どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年6月1日(火)新発売、ローソン名店シリーズのカップ麺「麺屋武蔵監修 真剣(マジ)そば」の実食レビューです。
東京都新宿区に総本店を構える「麺屋武蔵」監修の真剣(マジ)なカップ麺 “コンビニ限定” で新発売!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺屋武蔵 真剣(マジ)そば
麺屋武蔵(めんや むさし)とは、東京都新宿区に総本店「創始 麺屋武蔵」を構える人気店で、1996年(平成8年)5月14日に1号店「麺屋武蔵 青山(せいざん)」を開業したのが始まり。その創業者である山田雄(やまだ たけし)氏は、アパレル業界で年収27億円の売り上げを記録した青年実業家の経歴を持ち、前職では経営の多角化に失敗・倒産の危機に直面したこともあるそうですが、みごとラーメン業界で成功を収めます。
「麺屋武蔵」という名前の由来は、誰にも師事することなく作り上げた二刀流のWスープに、六十余度の剣術勝負で一度も負けたことがなかった孤高の剣豪・宮本武蔵の生き様を重ねたもの。同じく1996年にオープンした「中華そば青葉」や横浜淡麗系の名門「くじら軒」など、ラーメン業界のエポックメーカーとされる “96年組” の中でも筆頭に位置する存在で、業界屈指の勢力を誇る巨大グループを築き上げました。
今回のカップ麺「麺屋武蔵監修 真剣(マジ)そば」は、大阪府吹田市に本社を置くエースコック株式会社と麺屋武蔵(株式会社麺屋武蔵)の共同開発商品で、コンビニの中でもローソンでしか買えない販路限定のPB(プライベートブランド)商品として展開。
商品名の真剣(しんけん)を「マジ」と読ませる「麺屋武蔵」監修の商品といえば、2020年(令和2年)6月2日に発売された “ジェネリック二郎系” のカップ入りチルド麺「麺屋武蔵監修 冷し真剣(ひやしマジ)そば」が記憶に新しく、そのブラッシュアップ版が今年も登場し、さっそくTwitterなどのSNSで話題になっているところ。
さらに2021年は電子レンジ調理専用のホット麺「麺屋武蔵監修 辛真剣(からマジ)そば」に、おにぎり屋からも「麺屋武蔵監修 真剣(マジ)おにぎり」をローソン店舗限定で発売するなど、同じ日に関連商品を展開することで、昨年に人気を博した真剣(マジ)シリーズをグレードアップさせてきたローソン。
今回の即席カップめん「麺屋武蔵監修 真剣(マジ)そば」も真剣(マジ)シリーズの一角で、2018年5月22日発売の「麺屋武蔵監修 節鶏(ふしちょう)ら~麺」以降、ローソン限定で何度もタイアップしているエースコック×麺屋武蔵ですが、湯切りタイプの汁なしカップ麺(まぜそば)を発売してきたのは意外にも初めて。
たとえば1880年(明治13年)創業の伝統的な日本そば店「かんだやぶそば」とコラボした「麺屋武蔵×かんだやぶそば 前代未麺!ヤバそば」に、1901年(明治34年)創業の老舗「新宿中村屋」とコラボした「麺屋武蔵×新宿中村屋 麻辣(マーラー)カリー麺」など、これまでに話題性の高いWコラボ商品も展開してきましたが、今回の「真剣(マジ)そば」は「麺屋武蔵」が単独で監修した商品。
一部の地域を除くローソンの各店舗には専用のポップが掲示されており「太麺に絡む動物系×魚介系醤油だれ」「パンチのあるニンニクに香り立つかつお、唐辛子、花椒‥‥」と、商品に特徴に関する概要を記載。パッケージでも “魚介系と動物系の旨み” や “にんにくのパンチといりこ香る辛魚粉” をアピールしているため、そこが見どころ。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「調味たれ」と「ふりかけ」に「鰹節パック」で合計3種類。なかでも鰹節パックは “そのまま” なので、削り節ならではの風味に期待できるところ。ただ、かやく(固形具材)は別添されていないため、そこが寂しいところでしょうか。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。パッケージには “食べ応えのある太麺” という麺に関するアピールポイントもあり、なるほどサイズについては申し分ないのですが、先入れのキャベツすら入っていないため、引き続き具材の乏しさは否めません。
なお同じ日にリリースされた「真剣シリーズ」各商品の値段は、それぞれ「冷し真剣そば(税込598円)」「辛真剣そば(税込598円)」「真剣おにぎり(税込135円)」「真剣そば(税込268円)」となっているので、ちょうどカップ麺の値段は中間的。ただ、コンビニ限定のカップ麺としては若干ながら高めの設定です。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:麺屋武蔵監修 真剣(マジ)そば 製造者:エースコック株式会社 製造所:K・東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:160g(めん120g) 商品コード:4901071256142(JAN) |
発売日:2021年06月01日(月) 実食日:2021年06月04日(金) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:268円(税込) ローソン標準価格:248円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:寸胴型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:650ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(調味たれ・ふりかけ・鰹節パック) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩)、たれ(しょうゆ、豚脂、植物油脂、ガーリックペースト、ポークエキス、背脂加工品、発酵調味料、砂糖、食塩、魚介エキス、チキンエキス、ポーク調味料、醸造酢、ジンジャーペースト)、ふりかけ(唐辛子、イリコパウダー、カツオブシ、ごま、花椒)/ 加工でん粉、ソルビット、炭酸Ca、酒精、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、かんすい、香料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、増粘多糖類、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、(一部に小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
今回の小袋は “すべて後入れ” なので、3種類の小袋を取り出した後、内側の線まで熱湯を注ぎ、待つこと5分——。その間、調味たれの小袋はフタの上で温めておくのがポイント。待っている間はエースコック特有の油揚げ麺臭が漂うため、それが苦手な方には厳しい香りになりますが、本物の生麺では楽しめない要素の一つ。
その「調味たれ」を加えた瞬間、いい意味で豚臭い香りとガーリック・ジンジャーを中心とした香味野菜の香りが加わって、ちょっと “焼肉のたれ” っぽいイメージ。ただ、それよりも麺の表面を覆い尽くすほど大量に入っていた「ふりかけ」のインパクトが強く、さらに別添の踊る「鰹節」も見どころ。
なおパッケージに “辛魚粉” と表示されていたように、ふりかけに唐辛子がブレンドされているようなので、念のため辛さレベルにも注目しつつ「めん」「たれ」「ふりかけ・鰹節」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(160g)あたり |
カロリー:669kcal たん白質:13.1g 脂 質:27.8g 炭水化物:91.5g 食塩相当量:7.3g ビタミンB1:0.53mg ビタミンB2:0.58mg カルシウム:525mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
食べ応えバッチリ
形状は厚みのある平打ちの太麺で、すすり上げたときの口当たりは優しいのですが、奥歯で噛むと即座に反発してくる力強い歯応えが魅力。さらにブチンッ‥‥! と弾けるような独特の歯切れも印象的で、量は120gと大盛り汁なしカップ麺の標準量(130g)よりも控えめですが、なんのこれしき食べ応えについてはバッチリ。
調理中は特有の油揚げ麺臭が漂うと書きましたが、後述する「調味たれ」のインパクトが強いのと、さらに「ふりかけ」と「鰹節パック」の香りも強いので、ほとんど気になることはありません。むしろ奥からフワッと上がってくる、油揚げ麺ならではの甘みと風味が好印象に思えたくらい。
必要なお湯の目安量が650mlの大容量カップを採用しているため、調理後は麺の量が控えめに見えますが、大盛りカップ焼きそば用の容器を使わなかったのは “力強い麺を熱湯5分で適切に戻すための工夫” なのかもしれません。時間を守らずにフライングした場合、弾力が弱くなるおそれがあるので、かならず時間を守るのが美味しく仕上げるためのポイントです。
たれ
しょっぱめ濃い味のガテン系
味付けはキレのある濃口しょうゆベースで、体感的な塩分濃度も高く、しょっぱめの味付け。多めに含まれているオイルも動物油脂の豚脂(ラード)を軸に、いい意味で豚臭い風味を漂わせ、ガーリック(にんにく)もジンジャー(しょうが)もパウダーではなくペーストなのがポイント。香味野菜のバランスとしてはガーリックが優勢で、粉末では表現できない攻撃性を打ち出します。
上記の写真では目立っていませんが、ぷにっとした口当たりの背脂加工品も仕込まれていて、ほんのり魚介エキスが下支えに入るフレームワーク。動物系と魚介系のバランスは圧倒的に前者が強くなっているのですが、後述の「ふりかけ」と「鰹節パック」を投入後、そのパワーバランスは逆転。
ふりかけ・鰹節
魚介系 >> 動物系
ふりかけの内容は、かなり粒子の細かいイリコパウダーと赤唐辛子を中心に、煎り胡麻(いりごま)と花椒(かしょう)をブレンドしているのですが、ふりかけが集中しているところを食べても花椒の痺れは弱く、唐辛子についても辛味の弱い品種を採用しているのかピリ辛の枠を出ることはありません。
しかし、イリコパウダー(煮干し粉末)の存在感は強烈で、煮干し特有のシャープな旨みはもちろん、魚粉ならではのパンチで全体の力強さが加速。これによって「調味たれ」の “豚臭い風味が弱くなった” ので、すこし残念に思えたのですが、それについては「ふりかけ」を少しずつ加えれば調節できます。
さらに全体の魚介感を膨よかにしてくれるのが鰹節なんですけど、日本人のDNAに直接訴えかけてくるところがあるじゃないですか、鰹節って。こんなもん美味しいに決まってるだろとw ただ、前述の「ふりかけ」に含まれている魚粉がイリコをベースにしていたのに対し、それよりも膨よかで芳ばしく、同じ魚介系でも表情が大きく変わったことに別添の恩恵を感じました。
総評
これで税込250円なら‥‥というコスパ的な部分が否めなかったので、総評から星ひとつ差し引きましたが、悪い商品ではありません。力強く食べ応えのある太麺に、しょっぱいガテン系のタレ、さらにインパクトのある魚粉とカツオブシダンシングなど、これから汗をかく季節的なことも相俟って、一定の需要はあると思います。
ちなみに2021年6月1日(火)〜6月14日(月)までの期間中、既存のカップラーメン「麺屋武蔵監修 大蒜(にんにく)背脂味噌ら〜麺」と「麺屋武蔵監修 真剣(マジ)おにぎり」を一緒に買うと、1セットごとに50円引きのキャンペーン中なので、そちらも検討してみてください【author・taka :a(大石敬之)】