どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2021年1月18日(月)新発売のカップ麺、日清食品「松屋監修 世界1にんにくをおいしく食べるための料理と話題 シュクメルリ鍋風ヌードル」の実食レビューです。
松屋でバズった禁断の悪魔めし「シュクメルリ鍋」の味わいをコンビニ向けのカップラーメンにアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
松屋監修カップ麺 シュクメルリ鍋風ヌードル
松屋(まつや)とは、株式会社松屋フーズが運営している牛めし・牛丼を主力商品とした大手牛丼チェーンで、1966年(昭和41年)創業の中華飯店「松屋」が前身。その約2年後となる1968年(昭和43年)7月、牛めし・焼肉定食店としての1号店「松屋 江古田店」を練馬区で開業し、現在は「吉野家」「すき家」に並ぶ “牛丼御三家” として知られます。
今回のカップ麺「松屋監修 世界1にんにくをおいしく食べるための料理と話題 シュクメルリ鍋風ヌードル」は、日清食品と松屋の初コラボ商品で、2020年6月25日に実施された「第2回松屋復刻メニュー総選挙」のWeb投票で1位に輝いた「シュクメルリ鍋定食」をコンビニ向けのカップラーメンで再現。SNSでバズった伝説のメニューと営業力の強い日清食品がタイアップということで、発売前から話題になっていました。
シュクメルリ(shkmeruli / chicken cooked in milk and garlic sauce)とは、南コーカサス地方・黒海沿岸にあるジョージア(旧グルジア)の伝統的な郷土料理で、ニンニク・サワークリーム・塩・油で鶏肉を煮込んだ料理のこと。しかもニンニクを一欠片ではなく丸ごと使うため、食後のニンニクテロは避けられないのですが、日本人の味覚に合い、なおかつ “世界一にんにくを美味しく食べるための料理” といわれています。
それを「松屋」が “世界一おいしい「日本のごはん」に合うように” 仕上げ、2019年12月某日「世界紀行シリーズ第1弾」と題し、西新宿8丁目店や神楽坂店などの一部店舗(68店舗)限定かつ同年12月15日までの期間限定で「シュクメルリ鍋膳」のテスト販売を実施したところ、それを見つけたティムラズ・レジャバ駐日ジョージア臨時代理大使が大使館のメンバーを引き連れて来店し、自身のTwitterアカウントで拡散。
その反響を受けた「松屋」が20219年12月14日にTwitterで「早期に全店販売にこぎつけたく、応援してくれる方は、#松屋でジョージア料理 #シュクメルリをつけてツイート、RTよろしくです。週明けに集計して関連部署に直談判してみようかと」と呼びかけたところ2万件超の反応があり、中の人が直談判に成功。2020年1月14日(火)午前10時より「シュクメルリ鍋定食」の全店販売が決定し、またもや話題になったシュクメルリ鍋。
2020年2月の販売終了間際には終売を惜しむ声が多く寄せられた結果、なんと日本最大の料理レシピサービス「クックパッド」にて “シュクメルリ鍋の作り方” 松屋公式!お家で『松屋のシュクメルリ』を公開。続けて前述の第2回松屋復刻メニュー総選挙にて「シュクメルリ鍋定食」が1位を獲得し、2021年1月19日(火)午前10時から一部店を除く全国の「松屋」で再販かつカップ麺も発売ということで、人気の高さがうかがえました。
さて、やたらと長い商品名が気になるところではあるものの、松屋でバズった「シュクメルリ鍋定食」の再販と同時に発売された今回のカップ麺。日清食品の公式ウェブサイト内にあるニュースリリースには “一口食べた瞬間からにんにくの風味とチーズのコクが口いっぱいに広がります” とあり、特徴を要約すると「にんにく×チーズの濃厚ホワイトシチュー」とのこと。
というわけで明らかに洋風テイストなのは目に見えているのですが、パッケージの側面に “残りスープにごはんを入れてリゾット風に! 2度うまっ!!” と〆(しめ)のアレンジも提唱しているため、さすが元ネタは定食メニュー、カップ麺でも白ごはんとの相性を考慮していました。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを開けたら熱湯を注ぐだけで食べられるのですが、今回のフタ裏は松屋の実店舗で使える「シュクメルリ鍋定食」のチーズ増量クーポンになっているのが嬉しいポイント。松屋の店頭券売機にフタ裏の二次元コードをかざすシステムになっているので、クーポンを利用できる環境にある方はフタを破かないよう慎重に開封してください。
で、開封するや否や押し寄せてくるニンニク臭が頼もしく、例えるなら “ガーリックトースト” に酷似した香り。加えてホワイトソースを彷彿とさせる柔らかい香りに芳醇なチーズの香りが重なって、実食前の食欲増進作用は申し分ありません。すでに仕事中は食べられないレベルのニンニク臭を放っているので、開封するタイミングに気をつけてください。
なおメーカー希望小売価格は228円(税別)と縦型ビッグにおける標準価格・税別220円(2021年1月現在)よりも若干ながら高めに設定されており、コンビニで購入した場合の税込価格は246円が相場。地域によっては売ってない場合もあるかと思いますが、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「セブンイレブン」と「ミニストップ」での取り扱いが多く、すでに売り切れ間近の店舗もありました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:松屋監修 世界1にんにくをおいしく食べるための料理と話題 シュクメルリ鍋風ヌードル 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:100g(めん70g) 商品コード:4902105266090(JAN) |
発売日:2021年01月18日(月) 実食日:2021年01月23日(土) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:コンビニ(ミニストップ) 商品購入価格:246円(税込) 希望小売価格:228円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ)、スープ(豚脂、香辛料(にんにく、たまねぎ、胡椒、パセリ、セロリ)、糖類、食塩、クリーミングパウダー、でん粉、チーズパウダー、乳等を主要原料とする食品、小麦粉、粉末しょうゆ、チキン調味料、バターオイル)、かやく(味付鶏ミンチ、キャベツ、チーズ風油脂加工品、にんじん)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香辛料抽出物、増粘多糖類、乳化剤、酸味料、炭酸Ca、かんすい、香料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Mg、カラメル色素、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。見た目は同社の「カップヌードル カレー」や「(同)チリトマトヌードル」「(同)味噌」などに使われている麺に近い、平打ちの縮れ麺を採用しています。商品名もラーメンではなくヌードルなので、もしかするとカップヌードルの流れを汲んでいるのかもしれません。
あとは熱湯を注いで3分後、よく混ぜ合わせたら出来上がり。松屋の「シュクメルリ鍋定食」には、鶏肉の他にサツマイモを使用しているのも特徴で、それを再現した今回のカップ麺にサツマイモは入っていませんが、引き続きガーリックトーストに似た芳ばしい香りが食欲を刺激してくる実食前。
なお粉末スープのトロミ成分は最初 “そこまで効果を感じません” が、後半にかけて混ぜれば混ぜるほどスープのトロミが強くなってきたので、かき混ぜる時間は最短でも30秒、可能であれば1分以上かき混ぜてください。それでは、引き続きニンニクの強さとチーズの存在感にも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(100g)あたり |
カロリー:493kcal たん白質:9.7g 脂 質:25.7g 炭水化物:55.8g 食塩相当量:7.0g (めん・かやく:2.9g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.83mg ビタミンB2:0.27mg カルシウム:137mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:493kcal(めん・かやく:387kcal)(スープ:106kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
スープとの相性ばっちり
やや太めのヌードル系なので、調理前は「カップヌードル カレー」などに使われている約3mm幅の汎用麺かと思っていたのですが、原材料名を現行商品と比較してみたところ、完全に一致するフレーバーはありません。いちばん近い原材料の構成は「カップヌードル シーフードヌードル」で、サイズは「カップヌードル カレー」と同じくらい。
また「カップヌードル」の油揚げ麺とは微妙に製法を変えているのか、きもち麺の耐久性が高い気がしないでも‥‥などと思いつつ、体感としては結果的に “カップヌードルの麺” だったので、そのようなイメージで問題ありません。ゆっくり食べると馴染みのある頼りない食感になりますが、インパクトの強いスープを運ぶ媒体として割り切ると、存在感の弱さがスープの個性を引き立てることに寄与しています。
再現元のメニューが有名店のラーメンだった場合、再現度の高さ云々を評価の指標に加えなければいけないのですが、オリジナルの「シュクメルリ鍋」に麺は入っていないのと「カップヌードル」っぽさが日清食品のアイデンティティを表現している程よいバランス。欲をいえば「カップヌードル 欧風チーズカレー」のように、チーズを練り込んでほしかった思いもありますが、スープとの相性はよく、いい取り合わせだと感じました。
スープ
そこまでチーズは強くなかったけど‥‥
原材料にチーズパウダーを使用していますが、冒頭で実際の「シュクメルリ鍋定食」の写真を載せたように、とろ〜っとチーズのコクが前面に主張してくるようなタイプではなく、正直そこまでホワイトシチューっぽさも強くありません。しかし、生おろしニンニク特有の辛味を覚えるようなタイプではないけれど、ニンニクについては強烈な存在感。
「チーズの濃厚ホワイトシチュー」に期待していた場合、やや物足りなさを感じるおそれもありますが、けっこう濃いめの味付けで、乳等を主要原料とする食品やクリーミングパウダー、チーズ、バターオイルで濃厚なテイストを表現し、それを香辛料(にんにく、たまねぎ、胡椒、パセリ、セロリ)が引き立てるフレームワーク。
また隠し味に醤油を使用しているのですが、松屋公式のレシピにも醤油を数滴加えるように書かれているため、そこにオリジナリティを感じました。もうちょいチーズのコクやレモン汁のアクセントも意識してほしかったところではあるものの、ひとまずニンニクのインパクトは申し分なかったです。
具材
ここだけ見たらカップヌードルの変わり種
具材は味付鶏ミンチ、キャベツ、チーズ風油脂加工品、人参(にんじん)ということで、鶏肉に由来する具材は入っているのですが、サツマイモは入っておらず、ここはカップ麺のオリジナル色が強いところ。ちなみに日清食品のチーズ具材には「チーズ加工品」と「チーズ風油脂加工品」があり、前者をバターに似せたマーガリンと例えるならば、後者はファットスプレッド的な具材なので、風味はチーズ加工品に劣ります。
おそらく味付鶏ミンチは、現行カップヌードルの「チリトマトヌードル」に入っている “白い謎肉” で、鶏肉や野菜(大豆など)をミンチ状にし、フリーズドライ加工した具材のこと。見た目の通り加工感の強い具材なので、本物の鶏肉とは別物と割り切らないといけないけれど、麺がカップヌードル系だったこと、加えてニンニクが強いスープとの相性もよく、取り合わせとしては悪くありませんでした。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)
松屋の「シュクメルリ鍋」を象徴するアイデンティティといっても過言ではないサツマイモは入っておらず、とろけるようなチーズのコクも打ち出せていなかったので、それについては再現度が低いと評価せざるを得ませんが、とにもかくにもニンニクの風味が強く、そのパンチについては印象に残ること間違いなし。
とはいえ結果的にチーズ感の弱さが気になったので、たとえばピザ用のチーズや少量のレモン汁を加えてアレンジすると、より再現度が高くなるかもしれません。ちなみにパッケージでは白ごはんを入れてリゾット風に仕上げる食べ方をオススメしていましたが、白ごはんよりもパン(ヤマザキの「塩バターフランスパン」系)のほうが合うと感じました(author・taka :a)