どうも、taka :aです。
本日の一杯は、カルディ限定のオリジナルカップ麺、「もへじ 柚子胡椒香る 博多風ごぼう天うどん」の実食レビューです。
カルディの和風ブランド「もへじ」と九州の雄「サンポー食品」が手を組んだ! でも、サンポーの「ごぼう天うどん」といえば‥‥
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
もへじ 柚子胡椒香る 博多風ごぼう天うどん
今回のカップ麺を販売している責任者「株式会社もへじ」とは、 “日本のおいしい” 和の素材にこだわり、食品の卸売業務やオリジナル商品の開発を行なっているメーカーで、株式会社キャメル珈琲(カルディコーヒーファーム)のグループ企業として数々のカルディ専売商品(主に和風部門)を製造している企業です。
「もへじ」の由来は、 “おいしいものに、目がないから‥。”「へのへのもへじ」の目(へ・の)を隠したら「もへじ」になったというユーモアに富んだ社名となっているのですが、当ブログでは「八幡屋礒五郎七味唐からし使用 鶏南蛮そば」というタテ型カップ麺をレビューして以来なので、まだ2回目の登場です。
今回のカップ麺「柚子胡椒香る 博多風ごぼう天うどん」は、「焼豚ラーメン」でおなじみ九州・佐賀の「サンポー食品」に「もへじ」から “カルディ専用のカップ麺を作ってほしい” との依頼があり(※メーカーに確認済み)、カップ麺の容器側面にある製品情報の製造者欄にもハッキリと「サンポー食品」の正式社名と所在地が明記されていますね。
サンポー食品のカップ麺は九州から外に出ると極端にエンカウント率が落ちるため、全国的な知名度は低いカップ麺になるかもしれませんが、サンポー食品の定番ラインナップにも「ごぼう天うどん」があり、それも1984年の発売より長年愛され続けているロングセラー商品で、2018年9月にリニューアル発売されています。
ちなみにカルディ系列の新商品がリリースされると製品情報の詳細が公式オンラインショップなどに掲載されるのですが、今回のカップ麺はカルディの公式オンラインショップにも「もへじ」のコーポレートサイトにも情報が掲載されていません。というわけで、販売者に問い合わせて正しい情報を取得しました。
販売店は全国のカルディ店舗、正確な発売日は2019年1月15日(火)。私が入手したのは同年1月17日(木)で、今回のカップ麺を大阪で発見した友人が送ってくれました。ちなみにサンポー食品の定番ラインナップにも「ごぼう天うどん」がありますよね? と質問してみたところ、「まったく関係ないわけではないのですが‥」という感じで返答に困らせてしまったので‥w ここから先は自力で現品を比較しながらレビューしていきます。
開封
「もへじ 柚子胡椒香る 博多風ごぼう天うどん」の小袋は、「粉末スープ」「ごぼう天」「あといれ柚子胡椒」の3種類で、スープと柚子胡椒の小袋には「サンポー食品株式会社」の社名及び本社・工場の所在地が明記されていました。それでは、サンポー食品の本家・ごぼう天うどんと比較してみましょう。
双子かw 写真の向かって左が「もへじ」、右がオリジナルの本家になるのですが、ごぼう天は同じ大きさ、粉末スープの小袋も同じサイズ・同じ色。一見して明白な違いといえば後入れの柚子胡椒が有るか無いかなんですけど、ある意味これはスゴいことかもしれません。というのも、原材料名まで本家の構成を忠実にトレースしていたんです。
柚子胡椒を別添しているので、その分だけ使用している食品添加物の量も増えているのですが、「柚子胡椒」及びそれに関連すると思われる添加物を除いた原材料名は、サンポー食品の定番「ごぼう天うどん」と一言一句まったく同じでした。(※以下、本家には含まれない追加された分の原材料に黄色いアンダーマーカーを引いています)
製品情報・購入価格
製品名:もへじ 柚子胡椒香る 博多風ごぼう天うどん 販売者:株式会社もへじ 製造者:サンポー食品 内容量:91g(めん60g) 発売日:2019年01月15日(火) 実食日:2019年01月26日(土) JANコード:4901773100040 希望小売価格:199円(税込) 発売地域:全国(カルディコーヒーファーム限定) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:どんぶり型レギュラーサイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:360ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(ごぼう天・あといれ柚子胡椒・粉末スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白)、スープ(食塩、柚子胡椒、しょうゆ、糖類、かまぼこ、魚介エキス、デキストリン、かつお節粉末、昆布粉末、ねぎ、香辛料、煮干しイワシ粉末、酵母エキス、焼きあご粉末、植物油脂、あじ煮干粉末)、かやく(小えび入りごぼう天ぷら)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、ソルビトール、炭酸カルシウム、酸味料、カラメル色素、膨張剤、乳化剤、酒精、増粘多糖類、紅麹色素、酸化防止剤(ビタミンE)、還元オリゴ糖、フラボノイド色素、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・えび・さば・大豆を含む) |
【アレルギー表示】小麦・えび・さば・大豆 |
実食開始
「ごぼう天」は個別に包装されているので、好みによって後入れすることも可能ですが、基本は「粉末スープ」と一緒に先入れです。さらにサンポー食品のセオリー通り、 “スープをよく溶かすために、めんの上に「ごぼう天」、「粉末スープ」を順にあけ——”(先に「かやく」、次に「粉末スープ」の順)と書いてありました。
調理前のフライ麺(油揚げうどん)も本家・ごぼう天うどんと厚み・幅ともに100%同じと言っても過言ではなく、調理前の段階から遠慮なく強めに漂ってくるラード練り込み麺特有の芳ばしい香りなど、もはやパッケージを真っ白な状態で手渡されてもサンポー食品と言い切れそうな内容です。
しかし、その観点から見ると別添の柚子胡椒は斬新ですよね。ちょっと完成写真の見た目は色鮮やかとはいえませんが‥w 思いのほか柚子胡椒の量は多く、かなりのオーラを放っています。あまり粒感のないペースト状で出てきたのですが、けっこう香りはリアルですよ。
ちなみにカロリーなどの数値は柚子胡椒が別添されている「もへじ」のほうが “本家よりも低い” のですが、比較して麺の量が5g少なくなっていたので、その関係で低いのでしょう。それでは、柚子胡椒を馴染ませる前後の変化に注目しつつ、また本家との共通点と違いを意識しながら食べてみたいと思います。
1食(91g)当たり
カロリー:419kcal |
めん
おそらく本家の「ごぼう天うどん」や「かしわうどん」と共通の油揚げうどんを使用していると思うのですが、うどんなのにラードの芳ばしい香りが遠慮なく漂ってくるというw この時点でインスタント感MAXなんですけど、食べ始めはモチモチとした適度な弾力が楽しめます。しかし、それも束の間‥‥
みるみるうちに柔らかく、しかしながら “ふっくら” とした包容力のある優しさは博多うどんの魅力を演出。とんこつラーメンだと麺カタメの文化も根付いている博多ですが、それとは対照的なイメージですね。博多・福岡のうどんは “腰抜けうどん” という通り名まで持っているのですが、それを意識している個性的な麺だと感じました。
魅惑の腰抜け食感を再現するために、いっそのこと待ち時間は勝手に3分延長して8分くらいがいいかもしれない‥などと思っているくらいなのですが、いかがでしょう。讃岐方面の方々からは大バッシングを喰らいそうな提案ですけどw かくいう私も “うどんはコシが命” と思って生きてきたのですが、腰抜けうどんにも強い魅力を感じています。
つゆ
鰹を中心に昆布や煮干を重ねた出汁重視の味わいで、その中に見える焼きアゴ(トビウオ)のニュアンスが印象的な九州らしい甘めの和風つゆに仕上がっているのですが、これについては本家・ごぼう天うどんと比較しても大きな違いは見られません。ただ、きもちピリピリとした刺激が強くて甘さが控えめに思えました。(※まだ柚子胡椒は混ぜる前)
しかし、そこへ滲み出る「ごぼう天」の芳ばしい風味とコク。天ぷらの油分が化調の尖りに対して適度にヤスリをかけ、ゴボウと小エビの芳ばしさが滲み出ることで味が深くなります。まずは別添の柚子胡椒をトッピングする前にノーマルの状態を、次に天ぷらを馴染ませて、最後に柚子胡椒と味の変化を楽しんでいただきたいのですが‥‥
柚子胡椒の存在感すごいですねw がっつり濾してあるペースト状ということで加工感こそ否めなかったのですが、直接舐めてみると味は柚子胡椒そのもの。全体に攪拌(かくはん)しようものならイッキに全体が柚子胡椒色に染まってしまい、特に昆布と焼きアゴのニュアンスは鳴りを潜めてしまうのですが、ごぼう天の “こってり” を “スッキリ” 気分転換。
実際の店舗でも柚子胡椒のトッピングを推奨している専門店は多く、その柚子胡椒も九州の特産品ということでイメージはバッチリですし、だいぶピリピリとした調味料の刺激も誤魔化せます。新たに柚子胡椒(唐辛子)のピリピリは加わりますがw でも辛くて食べられないような刺激ではないでしょう。ただし塩気は強く、けっこう量も多かったので、入れるタイミングと好みに合わせて最初は慎重に調節してください。
かやく
熱湯5分しっかり待ち、開封した直接に天ぷらから攻めると絶妙なサクッ、ジュワッ‥が楽しめるんですけど、なぜ個包装なのに先入れ指定なのか、という部分ですよね。これについては天ぷらのコクをスープ(つゆ)に行き渡らせるため、という理由しか思い浮かばなかったのですが、その効果あり。
つきましては前の項目で触れているため、重複するコメントは省略しますが、芳ばしい小海老に加えてゴボウも写真で見るより多めに入っていたし、衣が酸化したような油臭さも気にならず、どどーんとサイズも大きめ。特にゴボウは食感も風味も揚げゴボウならではの質感で、しっかりと印象に残る存在感でした。
かまぼこは小さくて、ちょっと厚みのあるやつ(1枚欠けてたけど)が5枚ほど。ネギも粉末スープと同梱型でしたが、あえて先入れの天ぷらには魅力を感じました。ちょっと後入れも試してみたいけど(笑)。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
本家の一般的な販売価格を思うと割高感は否めませんが、ポジティブに考えると “カルディにさえ行けばサンポーの「ごぼう天うどん」が(しかも柚子胡椒付きで)食べられる” わけなので、そこは地域の垣根を越えたプライスレスかもしれません。それに、サンポー食品の「ごぼう天うどん」に柚子胡椒ちょい足しがウマい! というアレンジの提唱にもなりますからね。
本場ではメジャーなトッピングかもしれませんが、それをカップ麺に標準装備させたところにカルディ(もへじ)オリジナルならではの強みを確かに感じました。やや食べ始めは本家よりもスープが化調チックで浅く思えたのですが、インパクト絶大の柚子胡椒が払拭してくれたので結果オーライです。
しかし、残念ながら通販サイトでは取り扱っていないようなのと、通年商品ではなく数量・期間限定のスポット商品なので、気になる方はお早めにカルディの店舗へお急ぎください。(※カルディ限定ですが販売エリアは限定されていません)