どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年7月24日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 おうち千里眼 ニンニクザンマイ まぜそば」の実食レビューです。
買って作ろう、もやしタワー!? 駒場東大前で行列を成す人気インスパイア店「千里眼」監修 “カップめんコラボ第8弾” もアレンジ前提!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
おうち千里眼 ニンニクザンマイ まぜそば
千里眼(せんりがん)とは、2009年(平成21年)11月1日の創業以来、東京都目黒区駒場4丁目で絶大な支持を得ているラーメン店で、その実力はマニアの間で “東京における二郎インスパイア系の最高峰” と評価されるほど。神保町の名門「用心棒(ようじんぼう)」とは姉妹関係にあり、同店出身の新田祐三さんが立ち上げ、現在は新田さんと苦楽を共にした安川隆司さんが店を切り盛りしています。
今回の新商品「明星 おうち千里眼 ニンニクザンマイ まぜそば」は、カップめん喫食者の4人に1人が好みの調味料、あるいは具材をトッピング(ちょい足しアレンジ)して食べている、というデータ(明星食品調べ)を背景に、あえて食材を足す前提で味を調整した “アレンジ推奨” のカップまぜそばで、2023年7月現在 “千里眼の店舗では販売休止中” の「ニンニクザンマイ」がモデル。
ニンニクザンマイとは、千里眼における夏の風物詩「冷やし中華」と双璧を成す人気メニューで、4年に1度・にんにく(2月29日)の語呂合わせで閏年にのみ提供されていた超限定商品。当初は「ニンニクザンマイコレデモカ」というタイトルで、数年前に2度「明星 千里眼 ガーリックまぜそば 大盛」としてカップめん化(※)されていました(※2018年2月19日発売品、2019年2月25日発売品)。
さらに、2度目の「明星 千里眼 ガーリックまぜそば 大盛」発売に合わせ、千里眼の店舗で “コレデモカ” を抜いた「ニンニクザンマイ」を期間限定でレギュラー化。閏年限定版に入っていた生ニンニクの酢漬けや葉ニンニクは不使用となり、しかしながら新アイテムのニンニクダレで “千里眼のキャラメルマキアート” という無駄に女子力が高いパワーワードを爆誕させるなど、新たな爪痕を残します。
そんな新手の「ニンニクザンマイ」をモデルにしたカップめん「明星 千里眼監修 まぜそば 大盛 超絶ニンニクザンマイ」(2020年1月20日発売品)では、例の “キャラメルマキアート” まで忠実に再現され、このブログでは超絶高評価を叩き出しているのですが、2023年6月3日の営業を最後にリアル「ニンニクザンマイ」の販売を終了した千里眼。
からの「明星 おうち千里眼 ニンニクザンマイ まぜそば」新発売ということで、文字通り “おうち” で「ニンニクザンマイ」が食べられるチャンス到来というファン待望の展開ではあるものの、2023年1月23日に発売された「明星 おうち千里眼 にんにく豚骨醤油ラーメン」と同様に、公式が堂々とトッピングを推奨している “※もやしは入っていません。別途ご用意ください。” とのこと。うん、知ってた。
たとえば「千里眼」の創業者である新田祐三さん(現「ラーメン祐三」店主)とも親交が深い、大分県竹田市の名水美人ファクトリー(Meisui Bijin Factory)とコラボして、なんらかの方法で “もやし引き換え券” をプリントするとか、そこまで明星食品が手を回してもいいのではなかろうか‥‥などと、私なんかは思ってしまうのですが、まぁ諸々の課題があるのでしょう。
ちなみにメーカー希望小売価格は348円(税別)と強気に思える設定ですが、前述の「おうち千里眼」第1弾(2023年1月発売品)と同じ値段。2023年6月1日出荷分からの価格改定により、明星食品は自社の即席めん類におけるメーカー希望小売価格を従来比9~12%アップさせているので、その煽りを受けていないところは高く評価すべきです。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れ「液体ソース」「特製マヨ」「もやし専用にんにくダレ」「あとのせかやく」の計4パック。もやしタワーを建設したい場合、自分で用意しなければいけないのですが、あとのせかやくには「千里眼」を象徴するカラアゲ(辛揚げ)を別添。さらに、もやし専用にんにくダレは、例の “キャラメルマキアート” を再現するための工夫かも‥‥と、膨らむ期待。
麺は油で揚げたフライ麺で、ひとつ前のページでレビューした「明星 元祖スタミナ満点らーめん すず鬼監修 こってり鬼濃 醤油まぜそば」と酷似した雰囲気ですが、すず鬼監修のカップ麺は熱湯4分だったのに対し、こちらの湯戻し時間は5分と長め。ただ、それぞれ原材料名の表示を比較してみると、並びまで完全に一致します。
前述のようにメーカー希望小売価格は348円(税別)なので、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は375.84円になりますが、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外も販売店に含まれます。ただ、コンビニ大手4社の中では “ローソンにしか売ってない” ようなので、捜索中の方は注意してください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 おうち千里眼 ニンニクザンマイ まぜそば 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:175g(めん130g) 商品コード:4902881456104(JAN) |
発売日:2023年07月24日(月) 実食日:2023年07月29日(土) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:348円(税別) 購入価格:311円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体ソース・特製マヨ・もやし専用にんにくダレ・あとのせかやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、でん粉、香辛料(ガーリック)、卵粉、香味調味料)、ソース(しょうゆ、半固体状ドレッシング、糖類、豚脂、香辛料(ガーリック、ジンジャー)、豚・鶏エキス、食塩、かつおぶしエキス、たん白加水分解物、粉末油脂、醸造酢、クリーミングパウダー)、かやく(揚げ玉、キャベツ、ローストガーリック、香辛料(赤唐辛子))/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、炭酸カルシウム、酒精、香料、かんすい、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、香辛料抽出物、炭酸マグネシウム、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、えび・かにを含む製品を生産しています。 |
実食開始
湯戻し時間に爆盛アレンジ!! ということで、今回は “もやしタワーあり” の状態で評価しますが、ひとつ注意しておきたいのが調理方法の下に記載された注意書き。あくまでもアレンジ前提の味付けから “もやしを入れない場合に「もやし専用にんにくダレ」を使用すると大変味が濃くなります。お好みに合わせて調整してください。” とのことなので、もやしはマストで用意したほうがいいでしょう。
今回のカップ麺に先入れの小袋は別添されていないため、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体ソース」を温めながら待つこと5分。その間、もやしを電子レンジで温め、麺を戻し終えたら湯切り後に「液体ソース」を投入し、よく混ぜ合わせてからレンチンもやしをトッピング(もやしを加熱する際は耐熱容器に移し、ふんわりとラップをかけ、200gあたり500Wで3分加熱してください)。
もやしの上から「特製マヨ(ガリマヨ)」と「もやし専用にんにくダレ」をかけ、最後に「あとのせかやく」を添えたら完成です。ええ、文字にすると面倒に見えますけどw けっこう楽しいですよ。というわけで、引き続き中毒性の高さとコスパ的な部分にも注目しつつ「めん」「液体ソース」「特製マヨ・もやし専用にんにくダレ・あとのせかやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(175g)あたり | もやし専用にんにくダレ不使用時(168g)あたり |
カロリー:776kcal たん白質:10.8g 脂 質:34.3g 炭水化物:105.9g 食塩相当量:7.2g ビタミンB1:0.49mg ビタミンB2:0.35mg カルシウム:207mg | カロリー:761kcal たん白質:10.4g 脂 質:33.8g 炭水化物:103.7g 食塩相当量:6.4g ビタミンB1:0.49mg ビタミンB2:0.35mg カルシウム:198mg |
めん
ちょっとソフトな食感がよき
原材料名の構成は並びまで「明星 元祖スタミナ満点らーめん すず鬼監修 こってり鬼濃 醤油まぜそば」と完全に一致すると前述しましたが、すず鬼監修の油揚げ麺は “あえて中心部に芯を残すような仕様” だったのに対し、こちらは中心部まで粘りのある麩質(グルテン)強めの食感で、むっちりとした噛み応えが印象的。
熱湯5分で湯切りして、液体ソースを馴染ませて、もやしをトッピングして、特製マヨ(ガリマヨ)をかけて、もやし専用にんにくダレをかけて、あとのせかやく(辛揚げ玉)をトッピングして‥‥などと、通常の即席カップめんよりも多くの動作が必要な分、比較的にソフトな食感に仕上がるかと思いますが、まったく問題ありません。
繰り返すように自前でトッピングする必要はありますけど、もやしのシャキッとした歯触りが常に平行するため、ちょっと麺はソフトな食感くらいが程よいバランス。いわゆるワシワシとした無骨さは楽しめないので、そこは割り切らないといけませんが、調理前の状態で130gの大盛り仕様ですし、食べ応えはバッチリです。
液体ソース
甘くてショッパくてガツンと濃い味
明星食品のニュースリリースには “ポークエキスをベースに強烈なにんにくをきかせたソース。” としか書かれていませんが、そのポークエキスが独特で、見た目以上に乳化感が強めの味わい。店舗のスープもアブラが溶け込んだ濃厚ド乳化系として知られるため、それをイメージしているのでしょう。でもって遠慮なく臭いw(※全力で褒めてます)。
ニンニクの攻撃的な主張も然る事乍ら、豚臭い下品なニオイも重なって、なかなかのインパクト。しょうゆのキレも強く、だいぶ濃いめの味付けで、なるほど “アレンジ推奨” にも素直に頷ける仕上がりです。ただ、その濃さと対比を描く糖類のジャンクな甘さ(ちょっと強め)だったり、かつおぶしエキスの隠し味だったり、まったくもって単調な味わいではありません。そして——
特製マヨ・もやし専用にんにくダレ・あとのせかやく
すばらしい
最初から入っているキャベツは少量なので、もやしの圧倒的な存在感に埋没していたのですが、特製マヨ(ガーリックマヨ)は液体ソースと相性ばっちり。無論、もやしとの相性も申し分なく、もやし専用にんにくダレは3年半前の “キャラメルマキアート” を彷彿とさせる配合で、生おろしニンニクと濃口しょうゆ特有のキレが全体のジャンクさをブースト。
もやしの内容量が期間限定で20%増量中だったこともあり、ちょっと部分的に薄く感じたところもありましたけど、それはそれで箸休めに嬉しいオアシスに。あとのせかやくは「千里眼」名物のカラアゲ(揚げ玉に数種の唐辛子をまぶしたもの)をイメージした辛い揚げ玉だけでなく、ローストガーリックもブレンドしているので、その芳ばしさと歯触りのアクセントにも注目です。
総評
このブログでは「超絶ニンニクザンマイ」のレビューで “レンチンもやし+ガリマヨのアレンジを推奨していた” ので、やっと時代が俺に追い付いてきたかと(殴打)。——はい、これでもかとニンニク尽くしの攻撃的な一杯ですが、しっかり「千里眼」らしくカタチになっている、とても賑やかで楽しい良品でした。
もやしを自分で調達しなければいけない、それをヨシとするか否かで評価も変わってくるかと思いますけど、もやしの相場はコンビニでも1袋あたり税込50円以下。確実に値段以上の満足感がプラスされるため、絶対に用意してください。もやしは加熱すると水分が出てくるので、それを取り除いてからトッピングする、というのも意識しておきたいポイントです【author・taka :a(大石敬之)】