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仙台・盛岡の名店「麺匠玄龍 濃厚味噌らーめん」ララガーデン長町店の味噌らーめん (本物) と再現カップ麺を徹底比較レビュー!!

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東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年8月18日(火)新発売のローソン限定カップ麺、東洋水産「麺匠玄龍 濃厚味噌らーめん」の実食レビューです。

ミシュランガイド特別版にも掲載された仙台・盛岡の名店「麺匠 玄龍」監修のカップラーメンがコンビニ限定で再登場!! 再現カップ麺と本物を食べ比べてみた結果——

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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麺匠玄龍 濃厚味噌らーめん

麺匠玄龍(めんしょう げんりゅう)とは、らーめんを極めるために広い視野を持ち、あえて生産者や産地を限定せずに理想の素材を追い求めている専門店で、宮城県岩沼市街で確固たる地位を築いた人気店「麺組」出身の嵯峨圭一郎(さが けいいちろう)氏が2009年9月17日に宮城県仙台市太白区郡山4丁目で1号店をオープン。

仙台・盛岡の名店

2015年7月25日に岩手県盛岡市で麺匠玄龍の2号店「麺匠玄龍 盛岡店」を立ち上げ、2016年4月に運営母体の零イノベーション株式会社を設立。同年11月16日、玄龍1号店を三井ショッピングパーク・ララガーデン長町3F(宮城県仙台市太白区長町7丁目「新福菜館 ララガーデン長町店」の跡地)に移転させ、現在は実質3号店となった「ララガーデン長町店」と「盛岡店」の2店舗を運営しています。

“どんなに素材が素晴らしくても、それを活かすのは私たち作り手——” 素材の美味しさを最大限に引き出すのが仕事と考え、けっして手を抜かず、真剣に素材と向き合い、工夫し、アレンジを加えて仕上げる渾身の一杯が「麺匠玄龍」の “こだわり” とのこと。

つい先日、仙台の「麺匠玄龍 ララガーデン長町店」に立ち寄ってみたところ、新型コロナの影響か客の並びはありませんでしたが、2017年7月21日発行の『ミシュランガイド宮城 2017 特別版』にも掲載された実力の持ち主(ちなみに2020年8月現在、玄龍の1号店があった跡地に店を構える「麺匠 一丞」は、玄龍の元店長・遠藤丞氏が立ち上げたラーメン店で、2018年1月11日に独立オープン)。

麺匠玄龍 ララガーデン長町店

2020年8月現在の麺類メニューは、一番人気の「味噌らーめん(800円+税)」を軸に、応援価格の「いぶき(800円+税 → 600円+税)」及び「いぶき こってり(850円+税 → 650円+税)」並びに「つけ麺(普通盛300g〜大盛400g=850円+税 / 特盛400g=1,000円+税)」の期間限定ラインナップに縮小していたので、とりあえず「味噌らーめん」と「いぶき こってり」を注文(コロナ禍が落ち着いたら戻る様子)。

一番人気の「味噌らーめん」は、飛魚ベースの魚介ダシと豚骨スープを合わせたWスープに、2種類の味噌で作る特製の味噌ダレを合わせた一杯で、別添えの “辛み” 有り(詳細は後述)。今だけ応援価格の「いぶき こってり」は、伊吹煮干し香る淡麗スープに自家製香味油と背脂を組み合わせた隠れ人気メニューで、背脂多めの “こってり” でも「味噌らーめん」と比較してアッサリとしたテイストでした。

さて、今回の新商品「麺匠玄龍 濃厚味噌らーめん」は、東洋水産(マルちゃん)と麺匠玄龍の共同開発商品で、実店舗(ララガーデン長町店)のレジ横にもディスプレイされていたのですが、コンビニの中でもローソンでしか買えない数量限定のPBカップ麺として展開。麺匠玄龍のカップラーメンといえば、2016年9月20日にも同じ条件で発売していた経緯があるため、東洋水産×麺匠玄龍×ローソンのコラボは第2弾になります。

2020年はララガーデン長町店の外観を掲載

2016年9月発売品も「麺匠玄龍 濃厚味噌らーめん」というタイトルで、麺匠玄龍の店主・嵯峨圭一郎氏が監修していたのですが、4年前のパッケージには「盛岡店」の外観を掲載していたのに対し、今回のパッケージには「ララガーデン長町店」の外観を採用しています。つまり、現在は『ミシュランガイド宮城 2017 特別版』に掲載された、実質3号店となる仙台の「ララガーデン長町店」を “本店” としているのかもしれません。

開封

別添の小袋は4種類

今回のカップ麺に別添されている小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「かやく」「もやし調理品」の合計4袋、カラーリングは違いますが、2016年9月発売品と同じ構成です。カップ麺のパッケージには “低温殺菌製法のシャッキリもやし入り” と記載しているため、もやし調理品は「マルちゃん でかまる バリシャキ!もやし味噌ラーメン」にも使われているレトルト調理品を使用しているのでしょう。

麺はノンフライ麺を使用

麺は熱湯5分のノンフライ麺で、東洋水産が誇る「マルちゃん正麺カップ」の “生麺ゆでてうまいまま製法” を採用。小袋は「かやく」のみ先入れで、熱湯を注いだら「液体スープ」と「もやし調理品」をフタの上にのせて温めます。粉末スープも後入れとなっているため、うっかり先入れしないように注意してください(※麺が適切に戻らなくなります)

ちなみに2016年9月発売品は、東洋水産のグループ企業・ユタカフーズ株式会社(愛知県知多郡武豊町字川脇34番地の1)の本社工場で製造していたのに対し、今回の製造所は東洋水産の関東工場となっているため、前回とは製造所が異なります。またローソン標準価格も税込278円から税込298円に値上がりしているのですが、これについては2019年6月1日に実施された価格改定による調整でしょう。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:麺匠玄龍 濃厚味噌らーめん
製造者:東洋水産株式会社 関東工場
製造所:群馬県館林市赤生田本町3831-1
内容量:171g(めん75g)
商品コード:4901990366939(JAN)
発売日:2020年08月18日(火)
実食日:2020年08月22日(土)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:276円(税込)
希望小売価格:298円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく・もやし調理品)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、こんにゃく、大豆食物繊維、植物性たん白、植物油脂)、添付調味料(みそ、豚脂、ポークエキス、砂糖、香辛料、すりごま、植物油、食塩、でん粉、香味油脂、しょうゆ、野菜エキス、酵母エキス)、かやく(もやし、味付挽肉、にんじん、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、かんすい、レシチン、炭酸カルシウム、酸化防止剤(ビタミンC、ローズマリー抽出物、ビタミンE)、増粘多糖類、カラメル色素、酸味料、pH調整剤、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、甘味料(ソーマチン)、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

ララガーデン長町店の味噌らーめん

さて、上記の画像は「麺匠玄龍 ララガーデン長町店」で注文した味噌らーめん(本物)の写真。注文して直後、店内には中華鍋で野菜を炒める音が響き、注文から混んでいないこともあって5分以内に着丼。味噌らーめんを注文すると一緒についてくる別添えの “辛み” は、シンプルに唐辛子をペースト状にしたものだったので、ほとんど塩気はありません。

東洋水産の再現カップ麺

対するカップラーメンの調理直後、すりごまは後がけではなく粉末スープの中に仕込まれ、辛味ペーストなども別添されていませんが、もやし調理品のボリュームを筆頭に寂しくありません。またラードの芳ばしさも本物が着丼した瞬間には及ばないものの、それっぽい香りが湯気にのってくるため、カップ麺ながらに臨場感が漂っています。前回、もやし調理品の酸味が気になったので、そこが実食前の懸念。

2016年9月発売品をレビューしたとき、まだ実店舗の “味噌らーめん” はもちろん、恥ずかしながら麺匠玄龍の存在さえも知らなかったので、再現度は評価できなかったのですが、今回はカップ麺を食べる数日前に本店の味を確認してきたばかり。というわけで再現度の高さにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(171g)あたり
カロリー:464kcal
たん白質:13.5g
脂  質:14.5g
炭水化物:69.8g
食塩相当量:7.4g
(めん・かやく:2.8g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.32mg
ビタミンB2:0.36mg
カルシウム:257mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:464kcal(めん・かやく:332kcal)(スープ:132kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

実店舗の麺

本物よりも粘り気が強い

5.0

実店舗の麺は加水率が高く、しかしながら粘り気よりも歯切れの良さが印象的な中太麺で、形状は角刃で切り出された縮れの控えめなストレートタイプ。同時に注文した「いぶき こってり」の麺は「味噌らーめん」よりも白っぽいビジュアルで、歯切れの良さよりも粘り気が強く、きちんとスープに合わせて麺の種類を使い分けていました。

カップ麺のノンフライ麺

対するカップラーメンの麺は、同社の「マルちゃん正麺カップ」で培われてきた “生麺ゆでてうまいまま製法” のノンフライ麺で、しっとりとした口当たりと箸で持ち上げた時の重量感が最大の特徴。生の麺を茹でてから乾燥させているため、実際に鍋を使って茹で上げたかのような、まるで乾燥麺とは思えない臨場感が楽しめます。ただしフライングは厳禁で、むしろ熱湯5分+スープを溶かしてから2分放置くらいが食べごろ。

いくつか種類のある “生麺ゆでてうまいまま製法” のノンフライ麺ですが、基本的に加水率は高めの設定で、今回の多加水麺も然り。実店舗の麺よりも粘り気が強い平打ち麺となっているため、完璧に再現しているわけではないものの、単純にノンフライ麺としてのクオリティが高く、まったくイメージは悪くありません。いまさら新鮮味のある麺ではないけれど、あいかわらず値段負けしないハイレベルな麺ですね。

スープ

実店舗のスープ

比べてしまうと劣ってしまうが‥‥

4.0

実店舗のスープは、鶏ガラと豚骨のWだしを軸に、味噌ダレの味噌は塩分濃度の高い仙台味噌と淡色・辛口を特徴とする信州味噌をブレンド。表面には野菜を炒める際に使用したと思われるラードが膜を張っているため、こってりとした札幌の味噌ラーメンに通じるところがあり、にんにくや生姜、山椒、すりごまなどのアクセントでパンチを表現しつつ、まろやかでマイルドな味わい。

動物系スープは白湯(ぱいたん)ではなく、サラサラとした口当たりの清湯(ちんたん)でありながら、たしかなコクとキレを両立させている濃厚なテイスト。もやしをラードで炒めた風味が強く、飛魚出汁は優しい方向性にあり、それとは別に魚粉で力強さを演出するフレームワーク。こってりとした味わいの中に、ふとバジルの風味を感じたので、その隠し味とラードの芳ばしさが印象的でした。

カップ麺のスープ

対するカップ麺のスープにバジルの隠し味は目立っていませんし、飛魚出汁を思わせる魚介エキスや魚粉も使用しておらず、とろみの強さも本物との大きな違い。また動物系の旨味も白湯系の方向性にありますが、まろやかな味わいのコク深い味噌ダレは通じるところがあり、ガーリック、生姜、すりごまの効かせ方も近く、あながち雰囲気の再現性は悪くありません。

またカップ麺に辛味ペースト系の小袋は入っていませんが、粉末スープの中に一味唐辛子のピリッとしたアクセントと芳ばしい風味が仕込まれていたので、そこは素直に好印象でした。ちなみに実店舗の “辛み” は全部入れてもピリ辛程度、けっこう風味は変わりますが、スープの各要素を引き立ててくれるアイテムだったので、最初から全投入しても問題ないでしょう。

具材

実店舗の炒め野菜+すりごま

ちょっと酸味が気になるけれど‥‥

4.0

実店舗の野菜具材は、炒め野菜(もやし、にんじん、玉ねぎ)と生の白ネギで、すりごまを仕上げにトッピング。シャキシャキもやしを筆頭に、いずれの野菜も歯応えがよく、ラードで炒めた芳ばしい風味が印象的。

実店舗のチャーシュー

チャーシューは豚肩ロースを適度なサイズにカットしたコロチャーで、角煮のように柔らかく、やや塩味が強めに施されていたのですが、それだけにビールと食べたくなるようなタイプ。個数は上記のサイズで7〜8個くらい入っていたので、量的にも満足できました。

カップ麺の具材

対するカップ麺の野菜具材に炒め野菜特有の芳ばしさはなく、レトルト調理品の酸味が残念に思えたのですが、ナムルっぽいと思えば許容範囲内の酸味かと思いますし、胡麻油の風味と乾燥もやしでは出せない太さが魅力。味付挽肉はミチッとした食感で、かなりジャンクなテイストですが、今回の濃厚な味噌スープに違和感なくフィットしていました。本物との違いが浮き彫りではあるものの、カップ麺としてのクオリティは低くありません。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)

実店舗で印象的だったラードの芳ばしい風味は本物に及ばず、動物系スープの方向性をはじめ、飛魚だし不使用、バジルの隠し味なし、とろみが強いなど、実際の「味噌らーめん」と比較して明らかな違いが生じていたのですが、本物の「味噌らーめん」は税込880円なのに対し、今回のカップラーメンは税込298円という大きな価格差が生じています。

もうすこし忠実に再現してほしかったところではあるものの、カップ麺は本物と比較して約1/3の値段。それに東洋水産は “あえて再現度を80%に抑えている” と聞いたこともありますし‥‥という裏話はさておき、カップ麺としては高価な部類に入りますが、柔らかいテイストの味噌ラーメンが好きなら値段相応の満足感が得られると思いますので、気になった方は最寄りのローソンをチェックしてみてください。

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