どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年4月7日(火)リニューアル新発売のカップ麺、ローソン「日清 無鉄砲 濃厚とんこつ」の実食レビューです。
無鉄砲(むてっぽう)のカップラーメンが “チャーシュー増量” にリニューアル!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
無鉄砲 濃厚とんこつ
無鉄砲とは、国産豚骨と水だけで作る純度100%の濃厚とんこつスープが特徴の人気ラーメン店で、発祥の地は奈良県奈良市南紀寺町。創業者・赤迫重之(あかさこ しげゆき)氏が1998年(平成10年)6月7日に開業、2003年12月22日から現在の「京都総本店」(京都府木津川市)に本店を移転させ、通称・ムテオタ(ムテ信者)と呼ばれる熱狂的なファンを全国に抱えています。
豚のゲンコツ(脛骨、大腿骨)や背骨など、1日に使う豚骨の量は300kg以上。それを大きな羽釜に放り込み、香味野菜や鶏などの素材は入れず、ただひたすら強火で骨が砕けるまで焚き出すのが「無鉄砲」のやり方。そのルーツは宮崎を代表する1989年創業の名門「風来軒(ふうらいけん)」にあり、いまや一般的な知名度でいえば修行先を超えるほどの実力者。
日清食品とのタイアップは、2009年12月1日発売の近畿地区限定商品「無鉄砲 超濃厚豚骨 2人前」(日清食品チルド)から始まって、2010年9月1日に赤迫重之店主監修商品の第2弾「無鉄砲 つけ麺 無心 超濃厚豚骨 2人前」を新発売。その後「せたが屋」店主・前島司氏に推薦され、2011年10月11日に日清食品×無鉄砲コラボ初のカップ麺「日清 有名店が推す一杯 無鉄砲」が登場します。
その流れから2012年1月30日に「日清 極旨重ね せたが屋×無鉄砲 豚骨ホタテ煮干し味」をリリース、2013年11月1日には “有名店シリーズ第1弾” として縦型カップの「無鉄砲 濃厚豚骨」を発売。続けて “豚の骨” とコラボした有名店シリーズ第4弾「無鉄砲×豚の骨 濃厚豚にぼ」を2014年10月27日に発売しているのですが、それを最後にNB(ナショナルブランド)のカップ麺は発売されていません。
※「豚の骨」とは‥‥2008年3月31日に奈良県大和郡山市で開業した無鉄砲グループの「がむしゃら」(旧店名「屋台ラーメン がむしゃら」)にて、店主・赤迫重之氏が自らラーメンを作る日のみ屋号が変わる、不定期営業(年に数回)の限定店。
2018年3月1日にレンジ調理で食べる冷凍食品「日清推し麺! 無鉄砲 濃厚豚骨正油ラーメン」をリリースしているのですが、再び無鉄砲のカップラーメンが現れたのは2019年4月9日。今度は販売ルートを問わないNB商品ではなく、ローソン限定のPB(プライベートブランド)名店シリーズから「日清 無鉄砲 濃厚豚骨ラーメン」を発売し、全国のローソンで一斉に販売されました。
これまで大判どんぶり型の「極旨重ね せたが屋×無鉄砲 豚骨ホタテ煮干し味」を除く日清食品×無鉄砲のカップラーメンは、例外なく油揚げ麺を使っていたのに対し、ローソン限定になってからは縦型容器でノンフライ麺を初採用。そのまま期間限定のスポット商品に終わることなく通年商品として扱われ、今回のリニューアルでローソンの無鉄砲は “二代目” になります。
さらに近畿地域のローソン限定商品として、無鉄砲が監修した日配食品「激辛高菜にんにく醤油炒飯」398円(税込430円)や「激辛高菜にんにく醤油炒飯おにぎり」125円(税込135円)、加えて要冷蔵のレンジ麺「激辛高菜にんにく醤油パスタ」417円(税込450円)や冷たい麺類「にんにく醤油で食べる冷しラーメン」461円(税込498円)を展開。
日配(にっぱい)4品は近畿エリアのローソン限定商品なので、それ以外の地域では売ってないのですが、今回のカップラーメン「日清 無鉄砲 濃厚とんこつ」は引き続き北海道から沖縄を含む全国のローソンが対象店舗。ちょうどタイミングよく新旧どちらの「無鉄砲」も手に入ったので、このページではチャーシュー増量の他に何が変わったのか、新旧商品を食べ比べて違いをレビューします。
開封
さて、リニューアル前の「無鉄砲 濃厚豚骨ラーメン」に別添されている小袋は「コク旨たれ」が1袋。旧商品は2020年1月10日をもって生産を終了しているため、在庫が捌け次第販売終了となっています。手元にある商品の賞味期限は2020年7月10日、つまり製造日は逆算して2020年1月10日(賞味期限の6ヶ月前)なので、たまたま最終ラインの商品が手に入りました。
リニューアル後は商品名の “濃厚豚骨ラーメン” が「濃厚とんこつ」に変わり、別添の小袋も暖簾(のれん)がデザインされた「まろやかな旨み引き立つ特製コク旨たれ」に変更されているのですが、お湯の目安量や湯戻し時間は変わっていません。今月いっぱいは新旧ごっちゃになっているローソンも多かったのですが、すぐに見分けがつくと思います(黒×金のパッケージが目印)。
新旧どちらのフタ裏にも店主オススメのアレンジメニュー「無鉄砲メシ(ムテメシ)」の作り方(残ったスープに温かい白ご飯 or おにぎりを入れて食べる “追い飯” の勧め)が印刷してあるのですが、旧商品は店主の厳ついイラストだったのに対し、旧商品では「みんな、もう試した!?」と、優しい笑顔を浮かべた店主の写真が印刷されていて、おもわずホッと和やかな気持ちに。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清 無鉄砲 濃厚とんこつ 製造者:日清食品株式会社 静岡工場 製造所:静岡県焼津市相川17-2(F) 内容量:103g(めん70g) 商品コード:4902105262078(JAN) 商品サイズ:縦109mm×横109mm×高さ119mm |
発売日:2020年04月07日(火) 実食日:2020年04月10日(金) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:228円(税込) ローソン標準価格:211円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製コク旨たれ) |
原材料名とアレルギー表示
【リニューアル前】めん(小麦粉、食塩、チキンエキス、植物油脂、大豆食物繊維)、スープ(ポーク調味料、豚脂、でん粉、粉末しょうゆ、食塩、しょうゆ、糖類、ポークパウダー、たん白加水分解物、酵母エキス)、かやく(味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、増粘多糖類、かんすい、カラメル色素、炭酸Ca、グリセリン、乳化剤、マリーゴールド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、フラボノイド色素、クチナシ色素、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【リニューアル後】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、チキンエキス、植物油脂、大豆食物繊維)、スープ(ポーク調味料、豚脂、でん粉、粉末しょうゆ、しょうゆ、食塩、糖類、ポークパウダー、たん白加水分解物、酵母エキス)、かやく(味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、かんすい、香料、カラメル色素、炭酸Ca、グリセリン、乳化剤、マリーゴールド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、フラボノイド色素、クチナシ色素、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
【リニューアル前】栄養成分表示[1食(102g)あたり]カロリー:403kcal、たん白質:9.5g、脂質:11.7g、炭水化物:64.9g、食塩相当量:6.4g(めん・かやく:1.9g)(スープ:4.5g)、ビタミンB1:0.31mg、ビタミンB2:0.36mg、カルシウム:484mg / 参考値:調理直後に分別した値(めん・かやく:302kcal)(スープ:101kcal) |
まずはリニューアル前の調理直後、具材は味付豚肉にネギとシンプルな構成で、別添の小袋を加えた瞬間から漂う獣臭に食欲をそそられます。このページでは「めん」「スープ」「具材」の各項目を新旧交互に比較するかたちでレビューしていきますが、リニューアル前の評価やアレンジメニュー “ムテメシ” の感想が気になる方は、関連ページ「無鉄砲 濃厚豚骨ラーメン」をご覧ください。
【リニューアル前】栄養成分表示[1食(103g)あたり]カロリー:402kcal、たん白質:9.3g、脂質:10.9g、炭水化物:66.7g、食塩相当量:6.9g(めん・かやく:2.7g)(スープ:4.2g)、ビタミンB1:0.32mg、ビタミンB2:0.30mg、カルシウム:536mg / 参考値:調理直後に分別した値(めん・かやく:308kcal)(スープ:94kcal) |
次にリニューアル後の調理直後、おおむねスープの色は従来品と比較しても大差ないのですが、たしかに肉具材の量が増えていて、別添の小袋を投入した直後の香りから感じる癖も踏襲しています。ただ、ちょっと香りが弱いような——とはいえ引き続き豚骨ラーメンが苦手な方は要注意レベルなので、えっと‥‥不安な方は気をつけてください。←
なお、ローソン標準価格は旧商品が200円(税込216円)だったのに対し、リニューアル後は211円(税込228円)に値上がりしているのですが、縦型ビッグのNBカップ麺における現在の標準価格(税込232円)よりも安めの値段。それでは、リニューアル前後の違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺は従来品から変更なし
無鉄砲グループの実店舗では「がむしゃら」と「つけ麺 無心」「つけ麺 無極(むきょく)」のみ自家製麺を使っているのですが、その他「京都総本店」を含む系列店では修行時代の “風来軒” から付き合いのある製麺所・日本めん株式会社(宮崎県)直送の中太ちぢれ麺を使っていて、リニューアル前のカップラーメンにも丸刃で切り出したコシの強いノンフライちぢれ麺を合わせています。
同じくリニューアル後も中太サイズの縮れたノンフライ麺を使っていて、原材料名の構成や縮れの強さ、黄色味がかった見た目など、まったくといっていいほど違いはありません。リニューアル後の原材料名には “国内製造” と追記してありますが、現在すべての加工食品において主要原材料の原産地表示が必須となっているので、その関係によるもの。
こなれてくると粘り気が出てくるのですが、食べ始めは特にコシの強い食感で、濃厚なスープに負けない力強さ。お店の麺を完全に再現しているとはいえないものの、単純に一つのノンフライ麺としてクオリティが高く、油揚げ麺と違って雑味がないのも嬉しいポイント。ただし、熱湯5分では完全に戻らないので、さらに2分ほど休ませてケアするのが美味しく食べるコツです。
スープ
ちょっと豚骨感が穏やかに——
リニューアル前のスープは小袋の中身が強烈で、特にオイルが曲者。それを加える前の粉末スープも丁寧な作りなのですが、ちょっと‥‥いや、確実に人を選ぶレベルの獣臭が漂ってきます(ぶっちゃけ臭い、ふつうに臭い)。そして、とろみが不自然に思えないほど豚骨の純度が高く、しかしながら小袋に含まれる醤油ダレの輪郭でピンボケしない、日清食品あっぱれ。
念のため日清食品の開発担当部署にリニューアルポイントを問い合わせてみたところ、従来のスープよりも豚骨感を強め、とんこつ特有の甘さやコクを強めたとの回答でした。実際、なるほど従来のスープよりも比較的にカドが取れたようなテイストだったのですが、とんこつ感を強めたというよりも醤油ダレが穏やかになったイメージが適切かもしれません。
さらに別添の小袋を加えた瞬間に漂う “むわっ” とした獣臭も若干ながら弱くなっていたのですが、ほとんど誤差の範囲内。真横に並べると違いを感じるものの、久しぶりに食べたら気が付かないような変化だったので、まったくネガティブな変更ではありません。つまり、引き続き豚骨の癖が苦手な方は、うっかり手に取らないように注意が必要です。
具材
チャーシューよりも挽肉に注目
原材料名では「味付豚肉」と要約されていますが、実は “2種類の肉具材” が入っていて、ひとつは情緒のないチップ状のチャーシューが合計4枚分ほど。チャーシューチップはハムみたいな頼りない食感の肉具材なので、とりあえず感は否めないものの、たとえば同社の「カップヌードル」でいうところのミンチポーク(ひき肉)は旨味にインパクトがあって効果的。
リニューアル後のチャーシューチップは合計5枚分ほどだったので、そんなに増えたようには感じなかったのですが、ミンチポークの存在感は強くなっていて好印象。カップラーメンの具材は基本的に重量判定となっているため、場合によってはチャーシューが多くて挽肉が少ない個体もあるかもしれませんが、とりあえず肉具材は増えていると思います(ねぎは量・質ともに同じでした)。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
日清食品×無鉄砲のローソン限定カップ麺・新旧の違いを食べ比べて確認してみた結果、とりあえずノンフライ麺は変更なし(そのため熱湯5分だと部分的な戻りムラが気になったので、ちょっと長めにケアするのがオススメです)。というわけで、分かりやすい変化といえば具材の量と値段くらい、ほぼマイナーチェンジという認識で問題ありません。
若干ながらオイルのクセが穏やかになったように感じたのですが、引き続き人を選ぶレベルなのは間違いなく、値上げに関しても現在の標準売価を思えば良心的なもの。とりあえず従来の魅力が大幅に衰えていることはなかったので、これまでファンだった方はもちろん、クセのある豚骨ラーメンが気になる方は最寄りのローソンをチェックしてみてください。