最高に面倒で、最高にうまいラーメン。第3弾「京都 極濁(ごくだく)鶏白湯」を食べてみた結果‥‥

スポンサーリンク
日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年7月25日(火)新発売、日清食品のカップ麺「日清 最高に面倒で、最高にうまいラーメン。京都 極濁(ごくだく)鶏白湯」の実食レビューです。

セブンイレブン限定の “めんどくさいカップ麺” 最新作はジェネリック天一? それとも極鶏インスパイア? 満を持して現れたシリーズ第3弾の実力とは——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

スポンサーリンク

最高に面倒で、最高にうまい。京都 極濁鶏白湯

最高に面倒で、最高にうまいラーメン。とは、2022年(令和4年)7月26日に突如として現れた「家系豚骨醤油」に端を発する、セブン-イレブン店舗限定の留型(とめがた)で、製造は即席カップめん業界最大手の日清食品。湯切って仕上げる “熱湯2度がけ” の仕様も然る事乍ら、それに関する一切の事前告知がなかったこともあり、当時のTwitter(現 X)をはじめとするSNSでも大きな話題になりました。

撮影協力:セブン-イレブン店舗

その後、2023年2月6日には “セブンプレミアム15周年” を記念して、札幌みそラーメン界の重鎮「すみれ」監修のもと、限定仕立ての「日清 最高に面倒で、最高にうまいラーメン。すみれ 特濃芳醇みそ」を発売したセブン-イレブン。その流れで第3弾は順当に「一風堂」あるいは「山頭火」コラボかと思いきや、今度のテーマは“京都の極濁鶏白湯” ということで、思い当たるモデルは2つしかありません。

京都における濃厚な鶏白湯(とりぱいたん)といえば、全国な知名度を誇る「天下一品(てんかいっぴん)」が台頭で、それしかねーわ! という方も多いかと思います。しかし、わざわさ商品名に極濁(ごくだく)と付けている、というのが注目すべきポイントで、それも踏まえて考察すると、浮上してくるのは「麺屋 極鶏(GOKKEI – ごっけい)」という一乗寺の行列店。

「麺屋 極鶏」では「鶏だく」「赤だく」「黒だく」「魚だく」といった、超濃厚肉濁鶏白湯™ を特徴とする唯一無二のラーメンを提供しており、極濁はソレを想起させるネーミングであること。加えてパッケージのイメージ画像に “薬味唐辛子がトッピングされている” ことから、モデルは「麺屋 極鶏」の「鶏だく」とみて間違いなさそうな雰囲気です。

出典:麺屋 極鶏®︎

あらためまして「麺屋 極鶏(めんや ごっけい)」とは、2011年(平成23年)5月4日の創業以来、関西屈指のラーメン激戦区・京都府京都市左京区一乗寺にて不動のポジションを築き上げた行列店で、もはや食べるスープといっても過言ではない、常識を覆すほど高い粘度を誇る超濃厚肉濁鶏白湯(にくだくとりぱいたん)を提供しています。

同店監修のカップラーメンは、2016年(平成28年)5月23日の「縦型ビッグ 麺屋 極鶏 鶏だく」発売から “マルちゃん” のブランドで知られる東洋水産に一任されており、近年はファミリーマート専用のコラボ商品を定期的に展開しているため、日清食品とセブン-イレブンはコラボの交渉を打診することさえ難しかったのかもしれません。

——いや、コラボの件については想像ですよw それに、そもそも「麺屋 極鶏」の代名詞「鶏だく」をイメージしているのかどうか、それについても確固たるエビデンスがあるわけではないので、話半分に聞いてもらいたい部分はありますけど、まったく意識していないとは思えないのも事実。

基本的なデザインは第1弾から一貫している

ひとまずパッケージでは「押し寄せる鶏の旨み(鶏ガラ・鶏肉の凝縮された旨み)」「超極濃鶏白湯スープ(こってりとした味わいの白濁スープ)」「コシのある中太ストレート麺(熱湯2度がけ専用配合で実現)」「旨みを凝縮ドロドロスープ(麺に絡みつくまるで鶏のポタージュ)」を訴求しているため、極濁鶏白湯の打ち出し方に注目しつつ‥‥っていうか、ぜったい「鶏だく」イメージしてるやんw

開封

小袋は絶対に先入れしないこと

今回のカップ麺に別添されている小袋は、2度目の給湯後に入れる「鶏の極濁旨みだし」と「旨み凝縮鶏だしスープ」に、食べる直前に入れる「鶏の旨さ引き立てる香味オイル」と「特製薬味唐辛子」の計4パックで、例に漏れず面倒な仕様となっているのですが、振り返ってみると生タイプめん時代の「日清ラ王」と似たような手順。

日清食品の高価格帯で常連のタイプ

それを “最高に面倒” だなんて、ラ王を生み出した日清食品が言うのか‥‥と、すこし複雑な気持ちを覚えつつw さておき麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。パッケージには「麺大盛 200g」とありますが、それは “湯戻し後” の麺重量で、実際のところ “湯戻し前は90g” という地味な落とし穴。しかし、いずれにせよカップラーメン的には大盛りなので、詐欺ではありません。

セブン-イレブン店舗での販売価格は398円(税込429.84円)なので、あいかわらず高ぇなと、そう感じた方もいらっしゃるでしょう。しかし、2023年6月1日出荷分から各社が実施している価格改定の影響を受け、多くの製品が大幅な値上げに踏み切った中、第2弾(2023年2月6日発売品)と同じ販売価格を維持している、というのはポジティブに評価できるポイント。それでも高い部類に入りますけどねw

製品詳細情報・購入価格等

製品名:日清 最高に面倒で、最高にうまいラーメン。京都極濁鶏白湯
製造者:日清食品株式会社
製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:152g(めん90g)
商品コード:4902105281314(JAN)
発売日:2023年07月25日(火)
実食日:2023年07月28日(金)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:398円(税別)
購入価格:429.84円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:760ml(1度目 440ml・2度目 320ml)
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(旨みだし・鶏だしスープ・香味オイル・薬味唐辛子)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキン調味料、植物性たん白、卵粉)、スープ(チキンペースト、チキンエキス、チキン調味料、ポークエキス、ショートニング、しょうゆ、でん粉、クリーミングパウダー、食物油脂、糖類、食物繊維、たん白加水分解物、発酵調味料、香辛料、かつおぶしエキス、こんぶエキス)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、香料、かんすい、酒精、増粘多糖類、リン酸Ca、カラメル色素、ベニコウジ色素、マリーゴールド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、フラボノイド色素、パプリカ色素、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

普段は調理方法をチェックしない方も今回は‥‥

さて、普段は調理方法を見ない方も、お湯を注ぐ前に確認しておきたいのが “最高に面倒” な作り方。まずはフタを半分ほど剥がし、4種の小袋を取り出して、なにも入れずに熱湯だけを注ぎます。その後、フタの上で「鶏だしスープ」と「香味オイル」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら湯切り口を作り、そこから麺の戻し湯を捨てて、再び熱湯を内側の線まで注ぎ‥‥

なにこの貫禄(きわめてシンプルなのにw)

各種 “小袋を入れる前に” 混ぜ、それから「旨みだし」「鶏だしスープ」「香味オイル」を投入し、よく掻き混ぜてから「薬味唐辛子」を(お好みで)トッピングしたら完成です。ええ、パッケージにも小さく “スープと麺をしっかり味わってもらうため、具材はあえて入れておりません。” と記載されているように、具材らしい具材は入っていないので、だいぶシンプルな調理直後。

ただ、箸から手に伝わってくるザラつきだったり、いわゆる鶏白湯とは異なる肉濁した香りだったり、なかなかのオーラ。しかし、お値段は据え置きとはいえ1食あたり398円(税込429.84円)のカップラーメンなので、費用対効果についても意識しつつ「めん」「旨みだし・鶏だしスープ・香味オイル」「特製薬味唐辛子」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(152g)あたり
カロリー:534kcal
たん白質:19.5g
脂  質:16.3g
炭水化物:79.1g
食塩相当量:8.6g
(めん・かやく:4.1g)
   (スープ:4.5g)
ビタミンB1:0.26mg
ビタミンB2:0.38mg
カルシウム:283mg
※参考(熱湯2度がけ調理後の値)
熱量:534kcal(めん・かやく:361kcal)(スープ:173kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

もうちょい耐久力が欲しいかも

4.0

まずは熱湯5分きちんと守り、時間になったら麺の戻し湯を捨て、再び内側の線まで熱湯を注ぎ‥‥はい、ここからカウント。小袋を入れる前に麺をほぐし、それから「鶏の極濁旨みだし」を加え、だしが溶けるまで混ぜてから「旨み凝縮鶏だしスープ」を投入。さらに混ぜ合わせてから「鶏の旨さ引き立てる香味オイル」を加え、とろみが確認できるまで再び混ぜ合わせ——

先に言っときますけど低クオリティではありません

などと調理している間に(「はい、ここからカウント」から数えて)かるく2分以上は経過しているので、きもち柔めかな? などと感じたんですけど、おかげで日清食品のハイエンド製品にありがちな戻りムラは気になりません。しかし、めちゃくちゃ本格的かと聞かれたら、えっと‥‥ふつう?w いや、もちろん油揚げ麺よりは本格的ですよ。

ただ、口当たり・弾力・喉越し・小麦感など、いずれも日清食品が手掛けるノンフライ麺の雛形を出ることはありません。また熱湯2度がけ+超高粘度による熱々のスープに対し、めちゃくちゃ耐久力があるのかといわれたら、そういうわけでもなく、専用配合で実現! みたいな特別感は目立っていませんでした。とはいえ主張し過ぎない存在感が功を奏し、スープを運ぶ媒体としては、よく機能しています。

旨みだし・鶏だしスープ・香味オイル

意識しているのは間違いなく極鶏(鶏だく)

5.0

まずは「鶏の極濁旨みだし」単体の味を確認してみたところ、もみじ(鶏の足)を長時間じっくり炊き出し、それをミキサーに掛けてペースト状にしたような、骨髄を彷彿とさせる旨みが印象的。さらに骨粉を思わせるザラついた舌触りも然る事乍ら、原型を留めないほど粉々に砕きながらも比較的に粒子が大きい残留を噛んだときに伝わってくる、それに食感に近い歯触りまで再現しているからビックリ。

鶏だしスープも強烈

続けて「旨み凝縮鶏だしスープ」を馴染ませてみたところ、大量の鶏骨から長時間かけて抽出した白湯を彷彿とさせる、ぽってりとした乳化感の強いミルキーさに、丸鶏を思わせる畜肉や皮の旨みも相俟って、なおかつ “それらをドロドロになるまでペースト状にした後、スープとして成立するギリギリのブリックスを狙って伸ばした” ような、まさに例の肉濁鶏白湯を彷彿とさせる濃厚なテクスチャーを実現。

かつおぶしエキス&こんぶエキスも強めに主張してきますが、それ以上に鶏の肉や骨を思わせる仕掛けが優勢で、かなりのインパクト。ここに野菜(ペジポタ)の要素があれば、モデルとなっている店舗に「天下一品」も浮上してきますけど、間違いなく意識しているのは「麺屋 極鶏」で、雰囲気の再現度は低くありません(※筆者は「麺屋 極鶏」に来訪済み)。

鶏油もナチュラルで好印象

さらに忘れちゃいけないのが「鶏の旨さ引き立てる香味オイル」で、注目すべきは “香料で鶏油(ちーゆ)の芳ばしさを強引に演出していない” ところ。国産の鶏皮を思わせる、きわめて自然な芳ばしさだったので、その上質なオイル感も印象に残りました。しかし、いわゆる鶏白湯とは別物。まさに食べるスープの領域なので、場合によっては圧倒されてしまうかもしれません。

特製薬味唐辛子

途中で味変的に使うのがオススメ

3.0

一見すると七味唐辛子に思えますが、赤唐辛子と黒ごま・白ごま(それと若干の陳皮?)をブレンドしたような内容で、麻の実・芥子の実・青のり・山椒などのアクセントは目立ちません。しかし、焙煎唐辛子を混ぜているのか独特の芳ばしさが強く、ぼてっとしたスープに対するアクセントに効果的。

‥‥だったんですけど、スープのインパクトを思うと「特製薬味唐辛子」が少なく感じたので、この3倍は入れてほしかった、という量的な不満が無きにしも非ず。あるいは黒胡椒ベースの小袋も別添し、任意のタイミングで洋風ルートに変更できる工夫を凝らすなど、もう一捻り欲しかったです。

総評

4.0

潔いほどスープのインパクトに賭けている、かなり極端なステ振りだったので、ノンフライ麺の質感がフツーに思えたり、かやく(ふりかけ)に対して物足りなさを感じたり、そういった不満を覚える確率がゼロとはいえません。ただ、それだけに “極濁鶏白湯” の衝撃は凄まじく、きちんと記憶に残る一杯でした。

お上品な鶏白湯ラーメンではなく、鶏を丸ごとペースト状にした荒々しいタイプなので、万人にオススメできる商品ではないけれど、チャレンジする価値はあると思います。さらに実際の「鶏だく」よろしく白髪ネギちょい足しはもちろん、赤だく=焙煎唐辛子、魚だく=魚粉、黒だく=マー油、海老だく=えびせんなど、アレンジの土台としても優秀そうですね【author・taka :a(大石敬之)】

タイトルとURLをコピーしました