どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年6月14日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ 炎の汁なし担々麺」の実食レビューです。
練り胡麻のコクと唐辛子・花椒の刺激がクセになる「マルちゃん正麺」の「汁なし担々麺」が期間限定で “唐辛子2倍” にパワーアップ!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
マルちゃん正麺 炎の汁なし担々麺
マルちゃん正麺(せいめん)とは、いま抜群に美味しく、10年後・20年後も古びることなく愛され続けれるラーメンをコンセプトに生まれたブランドで、2011年(平成23年)11月7日に初代袋麺「マルちゃん正麺 醤油味」「同 味噌味」「同 豚骨味」を市場に投下。東洋水産独自の特許技術 “生麺うまいまま製法” を確立し、麺の美味しさを全面に押し出した鳴り物入りのプロモーションを実施します。
2011年11月に彗星の如く現れた「マルちゃん正麺」は、インスタントラーメンとは思えないクオリティの麺を武器に、発売から約1年で2億食の出荷を記録。その功績は業界で “マルちゃんショック” と呼ばれ、手軽に食べられる即席カップめん(カップラーメン)の登場以降、ダウントレンドが続いていた即席袋めん市場に大きな話題を提供し、市場全体の活性化に貢献しました。
そんな “マルちゃんショック” の衝撃から約4年後となる2015年(平成27年)10月5日、満を持す即席カップめん「マルちゃん正麺 カップ」をリリースした東洋水産。袋麺の生麺うまいまま製法とは違う、多孔質をキーワードに “こんにゃく” を練り込んだ特許技術「生麺ゆでてうまいまま製法」のノンフライ麺(特許 第5719064号)を開発し、わずか1ヶ月で1200万食という驚異的な出荷数を記録。
今度は即席カップめん市場に “第2のマルちゃんショック” といっても過言ではない衝撃を与え、従来のカップ麺とは一線を画す臨場感のノンフライ麺を実現したのですが、さらに2年以上の歳月を費やして生まれたのが「マルちゃん正麺カップ」初の湯切りタイプ「汁なし担々麺」と「濃厚こくソース焼そば」で、このページでレビューするのは前者の流れを汲んだもの——。
今回の新商品「マルちゃん正麺 カップ 炎の汁なし担担麺」は、2021年3月8日にリニューアルした既存の定番商品「マルちゃん正麺 カップ 汁なし担々麺」対比 “唐辛子2倍” の新作で、辛さを「炎」という言葉で表現し、パッケージの背景にも炎のイラストをデザインした期間限定の変わり種。
公式は花椒(かしょう)の痺れについて触れていませんが、チキンの旨味と練り胡麻のコク、黒酢の酸味はそのままに、香辛料としての唐辛子を2倍に増量したとのこと。従来の「汁なし担々麺」は、とにかく練り胡麻のコクが強烈で、唐辛子の辛さ(辣味)よりも花椒の痺れ(麻味)が強く、このブログでも高評価を叩き出した実力派。
「炎」の名を冠する「マルちゃん正麺」といえば、2021年1月18日に “マルちゃん正麺シリーズ史上もっとも辛いカップ麺” として発売された「炎のうま辛担々麺」が記憶に新しく、それは2019年1月14日発売の「うま辛辛辛担担麺 STRONG(ストロング)」と同じようなコンセプトだったので、流れとしては焼き直し。
けれども通常の「うま辛担々麺」と比較して “唐辛子3倍・花椒2倍” のスープは刺激が強く、ガチの激辛カップ麺ほどではないけれど、優等生なイメージの強い「マルちゃん正麺」としては思い切った辛さを打ち出し、なおかつ “きちんと濃厚な担担麺” ということで、このブログでは高評価をつけました。
開封
さて、その流れを汲んだ今回のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ 炎の汁なし担々麺」に別添されている小袋は、先入れの「かやく」1袋に、後入れの「液体スープ」と「粉末スープ」で合計3袋。構成としては、通常の「マルちゃん正麺 カップ 汁なし担々麺」と変わりません。
麺は “生麺ゆでてうまいまま製法” のノンフライ麺で、前述のように “こんにゃく” を練り込んでいるのが特徴的。通常の「汁なし担々麺」は、2021年3月8日発売品よりスープを改良し、パッケージもリニューアルしているのですが、ノンフライ麺そのものはテコ入れされなかったので、今回の麺も同じだと思います。
メーカー希望小売価格は一部の商品を除く既存の「マルちゃん正麺カップ」と同じ225円(税別)で、販売店は全国のCVS(コンビニエンスストア)や量販店、一般小売店などが対象とのこと。残念ながら筆者の行動圏内にある店舗では手に入らなかったので、イトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)を利用しました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん正麺 カップ 炎の汁なし担々麺 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:132g(めん90g) 商品コード:4901990368971(JAN) |
発売日:2021年06月14日(月) 実食日:2021年06月17日(木) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7) 商品購入価格:213円(税込) 希望小売価格:225円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:600ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、こんにゃく、大豆食物繊維、植物性たん白、植物油脂)、添付調味料(植物油、香味油脂、米黒酢、チキンエキス、ねりごま、デキストリン、ごま、香辛料(唐辛子、花椒、ガーリックパウダー)、ぶどう糖果糖液糖、食塩、酵母エキス、たん白加水分解物)、かやく(チンゲン菜、味付豚肉)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、乳化剤、カラメル色素、炭酸カルシウム、酒精、パプリカ色素、クチナシ色素、香辛料抽出物、ベニコウジ色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
小袋は「かやく」のみ先入れで、中身はチンゲン菜に味付豚肉とシンプルなラインナップ。構成自体は通常の「汁なし担々麺」と変わりませんが、お世辞にも量が多いとはいえず、味付豚肉については4個しか入っていません。唐辛子を2倍に増量している分、すこし調整せざるを得なかったのか‥‥。
それはさておき熱湯を注いで5分間、液体スープの小袋をフタの上にのせて温めながら待ち、時間になったら湯切り口からお湯を捨てるのですが、その前に “かるく麺をほぐしてから湯切りする” のがオススメ。そうすることで添付調味料が混ぜやすくなるのと、後入れの小袋は “液体スープを馴染ませてから粉末スープを入れると効率がいい” ので、調理の際は意識してみてください。
さて、調理後の見た目は通常の「汁なし担々麺」よりも赤く、辛そうな雰囲気に仕上がりますが、液体スープから漂う黒酢のツンとした香りは踏襲されていて一安心。あとは “どのくらい辛い” のか、それと練り胡麻の存在感にも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(132g)あたり |
カロリー:535kcal たん白質:10.7g 脂 質:20.7g 炭水化物:76.4g 食塩相当量:4.1g ビタミンB1:0.34mg ビタミンB2:0.39mg カルシウム:238mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
あいかわらず高品質
そこそこ厚みのある縮れの強い平打ち麺で、切刃の形状は角刃。中心にかけてギュッと詰まっているようなコシの強さは特筆すべきレベルにあり、実際の厚み以上に強い存在感を放っている、というのは通常の「汁なし担々麺」と共通のポイントになりますが、それよりも若干ながら粘り気が控えめで、すこし加水率を下げているようなイメージ。ただ、それでも加水率は平均的にみて高め。
もちろん箸で持ち上げたときの重量感は、あいかわらず素晴らしいの一言。湯戻し時間が熱湯5分と長いため、たとえば部屋の温度が変わると戻り具合に影響してくるのですが、比較的に安定して重たいのが “生麺ゆでてうまいまま製法” の魅力。表面は滑らかでも満遍なく添付調味料が絡むので、独歩することはありません。
ちなみに同じ “生麺ゆでてうまいまま製法” でも「濃厚こくソース焼そば」には幅の狭いノンフライ麺を使っているのに対し、こちら「炎の汁なし担々麺」にはソース焼そばよりも幅の広いノンフライ麺と形状を変えているのがポイント。後述する唐辛子2倍のスープに押されることもなく、それでいて前述のように独り歩きすることもない、適切な取り合わせだと感じました。
スープ
唐辛子2倍でも花椒のほうが強い
通常の「汁なし担々麺」に使われている添付調味料と比較して「植物油、香味油脂、米黒酢、チキンエキス、ねりごま、デキストリン」までの原材料名は完全に一致するのですが、すこし練り胡麻のコクを軽めに感じます。しかし、低カロリーなノンフライ麺を使用しているのにもかかわらず、総カロリーは535kcalと高めの数値が表しているように、こってりと重心の低いテイストは共通点。
辛そうな見た目のオイルを使用していますが、唐辛子の辛さはピリ辛に毛も生えない程度。花椒についても痺れは弱く、全体的にまったりとしているのですが、ほどよい花椒の清涼感と米黒酢の絶妙な酸味は注目すべき見どころ。ただ、通常の添付調味料には使われていない “ぶどう糖果糖液糖” が入っているので、舌に纏わり付いてくるような、けっこう人工的な甘味が口の中に残ります。
続けて粉末スープを投入したところ、通常の粉末スープよりも赤く、ここに入っている唐辛子を2倍に増量していることが分かる見た目。最終的な唐辛子の辛さレベルは “大辛” くらいだと感じたのですが、あきらかに通常の「汁なし担々麺」よりも辛く、それに拮抗するレベルで花椒の痺れも強いので、全体のバランスを整えるために “ぶどう糖果糖液糖” を加えたんだなと。
その配慮は必要ないと感じたのですが、人工的な甘さも後引く味わいに寄与するところがありますし、あいかわらず花椒については人を選ぶレベルだったので、結果的に唐辛子2倍よりも花椒の強さにインパクトを感じました。
具材
肉だんご系の大きな味付豚肉が嬉しい
おそらく具材そのものは通常の「汁なし担々麺」と変わらないハズですが、いかんせん量が少ないところが玉に瑕。しかし、熱湯5分でチンゲン菜のボリューム感が増したのと、刺激的なスープに野菜の甘みがオアシスで、シャキシャキとした歯触りも食感のアクセントに効果的。
味付豚肉は4個しか入っていませんが、おそらく個体差でチンゲン菜の量が少なく、味付豚肉が多い商品もあるかと思いますし、ひとつひとつのサイズが大きめで好印象。けっこうジャンクな味付けになりますが、スープとの相性も悪くなかったので、クオリティの高い麺とスープの出来を思えば納得です。
総評
タイトルは「炎の-・」と攻撃的ですが、唐辛子の辛さレベルは “大辛” の範疇で、唐辛子を2倍にしても優等生なイメージ。ただ、明らかに通常の「汁なし担々麺」よりも辛かったのと、ひとつの汁なし担々麺として総合力が高く、いい意味で正麺カップらしい良品に仕上がっていました。
正直、味だけでいえば通常の「汁なし担々麺」を推しますが、唐辛子の刺激が物足りなかった方にとっては朗報の展開。花椒が苦手な方にはオススメできない商品になりますが、これから暑さも本格的になってくる夏に向けて、食欲増進効果に期待できる一杯です【author・taka :a(大石敬之)】