どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年11月21日(火)ファミリーマート限定発売、エースコックのカップ麺「背脂好きに朗報です。なりたけ監修 みそラーメン」の実食レビューです。
元祖ギタギタ系のDNAを受け継いだ津田沼の行列店「こってりらーめん なりたけ」監修のカップラーメンがパワーアップ!? 今年は歴代最強クラスの背脂推し!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
背脂好きに朗報です。なりたけ監修 みそラーメン
なりたけとは、1996年(平成8年)3月1日の創業以来、千葉県船橋市に本店を置く “背脂チャッチャ系” の名店で、創業者の成田達秋氏は “元祖ギタギタ系らーめん” を標榜している「らーめん弁慶」(千駄ヶ谷「ホープ軒」系列)の出身。屋号は成田(なりた)のラーメン店=成田家(なりたけ)に由来しており、背脂を大量にトッピングした、弁慶仕込みの「こってりらーめん」を提供しています。
今回の新商品「背脂好きに朗報です。なりたけ監修 みそラーメン」は、日本に6店舗(津田沼店、本八幡店、錦糸町店、幕張店、池袋店、福岡西新店)を展開し、数ヶ月前まではパリにも出店していた「こってりらーめん なりたけ」監修によるカップラーメンで、パッケージには “背脂好きに朗報です。しかも麺大盛り” という頼もしい訴求あり。
「こってりらーめん なりたけ」監修の即席カップめんが初めて発売されたのは、現在を遡ること7年以上、2016年(平成28年)1月26日の話。記念すべき第1弾は、ノンフライめんを搭載した「みそラーメン」(ファミリーマート限定商品)からのスタートで、製造を担当していたのは当時からレトルト背脂に強みを持っていたエースコック。
その後、2017年(平成29年)4月25日に当時のサークルK・サンクス店舗及びファミリーマート店舗限定の「しょうゆラーメン」が現れ、翌年3月27日にも「しょうゆラーメン」がリリースされていたのですが、2019年(平成31年)3月19日に初代の発売から3年ぶりとなる「みそラーメン」が復活。
2020年(令和2年)からは春を迎える3月に「しょうゆらーめん」を、寒さが本格化する11月に「みそラーメン」を発売するサイクルが生まれ、2022年(令和4年)11月15日発売の「みそラーメン」からファミリーマートのプライベートブランドである “ファミマル” の仲間入りを果たし、現在に至ります。
というわけで、このページでレビューする「なりたけ監修 みそラーメン」(2023年11月発売品)は、エースコック×なりたけの即席カップめんコラボ第12弾に該当し、なおかつ同店監修の「みそラーメン」は6回目の発売となるのですが、このタイアップにおいてパッケージの半分を埋め尽くす “背脂好きに朗報です。” の訴求は前例がありません。
○○好きに朗報です。といえば、2021年(令和3年)5月3日にエースコックがリリースしたNB(ナショナルブランド)商品「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」に始まり、翌年6月7日にファミリーマート限定商品として復活した「スーパーカップ大盛り たらこ好きに朗報です 濃厚たらこ味焼そば」にも通じる手法。
実店舗では背脂の量が指定できるシステムで、基本の3段階「さっぱり(脂控えめ)」「普通(脂多め)」「ギタギタ(脂特に多め)」だけでなく、マニア向けの「超ギタ(ギタギタ以上)」という裏メニューも存在するのですが、普通でも土台のスープが「みそ」なのか「しょうゆ」なのか判別できないレベル。そのインパクトが表現できているのかどうか、仕上がりが楽しみです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と「粉末スープ」に、後入れ「液体スープ」2袋の合計4パック構成で、深うまいの素と書かれた小袋は「背脂チャッチャ風 こってり豚骨醤油ラーメン 麺大盛り」(2023年10月9日発売品)にも搭載されていた代物。これはレトルト背脂がメインの小袋なので、雰囲気を高めるためにトッピングするタイミングは最後がベストかもしれません。
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、パッケージには麺大盛り(エースコック自主基準比)とありますが、湯戻し前の麺重量は78gとのこと。これは同社の「スーパーカップ1.5倍」シリーズで基準となっている90gよりも控えめなボリュームで、しかしながら前述の「背脂チャッチャ風-・」と同じ麺重量であることから、どうもノンフライ麺と油揚げ麺で大盛りの基準を変えている様子。
ファミマルのカップラーメンなので、コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない販売店限定・数量限定の商品になりますが、取り扱っている店舗は多いと思います。ただし、ファミリーマート通常価格は297円(税込320円)のミドルレンジクラスなので、コストパフォーマンス云々については高低どちらにも傾く可能性あり。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ファミマル 背脂好きに朗報です。なりたけ監修 みそラーメン 発売元:株式会社ファミリーマート 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816−175) 内容量:140g(めん78g) 商品コード:4901071402754(JAN) |
発売日:2023年11月21日(火) 実食日:2023年11月25日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) ファミリーマート通常価格:297円(税別) 購入価格:320円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:340ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体スープ2袋、粉末スープ、かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】スープ(みそ、背脂加工品、糖類、豚脂、ポークエキス、香辛料、食塩、チキンエキス、おからパウダー、野菜エキス、しょうゆ、野菜調味料、香味油、チキン調味料、粉末みそ、たん白加水分解物、オニオンパウダー、ポークコラーゲン、でん粉、酵母エキス、植物油脂)、めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維、卵白粉)、かやく(ねぎ、もやし、メンマ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、酒精、炭酸Ca、乳化剤、カラメル色素、重曹、カロチノイド色素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」と「粉末スープ」も先入れで、ノンフライ麺なのに大丈夫‥‥? などと、いつもスープ類が先入れのときは麺の戻り具合に不安を感じてしまうのですが、そこは即席めんのプロであるエースコックを信じるしかありません。ちなみに「粉末スープ」の小袋には “充分熱湯をかけてよく溶かしてください。” とのアドバイスが記載されていたので、お湯を注ぐ際には留意してください。
「液体スープ」は2袋とも後入れなので、かやく・粉末スープを空けてから熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。やはりレトルト背脂は “深うまいの素” に多く充填されていたので、もう片方の「液体スープ」を馴染ませてから “深うまいの素” をトッピングするのがベスト。
ちなみに先入れの粉末スープに “とろみ成分が(けっこう多めに)入っていた” ので、お湯を注ぐ際にはもちろん、それを完全に溶かしてから液体スープを加えるように心掛けてください。それでは、引き続き 「めん」「スープ」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(140g)あたり |
カロリー:472kcal たん白質:12.0g 脂 質:15.3g 炭水化物:73.4g (糖 質:69.6g) (食物繊維:3.8g) 食塩相当量:7.2g (めん・かやく:3.4g) (スープ:3.8g) ビタミンB1:0.38mg ビタミンB2:0.43mg カルシウム:284mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:472kcal(めん・かやく:315kcal)(スープ:157kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
濃厚なスープに負けない存在感
実食の前に「背脂チャッチャ風 こってり豚骨醤油ラーメン 麺大盛り」と同じ麺重量であることについて触れましたが、それと比較して「たん白加水分解物」を省き「植物性たん白」を追加するなど、まったく同じ配合ではありません。そもそも湯戻し後の質感からして別物で、NB商品の「背脂チャッチャ風」では安っぽい仕上がりに肩を落とすことになったのですが‥‥
こちらのノンフライ麺はコシが強く、後述の高粘度あつあつスープに怯む素振りは微塵も見せない存在感。そのため自己主張は強いタイプになりますが、問答無用でスープを蹴散らすようなジャイアンではないですし、それどころか優しく包み込んでくれるような小麦感のほうが優勢で、値段相応のハイレベルな仕上がり。
また温度の低下が緩やかな高粘度スープの中に泳ぎながら、最後まで頼りない食感に落ちぶれることもなかったので、そこも評価したいポイント。湯戻し前の麺重量が78gということは、縦型ビッグ製品の平均(めん70〜80g)と変わらないため、極端に多いわけではないけれど、物足りなさは感じませんでした。
スープ
しっかり濃厚
先入れの「粉末スープ」に含まれているトロミ成分の影響力は、思っていた以上に強大で、例えるなら “あんかけの一歩手前” くらいのドロドロ加減。それこそテンイチ(天下一品)の「こってり」とか、そっち方面を目指しているようなテクスチャーに仕上がるのですが‥‥
水色の小袋に充填されている「液体スープ」を加えると、かなり重心の低い味噌ダレを中心に、全体を支える豚骨のコク、そして野菜の旨みも相俟って、とろみの強さを不自然に感じさせないフレームワーク。やや塩気は強めに設定してありますが、味噌の発酵感で奥深く、その個性と濃厚さを「おからパウダー」のザラついた舌触りで加速させるなど、この時点で “こってり度” は過去一の仕上がり。
深うまいの素と書かれた「液体スープ」には、背脂加工品のほかに豚脂やポークエキス、たん白加水分解物、酵母エキスなどを使用しているため、純粋なレトルト背脂ではありません。しかし、加えた途端に嗅覚を刺激してくる芳ばしさたるや。お店の基準で見ると「さっぱり」かもしれないけれど、即席めん業界随一のリアリティを誇る背脂なので、スープの臨場感は跳ね上がります。
(これは余談かつ真似しないでいただきたいのですが、試しに「粉末スープ」を後入れしてみたところ、混ぜれば混ぜるほどダマになるダマになるw しかも揚げ玉くらいの大きさで多発するものですから、ひとつずつ潰さないといけない手間が増えるので、必ず「粉末スープ」は熱湯を注ぐ前に入れてください)
かやく
異なる食感で飽きないように工夫
ファミリーマート店舗での販売価格を踏まえると、ぶっちゃけショボいと評価せざるを得ないラインナップとなっているのですが、もやしのシャキシャキとした食感だったり、青葱のジャキジャキとした食感だったり、メンマのコリコリとした食感だったり(ぜんぶ食感だな‥‥)、意識的に拾うと “こってり” スープのアクセントには効果的。
大豆加工品さえも入っていないため、お店のチャーシューに当たるトッピングはないけれど、原価が高いと思しきレトルト背脂も具材と考えれば、ギリギリ納得できなくもありません。それにスープから得られる満足度が高かったこともあり、良くも悪くも具材については気になりませんでした。
総評
カップラーメンを評価する上で何よりも具材にウェイトを置いている方や、店舗レベルの普通〜ギタギタに期待している方にとっても割高な商品になってしまうかもしれないけれど、値段相応のクオリティには充分に達していたノンフライ麺に、豚脂の芳ばしさと味噌の発酵感が印象的なスープの作り込みも素晴らしく、これで297円(税込320円)なら上等ですよ。
ここ最近、カップラーメンの値段が軒並み高くなっているため、やや金銭感覚が麻痺しつつある筆者なんですけれども‥‥w NB商品だったら348円(コンビニで税込375円)くらいなんじゃないですかね。とにもかくにもファミリーマートでの販売価格をネックに思わせない実力の持ち主なので、なりたけファンの方はもちろん、こってり派の方は要チェックです【author・taka :a(大石敬之)】