どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年10月29日(火)リニューアル新発売のカップ麺、日清食品「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 辛旨味噌」の新旧比較レビューです。
セブンイレブンで不動の人気を誇る東京・上板橋本店「蒙古タンメン中本」のカップラーメンが “さらに店の味” にリニューアル!!
いったい何が違うのか、どう変わったのか、味の違いや辛さレベルなどの変化に注目しつつ、実際に食べ比べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
蒙古タンメン中本 辛旨味噌 2019年リニューアル
蒙古タンメン中本(もうこタンメンなかもと)とは、東京都板橋区常盤台に上板橋本店を構える行列の絶えない人気ラーメン店で、創業は1968年9月12日。今回のカップラーメン「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」は、蒙古タンメン中本の店主・白根誠(しらね まこと)氏とセブン&アイグループ及び日清食品株式会社の共同開発商品です。
いつから「蒙古タンメン中本」のカップ麺が発売されているのかというと、現在から遡ること10年と11ヶ月以上も前の2008年11月26日。同店の人気メニュー「蒙古タンメン」を再現した商品で、発売当初よりセブン&アイ・ホールディングス限定商品として日清食品が製造を担当し、初代のカップ麺は1食82g・中細めん60g(370kcal)のタテ型レギュラーサイズから始まりました。
当時、まだ「蒙古タンメン中本」の実店舗が7店舗(上板橋本店、池袋店、新宿店、目黒店、吉祥寺店、亀戸店、御徒町店)だった頃。カップめん第1弾の販売エリアも発売当初は関東・甲信越エリアのセブンイレブン6,036店(2008年10月末日時点)にて先行販売となっていたのですが、順次販売エリアを全国に拡大し、瞬く間に人気定番商品の座を勝ち取ります。
2009年10月26日に実施されたリニューアル(2代目)から現在主流となっている大盛りサイズの縦型ビッグ(517kca)になり、麺も中細60gから「太麺仕上げ」の太麺80gに刷新。2009年の2代目は “太ちぢれ麺” を採用していましたが、2011年6月20日のリニューアル(3代目)から「太直麺(ストレート)仕上げ」(529kcal)というタイトルに変わり、このタイミングで太ストレート麺に進化しました。
それから約5年ほど目立った動きはなく、2016年6月13日発売の4代目「辛旨味噌」(540kcal)に変わって以来のテコ入れになるので、蒙古タンメン中本の定番カップ麺としては5代目となる今回のリニューアル。引き続きサブタイトルは「辛旨味噌(からうまみそ)」のままですが、パッケージにも「麺増量」と表示されているように、既存品(めん80g)と比較して歴代初の “めん85g” に増量されています。
通常、今回と同じ縦型ビッグのカップラーメンは、基本的に麺重量70〜80gが標準で、その次に大きなサイズの大盛バケツ型で標準めん重量は90g。大盛バケツ型でもブランドによっては麺重量85gとなっていることがあるので、そのスタイルに匹敵する勢いとなっているのですが、単純に麺の量が増えただけではありません。
2008年11月の初代・標準サイズの希望小売価格は税別170円。サイズアップした2009年10月の2代目(太麺仕上げ)から税別189円に値上げされましたが、2011年6月の3代目(太直麺仕上げ)と2016年6月の4代目(辛旨味噌)は2014年4月1日以降の消費増税(8%)に屈することなく価格維持していたのに対し、今回およそ10年ぶりとなる値上げが実施されました。
とはいえ2019年10月現在、今回と同じ縦型ビッグのカップラーメン(希望小売価格220円)をコンビニで購入した場合の値段は、軽減税率(8%)適用で税込232円。対するリニューアル後の「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」のセブンイレブン標準価格は “値上げ後” でも200円(軽減税率適用で税込216円)なので、税込価格は相場より16円も安い良心的な価格設定です。
開封
それでは、新旧商品の中身について詳しく比較していきましょう。別添の小袋は新旧ともにフタ上のオイルが1袋となっているのですが、旧商品の “辛味オイル” から燃えるデザインの「辛旨(からうま)オイル」に変わっています。今回のリニューアルから「生ガーリック」と「ローストガーリック」の香りを別添のオイルに閉じ込め、より実店舗の味に近いスープに仕上がっているとのこと。
販売店はコンビニのセブンイレブンをはじめ、IYグループのイトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートなど、スーパーマーケット店舗も含むセブン&アイグループ各社の約21,500店舗(2019年9月末日時点)が対象で、イトーヨーカドーのネット通販サイト・オムニ7でも通年販売。正規の通販サイトを利用すれば、最寄りの販売店に売ってない場合でも自宅に取り寄せることが可能です。
そして、上記の開封写真は左がリニューアル前、右がリニューアル後。公式サイトでは「麺」と「オイル」の他に変更点は記載されておらず、具材の構成もキャベツ、豆腐、味付豚肉、にんじん、キクラゲのまま変わっていませんが、明らかに “豆腐の形” が違います。リニューアル前の豆腐はカドが削れているのに対し、くっきりとしたアウトラインの角ばった豆腐に変わりました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 辛旨味噌 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(S)滋賀県栗東市下鈎21-1 内容量:122g(めん85g) 商品コード:4902105252734(JANコード) 商品サイズ:縦109mm×横109mm×高さ119mm 発売日:2019年10月29日(火) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(辛旨オイル) |
原材料とアレルギー表示
【原材料名(旧)】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、チキンエキス、香辛料)、スープ(豚脂、粉末みそ、糖類、香辛料、小麦粉、野菜調味料、ポーク調味料、植物油脂、でん粉、玉ねぎ、乳化油脂、酵母エキス、食塩、オニオンパウダー、野菜調味油、香味油)、かやく(キャベツ、豆腐、味付豚肉、人参、キクラゲ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、かんすい、カロチノイド色素、香料、香辛料抽出物、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【原材料名(新)】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、チキンエキス、香辛料)、スープ(豚脂、粉末みそ、糖類、香辛料、小麦粉、野菜調味料、ポーク調味料、植物油脂、でん粉、たまねぎ、乳化油脂、酵母エキス、食塩、オニオンパウダー、キャベツ調味油、香味油)、かやく(キャベツ、豆腐、味付豚肉、にんじん、きくらげ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、かんすい、香料、カロチノイド色素、香辛料抽出物、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
新旧ともに麺は熱湯5分の油揚げ麺で、容器のサイズや必要なお湯の目安量(400ml)も同じですし、調理前から早くも強めのガーリック感が漂ってくる粉末スープの香りなど、豆腐の形以外ほぼ調理前の状態では見分けがつきません。フタ裏も “おかげさまで 創業50年” という記念パッケージのまま、白根誠店主と白根隆也マネージャーの御二方がデザインされています。
以前、このブログからTBS系列のテレビ番組『マツコの知らない世界』に記事を提供し、「蒙古タンメン中本」の納豆アレンジを試してほしいと強く推したところ、全国のセブンイレブンで品薄状態の騒ぎになってしまったのですが(関連記事「辛さの中に粘りあり!!『蒙古タンメン中本』納豆アレンジ」)、通常そんなことでもない限り “いつでもセブンイレブンでコンスタントに買える” 人気の定番商品。
上記の画像は「リニューアル後」の調理後写真で、可能な限り豆腐を崩さないように注意しながら盛り付けたのですが、けっこう亀裂が多く、リニューアル前よりも崩れやすくなっていました。それでは、他にも辛さレベルや味の違いなど、引き続き変化に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
【旧 → 新】 栄養成分表示:1食(118g → 122g)当たり カロリー:540kcal → 542kcal |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:540kcal → 542kcal(めん・かやく:430kcal → 443kcal)(スープ:110kcal → 99kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
リニューアル前の原材料名と比較して、「小麦粉」横に “国内製造” の文字が追記されていますが、おそらく2020年3月31日に経過措置期間(猶予期間)が終了する新食品表示制度完全移行への対応でしょう。実際、ひと通りの撮影を終えた後、今度は撮影なしで同時に調理してから食べ比べてみた結果、ほとんど違いはありませんでした。
(リニューアル前の麺)
麺の幅や厚み、食感、風味、さらに時間の経過によるコシと弾力の変化(耐久性)まで、新旧ひと口ずつ交互に食べ比べていたら、どっちがどっちか途中で判断できなくなるくらい瓜二つ。リニューアル後は麺の量が増えている、つまり全体の吸水率も変わってくるため、厳密に100%同じ仕上がりとは言えないかもしれませんが、真横に並べてみても体感的には同じ麺。
おそらく同社が得意とする “3層麺製法×太麺製法×ストレート麺製法” を掛け合わせた次世代フライ麺「3層太ストレート製法」から派生したもので、和蕎麦に通じるスパッとした歯切れのよさが大きな特徴。さらに強めのコシでスープに負けない存在感を打ち出しつつ、上品なイメージさえ抱かせる麺のクオリティは十中八九受け継がれ、品質を維持したまま麺の増量を実現しています。
スープ
スープの原材料名は部分的に変わっているのですが、何が違うのかというと「玉ねぎ」が「たまねぎ」(ひらがな)になり、「野菜調味油」が「キャベツ調味油」に変わっただけ。その2箇所を書き直せばリニューアル前と同じ状態になるように、辛旨オイル(辛味オイル)投入前は “まったくといっていいほど同じ味” で、交互に味わってみても目立った違いはありません。
スープのカロリーは110kcalから99kcalに減少、さらに食塩相当量も4.1gから3.3gに減っているのですが、粉末スープの味付けはもちろん、塩気の強さやコクの深さ、とろみの加減、辛さレベルなど、あらためて冷めたスープを飲み比べてみても同じ味。粉末みそとは思えないほど重心が低く、それでいて野菜や動物系の旨味も濃厚な、オイルなしでも値段以上の味わいです。
しかし、その別添オイルが今回のリニューアルポイント。小袋の外装はリニューアル前よりも辛そうなデザインですが、名前が「辛味」から「旨辛」に変わっているように、若干ながら辛さが抑えられ、ガーリック感が強くなっています。あくまでも生ガーリックとローストガーリックの “香り” がアップしているので、生おろしニンニクが入っているわけではないけれど、全体の深みがグッと増しました。
それに、辛さが弱くなったとはいえ “からうまらーめん日本一” の「中本」——実店舗の「蒙古タンメン(辛さ度5)」よりも辛くないですし、数量限定の激辛カップ麺「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」のように非常識な辛さでもありませんが、とりあえず辛い食べ物が苦手な方は要注意。そして、ほんとうに注意しなければいけないのは、それを克服した時に引き返せなくなる中毒性の強さです。
具材
具材のラインナップ自体は変わってなくて、豆腐の数は平均5〜6個。撮影後に再び調理してみたところ、やはりリニューアル後の豆腐は崩れやすくなっていたのですが、豆腐そのものの密度は上がっているような舌触りで、小さくなった豆腐も一定のサイズをキープ。それに、崩れやすくなったのも改悪ではありません。
それぞれ調理直後の豆腐をフタ裏に移動させてみたところ、リニューアル前(左)の豆腐は亀裂が入っていない個体もあるのに対し、リニューアル後(右)の豆腐にはもれなく中心部から広がるように亀裂が入っていて、移動させた瞬間に崩れます。おかげでリニューアル後の豆腐は食べ始め直後から完全に戻っていて、以前は気になっていた中心部に残るグニッとした弾力が気にならなくなりました。
キャベツは引き続き大量ですし、細切りの人参はコリコリと食感がよく、キクラゲも大ぶりで辛い蒙古スープにベストマッチ。味付挽肉は基本的に援護要員ですが、たまに写真のような大きい個体に当たることがあります(これが意外とジューシーで美味しい)。さらにシャキシャキとした微塵切りの玉ねぎも多めに入っていて税込216円、麺とスープの完成度を思えば異例のボリュームですよ。
総評
★★★★★★★★☆☆(★8)
「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 辛旨味噌」2019年10月リニューアル前後の商品を同時に食べ比べてみた結果、麺のクオリティと粉末スープの味は遜色ない状態で、具材も欠けることなく据え置きです。その品質を維持しながら麺の量を85gに増量し、なおかつオイルのコクを深め、豆腐の戻りもよくなった今回、ほぼほぼ非の打ち所が見当たりませんでした。
あえていえば辛さレベルが若干ながら(体感差5〜10%くらい)落ちましたけど、リニューアル前よりも中毒性と食べ応えアップ。表向きには改良を主張した定番商品のコスト調整(改悪)も多い昨今、衰えるどころか総合力が向上していた今回のリニューアルは素直に「改良」でした。まさに “辛さの中に旨みあり” は健在で、引き続き安心して楽しめる最強クラスのカップラーメンです。