いますけど、ソースで感じた物足りなさ然り、安さの秘訣が垣間見えました。
総評
2023年3月現在、ペヤング製品のメーカー希望小売価格は、レギュラーサイズの変わり種だと214円(税別)が標準的なのに対し、今回の「激辛シーフードやきそば」は通年販売の「激辛やきそば」と同じ193円(税別)に設定されています。オープン価格(廉価版)の「ペヨング」ほどではないにしても、ソースの深みや具材のボリュームに対する物足りなさは否めません。
ただ、実際に販売価格が安いことに加え、オリジナルの「激辛やきそば」よりも辛いのでは‥‥などと感じた刺激の強さには価値が見出せると判断し、最終評価は及第点に星ひとつプラスしました。そして「ペヤング」と「ペヨング」の中間じゃないですけど、絶妙な立ち位置で販売チャネルの強化を狙っているような、ある種の思惑を感じるPB商品でもあったので、今後の動向にも注目です【author・taka :a(大石敬之)】