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明星のカップ麺にイノベーション「麺とスープだけ」で勝負する “だしパック入り” 究極のかけラーメン爆誕!!

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明星食品

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年3月29日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば」の実食レビューです。

麺とスープだけってどゆこと!? 前代未聞の「だしパック」入り “麺とスープだけ” で勝負する「究極のかけラーメン」ついに商品化!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば

明星食品株式会社(MYOJO FOODS CO.,LTD.)とは、日本の即席めん業界を代表する大手企業の一角で、設立は70年以上前となる1950年(昭和25年)3月28日。2007年(平成19年)3月31日から正式に日清食品グループの完全子会社になり、2008年(平成20年)10月1日付で持株会社制に移行したことで、国内即席麺事業会社の中核となりました。

こだわりを書き連ねたパッケージ

今回の新商品「明星 麺とスープだけ 黄金鶏油(おうごんチーユ)中華そば」は、2020年(令和2年)3月28日に設立70周年を迎えた明星食品の新たな挑戦で、文字通り “麺とスープだけ” で勝負する特別な一杯として開発されたもの。明星70周年記念施策として実施された社内公募にて、もっとも高い評価を得たアイディアを商品化したらしく、あえて具材を入れない「究極のかけラーメン」を謳う渾身の一杯。

そのため注目すべきポイントも多く、たとえば長年にわたり明星食品が培ってきた製麺ノウハウに、独自の乾燥技術と設備を組み合わせて実現した「ノンフライ麺」をはじめ、徳島県産「阿波尾鶏(あわおどり)*」をスープの鶏節エキス中58%使用しているのもポイント。

*全国的にも有名な名古屋コーチン、比内地鶏、薩摩地鶏、みやざき地頭鶏などを抑え、圧倒的な出荷数と全国シェアを誇っている徳島県産の地鶏。

その阿波尾鶏から丁寧に抽出した鶏清湯(ちんたん)に「生(なま)醤油」と「たまり醤油」を使用したタレを合わせ、商品名にもなっている「黄金鶏油」をスープに浮かべているのも見どころになりますが、即席カップ麺のステータスといっても過言ではない具材は入っておらず、薬味(やくみ)として「千切りねぎ」と「黒胡椒」をトッピングした斬新な作り。

さらに前代未聞の「だしパック」入り

そして、もっとも注目したいのが “手早く本格的な風味を堪能できる「だしパック」入り” という部分。日進月歩のカップラーメンにも出汁(だし)は必要不可欠な存在となっているのですが、お味噌汁などを作る際に重宝するタイプのパックを別添している商品は実に珍しく、その「だしパック」をカップの中に入れてから熱湯を注ぐ特殊な作り方を提唱し、待っている間に出汁が取れる特別仕様。

スープに徳島県産阿波尾鶏を使用していると書きましたが、別添の「だしパック」には枕崎産かつお節粉末、利尻産利尻昆布粉末、さば節、焼あご(トビウオの焼干し)と4種の素材を合わせ「麺とスープだけ」で成立させた近年の常識を覆すような新商品。しかし、麺とスープだけのカップ麺といえば、売り切れ続出で入手困難となっている「一蘭(いちらん)とんこつ」を忘れてはいけません。

「一蘭 とんこつ」とは、福岡県福岡市博多区中洲に本社総本店を構える天然とんこつラーメン専門店「一蘭」と大阪府吹田市に本社を置く「エースコック株式会社」の共同開発商品で、めん・スープ・秘伝のたれのみで味わう究極の一杯として開発されたもの。それにも具材は入っておらず、値段も税込490円と非常識な額に設定されていましたが、麺とスープの完成度が凄まじく、このブログでは高評価を叩き出しました。

「一蘭 とんこつ」

「一蘭 とんこつ」の発売日は2021年2月15日だったので、およそ1ヶ月半ほど遅れての登場になった今回の「麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば」ですが、明星食品としては初の試み。有名店が監修した商品ではなく、明星食品オリジナルのNB(ナショナルブランド)商品ということで、お手並み拝見とまいりましょう。

関連ページ:めん・スープ・秘伝のたれに全集中「一蘭」初のカップ麺

開封

別添の小袋は3種類

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「だしパック」に、後入れの「液体スープ」と「やくみ」で合計3袋。前述のように具材らしい具材は入っていませんが、粉末スープではなく “だしパック” を導入しているのが斬新な試み。これは食べる前に取り出さなければいけないため、ちょっと手間になりますが、その手順も楽しめそうな仕様。

内側下線にも注目

麺は熱湯4分のノンフライ麺で、よく見ると容器の内側に “線が2本ある” のもポイント。これは明星食品の減塩政策「しおケアカップ」の特徴で、上の線は熱湯を入れる際の目安線となっているのに対し、下の線は食塩相当量をコントロールするためのラインとなっていて、今回の場合 “カップ内側下線までスープを残した際の摂取する食塩相当量の目安は4.5グラムです” とのこと。

メーカー希望小売価格は230円(税別)なので、カップラーメンとしては高めの部類に入りますが、前述の「一蘭 とんこつ」と比較して半額以下の値段。スーパーやドラッグストアなどであれば税込200円前後、コンビニで購入した場合の税込価格は248円(2021年4月現在)が相場となっているので、販売価格の目安にしてください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星 麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:108g(めん70g)
商品コード:4902881451383(JAN)
発売日:2021年03月29日(月)
実食日:2021年04月02日(金)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:203円(税込)
希望小売価格:230円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:3袋(液体スープ・だしパック・やくみ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、乳たん白)、スープ(しょうゆ(生しょうゆ、たまりしょうゆ)、豚脂、チキンオイル、糖類、たん白加水分解物、かつおエキス、食塩、香味調味料、香味油、昆布エキス、鶏節エキス(阿波尾鶏58%)、香辛料、かつおぶし粉末(枕崎産)、利尻昆布粉末(利尻産)、酵母エキス、さばぶし粉末、焼きあご粉末)、やくみ(ねぎ、香辛料)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、かんすい、酒精、香料、炭酸カルシウム、卵殻カルシウム、乳化剤、酸味料、カロチノイド色素、カラメル色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

めっちゃいい香り(もはや逆らえない系)

別添の小袋は「だしパック」のみ先入れで、鰹節の芳醇な香りを筆頭に、もはや日本人で逆らえる人はいないのではないかレベルの臨場感。見た目は地味ですけどw それはさておき小袋には “4分後、パックを10回お湯の中でゆらして液体スープを入れる前に取り出してください。” と作り方のコツが書いてあるので、調理の際に留意しておきたい部分。

お湯を注いだ瞬間から部屋に出汁の香りが充満

あとは熱湯を注いで4分後、指示通り「だしパック」を熱湯の中で踊らせるように揺らし、液体スープを加える前にノンフライ麺をほぐすのもポイント。それからフタの上で温めておいた「液体スープ」を全体に馴染ませ、仕上げに「やくみ」をトッピングしたら出来上がり。これぞシンプルの極みといわんばかりのビジュアルですが、引き続き芳醇な香りをはじめ、ただならぬオーラのを漂わせている調理直後。

ちなみにコンビニ大手4社の中では “ローソンでの取り扱いが意欲的” だったので、販売店の参考にしてください。それでは、引き続き麺とスープだけでも成立しているのかどうか「めん」「スープ」「やくみ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(108g)あたり
カロリー:395kcal
たん白質:10.4g
脂  質:12.1g
炭水化物:61.1g
食塩相当量:6.6g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:4.9g)
ビタミンB1:0.19mg
ビタミンB2:0.25mg
カルシウム:153mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:395kcal(めん・かやく:296kcal)(スープ:99kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

スープの邪魔をしない本格派

6.0

明星食品のノンフライ麺における独自技術には、大きく分けて「スーパーノンフライ製法」と「スチームノンフライ製法」があり、大判どんぶり型のカップ麺にはスーパーノンフライ製法を、縦型のカップ麺にはスチームノンフライ製法を導入しているのですが、今回それに関する記載はありません。しかし、クオリティの高さは一級品。

しっとりした口当たりとコシの強さを両立

やや縮れの強い中細サイズのノンフライ麺で、加水率は高く、アルデンテほどではないけれど、中心部に硬めの芯を残すコシの強い食感が魅力的。さらに小麦の豊かな香りに加え、特有の甘みが舌を包み込んでくる、麺単体で食べても美味しいと思える完成度の高さ。適度な縮れはもちろん、すこし表面に滑りを残すため、それもスープとの親和性を向上させることに寄与しています。

もちろん熱湯4分でも食べられますが、部分的に “ちょっと硬い(ちゃんと戻っていない)かな‥‥” と感じたので、熱湯4分きちんと時間を守るのはもちろん、液体スープを馴染ませてから2、3分ほど休ませるのがオススメ。そうすることで麺の食感がナチュラルに仕上がるだけでなく、スープとの一体感も高まるので、実食の際は余裕をもって調理してみてください。

スープ

カップ麺なのに “一番だし” が楽しめる

7.0

ひとまず「だしパック」は “10回お湯の中でゆらして” から取り出してみたところ、もちろんタレ的な要素は滲み出ていませんが、枕崎産の鰹節粉末による膨よかな旨味(イノシン酸)を筆頭に、利尻昆布粉末(グルタミン酸)を重ねることで「うま味の相乗効果」を図るだけでなく、鯖節のコクと焼アゴの芳ばしい風味で出汁の多様性を感じさせてくれる緻密な作り。

おそらく雑味(エグみ)が出る前に‥‥という理由で食べる前に「だしパック」を取り出さなければいけないのだと思いますが、ラーメンのスープは “雑味も旨味になる” のが魅力なので、あえて “だしパックを入れっぱなしにしたまま” 味の変化を楽しむのも乙(オツ)な食べ方。

思っていた以上に濃密なスープ

そんな魚介出汁が中心の「だしパック」もさることながら、阿波尾鶏を使用した「液体スープ」も素晴らしく、こちらはゴリゴリの動物系がメイン。鶏の骨を白濁するまで炊き出した鶏白湯(とりぱいたん)とは違う、淀みのない清湯に仕上げているのですが、鶏肉(丸鶏)や鶏節に由来する旨みが縦横無尽に口の中を駆け巡るような、ジャンルは違えど鶏白湯に負けないくらい密度の高い旨みを実現。

表面に浮かぶ鶏油に阿波尾鶏は使用していないようですが、植物油脂では出せない厚みがあり、しかも香料で取って付けたような風味とは違う、ナチュラルで上質な香りも印象的。それを調える濃口しょうゆ(生醤油・たまり醤油)の効かせ方も絶妙で、いい意味でカップ麺らしからぬ臨場感に驚きました。

※「だしパック」は “カップから出した後も旨みが凝縮されまくっていた” ので、とりあえずパックから中身(出涸らし)を取り出し、ふりかけ代わりにアツアツの白ご飯と一緒に食べる、卵かけご飯にトッピングする、お酒を飲まれる方は日本酒のアテにチビチビつまむなど、余裕で二次利用できるアイテムです。

やくみ

主張しすぎない存在感でスープを引き立てる

5.0

小袋の名称が「かやく」ではなく「やくみ」となっていたように、あくまでも主役を引き立てる存在に過ぎず、しかしながら “より深い味わいに仕上げる” のが本来の役目。それについて今回の「千切りねぎ(白髪葱)」と「黒胡椒」は申し分なく、ねぎは後入れならではの爽やかな風味でスープを引き立て、やや粗挽きの黒胡椒も鶏油たっぷりのスープを適度に引き締めてくれる、不足も蛇足もない効かせ方。

メーカー希望小売価格が230円(税別)の商品なので、具材が欲しくなるかもしれませんが、実際ぜんぜん気にならなかったです。むしろ、これでいい。

総評

7.0

カップラーメンは具材があってナンボ、そもそも230円ってw という方には正直あまりオススメできない商品になりますが、特別仕様の「だしパック」を別添することで “ユーザーに出汁を取らせる” つまりはインスタントなのに “一番だしが楽しめる” ところが面白く、それも加味して今回の総評としました。ありそうでない工夫の懲らし方だったのと、実際に美味しかったので、コスパ重視でなければ文句なしでオススメの逸品です。

新シリーズ? -MYOJO- SELECTION

ちなみに明星食品が公表しているニュースリリースには記載されていませんが、商品のパッケージに「MYOJO SELECTION」(明星セレクション)というシリーズ名らしき表示があったので、こういった試みの続編が引き続き登場するのかもしれません。だとしたら、かなり面白くなりますよ(author・taka :a)

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