どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年6月7日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 麺神カップ 極旨塩豚骨」の実食レビューです。
豚の旨みに、焦がしネギ香る濃厚な味わい——。明星食品の型破りな神ブランド「麺神」が夏に向けた新フレーバーを展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺神 極旨塩豚骨
麺神(めがみ)とは、空前の極太麺ブームを背景に、従来の即席麺にはない “真のお店品質” を目指して生まれた本格ブランドで、2020年9月21日に袋麺「明星 麺神 神太麺(かみふとめん)×旨 醤油」及び「同 神太麺×旨 味噌」を関東・甲信越限定で新発売。常識を超えた7分の茹で時間と、それによって実現した超極太ノンフライ麺のイノベーションを武器に、型破りな新商品は即席めん市場の活性化に貢献します。
その2週間後となる2020年10月5日、明星食品の製麺技術を結集して実現した縦型ビッグのカップラーメン「明星 麺神カップ 神太麺×旨 醤油」を全国区で発売するや否や、インターネット上を中心に話題沸騰。女優の新川優愛(しんかわ ゆあ)さんを起用した鳴り物入りのCM効果はもちろん、外出自粛による社会情勢の変化により、インスタントラーメンの需要が大きく伸長したことも重なって、その名を全国に轟かせました。
今回の新商品「明星 麺神(めがみ)カップ 極旨(ごくうま)塩豚骨」は、麺神シリーズ初となる “夏に向けた新フレーバー” で、すでに定評のある超極太なのに締まりのあるノンフライ麺を使用。スープは濃厚な豚の旨みを軸に、ガーリックと焦がしネギが香るオイルで特徴をつけた、乳化感のある極旨塩豚骨スープが特徴とのこと。
「麺神」におけるカップ麺の歴史を遡ると、2020年10月5日に発売された「神太麺×旨 醤油」を皮切りに、同年11月9日「神太麺×旨 味噌」を市場に投下。前者は2021年3月15日「極旨魚介醤油」にリニューアル、そのタイミングで春夏シーズン用の新作「極旨辛豚味噌」(事実上「神太麺×旨 味噌」の後身)を発売しているので、今回の「極旨塩豚骨」は前身を持たない純然たる新商品。
当初は関東・甲信越エリア限定商品としてリリースされた袋麺「神太麺×旨 醤油」及び「神太麺×旨 味噌」は、前述の2021年3月15日に販売エリアを全国に拡大。その約2ヶ月半後となる5月24日、袋麺タイプでは初となる「つけ麺 極旨魚介醤油」を発売して話題になるなど、袋めん市場でも猛威を振るっているのですが、それを含めてカウントしても「塩豚骨」は初の試み。
そんな新作の発売に合わせ、累計再生回数3億回を超えた話題曲「ポケットからきゅんです!※」の替え歌を新川優愛さんが弾き語りで熱唱するテレビCM『袋から麺です』篇の最後にも商品情報をインサートするなど、あいかわらず抜け目ない麺神。
※2020年6月3日、ひらめさんが自身のTikTok(ティックトック)アカウントに投稿するや否や、1ヶ月で数億再生という記録を打ち出し、およそ2ヶ月で25万もの関連動画が作成されるほど大ヒットを記録。さらに米国で最も権威のある音楽チャートの日本版「Billboard Japan(ビルボード ジャパン)」が発表した「TikTok週間楽曲ランキング」にて、6月26日のチャートインから15週連続TOP15入りを果たした話題曲。
さて、おそらく今回も「真のお店品質」を目指したノンフライ麺は間違いないと思うのですが、このシリーズ “どうもカップ麺ではスープの仕上がりが人工的” といった印象が強いため、スープの仕上がりと焦がしネギのアクセントなどにも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けられている「神旨の一滴」が1袋。ちょっと印刷が剥がれてしまったのですが、その下に “豚の旨味に煮干し・香味野菜で味にコクと香りの深みを加えた塩豚骨スープ。締まりがあるコシの強い、神食感の超極太麺。ラーメン店のような神旨の一杯、お楽しみください” と、メッセージが隠されているのも「麺神カップ」共通の演出。
具材はチャーシュー、ネギとシンプルな構成で、上記の画像では視認しにくいのですが、背脂加工品も入っている様子。また明星食品のニュースリリースには “輪切りネギ、斜め切りネギを組み合わせました” と記載されていたので、ネギの切り方も変えているようです。
メーカー希望小売価格は230円(税別)ということで、2021年6月現在のNB(ナショナルブランド)商品における縦型ビッグの標準的な値段(220円・税別)よりも若干ながら高めに設定されているのですが、麺神カップ第1弾(神太麺×旨 醤油)から一貫して同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は248円なので、そこも評価対象として意識しなければいけません。
※ただし、コンビニ限定発売のカップ麺ではないので、スーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなど、コンビニ以外の販売店であれば、もうすこし安く手に入ります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 麺神カップ 極旨塩豚骨 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:94g(めん70g) 商品コード:4902881452731(JAN) |
発売日:2021年06月07日(月) 実食日:2021年06月13日(日) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:248円(税込) 希望小売価格:230円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(神旨の一滴) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、植物性たん白、酵母エキス)、スープ(ポークエキス、豚脂、デキストリン、たん白加水分解物、食塩、糖類、乳等を主要原料とする食品、香味調味料、香辛料、酵母エキス、香味油、にぼし粉末)、かやく(チャーシュー、背脂加工品、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、香料、炭酸カルシウム、かんすい、乳化剤、卵殻カルシウム、微粒二酸化ケイ素、カラメル色素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は型破りな神ブランド「麺神」ならではの超極太麺で、湯戻し時間は熱湯5分。油で揚げていない(熱風で乾燥させた)ノンフライ麺を採用しているため、気泡の少ない密度の高さと雑味のなさ、加えて小麦の豊かな香りを楽しめるのがポイント。これについては歴代「麺神カップ」と同じだと思うので、今回も不安はありません。
あとは熱湯を注いで5分間、別添の小袋は後入れなので、待っている間にフタの上で温めた後、食べる直前に加えて混ぜたら出来上がり。なんですけど‥‥その「神旨の一滴」が臭いw(※いい意味で)というのも一般的にネガティブとされる豚骨のツンとした香りを “あえて含ませている” ような、焦がしネギの香りよりも豚のニオイが目立っていたので、そこにインパクトを感じました。
なお筆者はファミリーマートで購入しましたが、ほかにローソンとセブンイレブンでも取り扱いがあるようなので、販売店の参考にしてください。それでは、定評のある超極太麺と土台の豚骨感にも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(94g)あたり |
カロリー:372kcal たん白質:9.2g 脂 質:8.8g 炭水化物:63.9g 食塩相当量:5.9g (めん・かやく:4.4g) (スープ:1.5g) ビタミンB1:0.27mg ビタミンB2:0.37mg カルシウム:258mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:372kcal(めん・かやく:304kcal)(スープ:68kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
これまでの「麺神カップ」とは違う
たとえば前回の「極旨辛豚味噌」に使われていた超極太ノンフライ麺と比較して、原材料名の構成(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、植物性たん白、酵母エキス)は完全に一致していますし、調理前の重量や製造所も変わっていませんが、明らかに加水率が低くなり、やや幅が広く、厚みも増しているような——。
糊化した澱粉(でんぷん)に由来する表面の “ぬめり” が生麺を茹で上げたときの臨場感を再現している、という部分は従来の「麺神カップ」から引き継がれているのですが、それと比較して粘りが弱く、かための歯応えが強化されているようなイメージ。麺単体としては美味しいものの、スープを弾く嫌いが見られたので、もうすこし調整が必要なところでしょうか。
なお食感の変化については調理した日の気温や室温はもちろん、ロット差などにも左右されるので、それも要因になるかと思いますが、スープに合わせて根本的な部分を変えたのだと思います。念のため同じ店で買った商品(製造日:2021年5月26日)を3つ食べ比べてみたところ、いずれも同じような感想を抱きました。けっこうゴワゴワしていたので、二郎インスパイア系のスープに合わせると最強かも。
スープ
粉末スープは印象に残らない味だけどオイルがスゴい
スープに関しては歴代フレーバーの例に漏れず、とろみ成分が含まれ、乳等を主要原料とする食品を重ねるなど、明星食品がアピールしていた “乳化感” の指標は人工的。塩加減は程よく、ふわっと鼻に抜ける豚骨の香りと煮干しの隠し味は効果的だと感じたのですが、意識して感じ取らないとワザとらしさが前に出てくるので、だいぶカップラーメンらしいテイストに仕上がっています。
そのため粉末スープだけの状態では印象に残らない味といわざるを得ませんが、別添「神旨の一滴」を加えると一変。前述のツンとした香りをはじめ、口に含むとネギの芳ばしい風味が広がってくる、これによって評価に星ふたつプラスしたくらい。焦がしのホロ苦さは目立ちませんが、スープのクオリティがワンランクもツーランクも上がるので、実に存在感と個性の強いオイルでした。
具材
可能であれば直火焼きチャーシューが欲しかった
たとえば既存の「明星 麺神カップ 極旨魚介醤油」には “直火焼きチャーシュー” が入っているのに対し、こちらのチャーシューに焼き目は見られず、ほかの商品にも使われているような汎用の具材。そこそこ歯応えがあったのと、それ以上に2種類のネギがスープと好相性だったので、そちらのほうが印象に残るかもしれません。で、忘れてはいけないのが背脂加工品。
希望小売価格が230円(税別)の商品なので、もうすこし量が多いと嬉しかったのですが、ぷにぷにとした食感と柔らかい口当たりが背脂感を再現。熱湯を注いでも形が残るので、独特の弾力と口当たりを最後まで楽しむことができました。
総評
麺神カップ特有の超極太麺に変化が見られたのと、あいかわらず粉末スープが人工的だったので、もうすこし改良が必要なのではないかと感じたのですが、オイルについては効果覿面。麺神(めがみ)のネームバリューが強い分、すこし厳しめに評価している部分もありますが、これまでのフレーバーにはない個性は打ち出せていたので、コシの強い太麺が好きなら試す価値あり。
というわけで、カップ麺では「魚介醤油」「味噌」「辛豚味噌」「塩豚骨」と続いた麺神。おそらく年内に秋冬シーズン向けの新フレーバーが出ると思うので、縦型ビッグの続編はもちろん、そろそろ超極太ノンフライ麺を使用した汁なしカップ麺の開発にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】