関西二郎系の先駆け【夢を語れ】監修カップ麺!! 推しの一杯「旨豚ニンニク濃厚醤油味」を食べてみた結果

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年3月18日(月)新発売、東洋水産(マルちゃん)のカップ麺「推しの一杯 夢を語れ 旨豚ニンニク濃厚醤油味」(355円+税)の実食レビューです。

関西初の二郎インスパイア店が「推しの一杯」に参加!? 第4弾はラーメン荘の源流「夢を語れ 総本店」監修のカップラーメン!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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推しの一杯 夢を語れ 旨豚ニンニク濃厚醤油味

推しの一杯(おしのいっぱい)とは、マルちゃんの東洋水産がオススメする “全国各地の人気ラーメン店の味わいを再現した” ブランドで、2023年(令和5年)3月13日発売の「ラーメン環2家 横浜家系醤油豚骨」が最初の商品。続けてリリースされた「麺屋彩未 札幌味噌」と「ラーメン横綱 豚骨しょう油」は、既存の定番商品を「推しの一杯」に移籍させる形だったので、新鮮味に欠けていたのですが‥‥

「推しの一杯」第4弾は「夢を語れ 総本店」監修

このページで取り上げるカップ麺「推しの一杯 夢を語れ 旨豚ニンニク濃厚醤油味」は、関西二郎系の先駆けとなり、アメリカのボストンに出店したことでも話題になった「夢を語れ 総本店」の味わいを再現した一杯で、純然たる新商品。以前にグループ店の「歴史を刻め」が監修したレンジ麺はレビューしましたけど、夢を語れ監修の即席カップめんは過去に前例がありません。

あらためまして「夢を語れ」とは、関西屈指のラーメン激戦区として知られる京都は一乗寺で産声を上げた “ラーメン荘” の源流で、2006年(平成18年)10月20日にオープン。創業者の西岡津世志(にしおか つよし)氏は、明るい自虐ネタが持ち味のピン芸人・野田ちゃんとコンビ「トンコツ荘」を組み、お笑い活動に取り組んでいた元芸人で、その頃に出会った「ラーメン二郎」に感銘を受けて進路を変更。

「ラーメン二郎」創業者・山田拓美(やまだ たくみ)総帥の二番弟子が出店した「ラーメン二郎 赤羽店」(通称 ◯二、マルジ。現「ラーメン富士丸 神谷本店」)の門を叩き、直談判でアルバイトを始め、タイミングよく話が決まった西新井大師店の店長を務めること3年間。そのノウハウを携え、京都の激戦区に満を持しての独立店「ラーメン荘 夢を語れ」を開業し、関西初の二郎インスパイア店(富士丸系)として注目を集めます。

現在は滋賀県に総本店を置いている「夢を語れ」

以降、2009年(平成21年)3月6日に京都・伏見区でラーメン荘の2号店「地球規模で考えろ」を、2010年(平成22年)8月1日には大阪・東淀川区にラーメン荘の3号店「歴史を刻め」を矢継ぎ早に展開し、まったく英語が話せない状態にもかかわらず、2012年10月にボストンで「YUME WO KATARE」をオープンするや否や、ハーバード大学やMIT(マサチューセッツ工科大学)の学生を中心に話題沸騰。

完成度が高い富士丸系のラーメンも然る事乍ら、夢を語れ(ゆめをかたれ)という屋号が表わしているように、ラーメンを完食した後、ユメリンと呼ばれる店内のベルを鳴らすと “夢を語れる” 特殊なシステムを導入しているところも個性的。これは「トンコツ荘」時代に経験した悲惨な出来事から、日本の自殺死亡率を愁いている店主の信念に基づいたシステムで、海外でも高く評価されています。

ちなみに京都で創業した「ラーメン荘」の屋号は、その考案者である西岡店主が渡米前にグループごと売却済みなので、ボストンの「Yume Wo Katare」にルーツを持つ系列店とは別法人。さらに余談を挟むと、元プロ野球選手の小林公太(こばやし こうた)氏が店主を務める「俺の生きる道 白山」(旧「ラーメン荘 夢を語れ Yume Wo Katare Tokyo」)は「Yume Wo Katare」からの逆輸入なんですけど、閑話休題。

Let’s Change the World Together!

日本の意識を前向きに建て直すべく、ボストンに出店した「Yume Wo Katare」は現地のスタッフに任せ、2018年(平成30年)に帰国した西岡店主。以降は佐賀県鳥栖市に「夢を語れ 鳥栖総本店」を構え、その活動に力を入れています。一見するとスケールが大きすぎて馬鹿馬鹿しい屋号に思えますけど、西岡店主を筆頭に、このグループ “本気” なんですよね。

開封

まずは4種の小袋を確認

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」「液体スープ」「もやし調理品」の合計4パック。先に “夢を語れ監修の即席カップめんは過去に前例がない” と前述しましたが、2022年(令和4年)9月12日に東洋水産が「マルちゃん『夢を語れ』総本店監修 濃厚醤油ラーメン 2人前」というチルド麺を発売しているため、そのパイプから即席カップめん化に繋がったのかもしれません。

二郎インスパイア商品で “この麺” は‥‥

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、東洋水産のニュースリリースやパッケージにも製法までは記載されていませんが、こんにゃくを配合した原材料名の構成から察するに、同社の「マルちゃん正麺(せいめん)カップ」が確立した「生麺ゆでてうまいまま製法」による乾燥麺かと思います。ただ、ここ最近「マルちゃん正麺 カップ」以外では前ほど強く訴求してこなくなったので、もしかすると——?

ちなみにメーカー希望小売価格は355円(税別)に設定されているため、ごりごりのハイエンド系とまではいかないけれど、いうなればミドルレンジに該当する一杯。スーパーやドラッグストアなども販売店に含まれるNB(ナショナルブランド)商品ですが、コンビニで購入した場合の税込価格は383.40円となる高額商品なので、それなりのハードルを設けた上で評価します。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:推しの一杯 夢を語れ 旨豚ニンニク濃厚醤油味
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:155g(めん75g)
商品コード:4901990377454(JAN)
発売日:2024年03月18日(月)
実食日:2024年03月24日(日)
発売地域:全国
取得店舗:ウエルシア薬局
小売価格:355円(税別)
購入価格:375.84円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく・もやし調理品)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、植物油脂、乳糖、大豆食物繊維)、かやく(もやし、味付豚肉、キャベツ)、添付調味料(しょうゆ、ポークエキス、豚脂、植物油、香辛料(にんにく)、砂糖、食塩、デキストリン、酵母エキス、チキンエキス、粉末野菜)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、カラメル色素、炭酸カルシウム、レシチン、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE、ローズマリー抽出物)、酸味料、増粘多糖類、pH調整剤、甘味料(ソーマチン)、クチナシ色素、香辛料抽出物、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

見慣れた味付豚肉とキャベツ

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は味付豚肉とキャベツのみ。味付豚肉は、例の煮豚を彷彿とさせるタイプではなく、東洋水産の縦型ビッグ製品でも頻繁に見かける肉具材で、キャベツの量も極端に多いわけではありません。しかし、マルちゃん独自のバリシャキもやし(もやし調理品)を搭載しているため、そっちが具材の本丸。

もやし調理品の存在感たるや

かやく以外の別添は後入れなので、お湯を注いでからフタの上で「液体スープ」と「もやし調理品」を温めながら待つこと5分。時間になったら「粉末スープ」と「液体スープ」を馴染ませ、仕上げに「もやし調理品」をトッピングしたら出来上がり。具材のボリュームには即席カップめんの限界を感じますけど、もやし調理品は圧巻の存在感。

それに、ちょっと下品めな豚のニオイだったり、生おろしニンニク系の鋭さだったり、そういった部分に雰囲気を感じる調理直後。前述のようにカップラーメンとしては高額の部類に入る355円(税別)の商品なので、コンスパ的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(155g)あたり
カロリー:420kcal
たん白質:12.1g
脂  質:11.6g
炭水化物:66.7g
食塩相当量:7.4g
(めん・かやく:2.5g)
   (スープ:4.9g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.40mg
カルシウム:186mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:420kcal(めん・かやく:337kcal)(スープ:83kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

東洋水産もうちょい頑張って‥‥

2.0

実店舗のラーメンに使われている麺は、王道を地で行くワシワシとした食感が特徴的な極太麺で、他ジャンルの極太麺とは裏腹に、極太サイズでも加水率は低く、縮れは強め。たとえば要冷蔵のチルド麺なら未だしも、お湯を注ぐだけで戻るように設計しなければいけないカップラーメンは制約が多いので、チルド麺よりもハードルが高いことは理解しているつもりですが——

質は高いが再現度は低い

こちらのノンフライ麺も比較的に加水率は低めに設定されてはいるけれど、質感としては「マルちゃん正麺 カップ」の系譜に連なる仕上がりで、ワシワシ麺の雰囲気は皆無に等しく、お世辞にも再現度が高いとはいえません。基礎的なクオリティが低いわけではないのですが、どっちかというと真逆なんじゃない? ってくらい、なめらかで上品なノンフライ麺を合わせています。

後述するスープとの相性が極端に悪いわけではなかったし、調理前の麺重量も「マルちゃん正麺 カップ」と同じ75gなので、特別に量が少ないわけでもないのですが、実店舗の麺重量は茹でる前の状態で小200g、並300g、大400g(※ちなみに一般的なラーメンの麺重量は120~150g)であることを考慮すると、イメージ的には小よりも少なめ。製法的な限界もあるのでしょうけれど、雰囲気を重視するとイマイチです。

スープ

にんにく強めだけど食べやすい

3.5

東洋水産のニュースリリースには、スープの特徴について “ポークの旨みをベースに、ニンニクを利かせた豚骨醤油味のスープ。” としか記載されていないため、あいかわらず簡潔だなーと思いつつ、それはさておき「粉末スープ」はジャンクな旨み成分とガーリックパウダー、それと砂糖の甘さが舌に響く味わいで、粉末野菜を隠し味に使用しているようですが、あくまでも下支えに徹した骨組み。

二郎インスパイア初心者さんでも触れやすいタイプ

続けて「液体スープ」を加えた途端、生おろしニンニク系の鋭い風味を筆頭に、液体しょうゆ特有のフレッシュなキレとコク、さらに程よく豚臭いニオイが相俟って、それっぽい雰囲気に。ただ、そこそこニンニクは強めに効かせてありますけど、二郎インスパイア系の商品としては繊細なタイプに分類されるテイストで、アブラの量も少なく、他社よりも万人受けを強く意識したデフォルメが目立っていました。

かやく

豚肉の厚みに注目

4.0

味付豚肉とキャベツは見慣れた具材と前述したように、一見すると特別感は皆無に等しく、量も多いわけではないけれど、あらためて味付豚肉を見ると “あきらかに分厚かった” ので、噛み応えは縦型ビッグの味付豚肉と別物。もしかすると個体差で偶然、うっかり端のほうが入っていた可能性もありますけど、脂身の部分なんか特にジューシーで、けっこう印象に残りました。

もやし調理品は「でかまる バリシャキ!もやし味噌ラーメン」にも使われているバリシャキもやしと共通で、しかしながら “人参(にんじん)は入っていない” というのがポイント。ちょっとナムルっぽい酸味が並行するため、それが気になる方は気になるかもしれないけれど、今回のスープには上手くフィットしていました。キャベツですか? えっと‥‥ふつうですw

総評

3.0

ノンフライ麺が「マルちゃん正麺 カップ」の流れを汲んでいるため、基礎クオリティは高い反面、麺に二郎インスパイア系の雰囲気は皆無に等しく、それでいてメーカー希望小売価格は355円(税別)と高めの設定。もやし調理品の満足度は高く、上品にデフォルメされたスープにも味わい深さを感じたのですが、それだけにインパクト不足な印象も否めません。

これは「夢を語れ 総本店」の責任ではなく “マルちゃんの限界” なので、致し方ない部分もあったのだとは思いますけど、値段も踏まえて総評は及第点としました。しかし、食べやすい二郎インスパイア系の商品としては高い水準にあったので、コア層には物足りないでしょうけれど、ライト層からの評価は上向きに動くと思います【author・taka :a(大石敬之)】

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