業界の闇!? ファミマ限定「スーパーカップ〈たらこ好きに朗報です〉濃厚たらこ味焼そば」の真相に迫ってみた結果‥‥

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エースコック

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年6月7日(火)新発売、エースコックのカップ麺「スーパーカップ大盛り たらこ好きに朗報です 濃厚たらこ味焼そば」の実食レビューです。

ファミリーマート限定のスーパーカップはEDGEの二番煎じ!? ドカッと後入れ “濃厚たらこマシ” エースコックと共同開発した「濃厚たらこ味焼そば」を展開!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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スーパーカップ大盛り たらこ好きに朗報です 濃厚たらこ味焼そば

スーパーカップとは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、大型カップ麺の牽引役として重要な位置を占めるエースコックのブランドで、同社の2代目経営者を務める村岡寛(むらおか ひろし)現社長が発起人。まだ村岡社長がマーケティング部に所属していた頃、当時の開発担当が「ルート2の法則」で従来品比めん1.5倍を弾き出し、かつてない食べ応えを実現しました。

たらこ好きに朗報です(ドン!!)

今回の新商品「スーパーカップ大盛り たらこ好きに朗報です 濃厚たらこ味焼そば」は、コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない、PB(プライベートブランド)のカップ焼きそばで、スーパーカップの商品開発チームと共同制作。これでもかと “たらこ好きに強く訴求” しているのですが、実食の前に「たらこ好きに朗報です」という表現について言及しなければいけません。

現在を遡ること2021年5月3日‥‥ええ、ほんの1年1ヶ月くらい前の話。驚き&やりすぎがテーマのEDGE(エッジ)シリーズより “春に食べたいたらこ味。物足りないから強めで濃いめにしておきました” ——と、たらこを全面的に押し出したNB(ナショナルブランド)の汁なしカップ麺「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」を発売していたエースコック。

正式な商品名には入っていませんが、商品名以上に大きく “たらこ好きに朗報です” を押し出したパッケージで顧客にインパクトを植え付け、たらこ好きの心をイーグルキャッチ。っていうか本来の商品名ちっさくね? というツッコミは扨措き、実際の内容としてもパッケージの訴求に嘘偽りない仕上がりで、このブログでは高評価を記録しました。

「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」2021年5月3日発売品

たとえば再び「EDGE」シリーズより、今度はファミリーマート限定の「濃厚たらこ味焼そば」を出しました、というパターンであれば納得できなくもないけれど、そうではなく。まったく同じ謳い文句を掲げ、なおかつ見覚えのあるパッケージに身を包み、しれっと「スーパーカップ」として焼き直す、これが他社ブランドだと大変な話。

ただ、思い返してみると2014年5月12日発売の「EDGE 鬼辛焼そば(カップ焼そばに激辛スパイス入れすぎた件)」を彷彿とさせる「スーパーカップ大盛り 鬼辛焼そばRED」を2022年3月7日に発売していたので、ペヤング&ペヨングの関係じゃないですけど、イメージとしては「EDGE」で人気だった味を「スーパーカップ」で再び世に送り出そう的な背景を感じる展開。

とはいえ結果的に美味しかったら(売れたら)勝ち、みたいなところはあるので、ここまで言及しておいて野暮なことを書いているような気持ちになってきたのですがw いずれにせよ二番煎じ感が全面に出ているのは事実。発想が豊かなエースコックのことなので、ネタ切れで致し方なく‥‥というわけではないのでしょうけれど、いろいろ思うところがありました。

デジャビュかな?

ちなみに側面の「濃厚なたらこ味をお楽しみください」という文面は「濃厚たらこ味をお楽しみください」に変わっているのですが(「濃厚な」の “な” が抜けた)、パッケージが酷似しているだけで麺や味付けは違うのか、それとも中身も似ているのか、引き続き「EDGE」との違いに注目しながらレビューします。

開封

2種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「調味たれ」と「ふりかけ」の計2種で、EDGEの小袋(調味たれ+後入れかやく)とは違う名称になっているのですが、パッケージのイメージ写真から察するに、ふりかけの中身は “たらこ加工品、ねぎ、焼のり” とみて間違いありません。

熱湯5分の油揚げ麺を搭載

しかし、麺の量には明確な差が生じていて、EDGEの「濃厚たらこ味焼そば(めん90g)」よりも多い130gの油揚げ麺を搭載している、というのは大盛りカップ麺のパイオニア「スーパーカップ」のプライドを感じるところ。サイズや原材料名も違うため、たとえば「調味たれ」と「ふりかけ」の内容が酷似していたとしても、体感的な印象は大きく変わってくると思います。

ちなみにファミリーマート通常価格は258円(税込278円)と高めに思える設定ですが、2022年6月1日の価格改定以前にリリースされた「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」のメーカー希望小売価格は260円(コンビニで買うと税込278円)だったので、実質的に販売価格は据え置き。原材料の高騰が相次ぐ中、価格改定を実施した後の出荷分なのに麺の量を増やしている、ここには企業努力を感じました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:スーパーカップ大盛り たらこ好きに朗報です 濃厚たらこ味焼そば
製造者:エースコック株式会社
製造所:兵庫工場(兵庫県たつの市神岡町東觜崎308)
内容量:160g(めん130g)
商品コード:4901071241247(JAN)
発売日:2022年06月07日(火)
実食日:2022年06月11日(土)
発売地域:全国
取得店舗:ファミリーマート
商品購入価格:278円(税込)
ファミリーマート通常価格:258円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型ビッグ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:650ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(調味たれ・ふりかけ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、たれ(植物油脂、鶏油、糖類、たん白加水分解物、チキンエキス、魚介エキス、発酵調味料、ポークエキス、香味油、ガーリックペースト、魚介調味料、食塩、ポーク調味料)、ふりかけ(たらこ加工品、ねぎ、焼のり)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、酒精、香料、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、酸味料、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

「スーパーカップ大盛り 濃厚たらこ味焼そば」調理後

別添の小袋は “すべて後入れ” なので、2つの小袋を取り出してから熱湯を注ぎ、フタの上で「調味たれ」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら「調味たれ」を馴染ませて、仕上げに「ふりかけ」をトッピングしたら出来上がり。新商品なのに既視感ありまくりですねw

「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」調理後

ちなみに上記の画像は「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」の調理後で、容器の形状や麺の量こそ違うものの、それ以外に大きな変化を感じません。というわけで、ここまでは自分の経験を基に推測を交えて解説してきましたが、ここまできたらエースコックに直接聞いてやろうと思い、担当からEDGEとの違いや変更点を公表できる範囲で教えてもらいました。

もちろんメーカーが言うことを丸呑みに吐き出してはレビューにならないので、実際に食べながらEDGEとの違いや共通点に注目しつつ「めん」「たれ」「ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(160g)あたり
カロリー:692kcal
たん白質:13.8g
脂  質:27.2g
炭水化物:98.1g
食塩相当量:6.9g
ビタミンB1:0.59mg
ビタミンB2:0.54mg
カルシウム:413mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ソフトな食感からガッシリ系に

5.0

「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」にも熱湯5分の油揚げ麺を使っていましたが、前述のように重量は90g(標準サイズ)だったのと、ぴったり時間を守ってもソフトな食感に仕上がったのに対し、スーパーカップ版ではガッシリとした力強い食感が印象的。それこそカップ油そばにも通用するほど、ギュッと密度の高い噛み応えが楽しめます。

スーパーカップのプライドを感じる仕上がり

またEDGEの油揚げ麺は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩」とシンプルな構成でしたが、スーパーカップでは「しょうゆ」を練り込むことで全体の一体感にも配慮。おそらく新開発ではないと思いますが、自己主張の強さと包容力を両立し、なおかつ130gの大盛りで食べ応えも申し分なく、EDGEの「濃厚たらこ味焼そば」から明らかな進化を感じる仕上がり。

ちなみに既存するスーパーカップ大盛り(NB)を例に挙げると、2021年6月11日現在「いか天ふりかけ焼そば」のメーカー希望小売価格は232円(税別)なので、それよりも高めの設定になりますが、充分に値段相応と思える品質。後述する味付けと麺の存在感も対等で、いい取り合わせだと感じました。

たれ

EDGE版よりも鶏油を増量

5.0

結論からいうと “味の設計は大きく変えていない” らしいのですが、昨年に「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」を食べたユーザーから「刺激が強い」との声が多く寄せられたことを受け、それよりも鶏油(ちーゆ)の量を増やし、まろやかな味わいに寄せたそうです。そういえば原材料名が「鶏油」の表示になってるの珍しいな‥‥(即席カップめん類の原材料名では「鶏脂」の表示が一般的)

——と、それはさておき麺の量が増えた関係もあると思いますが、あきらかに鶏油の配合量が増えていて、なおかつ淡く香るバターっぽい風味だったり、たらこをはじめとする魚介の旨味を備えていたり、ガーリックペーストのアクセントだったり、なるほど基本のフレームワークは踏襲しているというか “鶏油を増やしたこと以外に目立った変更は感じなかった” ので、なるほど真っ直ぐ改良していました。

ふりかけ

あなたは混ぜる派? 混ぜない派?

5.5

おそらく「たらこ加工品」「ねぎ」「焼のり」すべて「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」と共通で、たらこ加工品は白ごはん用の “たらこふりかけ” に入っているシーズニング的なアレなんですけど、裏を返せば大人から子どもまで幅広い層が安心して楽しめる味わい。無論、刻み海苔のアクセントは相性抜群で、ネギはフリーズドライで適度な存在感と文句の付け所が見当たりません。

たらこ加工品の味は濃いめですが、唐辛子の辛さは控えめなので、辛い食べ物が極端に苦手でなければ大丈夫。ちなみに「ふりかけ」を混ぜるか否かで表情が大きく変わるため、油そばよろしく “こってりと食べたい方は混ぜない” のがオススメの食べ方。反対に “タレの油脂感が気になる方は、しっかり混ぜてシーズニングに油を吸わせると食べやすくなる” ので、ご参考ください。

総評

5.5

「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」と比較して、ふりかけ(後入れかやく)に大きな変化は生じておらず、しかしながら調味たれの鶏油を増量し、麺の量と質感を「スーパーカップ」らしく見直すことで食べ応えアップ。企画的には焼き直しですが、焼き直しというのは失礼なくらい、正当な進化を感じる一杯といっても過言ではありません。

念のため今回の「濃厚たらこ味焼そば」と「EDGE」の関係についてズバリ、どうなのかとエースコックに問い合わせてみたところ、昨年のEDGEが好評だった(リピーターが多かった)ことを受け、また楽しんでもらえたら‥‥と、スーパーカップ化の企画が進んだそうです。いろいろ書きましたけど、ここに業界の闇はなく、エースコックのユーザー愛が溢れていました。【author・taka :a(大石敬之)】

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