どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年1月28日(月)新発売のカップ麺、エースコック「マサカのウマサ 中華風あんかけ醤油ラーメン×粒マスタード入れてみた」の実食レビューです。
意外性のある “マサカ” なおいしさがテーマの新ブランド誕生!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
マサカのウマサ!? 粒マスタード入れてみた
「マサカのウマサ」とは、意外な調味料や食材を合わせた “マサカ” な美味しさを感じられる新ブランドだそうで、その記念すべき第1弾として後入れの粒マスタードがクセになる中華風あんかけ醤油ラーメンがリリースされました。中華料理に練り芥子(からし)は珍しくないので、組み合わせとしては違和感のないチョイスではあるものの‥
たとえば焼売(シューマイ)や肉まん、水餃子などの点心(てんしん)で定番のアイテムであって、中華風あんかけ醤油ラーメンに合わせるイメージは珍しいですし、ましてや今回は洋芥子(粒マスタード)ですからね。お店によっては北京ダックのハニーマスタード添え的な創作メニューもありますが、面白い着眼点です。
なんとなく味が想像できるような、できないような‥w だからこそ “マサカのウマサ” なのでしょうし、豚骨ラーメンに柚子胡椒じゃないけれど、たしかに言われてみたら中華風あんかけ醤油ラーメンに清涼感のある粒マスタードのアクセント、いいかもしれませんね。パッケージのイメージ写真では、けっこうな量の粒マスタードがレンゲに盛られていますけどw
ところで “京都といえば中華料理が有名” なのをご存知でしょうか。実は全国的に著名な「餃子の王将」も京都発の中華料理チェーン店なんですけど、そのイメージとは異なる「京都中華」(京風中華 / 京中華)と呼ばれるジャンルのローカルフードがあって、その中に「カラシソバ」というメニューがあるんです。
茹で上げた中華麺にカラシを絡めた餡(あん)を和える刺激的な餡掛けメニューで、それは粒マスタードではないのですが、花街の舞妓さんや芸妓さんが食事の後お座敷へ上がっても大丈夫なように、ほとんどのメニューはニンニクなどの香りが強い香辛料・香味野菜を控えつつ、上品に‥ただ、このカラシソバに関してはガツンと鼻を突き刺してきます。
京都ローカルフード「カラシソバ」との関連性は定かではありませんし、今回は「オイスターの旨み」に「すっきりとした洋芥子(粒マスタード)の辛み」がテーマなのでアレなんですけど、パッケージの側面には “※小さなお子さまやマスタードが苦手な方はご注意ください” との注意書きがありました。
私のカラシ耐性値は、粒マスタード大好き(けっこう多くても大丈夫)、でもカラシは常識の範囲を超えると簡単に音を上げる一般人なので、カラシの辛さレベルを判断する人柱としては、けっこう適材適所なのではないかと自負しております。それでは、開封して中身を確認してみましょう。
開封
フタの上に別添の小袋は貼り付けられていませんが、容器の中で「特製ペースト」が粉末スープまみれになって待ち構えているエースコック式。これが粒マスタードかな? ちなみに「カラシ」と「マスタード」の違いですが、どちらも基本的にアブラナ科の植物・からし菜の種子を主原料としているため、原材料は同じです。
ただ、特に粒マスタードなんかは製造工程の段階で酢や砂糖を加える場合があるので、純粋に種子をすり潰したカラシと比較して辛さがマイルドになる、というのが大きな違いであり個性ですね。わりと量が多いので、もし特製ペーストの中身がフルで粒マスタード系だったら、けっこうイパクトありそうですよ。
特製ペーストを取り出すと、その下には何気に肉そぼろが多く潜んでいて驚きました。エースコックの肉そぼろ系は当たり外れがあって、外れた時はスポンジみたいにスカスカ食感で味もイマイチなんですけども、見た感じ当たりっぽいですね(油断できませんがw)。香りは中華風ですが、穏やかで優しいです。
製品情報・購入価格
製品名:マサカのウマサ 中華風あんかけ醤油ラーメン×粒マスタード入れてみた 製造者:エースコック 製造所:自社工場(製造所固有記号[W])兵庫県加東市 内容量:96g(めん70g) 発売日:2019年1月29日(月) 実食日:2019年1月30日(水) JANコード:4901071246112 希望小売価格:205円(税抜) 発売地域:全国(スーパー・コンビニ等) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:タテ型ビッグサイズ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(特製ペースト) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖、しょうゆ)、スープ(食塩、還元水飴、でん粉、粉末しょうゆ、マスタード、チキン調味料、植物油脂、醸造酢、オイスターソース、たん白加水分解物、ガーリックパウダー、オニオンパウダー、黒胡椒、全卵粉)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、キャベツ、赤ピーマン、キクラゲ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、カラメル色素、重曹、香料、かんすい、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、ウコン色素、香辛料抽出物、フラボノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごま (表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
さて、まずは特製ペーストを入れる前の状態です。まぁエースコックにしては肉が多いかなー、くらいを想像していたんですけど、思いのほか具材が多くて驚きました。特に珍しく肉が多いですね、肉。ちなみにエースコックは小袋を温める必要がある場合かならず明記してくれるのですが、今回そういった記載はないので、待っている間にフタの上で小袋を温める必要はないようです。
そして「中華風あんかけ」というテーマから念入りにかき混ぜたのですが(とりあえず100回)、とろみはガチの餡掛けほど強烈ではなかったので、底に溜まっている粉末スープに注意しつつ、縦横斜めに45回くらい混ぜたら充分でしょう。それにしても具材が多いですね‥‥これだけ多いと特製ペーストの量に懸念を抱かれるかもしれませんが、ご安心ください。
やはり特製ペーストの中身は粒マスタードと思われる見た目の成分が出てきたのですが、けっこう多いです。試しにデジタルスケールで量ってみたんですけど、特製ペーストだけで13gでした。パッケージでは粒マスタードがレンゲに盛ってありましたが、ほぼ大さじ1杯なので、あながち誇張ではありません。
そして調理方法には “特製ペーストを入れ、スープがとけ残らないようによくかきまぜてお召し上がりください” とあるので、しっかり混ぜるのが正しい食べ方になるのですが、まずは粒マスタードを混ぜる前の味を確認し、それから味の変化と相性、刺激の強さにも注目しながらレビューしたいと思います。それでは、実際に食べてみましょう。
1食(96g)当たり
カロリー:382kcal |
※参考値(調理直後に分別した値) エネルギー:382kcal(めん・かやく:312kcal)(スープ:70kcal) |
めん
歯切れの良さと適度な硬さが特長の角刃の中細めんです。
(出典:エースコック「商品情報」)
製品説明には角刃の中細麺と書いてあるのですが、使用されている角刃は断面が真四角の鋭利な直角ではなく、口当たりに適度な輪郭を与えながらも軽く角は丸みを帯びています。わりと食べ始めは歯応えがあって、思っていたよりも油揚げ麺特有の風味は穏やか、スープの邪魔をするタイプではありません。
食べ始めは適度な歯応えと弾力、途中からプリッとした歯切れの良さが目立ってくるのですが、けっこう持久力もあって、保温性の高い餡掛け風スープの中にあってもダラけることなく、柔らかめになってからも残るプリッとした歯切れの良さから食感の変化も最後までネガティブではありませんでした。
個人的に餡掛け系のスープには白くて柔らかい低加水麺を合わせたかったりすので、もうちょっと柔らかめでもよかったかなぁ‥などと食べ始めは思ったんですけど、後述するスープとのバランスを思えば結果オーライ。逆に中華麺らしい黄色い平打ち麺や中太以上の多加水麺だと浮いていたと思うので、適切なチョイスかと。
スープ
チキンをベースにオイスターの旨みを利かせた中華風あんかけ醤油スープです。特製ペーストである粒マスタードを加えることでピリッとした味わいが感じられ、あんかけとマッチした一杯に仕上げています。
(出典:エースコック「商品情報」)
粒マスタードを溶かす前のスープは実に優しいテイストで、塩気のカドも気にならず、じわぁ〜っと染み込んでくるような、ほんとうに優しい味。別添の特製ペーストはマスタード成分だったので、オイスターの旨味は粉末由来になるのですが、粉末ながらに牡蠣エキス系の滋味が確かに、それも深く感じられます。
カップ麺のヘビーユーザーにとっては物足りないくらい優しいかもしれませんし、とろみも餡掛けほど強いわけではなかったので、このままではオーソドックスすぎて記憶に残らないかもしれませんが、控えめな味付けに濃いめのオイスターは意識すると味わい深く、個人的にはマスタードなしでも満足できそうな感じでした。
というわけにもいかないのでガッツリ混ぜてみたところ‥‥これ危険w なにが粒マスタードやねんカラシめっちゃ入っとうがなww いや、たしかに粒マスタードらしく種子も残っていたし、ほんのり酢のアクセントと甘味でマスタード系ではあるものの、思っていた以上にカラシ成分が多いです。
まず混ぜている段階から湯気が眼球を攻めてくるのですが、それ以上に気を付けなければいけないのが気管。実食前にカラシ耐性値は人並みと書きましたが、わりと鼻は耐えられます(それでもツーンとくるけど)。ただ、それ以上に麺を勢いよくすすったりすると揮発性の刺激が気管に雪崩れ込んでくるので、油断していたら危ない。
実際に私は油断していて盛大にむせたんですけど、いやいやイイじゃないですかコレ。前述した京都のカラシソバよろしく鼻の奥と気管にグッとくる刺激に最初は面喰らってしまったのですが、それを乗り越えた時の達成感? ちょっとクセになりますね(笑)。攻撃的とはいえ食べられないほど非常識な刺激ではないと思いますし、優しい中華風あんかけスープにキレたマスタードは、なるほどマサカのウマサでした。
かやく
程良く味付けした肉そぼろ、シャキシャキとした食感の良いキャベツ、色調の良い赤ピーマンとねぎ、コリコリとしたキクラゲで仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
けっこう別添の特製ペースト(粒マスタード)に気合が入ってたので、このような特化型の構成だとエースコックは具材からリストラしてくる傾向にあるのですが、なんのなんの今回どうしちゃったんですかね。まず最も多い具材は “程良く味付けした肉そぼろ” だったんですけど、すべて当たりです。
以前よりもスポンジ肉そぼろの出現率は低くなっているのですが、今回きっちりスパイシーな味付けで食べ応えがあり、また歯触りも及第点以上。中華風の雰囲気を醸し出してくれるキクラゲは細切れで量も少なく、キャベツやネギについても汎用ですが、まったく具材に貧弱なイメージはありません。
そして赤ピーマンは彩りだけでなく風味もアクセントに効果的だったんですけど、それぞれ優しい中華風に対して取り揃えられたようなラインナップなのに、スープが粒マスタードに牛耳られたと思ったら雰囲気を中華風から洋風に切り替えられる、そのフレキシブルな機転のよさも評価したいポイントでした。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
スープのベース自体は優しく、それでいて明白なオイスターの旨味が丁寧で、思いのほか強かったマスタードの刺激。唸るほど美味しいとか、お店も顔負けの本格的な味とか、そういうタイプではなかったんですけど、想像していたよりも綺麗な着地で、なおかつ記憶に残るインパクトの持ち主でした。
私でも耐えられたので、泣くほど強烈ではないと思いますけど、カラシ系統が苦手だったら気を付けてください(※あと湯気はマジで)。それから丁寧なオイスターの旨味もマスタードを混ぜたら下支えに徹してしまうので、まずは1/3くらい優しいテイストを楽しむ、それから特製ペーストを入れてガツンと刺激を楽しむのがオススメの食べ方です。
今回は中華風あんかけ醤油ラーメン×粒マスタードでしたが、他にも焼そば・油そばスタイルの汁なしカップ麺でも展開できそうですし、次は何と何を合わせてくれるのか、シリーズ第2弾の発表が楽しみになる好スタートでした。このシリーズってアイディアとトレンド次第で無限に続けていけそうですよねw