カップ麺で旅気分!? マルちゃんの沖縄限定「カップ 沖縄そば」が縦型ビッグに!!【再現度を比較してみた】

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年5月3日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん 縦型ビッグ 沖縄そば」の実食レビューです。

マルちゃんの沖縄(うちなー)限定商品「カップ 沖縄そば かつおとソーキ味」を全国向けの縦型ビッグにアレンジ!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃんの「沖縄そば」を縦型BIGで再現

沖縄そばとは、琉球王国(1429年 – 1879年)の宮廷料理にルーツを持つ沖縄の国民食で、現在は沖縄本島のみならず、宮古島・八重山諸島・大東諸島などの離島にも広がり、それぞれの地域で発展。ゆえに「宮古そば」や「八重山そば(石垣そば)」「大東そば」など、離島の名を冠した「そば」も存在するのですが、一般的に沖縄本島で親しまれている “もっともポピュラー” なスタイルが「沖縄そば」と呼ばれています。

あの “かつおとソーキ味” を縦型ビッグで再現

今回の新商品「マルちゃん 縦型ビッグ 沖縄そば」は、沖縄限定で販売されている東洋水産の人気商品「カップ 沖縄そば」をイメージした新作で、社会情勢の変化(コロナ禍)で自粛傾向にある旅行を気分だけでも味わっていただきたい‥‥との思いで開発。沖縄そば系のカップ麺は夏に向けて強化されるため、季節感を表現するうえでも重要なポジションに位置している、ある意味 “夏の風物詩” といっても過言ではありません。

沖縄そばをイメージした沖縄限定販売のカップ麺といえば、明星食品の「カップ 沖縄そば(島とうがらし入り特製七味付)」と東洋水産の「カップ 沖縄そば(かつおとソーキ味)」が二大勢力として知られ、どちらも標準どんぶり型の容器を採用。明星食品における「カップ 沖縄そば」の発売日は、1989年(平成元年)9月ということで、2021年(令和3年)5月現在、すでに発売から31年以上の歴史を誇るロングセラー商品です。

しかし、東洋水産の「カップ 沖縄そば」が初めて発売されたのは、現在から遡ること35年以上前の1984年(昭和59年)9月。明星食品の「カップ 沖縄そば」よりも歴史は古く、1999年(平成11年)12月から “沖縄フェア” などで全国のスーパーマーケットにも流通しているのですが、パッケージに沖縄限定商品(OKINAWA LIMITED)とあるように、基本的には沖縄限定販売なので、それ以外の地域ではレアな商品。

マルちゃん カップ 沖縄そば(沖縄限定商品)

かやくについて地元民の間では “3枚肉をイメージした” 明星食品の「カップ 沖縄そば」に軍配が上がっているようですが、麺については東洋水産の “ごわごわしたコシの強い食感がいい” との意見が多く、お土産としての需要はちろん、どちらも沖縄県内で一定の固定ファンを獲得。

また明星食品・東洋水産ともに袋麺タイプの沖縄そば(沖縄限定発売)も展開しており、明星食品の袋麺「明星 沖縄そば 5食パック」は1988年(昭和63年)11月に新発売。東洋水産の袋麺「マルちゃん 沖縄そば 5P」は1999年(平成11年)9月27日に発売ということで、袋麺の販売に関しては明星食品が先駆けなのですが、そろそろ「マルちゃん 縦型ビッグ 沖縄そば」の話に戻りましょう——。

標準どんぶり型の「カップ 沖縄そば」は沖縄限定商品なのに対し、縦型ビッグの販売エリアは全国のCVS(コンビニエンスストア)や量販店、一般小売店などが対象で、オムニ7(イトーヨーカドーのネット通販サイト)でも取り扱いを確認。たまたまオンライン限定の「九州・沖縄限定ラーメン お楽しみセット」という商品があり、そこに沖縄限定の「カップ 沖縄そば」や袋麺も含まれていたので、比較のために取り寄せました。

今回は標準どんぶり型と縦型ビッグの違いを比較

実は2005年、2006年、2007年と3年連続で縦型ビッグの「カップ 沖縄そば」がリリースされており、最近だと2017年7月18日〜31日までの2週間、セブンイレブンで開催されていた「ハイサイ! 沖縄フェア」用の縦型ビッグ「沖縄そば もずく天入り」なども販売していたのですが、それ以来の縦型ビッグ。せっかくなので、再現度の高さや違いなど、標準どんぶり型の沖縄限定商品「カップ 沖縄そば」と比較しながらレビューします。

開封

「カップ 沖縄そば」開封

沖縄限定「カップ 沖縄そば」に別添されている小袋は、七味唐辛子付きの粉末スープに、生タイプの紅生姜入りで、味付豚肉と卵は最初から容器の中に入っている状態。2010年(平成22年)11月1日「とんこつ醤油味」という変わり種をリリースしていましたが、定番の味は「かつおとソーキ味」で、パッケージには首里城の写真を採用しているのも特徴的なポイント。

「縦型ビッグ 沖縄そば」開封

対する「縦型ビッグ 沖縄そば」に小袋は別添されていないため、生タイプの紅生姜や七味唐辛子は入っていませんが、お湯を注ぐだけで食べられる簡便性の高さが魅力。具材の味付豚肉と卵は共通で、沖縄限定の「カップ 沖縄そば」には入っていない斜め切りのネギとカマボコを搭載しています。またパッケージにも違いがあり、こちらに首里城の写真は掲載されていません。

メーカー希望小売価格は、標準どんぶり型の「カップ 沖縄そば」が193円(税別)なのに対し、縦型ビッグでは220円(税別)と高めに設定されているのですが、どちらも2021年5月現在における標準的な値段。沖縄以外の地域で標準どんぶり型を入手するのはタイミング次第になりますが、縦型ビッグはセブンイレブンでの取り扱いが多いようなので、販売店の参考にしてください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん 縦型ビッグ 沖縄そば
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)
内容量:83g(めん70g)
商品コード:4901990368711(JAN)
発売日:2021年05月03日(月)
実食日:2021年05月07日(金)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7)
商品購入価格:213円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ+紙
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:-(別添なし)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、卵白)、添付調味料(食塩、魚介エキス、香辛料、ポークエキス、しょうゆ、こんぶエキス、チキンエキス、植物油)、かやく(味付豚肉、卵、かまぼこ、ねぎ、紅生姜)/ 調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、かんすい、レシチン、カラメル色素、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、酸味料、ベニコウジ色素、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチン色素、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

【カップ 沖縄そば(沖縄限定商品)】栄養成分表示:カロリー 392kcal(めん・かやく 359kcal / スープ 33kcal)、たんぱく質 10.1g、脂質 18.1g、炭水化物 47.2g、食塩相当量 4.9g(めん・かやく 1.5g / スープ 3.4g)、ビタミンB1 0.35mg、ビタミンB2 0.33mg、カルシウム 158mg

まずは「カップ 沖縄そば」の調理直後、別添の小袋は “すべて後入れ” で、麺の湯戻し時間は長めの5分。かつおの香りが強い粉末スープに、生タイプの紅生姜と七味唐辛子の別添が嬉しく、豚肉も本格的。ちなみに最終リニューアルは2019年3月4日、製造所は伊万里東洋(佐賀県伊万里市山代町楠久929番地53)となっていますが、伊万里東洋は1993年(平成5年)9月に東洋水産が設立したグループ会社(現 連結子会社)です。

【縦型ビッグ 沖縄そば(全国発売)】栄養成分表示:カロリー 377kcal(めん・かやく 341kcal / スープ 36kcal)、たんぱく質 9.3g、脂質 17.3g、炭水化物 46.1g、食塩相当量 6.1g(めん・かやく 1.5g / スープ 4.6g)、ビタミンB1 0.31mg、ビタミンB2 0.33mg、カルシウム 158mg

次に「縦型ビッグ 沖縄そば」の調理直後、こちらは酒悦(しゅえつ)の房総工場で製造されているのですが、酒悦は1983年(昭和58年)7月から東洋水産の商品を多数製造している連結子会社なので、今回の場合はマルちゃんの工場という認識で問題ありません。香りはオリジナルよりも穏やかで、ソーキ(スペアリブ)とはタイプが異なりますが、多めの味付豚肉が嬉しく、乾燥させた紅生姜も入っていました。

なお同時に袋麺も入手しましたが、このページでレビューする新作は「カップ 沖縄そば」の味わいを縦型ビッグに‥‥がテーマなので、袋麺の感想は後日、しれっとTwitterにでもアップしますね。それでは、引き続き標準どんぶり型との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。最後の総評は、新作「縦型ビッグ 沖縄そば」の感想に基づきます。

めん

カップ 沖縄そば:小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、卵白

雰囲気は標準どんぶり型「カップ 沖縄そば」に軍配

沖縄そばといっても麺に蕎麦粉を使っているわけではなく、それをイメージした油揚げ麺は “うどんっぽい” と形容されますが、原材料に梘水(かんすい)を使用しているため、ジャンルとしては中華そば。標準どんぶり型の「カップ 沖縄そば」に搭載された油揚げ麺は、加水率の低い平打ちの縮れ麺で、粘り気を抑えながらも強いコシを打ち出し、ごわごわとワイルドな食感が「沖縄そば」らしい雰囲気を表現。

縦型ビッグ 沖縄そば:小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、卵白

「縦型ビッグ 沖縄そば」に使われているのも油で揚げたフライ麺で、加水率は低く、縮れは強め。原材料名も「カップ 沖縄そば」と完全に一致するのですが、喉に抜ける表面の滑らかさは縦型ビッグに軍配。しかし、ごわごわ感は「カップ 沖縄そば」のほうが強く、それと比較して伸びるのが早いと感じました。

製品スタイルのイメージ的に、一見すると縦型ビッグのほうが大盛りに思えるのですが、標準どんぶり型(めん74g)と比較して麺の量は微妙に少なく、食べ応えについては本家に負けを認めざるを得ません。しかし、後述するスープは “縦型ビッグのほうが優しかった” ので、それに合わせて調節したのだと思います。

スープ

カップ 沖縄そば:食塩、魚介エキス、香辛料、ポークエキス、しょうゆ、ねぎ、こんぶエキス、チキンエキス、植物油

意外にも「縦型ビッグ」のほうが洗練されたテイスト

「カップ 沖縄そば」の粉末スープは香りからも感じたように、もっとも強いのは鰹(かつお)の主張。それは繊細な出汁(だし)とは違う、どちらかといえばパウダー状に粉砕した魚粉をダイレクトに添加しているような、実に力強くてストレートな旨み。それと同時に唐辛子とは違う、化学調味料特有のピリピリとした刺激も平行するのですが、ある意味それもカップ麺ならではの背徳感。

パッケージには “ソーキ味” とありますが、こってりとした要素は控えめで、ジャンルとしてはアッサリ系に分類。けれども味が薄いわけではなく、強烈な鰹の旨味を筆頭に濃いめの味付けで、それを彩る七味唐辛子のアクセントも効果的。お店のクオリティではないけれど、ふとしたときに(無性に)食べたくなるような、シンプルでも印象に残る味わい。

縦型ビッグ 沖縄そば:食塩、魚介エキス、香辛料、ポークエキス、しょうゆ、こんぶエキス、チキンエキス、植物油

それを再現した「縦型ビッグ」の粉末スープも鰹を軸に、こってり感は抑えているのですが、鰹の指標は出汁。真横に並べて比較すると(食塩相当量は高いのに)かなり優しいテイストで、悪く表現すればパンチに欠ける、しかしながら繊細で膨よかな味わい。化調のピリピリとした刺激も控えめだったので、オリジナルよりもインスタント感が弱く、ある意味こちらのほうが本格的といえるかもしれません。

具材

カップ 沖縄そば:味付豚肉、紅生姜、卵

味付豚肉とプカプカ浮き続ける卵は同じ

「カップ 沖縄そば」の味付豚肉は「本気盛(マジモリ)」などにも使われている汎用の肉具材で、前述のソーキとはベクトルが違うものの、乾燥させた豚肉の中では一二を争うクオリティの高さ。ほんのり感じる特有の獣臭をはじめ、赤身の繊維質や脂身の甘み、醤油と砂糖をベースにした甘辛い味付けも、このブログでは高く評価している具材の一つ。

卵は「赤いきつね」にも入っている黄色い加工品と共通で、常にプカプカと浮いているところに不自然さを感じますがw ある意味これも東洋水産らしさを印象付ける効果的な存在。ネギは粉末スープと同梱型なので、特に書くことはないけれど、紅生姜の風味は強大で、スープの味をガラッと変えてしまうほどの存在感。それが魅力でもあるのですが、せっかくの別添を活かし、途中から入れるのがオススメ。

縦型ビッグ 沖縄そば:味付豚肉、卵、かまぼこ、ねぎ、紅生姜

「縦型ビッグ」に使われている味付豚肉と卵は共通で、かまぼこも「赤いきつね」に入っているアレですが、ネギは高級感のある斜め切りにブラッシュアップ。また生タイプほどではないものの、最初から入っている紅生姜の酸味がアクセントに嬉しく、スープの印象を壊さない程度に、でも口に入ってきた時は酸味で口内をリフレッシュ。容器の口径が狭いこともありますが、そこそこ量は多く、物足りなさを感じることありませんでした。

総評

4.0

沖縄限定販売のロングセラー「カップ 沖縄そば」と「縦型ビッグ」を比較してみた結果、後者はオリジナルと比較してデフォルメされている部分が多く、やや頼りない麺の食感をはじめ、スープに関しては驚くほど優しい味わいに——。というわけで、オリジナルの「カップ 沖縄そば」が好きな方にとっては物足りないかもしれないのですが、その逆も然り。

たとえば沖縄限定版を食べて “もうちょっと攻撃的な要素が控えめだったら‥‥” と感じた方にとっては朗報ですし、沖縄限定版を知らない方にとっても “カップうどんやカップラーメンとは違う独特の雰囲気” が楽しめる、その手軽さに需要を感じました。夏に向けて沖縄フェアなども増えてくると思うので、沖縄限定のオリジナル版も手に入ったら、どっちが好みか食べ比べてみるのも一興です【author・taka :a(大石敬之)】

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