どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2021年2月1日(月)新発売のカップ麺、まるか食品「ペヨちゃんやきそば」の実食レビューです。
ペヤングでもペヨングでもない「ペヨちゃん」降臨!? 今度の新作は “おやつ感覚で食べられる” 小腹にちょうどいいサイズでラインナップを強化!!「ペヤング」や「ペヨング」との違いを比較してみた結果——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヨちゃんやきそば
ペヤング(Peyoung)とは、まるか食品の代名詞といっても過言ではないロングセラーブランドで、1973年(昭和48年)7月に発売されたカップラーメン「ペヤングヌードル」を皮切りに発足。ペヤングという名前の由来は、まだカップ麺が高価な食べ物だった頃、若いカップルにも “2人で1つのものを仲良く食べてほしい” との願いにちなみ、ペア(pair)とヤング(young)で「ペヤング(peyoung)」と名付けられました。
その後、1975年(昭和50年)3月13日に発売された「ペヤング ソースやきそば」は、1993年(平成5年)日本食糧新聞社制定・第12回ロングセラー賞を受賞。近年は “脱やきそば系” の変わり種に注力しているため、キワモノ路線の印象が強いブランドとして知られますが、業界初の四角い容器に液体ソースや具材のパック包装など、実はカップ焼きそばのデファクトスタンダードを築いてきたパイオニア。
特に関東では圧倒的なシェア率を誇っていた「ペヤング ソースやきそば」ですが、徐々に西日本にも浸透し、それを特売したい‥‥という小売店の要望に応え、まるか食品は2016年(平成28年)3月14日に廉価版の「ペヨング ソースやきそば」を市場に投下。見るからにバッタもんライクなパッケージデザインで話題になり、TwitterなどのSNSを中心に “ペヤング公認のニセモノ” として華々しい(?)デビューを飾ったペヨング。
麺の軽量化・具材の削減・専用ソースの使用によって、オープン価格を実現した「ペヨング ソースやきそば」は、発売わずか9ヶ月で1,600万食を達成し、2017年(平成29年)日本食糧新聞社制定・第35回優勝ヒット賞を獲得。続けて2018年〜2019年は通常サイズ比4倍の「超超超大盛GIGAMAX(ギガマックス)」で鳴らし、2020年はGIGAMAX×2倍の「超超超超超超大盛やきそばペタマックス」を発売して騒がれましたが——
今回の新商品「ペヨちゃんやきそば」は、レギュラーサイズの「ペヤング ソースやきそば」と比較して内容量の少ない「ペヨング ソースやきそば」よりも “さらに内容量を減らした” カップ焼きそばで、まるか食品の公式ウェブサイトでは “可愛らしいパッケージのおやつ感覚で食べられる新商品が登場! お求めやすい価格でお子様にもピッタリのサイズ感は、小腹が空いたときにもちょうどいい商品” と紹介。
女の子・男の子・猫・犬をデザインしたパッケージは、丸背景と星背景の2種類あり、メーカー希望小売価格は「ペヨング」と同じオープン価格の廉価版。レギュラーサイズの「ペヤング=120g(めん90g)」を基準に、サイズ違いの各ソースやきそばを比較してみたところ「ペヨング=106g(めん80g)」「ペヨちゃん=88g(めん70g)」ということで、それぞれ調理前の内容量は約20g(麺量は10g)の違いが生じています。
ちなみに大盛り&爆盛りサイズの内容量を例に挙げると、それぞれ「超大盛=237g(めん180g)」「超超超大盛GIGAMAX=439g(めんめん330g)」「超超超超超超大盛ペタマックス=878g(めん660g)」と特に後者は規格外のサイズに仕上がっており、加えて最近だと2020年10月5日に発売された “北海道・東北・関東・東海地域のCGCグループ限定” の新作「超中盛やきそば=212g(めん160g)」が記憶に新しいところ。
さらに重量およそ160kgかつ総カロリー78万1830kcalの「ペヤング ソースやきそば超∞超大盛GIGAMAX365(超超超大盛GIGAMAXの約365倍)」でギネス記録(Largest instant noodles tasting event / インスタントヌードルの最大の試食会)も達成しているのですが、それはさておき話を戻して「ペヤング」と「ペヨング」はソースの味が違うので、このページでは従来品と比較しながら新作の「ペヨちゃん」を評価します。
開封
いずれの商品も容器のサイズ(お湯の目安量:480ml)が同じなので、外装フィルムを破くと分かりにくいのですが、左から順に水色で “B” の横ラインがキャタピラみたいになっているのがペヤング、ピンク色がペヨちゃん、水色で “B” の横ラインが水玉みたいになっているのがペヨングとデザインが変えてあり、もちろん小袋の構成も違います。
それぞれ「ソース」の小袋をはじめ、ペヤングとペヨングには共通の「ふりかけ・スパイス」を別添しているのに対し、ペヨちゃんに別添されている小袋は「ソース」と「かやく」の合計2袋で必要最低限の仕様。また「かやく」の中身もペヤング=キャベツ+味付け鶏ひき肉、ペヨング=そこそこ多めのキャベツ、ペヨちゃん=少量のキャベツとなっているため、まさに極限までコストを抑えているような印象を受けるペヨちゃん。
ちなみに「ペヤング」「ペヨング」「ペヨちゃん」の販売店と実売価格について、なぜかレギュラーサイズのペヤングだけ売ってない、ペヨちゃんを見かけなかった、ペヨングどこやねん‥‥などの理由で購入店舗は異なるのですが、今回の購入価格は「ペヤング=税込149円(トライアル)」「ペヨング=税込106円(ドラッグストア)」「ペヨちゃん=税込95円(ローカルスーパー)」だったので、比較の参考にしてください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヨちゃんやきそば 製造者:まるか食品株式会社 製造所:本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1) 内容量:88g(めん70g) 商品コード:4902885006688(JAN) 商品サイズ:127mm×162mm×57mm |
発売日:2021年02月01日(月) 実食日:2021年02月07日(日) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:ローカルスーパー 商品購入価格:95円(税込) 希望小売価格:オープンプライス |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型容器 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(ウスターソース、糖類、たん白加水分解物、食塩、植物油脂、ビーフエキス、香辛料)、かやく(キャベツ)/ カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(グァーガム)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、香辛料抽出物、(一部に小麦・牛肉・大豆・豚肉・りんごを含む) |
実食開始
前述のように「ペヨちゃん」のキャベツは少なめで、味付け鶏ひき肉は入っておらず、ふりかけ・スパイスの別添もありません。おやつ感覚で‥‥という商品のコンセプトを思えば納得できなくもないけれど、たとえば筆者の暮らしている地域の場合「ペヨちゃんやきそば」の購入価格(税込95円)に11円足せば「ペヨング ソースやきそば」が購入できるので、コストパフォーマンスの差が気になるところ——。
あとは熱湯を注いで3分後に湯切りして、ソースを馴染ませたら出来上がり。ソースの香りは「ペヤング ソースやきそば」よりも丸みを帯びていたので、ペヤングよりも穏やかで甘みの強い「ペヨング ソースやきそば」に近い印象ですが、ふりかけ・スパイスのアクセントがないのとキャベツの量が圧倒的に少ないのは大きな違い。
ちなみにイトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)も調べてみたところ、98円(税込105円)の本体価格でバラ売りしていたので、だいたい税込100円前後が平均売価になるかもしれません。それでは、引き続きペヤング・ペヨングとの違いやコストパフォーマンスに注目しつつ「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(88g)あたり |
カロリー:399kcal たん白質:6.0g 脂 質:20.1g 炭水化物:48.5g 食塩相当量:2.5g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ペヤング(やきそば)の油揚げ麺は基本的に量が違うだけ
たとえば2019年9月9日発売の「ペヤング ソースラーメン」など、まるか食品が販売する商品にノンフライ麺が使われていた場合、製造は群馬県高崎市にある加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場* に委託しているのですが、ペヤングやきそば及びペヤングヌードルに使われている油揚げ麺は、まるか食品の本社工場もしくは赤堀工場で製造しています。
たとえば基準となるレギュラーサイズの「ペヤング ソースやきそば」をはじめ、非常識な辛さを誇る「獄激辛やきそば」及び「獄激辛カレーやきそば」並びに前述の「超超超超超超大盛ペタマックス」に、もちろん廉価版の「ペヨング」や今回の「ペヨちゃんやきそば」も例に漏れず、それぞれ添付調味料(ソースの味付け)や麺の量に違いこそあれど、基本的なレシピは変わりません。
なかには春雨の「ピーヤング」や「皿うどん」など、特殊な麺を使用している商品もありましたが、ペヤングの「やきそば」系統に使われている油揚げ麺は基本的に量が違うだけ。この麺は一部の例外を除き、ソースを選り好みしないため、後述する今回のソースとも相性がよく、いい意味でレギュラーサイズやペヨングよりも食べ応えがないところに一定の需要を感じたのですが、ちょっとコスパ的には微妙な立ち位置かも。
*同工場の土地建物と機械設備一式は、2021年(令和3年)6月30日にテーブルマーク株式会社から寿がきや食品株式会社に譲渡予定。
ソース
ペヤングやペヨングよりも甘口
思えばパッケージに「ソースやきそば」や「塩やきそば」「しょうゆ味」などの記載はないのですが、味の方向性は「ペヤング」の流れを汲むソース味で、試しにレギュラーサイズのペヤング・ペヨング・ペヨちゃんのソースを同時に食べ比べてみたところ、明らかに “ペヨちゃんは甘口” であることが分かります。
ペヤング:ウスターソース、糖類、たん白加水分解物、食塩、香味油、ビーフエキス、香辛料、ビーフ風味調味料 |
ペヨング:ウスターソース、糖類、たん白加水分解物、食塩、香味油、牛肉エキス、香辛料 |
ペヨちゃん:ウスターソース、糖類、たん白加水分解物、食塩、植物油脂、ビーフエキス、香辛料 |
それぞれ添付調味料の原材料名を書き出すと上記のようになっており、いずれも似たようなフレームワークですが、刺激の強さはペヤング、ペヨング、ペヨちゃんの順に強く、ペヨちゃんを食べた後にペヨングを食べると想像以上にピリピリとした刺激を強めに感じました。
ペヤングやペヨングのソースよりも刺激的な要素が少ないので、油揚げ麺の甘さが際立つところにも魅力を感じますし、ぶっちゃけ味だけでいえば “ソースはペヨちゃんがイチバンおいしかった” ですw(※これについては独断と偏見に基づく個人的な感想ですが)
具材
キャベツはペヨングの半分
ペヨちゃんの具材はキャベツだけなので、なんというか特に書くこともないのですが、明らかに少ないのが玉に瑕。パッと見た感じペヨングの半分‥‥いや、3分の1くらいに見えたので、念のため調理前にペヨングとペヨちゃんのキャベツをデジタルスケールで図ったところ、ペヨングのキャベツは6gだったのに対し、ペヨちゃんのキャベツは3gとジャスト半分を記録。
これに関してはキャベツの量にも定評のある「ペヤング」と比べるから少なく感じるだけのことで、たとえば「日清焼そばU.F.O.(日清食品)」や「一平ちゃん夜店の焼そば(明星食品)」など、大手メーカーを代表するカップ焼そばの変わり種に入っているキャベツの量と変わりません。ただ、すでに廉価版のペヨングが存在する手前、なにか工夫してほしかったです。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3)
個人的にソースの味はペヤングやペヨングよりも好みだったので、それについてはニコニコしながら食べられたのですが、いつもの麺を90gから70gに減らし、ふりかけとスパイスを完全にカット。さらにキャベツの量も廉価版のペヨングと比較して半分だったので、たとえばトライアルで販売されている税込59円のソース焼そば(スナオシ)に匹敵するような値段で販売しない限り、特別な魅力を備えた商品ではありません。
とはいえカロリーや食塩相当量などの数値はペヤング(画像左下)やペヨング(画像右下)よりも低く、コロナ禍の影響で家族時間が増えている現在、お子様でも親しみやすい「ペヨちゃん」のパッケージは、話のネタや食料備蓄のバリエーションを増やす切っ掛けになるかもしれません。コスパ的には「ペヨング」をオススメしますけど、今回の総評は新たな需要も加味して “及第点” とします(author・taka :a)