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藤枝の「朝ラー」冷やして食べるカップ麺に!! 寿がきや「全国麺めぐり 藤枝朝ラーメン 冷たい醤油味」数量限定発売

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寿がきや食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年6月7日(月)新発売、寿がきや食品のカップ麺「全国麺めぐり 藤枝朝ラーメン 冷たい醤油味」の実食レビューです。

藤枝独自の食文化「朝ラー」をカップラーメンで再現!?「藤枝朝ラー文化軒究会」公認 “ご当地の味” が手軽に楽しめる「全国麺めぐり」に “冷やして食べる朝ラー” が初登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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全国麺めぐり 藤枝朝ラーメン 冷たい醤油味

全国麺めぐりとは、愛知県豊明市沓掛町に本社工場を置く寿がきや食品のノンフライめんブランドで、全国各地の “ご当地ラーメンをカップめんでお手軽に楽しんでいただける” がコンセプト。たとえば富山県富山市発祥の「富山ブラック」に、奈良県天理市発祥の「奈良天理​ラーメン」や、香味徳(かみとく)銀座店とコラボした「鳥取ゴールド牛骨ラーメン」など、さまざまなバリエーションを展開しています。

地元団体「藤枝朝ラー文化軒究会」公認

今回の新商品「全国麺めぐり 藤枝朝ラーメン 冷たい醤油味」は、静岡県藤枝(ふじえだ)市に根付く食文化「朝ラー」の「冷(ひや)」をイメージしたカップラーメンで、パッケージにも明記されているように、朝ラーメンを愛する市民有志の地元団体 “藤枝朝ラー文化軒究会” も認めた本格派。

藤枝朝ラーメン(通称「朝ラー」)とは、静岡県旧志太郡(藤枝市・焼津市・島田市)を中心に、福島県喜多方市などにも浸透している “朝からラーメンを食べる文化” の総称で、発祥の店は1919年(大正8年)創業の老舗「マルナカ」という説が有力。この特殊なラーメン文化には、お茶の生産地として有名な静岡県藤枝市の歴史が深く関係しています。

なかでも静岡県が新茶シーズンを迎える4月中旬〜5月上旬、農家の方や問屋の方が日の出前(午前3時〜4時頃)から仕事を始め、早朝から新茶の取引などが行われており、その “仕事終わりに朝食としてラーメンを食べていた” というのが「朝ラー」の起源。朝から腹拵えをしようと次第に行列ができるようになり、それを見かねた店主が徐々に営業時間を早め、朝からラーメンを食べるスタイルが当たり前の風習として定着しました。

パッケージでも地域名を大々的にアピール

朝ラーには基準となる「マルナカ」発祥の “志太系ラーメン” をはじめ、それとの違いを求めて生まれた “非志太系ラーメン” の2種類に分類されており、それぞれの特徴は地元でも店によって異なりますが、朝でもアッサリと食べられるように工夫されているのが共通するポイント。今回のカップ麺は「藤枝朝ラー文化軒究会」公認商品と王道の印象が強いので、おそらく前者の “志太系ラーメン” がモデル。

その元祖とされる「マルナカ」で提供されている「中華そば」は、鰹だしを効かせた日本蕎麦を彷彿とさせる和風しょうゆスープを軸に、のどごしのいい中華麺を合わせ、脂身の少ないチャーシューをトッピングすることで “朝から食べても胃もたれしないように” 配慮。また「温(あつ)」と「冷(ひや)」の2種類あるのが特徴で、地元民は同時に2杯のラーメンを注文し「温」を食べてから「冷」を食べるのが主流とされています。

実は2012年(平成24年)6月25日にも「全国麺めぐり 藤枝朝ラーメン」という地元団体公認のカップラーメンを発売している寿がきや食品なので、今回が初のタイアップというわけではないのですが、もっとも注目したいのは “冷たいラーメン” という部分。前述のように “朝ラーの冷(ひや)をイメージしたカップラーメン” は珍しい試みで、群雄割拠の即席カップめん業界においても斬新な展開。

氷を入れると更においしい!?

「温」と「冷」の違いは、文字通り温度の違いはもちろん、元祖「マルナカ」を例に挙げると “スープが温よりも甘い” というのが印象的な特徴になっており、カップ麺のパッケージにも「冷たいラーメン【かつおだし】甘口醤油味」と記載されていることから、それを意識して開発された様子。ちょっと特殊な作り方を要するので、順に解説しながらレビューします。

開封

別添の小袋は3種類

今回のカップ麺に別添されている小袋は「液体スープ」「あとのせかやく」「かやく」の合計3種類、そのうちチャーシューとメンマが入っている “かやくのみ先入れ” で、液体スープ・あとのせかやくは後入れ仕様。また冷やして食べることが前提なので、お湯を注いでから待っている間に “液体スープを温めない” のも注意したいポイント。

麺の湯戻し時間も特殊

麺は油で揚げていない(熱風で乾燥させた)ノンフライ麺で、カップ麺の湯戻し時間といえば短いもので熱湯60秒、長くても熱湯5分が基準となっている近年ですが、今回の湯戻し時間は「熱湯6分」と長めの設定。というのも “湯切り後、冷水で麺を冷やす手順が必要” なので、普段よりも長めに戻さなければいけません。

なお寿がきや食品の商品は流通の関係で “沖縄には売ってない” ので、販売店は沖縄を除く全国のスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどが対象となっているのですが、販売数は20万食と数量限定発売のカップ麺。ちなみに筆者は出張中、新東名のサービスエリア(NEOPASA静岡下り)で捕獲しました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:全国麺めぐり 藤枝朝ラーメン 冷たい醤油味
販売者:寿がきや食品株式会社
製造所:加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場
内容量:112g(めん65g)
商品コード:4901677082916(JAN)
発売日:2021年06月07日(月)
実食日:2021年06月12日(土)
発売地域:全国(沖縄除く)
取得店舗:しずおかマルシェNEOPASA静岡下り店(新東名静岡SA)
商品購入価格:278円(税込)
希望小売価格:238円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型(湯切りタイプ)
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:450ml
調理時間:熱湯6分
小袋構成:3袋(液体スープ・あとのせかやく・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、小麦たん白、大豆食物繊維、たん白加水分解物)、スープ(しょうゆ、糖類、みりん、かつお節エキス、食塩、チキンエキス、ポークエキス、たん白加水分解物)、かやく(チャーシュー、ねぎ、メンマ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、乳化剤、着色料(カラメル、クチナシ)、カゼインNa、リン酸塩(Na)、増粘多糖類、酸化防止剤(V.E)、(一部に卵・乳成分・小麦・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

調理の前に作り方を熟読すべし

さて、もっとも重要なのが作り方——。まず「フタを半分まで開け、3種類の小袋を取り出します」と「『かやく』をめんの上にあけ、熱湯を内側の線まで注ぎフタをします」までは通常のカップラーメンと変わりませんが “フタの上で液体スープを温めないでください” と “6分後、箸で麺を持ち上げながらしっかりとほぐし、湯切り口からお湯を捨てます” というのが特殊な手順。

シンプルだけど “朝ラー” には嬉しい

さらに熱湯を捨てた後 “カップに冷水を入れ、湯切り口から水を捨てる” という動作を “3回” 繰り返し、その儀式を済ませてから “液体スープを入れ、内側の線まで冷水を注ぎ、あとのせかやくをトッピングしたら” 出来上がり。ええ、けっこう面倒ですw ただ、すでに30度以上の真夏日を記録した地域も多いので、冷たいラーメンが嬉しい季節。

さらに “氷を入れると-・” とパッケージでも紹介されていたので、キンキンに冷やしたい方はロックアイスも用意してください。それでは、朝ラーをイメージしたカップ麺も朝から食べられるくらいサッパリとしているのかどうか、その雰囲気が楽しめるかに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく・あとのせかやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(112g)あたり
カロリー:299kcal
たん白質:8.1g
脂  質:1.3g
炭水化物:63.6g
食塩相当量:6.2g
(めん・かやく:2.5g)
   (スープ:3.8g)
カルシウム:179mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:299kcal(めん・かやく:234kcal)(スープ:65kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

冷やすことで大幅にコシと洗練さアップ

6.0

形状は丸刃で切り出された中細麺で、けっこう縮れは強く、その表面は上品で透明感があり、見た目にも涼しげな雰囲気を表現。おそらく寿がきや食品(加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場)が保有している汎用のノンフライ麺なので、新規に開発された麺ではないかと思いますが、冷やすことで大幅に印象が異なります。

凛と涼しげなイメージ

やはり温かい状態と比較して小麦の香り立ちは劣りますが、圧倒的にコシの強さがアップするのはもちろん、油で揚げていないことが功を奏し、ほとんど雑味を感じさせないのもポイント。いわゆる多加水麺のような粘りは楽しめない反面、ギュッと密度の高いコシの強さと歯応えが嬉しく、熱湯6分+すすぎ3回+冷水でベストな食べごろ。

後述する “めんつゆ” みたいな和風しょうゆスープとの相性もバッチリで、なるほど朝から2杯いけるなと。ちなみに水道水が温(ぬる)くて頼りなかったので、ひとまず蛇口から出る水で粗熱を取り除いた後、冷蔵庫で冷やしていおいたミネラルウォーターを使いました。氷は使いませんでしたが、ふつうに「冷(ひや)」で通用する温度には仕上がります。

スープ

端的に例えると素麺つゆに近い

5.0

原材料名は「しょうゆ、糖類、みりん、かつお節エキス、食塩、チキンエキス、ポークエキス、たん白加水分解物」ということで、すこし動物系のエキスも使用しているのですが、鰹の出汁(だし)を主役に動物系は隠し味。ちょっと地域性の出るコメントになりますが、関西だとヒガシマル醤油の「めんスープ4倍濃縮」に近く、うどんや蕎麦よりも “素麺(そうめん)に合いそうな味” といえば伝わりやすいでしょうか。

たしかに甘くて柔らかいテイストですが、ネガティブな塩カドを抑え、しょうゆのコクだけを抽出しているような、関西の出汁文化に通じるテイスト。そのため画期的な味ではないと感じたのですが、ほとんど動物油脂を含んでいないため、冷やしてもスープが凝固することはなく、きちんと冷やし用に開発されていました。ちなみに冷やさずに食べると甘さが強調されるので、生姜や一味唐辛子を用意しておくといいかもしれません。

かやく・あとのせかやく

あとのせかやくがバイプレイヤー

4.0

チャーシューとメンマは他の商品にも使われている汎用の具材で、なるほどチャーシューの脂身が皆無に等しい部分は藤枝の朝ラーに通じますが、238円(税別)のカップ麺としては頼りないラインナップ。メンマも端材ばかりだったので、お世辞にも値段に伴った内容とは評価できないのですが、あといれかやくの葱(ねぎ)は効果的。

乾燥ねぎ特有の清涼感

中身は100%青葱(小口切りにされた分葱系)で、やはりスープが冷たいと馴染みませんが、後入れならでは風味が魅力。それが乾燥具材の枠を出ることはないけれど、膨よかで芳ばしい鰹の出汁を効かせた優しいスープと相性抜群で、ワンランク上の味に変わりました。

総評

5.0

なるほど冷やして食べるのに適したカップ麺で、値段を踏まえても充分に美味しかったのですが、揚げ玉と刻み海苔で山形の「鳥中華」っぽくアレンジしたり、元祖「マルナカ」よろしく海苔・紅生姜・山葵(わさび)をトッピングしてみたり、すりごま・おろし生姜・大葉・茗荷(みょうが)を添えて食べるのもオススメ。また現地の “温(あつ)を食べてから冷(ひや)を食べる風習” に倣い、カップ麺を2つ用意して‥‥

温・冷

片方は冷やしてからガラスの器に盛り付け、氷をトッピング。それを調理している間に “温かいラーメン” も作り、温・冷で味の違いを楽しむのもオススメ。温だとノンフライ麺は熱湯5分で充分だったので、気分や気温と相談しながら試してみてください。ちょっと高めのカップ麺になりますが、カップラーメンを冷やして食べる手法は斬新で、なおかつ藤枝の文化にも触れられる素晴らしい商品です【author・taka :a(大石敬之)】

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